週間情報通信ニュースインデックスno.710  2009/06/06


1.いつまでも未熟で、いつまでも成長する(6.5 nikkeibp)
社会人になってからの努力が成長をもたらす
宮田 秀明 
 5月は私にとってはつらい月だ。育ててきた学生の半数以上が3月に社会に出て行き、4月には新人が研究室のメンバーになる。今年は修士課程6人と4年生 9人が新人として現れた。
 彼らの多くは、これまでほとんど間違いなく受け身の勉強をしてきた。授業を聞いてレポートを書き、試験を受けて単位をもらう。レポートの内容が嘘っぱち だったりネット情報のコピーペーストだったりしても、また試験の答えが間違っていて点数が足らなくて単位が取れないことがあったりしても、社会や他人に何 の損害を及ぼすわけでもない。責任もリスクもない人生を続けているのが学生なのだ。強いて言えば、卒業できないリスク、就職できないリスクが残るだけだ。

5月は大変な時期なのだ。すべての学生たちに、研究に対する取り組み方、生活の仕方を変えてもらわなければならないからだ。

 「私は君より何倍偉いと思う?」と学生に聞いてみた。
 新人の1人であるT君は答えた。
 「100倍ぐらいだと思います」

 私は言った。「それでは、30年間に100倍に成長するためには毎年何%成長しなければならないのだろう?」。
学生たちの間に能力差はあるのだが、それは大きく見れば微々たる差だ。大学を1番で卒業しようがビリで卒業しようが、大きな差ではない。これから成長への 努力をどんな強さで、毎日どれだけの時間を使って行うのかが、大きな差を作ることになる。つまり、人生は毎日、毎週、毎月、毎年どれだけの時間を費やして 勉強し、自分を鍛えて向上するかが、最大の価値を持っているのだ。

 年率2%で成長する人と年率8%で成長する人の間の差は、10年単位ではケタ違いになってしまう。同級生が40歳になった時には、10倍の能力差になる ことも不思議ではないのだ。
 それでは人の何倍もの速度で成長している人は満ち足りた人生を送っているのだろうか。大きな達成感を持って自信満々の人生を送っているのだろうか。
 多くの場合は全く逆だと思う。毎年挑戦を繰り返し、急速に成長している人は、いつも自分の成し遂げた成果に不満足で、自分を未熟と思っているものだ。

自分を未熟と認めるからこそ
 2000年にアメリカズカップの仕事が終わって、休日の朝、愛犬ウィルと公園を散歩していた時のこと。ふと5年前の1995年の夏、自分が発した言葉を 思い出して、恥ずかしくなった。
 「第30回アメリカズカップに挑戦し、世界一を目指します」

 こんな大それたことをよく言ったものだと思った。5年前の私が未熟で恥ずかしかった。大した能力もないのに「世界一を目指さなければ挑戦する意味がな い。勝利して、次は日本で開催しましょう」と言ったのだ。 そして2000年に向けて新たなプロジェクトが発足したのだったが、その時の私はヨットデザイナーとしてもプロジェクトマネジャーとしても未熟だった。す べてが終わった5年後にそのことに気がついたのだ。  しかし、それは2000年の私が1995年の私より成長したということでもあった。人はいつまでも未熟で、いつまでも成長するということを、アメリカズ カップのプロジェクトの経験で学んだ。

 仕事やプロジェクトに挑戦して成功するために一番大切なことは、まず自分が未熟だと思うことだと思う。その次に大切なのは、未熟だからそのプロジェクト のために最大限の努力と時間を注ぐことだ。

結局、毎日の努力が成長の基盤
 いつまでも自分を未熟に思って、毎日の努力を続けることはツライことだ。ワーカホリックなことかもしれない。しかし、そのような人々が世の中をリードし ているのだと思う。優秀な経営者ほど自分のことを「未熟な人間だ」と思っているだろう。だから努力し成果を出すことができるのだ。  人に挑戦させ人を成長させる環境を作り、いつまでも向上心の衰えない社員がいる企業は伸び続ける。自分が偉いと思っているリーダーのいる企業は危険が いっぱいだろう。

2.「コラボレーションの変化に注視せよ」と、米ガートナーのジェフリー・マン バ イスプレジデント(6.2 nikkeibp)
 「ソーシャルテクノロジーの進化により、コラボレーション(共同作業)の仕方は大きく変わろうとしている。企業情報システムに関わる者はこの動向に注視 すべきだ」。このほど来日した米ガートナーのジェフリー マン バイスプレジデントは、本誌のインタビューにこう語った。同氏は、コラボレーションを担当するアナリストだ。

 マン氏によれば、ソーシャルテクノロジーとはコミュニケーションやコラボレーションを支援するITの総称。古くは電子メールやインスタントメッセン ジャー、グループウエアなどである。最近ではブログ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、Wikiのほか、「Twitter」や 「Tumblr」などの新しいWebサービスのことを含む。
 ITによるコミュニケーションやコラボレーションの変化とは、次のようものだ。例えば、これまではワープロソフトで作成した後に、文章を電子メールを 使って送信するなど、個人の作業とコラボレーションは別々だった。しかしソーシャルテクノロジーの進化によって、個別の作業とコラボレーションをよりシー ムレスに連携させたり、同時に実行したりできるようになった。

 新たなコラボレーションの仕方を支援しようと、「ITベンダーの覇権争いが激化している」とマン氏は語る。米IBMや米マイクロソフトは既存の自社製コ ラボレーションソフトを機能拡張してきた。「米シスコシステムズや米オラクルなども買収によって製品を拡充している」(同氏)。
 米グーグルなど、コンシューマ市場で無償のコラボレーションサービスを提供してきた新興企業も大きな潜在能力を持っていると話す。「必要となる機能にコ ンシューマ市場と企業向け市場で大きな違いはない」とマン氏は説明する。

