週間情報通信ニュースインデックスno.
734 
2009/11/28

1.第96回:「YESのスイッチ」の押し方(11.27  nikkeibp)
 関橋 英作
 仕事をしていて、一番の悩みは相手がウンと言ってくれないこと。上司、クライアント、同僚、リーダーなど相手はさまざまですが、せっかくの企画やアイデ アをすんなりとは承認してくれません。  それが、プレゼンという正式な場でなくても、打ち合せや会議などの話し合いの場でさえそういうことが多いのです。これでは、仕事が前に進まないどころ か、相手への不信感や自信喪失にもつながりかねません。

 それは、一体なぜなのでしょうか。
 お分かりのように、コミュニケーションの問題。私は、広告というコミュニケーションの場にいましたが、ある時まで、これが一番のストレスになっていまし た。
 今回こそはうまくいくはず、推敲(すいこう)を重ねたし、リハーサルも十分にやったし。そう思って臨んだプレゼンもあえなく撃沈。そんなことが度重な り、自分は話す才能がないのかなあ、と真剣に悩んだことが一度や二度ではありませんでした。

 そんな悩みがぶっ飛んだのは、ある石油会社のプレゼンの場。少し、自信を失いかけていた時期でしたが、それでもプレゼンとなると負けず嫌いが顔をのぞか せ、一気呵成(かせい)にまくしたてていました。
 何だかいい出来だったなあ、と心の中では思っていましたが、クライアントの一言でどん底にたたき落とされてしまったのです。
 “自信があるようですが、あなたはこちらのことを何も考えていませんね”
 “私たちが、一番気にかかっていることが何だか分かりますか?”
 一瞬、何のことか理解できませんでしたが、とにかく質問されていることは分かりました。

 “今回の企画のコンセプトは、ブランドスイッチをどう促すか、ですよね?”
 “そんなことは、みんなが分かっていることです。でもできていない現状がある、その本当の悩みが分かっていますか?”
 少しの間、沈黙が続きました。失敗プレゼンの兆候です。

 “サービスが重要なことは、どのブランドも同じ思いでしょう。そのために必要なことは、従業員の意識です。教育には特に力を入れていますが、なかなか思 うような結果が付いてきません。もちろん、CMだけでそれができるとは思っていませんが、できないと言うこともないでしょう。いかがですか?”

 そのとき、なぜか思い当たる節があることに気付きました。そういえば、会議の席でクライアントがよく従業員の話をしていたと。そのときは、それはクライ アントの問題だから関係ないと頭から消し去っていたのです。

 これで、ガラリと頭が変わりました。CMは消費者が見ているだけでなく、その会社で働く人が見ていると。しかも、人一倍気にして見ているのです。
 気が付きました、クライアントの心にあったのは従業員をどう動かすか。テーマは、従業員しかありません。

 それで次のプレゼンでは、何十回となく「従業員」というワードを連発しました。もちろん、クライアントも受ける態度が全く違っていたのです。
 出来上がったCMは、お客さんしか出ていませんが、見えざる従業員が逆に強く意識されるものに仕上がりました。

 本当にこれがきっかけでした。相手を説得するということは、相手をねじ伏せると思っていたことが180度変わったのです。
 見つけたのは、「答えは相手の中にある」ということでした。

 みなさんの中にも、いらっしゃると思います。説得しようと思えば思うほど、相手はかたくなになる、という経験。まさに、これだったのです。
 そのときの心理は、難しい相手ほど、完ぺきに準備して力強く説得する。気がついたのは、相手は難物で自分とは価値観が違うという思い込み。それゆえに、 力づくで相手にウンと言わせようとしていたことです。もしくは、パーフェクトな論旨で。

 ときには、それでも成功するでしょう、説得がかなうでしょう。しかし、行動に移した後で、ちょっとした問題が起きると、必ずと言っていいほど相手とギク シャクした関係に陥ってしまいます。
 それは、相手も説得はされたけれど、心底納得していない。つまり、あなたの話したことに共感していなかったからなのかもしれません。

