週間情報通信ニュースインデックスno.
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2010/01/09

1.『坂の上の雲』から学んだのは生き方の原点でした(1.8  nikkeibp)
宮田 秀明
  年末にNHKで『坂の上の雲』というドラマが放送されていた。司馬遼太郎の250くらいある小説の中で、私が読んだのはこの『坂の上の雲』 だけだ。
 秋山兄弟の軍人らしくないところが新鮮だった
 大学につきもののコンパという飲み会に参加した時、その研究所のT教授が私に近づいてきて話した。
 「宮田君、勉強ばかりしないで、本も読まないといかんよ。『坂の上の雲』はいいよ」
 T教授は、私と同郷で、愛媛県松山市の出身だった。

 秋山兄弟の実家は私の実家から500メートルぐらいしか離れていないところにある。秋山家は「坂」の南側、私の家は「坂」の北側である。『坂の上の雲』 を読んだ時、軍人の道を選んだ2人の人間味というか軍人らしくないところが新鮮だった。

 私の持論の1つに、「らしくない人が本物だ」というのがある。役人らしい人がいい仕事をしていることは少ない。一番教師らしい人がいい教師ではない。何 か別の魅力を持っていて、その役職を超えた何か別のところからの生き方の原点をしっかり持っている方々が、その職業の中でも素晴らしい仕事をする人ではな いかと思ってきた。秋山兄弟もそんな人ではないかと思う。

  中学生の時、私に強烈な影響を与えたのは『きけ わだつみのこえ』だった。太平洋戦争で戦没した学徒兵の遺書を集めた遺稿集だ。内表紙にはニューギェ ア で骨と皮になった兵士のスケッチがあった。  中学生の私にとっては衝撃的だった。20歳代の若者が間違った国の経営によって殺されていくのだ。私の真面目に勉強しようという気持ちは『きけ わだつ みのこえ』を読んで強くなった。こんなに平和で恵まれた環境におかれていることをもっと感謝しなければならないという気持ちだった。勉強できることは幸せ なことだという気持ちが芽生えたのだ。

  大学生の時、実家に帰省して古い本を見つけた。昭和3年に改造社から出版された「現代日本文学全集」第11篇の正岡子規だった。たぶ ん、明大弁論部出身で横浜正金銀行員になった母方の祖父が買ったものだと思う。  この中に『五たび歌よみに与ふる書』というのがあった。過去の歌人、歌を論評しているのだが、これが強烈なのである。

 引用すると、
「心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花」
 この躬恒の歌百人一首にあれば誰も口ずさみ候へども一文半文の値打ちも無之駄歌に御座候。此歌は嘘の趣向なり。
 
 権威や世の中の評価を気にしない強さに驚いた。本当に正しいことは正々堂々と主張しなければならない。長いものに巻かれるような態度や言動はいけないと いうことを教えられたような気がした。  これまで私の単刀直入な物言いには批判も多かったかもしれない。このコラムについても、そう思われている読者の方も多いかもしれない。もう今更反省して も遅いのかもしれないが、これは実は36歳で亡くなった同郷人、正岡子規の影響かもしれないのだ。

 学生の読書量は年々低下している。文章力の低下でそれがよく分かる。毎年、4年生と修士課程2年生の卒業論文や修士論文の文章の添削を行わなければなら ない。30年前には考えられなかったことだ。第一そのころにはパソコンというものがなかったから、手書きした文章に修正を加えるには限界があった。

 文章力だけならまだいいのだが、人の生き方を知り、自分の人生の原点を獲得し、職業のベクトルを得て、創造への情熱を持つことのないまま社会に出ていく としたら、あるいは不充分な人間の理解や、あいまいな原点や、その場主義的な職業選択や、創造の価値への無知をそのままにして世の荒波の中に出て行くとし たら、その損失は大きなものとなるだろう。

2.Yahoo!、家電向けウイジェット実行環境のパートナ企業を拡大、SDKを一 般公開(1.8 nikkeibp)
 米Yahoo!は米国時間2010年1月7日、「ウイジェット(widget)」と呼ばれる小型アプリケーションの実行環境「Yahoo! Widget Engine」について、提携する家電メーカーの数が増えたと発表した。同時にウイジェットを開発するためのソフトウエア開発キット(SDK)を一般向け に公開したことも明らかにした。

 Yahoo!が新たに提携したのは、中国の家電大手Hisense International、映像機器の米ViewSonic、組み込みプロセサを手がける米MIPS Technologies、SoCメーカーの米Sigma Designs。
 HisenseはYahoo! Widget Engineを組み込んだテレビを米国と欧州に向けて出荷する予定。ViewSonicはメディア・プレーヤを2010年第1四半期に米国に出荷する。ま たMIPS TechnologiesはMIPSアーキテクチャの組み込みデバイス向けにYahoo! Widget Engineを最適化し、リファレンス・デザインをデジタル・テレビやセットトップ・ボックスのメーカーにライセンス供与する。Sigma Designsは、同社のメディア・プロセサをYahoo! Widget Engineに対応させ、Blu-rayプレーヤや、AVレシーバといった機器のメーカーに提供していく。