 「友人の考えを即座に知る、友人のアドバイスを得る、専門家のWebサイトで調べものをする、といった消費者の行動はビジネスパーソンの活動に通じる。 同僚や顧客の考えを即座に知る、同僚のアドバイスを得るなど、本質的に変わりはない」。
 企業向け市場についてマン氏は「現在はまだ一部の先進企業が関心を持っているに過ぎないが、市場が立ち上がるときは一気に垂直離陸するだろう」と予測す る。「それだけに、今から注視しておく必要がある」と強調する

3.NECビッグローブがモバイルWiMAXの受け付けを開始,月額4263円で7 月からサービス開始(6.1 nikkeibp)
 NECビッグローブは2009年6月1日,高速無線通信サービス「BIGLOBE高速モバイルWiMAX」の先行受け付けを開始したと発表した。同サー ビスの最大通信速度は,下りで40Mビット/秒。UQコミュニケーションズの回線を利用したMVNO(仮想移動体通信事業者)として,2009年7月1日 よりサービスの提供を開始する。

 今回のサービスは個人のBIGLOBE接続サービス利用者と,BIGLOBE法人会員で接続サービスの利用者が対象である。BIGLOBE接続サービス を利用していない個人は,月額210円のベーシックコースを契約することで今回のサービスを利用できる。ただし,モバイルWiMAX用のデータ端末は,利 用者自身で準備する必要がある。

 6月30日までの先行受け付け期間中に申し込んだ上で7月1日から8月31日の間に契約し,12カ月以上継続して利用した利用者には,特典として1万円 をキャッシュバックする。
 「BIGLOBE高速モバイルWiMAX」サービスの概要は以下の通り。
通信速度:下り最大40Mビット/秒,上り最大10Mビット/秒
サービス開始日:2009年7月1日
料金:初期費用2835円,月額費用4263円

4.10―30代はネット利用時間が増加、テレビ/ゲーム/雑誌離れ進む(6.5  nikkeibp)
 ネットエイジアは6月5日、インターネット利用や余暇の過ごし方に関する調査結果を発表した。
 プライベートでインターネット利用に費やす時間の平均は、パソコンからが1日当たり59.8分、携帯電話からが同60.1分。時間の長さ別でみると、携 帯電話からは「30―60分未満」が17.1%、「60―90分未満」が17.8%、「90分以上」が23.9%。パソコンからは「30―60分未満」が 15.6%、「60―90分未満」が23.1%、「90分以上」が24.1%だった。1日30分以上インターネットを利用している人の割合は、パソコン、 携帯電話とも約6割になる。

 よく利用するWebサイトのジャンルを複数回答で尋ねたところ、携帯電話からは「ニュース/天気予報」(67.5%)、「着メロ/着うた/着うたフル」 (57.9%)、「検索」(48.0%)、パソコンからは「検索」(63.4%)、「ニュース/天気予報」(52.2%)、「EC/オークション」 (35.3%)が多かった。
 調査は、全国の10―30歳代の男女を対象に携帯電話で実施した。有効回答数は1272。調査期間は4月10―14日。

5.「Google Wave」は,グーグルのマイクロソフト化を示すものか?(6.2 nikkeibp)
 「Google Wave」はMicrosoftにとって脅威なのか?それとも,GoogleがMicrosoftのように自社の利益のみを考えて行動していることの表 れ,と見るべきなのか?

 「Google Waveは,Google検索に次ぐ発明だ」などと賞賛するTwitterメッセージやブログ記事が渦巻く中,いくつかの興味深い対照的見解が出てきてい る。勇気ある懐疑派が,おずおずと次のような疑問を投げかけている:Google Waveはブロートウェア(リソースを多く使うソフトウェア)か?Waveは実際に使えるのか?そして,CodingHorror/Stack OverflowのJeff Atwood氏はTwitterで,「おそらくは,私が目にしたGoogleの発表物の中で,最もMicrosoft的なものだ。念のために付け加える が,これはお世辞ではない」と記している。

 Googleは米国時間5月28日に「Google I/O」カンファレンスでWaveを発表,Web 2.0型の新しいコラボレーションツールとしてプッシュしている。ちらっと見たり読んだりしたところ,電子メール,Twitter, Friendfeed,Facebookのマッシュアップ,というのが私の印象だ。そして,Waveの一部になるには,新たにプロトコルが必要だ。これ は,すでにあるプロトコルでもないし,標準でもない。

 ここでちょっと考えてしまう。このような制限こそ,Microsoftがしばしば攻撃されてきたことではないか?すでにある製品や技術を作り直し--コ ピーといってもいい--,開発者に自社のプロトコル--そのプロトコルが「オープン」で独立した団体や標準化団体に管理されていたとしても--を書くよう に要求することだ。Googleの開発を率いるVic Gundotra氏がMicrosoft出身というのは,単なる偶然だろうか?

 Microsoftは公の場でライバルを批判しない企業だが,Waveについても,何もコメントしていないし,「Outlook」「Windows Live」などとどのように競合する,あるいは競合しないについて触れていない。だが,Microsoftのプログラムマネージャ,Dare Obasanjo氏は米国時間5月28日,Twitterに,Google Waveは,Microsoftの2つのプロジェクトと酷似していると書き込んだ。1つは棚上げとなった「Hailstorm」で,もう1つは「Live Mesh」だ。Hailstormが棚上げとなった理由はさまざまだが,その1つに,ベンダーロックインが生じるという理由があった。




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