週間情報通信ニュースインデックスno.
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2009/12/05

1.“かわいい”は不況を乗り越える(12.4 nikkeibp)
 関橋 英作
 “文房具”と言ったら、あなたは一番先に何を思い浮かべるでしょうか?鉛筆、消しゴム、クリップ、ノートなどなど。育った時代によって違うかもしれませ ん。
 私が子供のころは、下敷き、消しゴム、鉛筆削り。特に下敷きは、カラフルなものが少なかった時代ですから、新しいデザインや写真付きのものを友達が持っ ていると、うらやましかったものです。今は、下敷きはそう使わないでしょうが、小学生の人気アイテムの1つはシール。カタチ、色、デザインがたくさんあっ て、友達同士で交換することができるのが人気の理由のようです。

 一方、ビジネスパーソンにとってはステーショナリー。なぜだか、「文房具」という言葉を耳にしません。システム手帳、4色ボールペン、方眼紙つきノート など、持っているだけで、できそうなビジネスパーソンに見えることがそう呼ぶ原因なのでしょうか。

 学生にしろビジネスパーソンにしろ、文房具は必需品中の必需品。なければ勉強もできないし、仕事もできません。不可欠の道具なのですが、この業界に不況 を乗り越えるヒント現象が起きているのです。

 机の中やカバンの中を見てください。入っていませんか、かわいい文房具。動物のついたボールペンや、ドーナツ型テープ、チョコレート型の消しゴムなど、 1つや2つは見つかるでしょう。
 そうなんです。知らぬ間にこのデザイン文房具が、学校を、会社をジャックし始めていたのです。

 キラキラしていて、女性の化粧品ポーチかと思ったら、なんと修正テープ。吹き出し型の付せん。いろんな動物のカタチをしたゼムクリップ。このクリップ は、私も使っていますが、誰かに渡すと必ず、“かわいい”という反応が起きて、その場がなごむこと間違いなし。リス、イルカ、クジラなどたくさんの動物が あって、見るだけでも楽しくなってきます。

 発売してあっという間に、60万ケースを売り上げたそうですが、買う気持ちが分かるだけにそうだろうな、という感想です。また、ある大型文房具店では、 こうしたデザイン文房具がけん引して、昨年対比120%という好業績を上げています。

 確かに文房具ですから、ある特定の商品が大ヒットを飛ばしているわけではありません。年間ヒット番付に載ることもないでしょう。
 しかし、この現象には不況を乗り切るためのヒントが隠されているような気がしてなりません。

 それこそが、「情緒価値」。その文房具を使っているだけで、子ども時代のような素直な気分になれる。だからこそ、見ただけで“かわいい!”と反応する し、象さんクリップで留められた書類をもらった人は、思わずニタッとするでしょう。

 リーマンショック以来、ますますストレスの多い社会ですから、身近な文房具で心がほっこりできることに飛びついたのかもしれません。

 文房具ですから、しっかり留まる、スラスラ書けるという機能を追求することも大事でしょう。しかし、文房具の基本機能は、書く、まとめる、直すなど人間 の基本動作と確実につながっています。いわば文房具は人間の身体性と密接な関係があるわけです。

  つまり、人は“かわいい”が好き。デザインが大好きなのです。時代によってテイストの違いはあるでしょうが、丸出しの機能のままでは満足できなかった のでしょう。
 煮炊きの道具である土器に、縄文人は魂を込めた造形をせずにいられませんでした。だから、縄文人や古墳時代の人々が祈りを込めて作った土偶やはにわは、 今の私たちから見ると「かわいく」感じられるのでしょう。

 それが人の本性。1万5000年前からそれは変わっていないのです。人がものに強い思いを入れたとき“かわいい”が生まれ、その“かわいい”は、人を動 かす力をもっているのです。

 みなさんの身の回りに、どれだけカラフルな“かわいい”があるかチェックしてみてください。黒いイメージより、色のあるイメージのほうが楽しい。
 楽しくなれば、仕事や人生にもいい影響が出るはずです。ほんのささやかな文房具ブームですが、そこに不況を乗り越えるヒントがあると思います。
 みなさんの業界には、“かわいい”はありますか?

2.NGNネイティブ接続事業者が3社決定、いずれもIX事業者(12.4  nikkeibp)
 NTT東西地域会社(NTT東西)は2009年12月4日、NGN(次世代ネットワーク)とIPv6インターネットとの接続方 式の一つ「ネイティブ方式」のサービスを提供する「接続事業者」(ネイティブ接続事業者などと呼ばれる)の選定結果を発表した。

 選定されたのはBBIX、インターネットマルチフィード、日本インターネットエクスチェンジの3社。いずれも複数のインターネット・サービス・プロバイ ダなどを接続するIX事業者である。