 そうです、コミュニケーションは「共感」がすべての鍵を握っているのです。プレゼンにしろ、会議にしろ、話し合いにしろ、相手と気持ちがつながるからこ そ、相手もその気になる。その気になるから行動に移す。もともと、コミュニケーションは相手と行き来することの意味なのですから。

2.BlackBerryがあれば「パソコンは必要なし」とドコモ副社長(11. 26 nikkeibp)
 NTTドコモとリサーチ・イン・モーションは2009年11月26日、両社が手がけるスマートフォンのプライベートショー「BlackBerry Day 2009」を開催した。オープニングのプレゼンテーションで国内販売を担当するNTTドコモの辻村清行代表取締役副社長は、「強力なプッシュ配信技術によ り“手のひらオフィス”を実現したBlackBerryがあれば、フィールドワーカーに『パソコンは必要なし』」と語った。

 辻村副社長は導入事例を紹介しながら、「Windows Mobile」「Android」搭載のスマートフォンや「iPhone」と比べて、BlackBerryが「ビジネスユースに特化して、最も(企業シス テムとの)垂直統合がうまくいっている」ことを示した。

 BlackBerryが企業ユースに適する最大の理由として「強固なセキュリティ」を挙げた。データ暗号化やユーザー認証を端末内で処理するので追加費 用が発生しない点と、紛失時に管理者の指示やバッテリーが一定量以下になるとデータを消去する機能を備える点の2つを強調。

3.IT支出は2010年に回復基調へ--ゴールドマン・サックス調査(11.26  nikkeibp)
 Goldman SachsがIT支出に関する調査結果を発表した。2010年に向けて技術に対する支出は回復の傾向にあると予測されるという。全体的には,データは支出 が飛躍的に増加することを示すものではないが,縮小傾向にあったここ数カ月とは異なり,景気後退前の成長率に復調しているという。

 Goldmanは,2010年の支出について慎重ながらも楽観的な予測を示し,より多くの企業支出を牽引するマクロ経済環境に大きく依存すると述べた。 また,ほどんどの分野において,負のスパイラルに陥った2009年とは打って変わって,成長が見込まれるのに対し,オフショア開発などのようにかなりの縮 小が予測される分野もある。

 しかし,全体的な見通しは明るく,IT支出が絶望的なスパイラルにあった2008年11月のGoldmanのレポートとはかなり異なるものとなってい る。1年でこれだけ差が出るものかと思うほどだ。
景気後退期の購買サイクルから抜け出したことは明らかであるため,残る問題は2010年における回復の速度である。 特に最高情報責任者(CIO)らが,仮想化やクラウドコンピューティングといった新しい技術を検討し始めるため,インフラ,アプリケーション開発,および システム統合が引き続き,最大の支出分野となる。 買い控えによって累積した需要が,特にハードウェアにおいて顕著である。ストレージやサーバ,PCの買 い替えに対する積極的な姿勢が見られる。

4.ネット界のアカデミー賞「Webby Awards」,この10年間の重大出来事10件を発表(11.26 nikkeibp)
 「Webby Awards」の審査結果によると,「iPhone」の発売と「Twitter」の登場,「Craigslist」の人気拡大は,この10年間で最も影響 力のあったインターネットの出来事の3つに過ぎないという。
 インターネットでの偉業を毎年選出するWebby Awardsの主催者は今週,(季節がら)トップ10を選ぶ流行に乗じ,この10年間で最も大きな影響を及ぼしたインターネットの出来事を発表した(そし て,Webby Awardsは通常よりも1年早くトップ10を発表したわけではない。
 Webby Awardsの審査結果を年代順に以下に紹介する。