 Yahoo!はこれまでソニー、韓国LG Electronics、米VIZIO、韓国Samsung ElectronicsにYahoo! Widget Engineを提供してきた。このうちVIZIOは同社製テレビ「XVT Series」をYahoo! Widget Engineに対応させ2010年第1四半期に米国で出荷する予定。これらメーカーが開発中の機器や組み込みデバイスの登場によって、テレビ用ウイジェッ トが普及し、家庭のリビングルームおけるインターネット利用が広がるとYahoo!は期待している。

 ウイジェットはこれまで米Amazon.comや、米Twitter、米Facebook、米Napster、米USA TODAYなどが提供している。ユーザーは各社のウイジェットを使って、ビデオや音楽コンテンツを楽しんだり,友人とやりとりしたり、スポーツ情報などを 表示したりと、パソコンと同様のサービスをテレビ上で利用できるようになる

3.米Qualcommと米HP、Snapdragon搭載、Androidベース の「スマートブック」を開発へ(1.7 nikkeibp)
米Qualcomm社は、米Hewlett-Packard(HP)社と協同でAndroidベースの「スマートブック」を開発中であることを明らかにし た。デモンストレーションを、開催中の International CES(Consumer Electronics Show)2010会場において展示中である。

 開発中のスマートブックは、動作周波数1GHzのARMコアを中核とする米Qualcomm社の最新チップSnapdragon(QSD8250)を搭 載する。長時間のバッテリー駆動、3GネットワークとWi-Fiへの対応などが特徴。OSとしてAndroidを搭載する。

 スマートブックは、スマートフォンとPCの中間に位置する新ジャンルの総称。ネットブックと近い位置づけにあるが、Intel製チップを中心としたPC のアーキテクチャではなく、Qualcomm製チップを中心としたスマートフォンに近いアーキテクチャを採用する点が異なる。従来、台湾ASUSや台湾 Compalなどが開発に名乗りを上げていたが、今回はPC大手のHPが開発パートナーとして名乗りをあげた事が注目される。

4.AT&TがAndroid携帯電話を2010年前半に発売へ、Dell製など5 機種(1.7 nikkeibp)
米AT&Tは米国時間2010年1月6日、米Google主導のモバイル・プラットフォーム「Android」を搭載した携帯電話を投入する計画を発表し た。米Dell、米Motorola、台湾High Tech Computer(HTC)による合計5機種のAndroid端末を2010年前半に発売する。いずれもAT&Tが独占的に扱う。

 Dellによると、同社がAT&Tに供給する端末は「Mini 3」。「Twitter」や「Facebook」などとの連携機能も備える予定という。米国外では、China Mobile(中国移動)とブラジルのClaroがMini 3の販売契約を結んでいる。

 またAT&Tは、Android端末向けアプリケーション販売サイト「Android Market」との提携により、Android端末ユーザーがAT&Tを通じてアプリケーション購入の決済を行えるようにする。同社は同様の提携を、フィ ンランドNokiaの「Ovi」、米Microsoftの「Windows Marketplace」とも結んでいる。

5.スマートフォン,2009年の携帯電話市場の17%を占める-- Forrester調査(1.6 nikkeibp)
 2009年はスマートフォンの年だったろうか。それとも2010年がそうなるのだろうか。いずれにせよ,Forrester Researchの新しいレポートでは,2009年にスマートフォンの所有者が急増し,2010年はさらなる成長と競争が見込まれることが確認された。

 現在,携帯電話加入者の約17%がスマートフォンを所有しており,2008年末の11%,2007年末の7%から上昇している。Forresterは米 国時間1月4日,この数字は実際にはさらに印象深いものだと述べ,その理由は,通常新しいテクノロジは登場した年に一気に伸び,翌年以降は徐々に勢いが衰 えていくからだとしている。スマートフォンはその逆になっている。

 2009年のスマートフォン業界の王者は,少なくとも市場シェアに関しては,引き続きResearch In Motion(RIM)の「BlackBerry」だった。「iPhone」は話題をさらったが,Forresterは,RIMが年間を通じてApple に対し2対1の優位性を維持していたと指摘する。BlackBerryの人気が続いているのは,同製品の価格,対応キャリアの幅広さ,完全なQWERTY キーボードによるものだろうと,Forresterは言う。

 ここでForresterがどのデバイスについて論じているかを明確にしておきたい。同社がスマートフォンとみなしているのは,「iPhone OS」「BlackBerry OS」「Windows Mobile」「PalmOS」「Palm webOS」「Symbian」や,「Android」などのLinuxバリアントといった高度なOSを搭載する携帯電話または接続可能なハンドヘルドデ バイスだ。

 ForresterはLGの「Xenon」やサムスンの「Magnet」などのクイックメッセージングデバイスも対象とした。クイックメッセージングデ バイスはスマートフォンとひとくくりに扱われることもあり,通常はキーボード,タッチスクリーン,またはその両方を搭載するが,標準的なスマートフォン向 けOSではなく独自のソフトウェアを搭載している。2009年末には,成人加入者の15%がこれを所有しており,2008年は9%だった。



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