 NGNのネイティブ方式では、NTT東西とプロバイダをつなぐ「接続事業者」が存在するのが特徴。この「接続事業者」が、協定を結んだほかのプロバイ ダーのユーザーをNGN経由でIPv6インターネットに接続する仕組みだ。NTT東西は、「ひかり電話などのQoSサービスの劣化を避けるため」という理 由で、「接続事業者」の数を最大3社までに限定していた。

3.グーグルが「Google 日本語入力」ベータ版を公開、クラウド武器に辞書を強化(12.3 nikkeibp)
グーグルは2009年12月3日、かな漢字変換ソフト(IME)の「Google 日本語入力」ベータ版を公開した。米Googleのクラウド・データベースを基に自動生成した辞書の搭載と、同社検索エンジンと同等の予測入力機能が特徴 (写真)。同社のページからダウンロードできる。

 Google 日本語入力は、GoogleがWebサイトで収集した日本語の文章から辞書を自動生成することで、新語や専門用語などを随時網羅する。生成には同社の分散 処理フレームワーク「MapReduce」による数千台規模のクラスタ・システムを利用。検索エンジンの検索キーワード予測機能「もしかして」機能と同等 の予測入力機能を備えるほか、キー・アサインの「ATOK」「MS-IME」「ことえり」互換への切り替えや、入力・変換履歴を残さない「シークレット モード」などを搭載する。

 開発プロジェクトは、「もしかして」機能担当で形態素解析エンジン「MeCab」の開発者としても知られるソフトウェアエンジニアの工藤拓氏、同じくソ フトウェアエンジニアの小松弘幸氏の2氏が主導。そのほかAnthyやAjaxIMEといった各種IMEにかかわったエンジニアが開発に参加しているとい う。

4.日本通信がドコモ網上でIP電話サービス、2010年にはスマートフォンに展開(12. 2 nikkeibp)
日本通信は2009年12月2日、NTTドコモの携帯電話網を使った携帯データ通信サービス「Doccica」にIP電話機能を付加した「もしもし Doccica」を発表した。12月10日に販売を開始する。新製品はUSB型の携帯データ通信端末、ソフトフォン機能を追加した接続ソフト、マイク付き イヤホンをバンドルしたもの。想定市場価格は1万9800円。8000円分の通話・データ通信利用権が標準で付属する。

 もしもしDoccicaの利用者には「050」で始まる電話番号を付与する。パソコン上の接続ソフトで相手先電話番号を入力すると、IP電話として電話 発信できる。
 日本通信は新製品のために新たな音声伝送技術を開発した。音声符号化を狭帯域で済む仕組みにした上で、音声パケットを優先的に流す技術をネットワークに 搭載した。今年3月にNTTドコモとレイヤー2接続が完了したことで、携帯電話網上でのQoS制御が可能になった。

 12月には、一部地域でスマートフォンを採用したIP電話サービスも展開予定。総務省の「ふるさとケータイ事業」を通じて提供する。
 2010年以降は、スマートフォンを使ったNTTドコモ網上でのIP電話サービスを本格的に開始する。「我々自身が直接スマートフォンを売るのではな く、別の企業に我々が回線を卸売りする形態になると思う。2010年度内に我々の回線を使うAndroid搭載端末が10機種程度は登場するだろう」と、 福田尚久常務取締役CMOは話す。

5.Android端末はもはや電話機ではなく「クラウド・デバイス」---ABC 2009 Fall基調講演(11.30 nikkeibp)
2009年11月30日、都内でAndroid開発者向けイベント「Android Bazaar and Conference 2009 Fall(ABC 2009 Fall)」が開催された。Androidに関心を持つソフトウエア開発者らが多数集合。開発者コミュニティの存在感をアピールした。

 主催団体である「日本Androidの会」会長の丸山不二夫氏(早稲田大学大学院 客員教授)は、「クラウド・デバイスとメディアの統合」と題して基調講演を行った。Android搭載端末を「クラウドの時代のデバイス」として位置づ け、このようなデバイスが将来的なメディアのあり方を変えることを示唆するものだった。

 「今の携帯端末は、1975年のCRAY-1と同レベルの演算能力を持っている。一方、サーバー側のクラウドは、量的な基準が桁違いの『Webスケー ル』の処理能力を備えている」(同氏)。
 iPhoneやAndroid搭載端末は、電話機として登場したが、その実態はクラウドを利用するための端末である、と強調した。「iPhoneや Android(搭載端末)は電話の形をしてはいるが、単なる電話機ではない。『クラウド・デバイス』ととらえるとすっきりする」(同氏)。

 「iPhone/Androidは単なる携帯電話ではない。それはインターネットのフルブラウザでもあり、音楽プレーヤでもあり、動画の再生プレーヤで もある。ネット上のアプリケーションをダウンロードすれば、その機能は多様に変化する。iPhone/Androidは、インターネット、クラウドのきわ めて便利なビューワーだ。このような動きを背景に、現在のマス主体のメディアとは異なる、次の世代のパーソナルなメディアが登場するだろう」(同氏)。


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