2000年,クラシファイド広告の概念を根本的に刷新したCraigslistのサンフランシスコ以外の地域への進出。あらゆる場所の新聞社に恐怖を抱か せた。
2000年,「Google AdWords」の開始。大小の企業に新たな広告の世界を提示した。
2001年,見知らぬ人同士がオンラインでコラボレートできるインターネットの能力を誇示した「Wikipedia」の開設。これまでに,271の言語で 1400万本以上の記事が投稿された。
2001年,「Napster」の閉鎖。ユーザーが音楽や動画を入手する方法に革命的な変化をもたらした。
2004年,Googleの新規株式公開(IPO)。インターネット上に巨大かつ支配的で,広範囲に影響を及ぼす勢力が誕生した。
2006年,オンライン動画革命。ブロードバンドの普及やビデオカメラの低価格化,「YouTube」によって引き起こされ,サイバースペースはプロ フェッショナルな動画や非プロフェッショナルな動画であふれかえった。
2006年,「Facebook」の人気拡大とTwitterのサービス開始。ユーザーが友人や家族と交流したり,連絡を取り合ったりする新しい方法を生 み出した。
2007年,iPhoneのローンチ。ユーザーは好きなときに,好きな場所で,携帯電話からインターネットに接続できるようになった。
2008年,米大統領選挙運動。「Obama Girl」のような動画や,有権者の間でのソーシャルネットワーキング利用,オンラインでの資金調達など,インターネットが活用された。
2009年,イラン大統領選挙の結果にTwitterを使って抗議した人々。この抗議活動を受けて,米国務省はTwitterにサイトの運営を維持するよ う要請した。

5.ワイヤレス系が25%増と堅調、固定系は普及一巡〜「2009年版ブロードバン ド白書」(11.25 nikkeibp)
 矢野経済研究所は2009年11月24日、国内ブロードバンド市場を調査した「2009年版 ブロードバンド白書」を発表した。2009 年度の「ワイヤレス系ブロードバンドサービス」契約数は前年度比25%増の1663万、「固定系ブロードバンドサービス」は同5%増の3194万。固定系 の普及が一巡してほぼ前年並みの純増なのに対し、ワイヤレス系が大きく成長している。

 モバイル系主要サービスの種別ごとの推計契約数は、データ通信系(通信モジュール含む)が同48%増の約867万、公衆無線LANが同7%増の約796 万。UMPC(ウルトラモバイルPC)やノートPC向けのデータ通信端末の堅調な伸び、スマートフォンの利用増やMVNO(仮想移動通信事業者)のサービ ス増などでデータ通信系が好調。1人で複数のキャリアと契約する人も増加傾向にある。

 公衆無線LANはほぼ横ばいに見えるが、これは、無料サービスが含まれていないため。対応端末は着実に増加し、公衆無線LANサービスの利用シーンも増 えており、実質的な市場規模はもっと大きいとしている。矢野経済研究所によると、個人向けワイヤレス系ブロードバンドサービスには、なお大きな潜在需要が あるという。

 一方、固定系主要サービスの種別ごとの推計契約数は、FTTHが同18%増の約1776万、DSLが同12%減の約987万契約、CATVアクセスが同 5%増の約432万。FTTHの純増ペースは鈍化傾向にあるが、地上デジタル放送(IP放送)やセキュリティサービスなどとのセットが順調で、ARPU (顧客単価)は上昇傾向という。

 今後については、固定系は2014年度に3856万契約、ワイヤレス系は同4024万契約に成長すると予測。固定系は、FTTHが市場をけん引するが、 2011年7月のアナログ放送停波を機に伸びは鈍化する見通し。ワイヤレス系は、法人・業務系を中心に市場規模が拡大するほか、WiMAXや2010年末 開始予定のLTEなどの次世代サービスにも期待できるという。

 調査は、FTTH、DSL、CATVアクセスなどの「固定系ブロードバンド市場」と、3G・3.5G/WiMAX/LTE/XGPなどのデータ通信系ア クセスや公衆無線LANなどを含む「ワイヤレス系ブロードバンド市場」に分類。「データ通信系アクセス」には携帯IP接続サービスは含まない。


 ホームページへ