週間情報通信ニュースインデックスno.708  2009/05/30

1.ノウハウ本がつくりだした「ニッポン非考地帯」(5.29  nikkeibp)
関橋 英作
“アイデア会議の前に、頭の準備運動はいかが?”
 世にあまたあるアイデア本。読んでいるだけでは、何にもなりませんよ。 こんなことを言ったら、出版社といさかいになるかもしれませんが、警告でありま す。
  こっちのノウハウ本。あっちのテクニック。いやいや、これこそ究極の発想法。それでも、アイデアは生まれない。夢の中でも、アイデア幽霊に脅かされ て、「アイデア」というトラウマにとらわれてしまっているのではないでしょうか。そうでなければ、いいのですが。
 私もいろいろなアイデア本を見ましたが、そこに書かれているのは、やり方のみ。
 *役に立たなくなった価値を逆転する
 *5W1Hのフォーマットを埋める
 *質問の視点を変えてみる
 *マンダラチャートで整理する
 *ビジュアルで考える
 *水平思考で広げる
 *子供のように無駄なことを考えよう
 *“もし”こうだったらと妄想しよう
 *ひっくり返そう/大きなものは小さく、小さなものは大きく
 *これ以外の価値はあるか
 *数をたくさん出そう 
 こういったやり方がいくらでも書いてあります。
そこで多くの人は、では逆転発想してみようということで、“大きなクルマは売れないから、小さくて一人乗りのクルマ”“化粧品売り場は1階から6階へ” “若者は巣ごもりだから、お店を辞めてデリバリーに”。こうやって単純に逆転してみます。
 
 近ごろ感じるのは、こうしたノウハウをあさる人が多すぎることです。すぐに答えを欲しがる、手っ取り早い解決策を教えてとねだる。この現象こそ、クリ エーティブとは正反対な方向。ますます、アイデアから遠ざかっているのです。

 恐ろしいことに、考えることをやめてしまった人たちが雨後のタケノコのように誕生してしまったのです。まるで、「非考地帯」というエリアができたかのよ うに。
 こういう「非考地帯」を作っているのも、答えをすぐに出さなければならない、という重荷からなのでしょう。これが、逆にアイデア欠乏症候群に陥れている 原因になっているのではないでしょうか。

 確かに、「考える」ということは、つかみどころのないもの。その不安定さが、考えるノウハウを求めているのかもしれません。
 しかし、「考える」ということは、人間が進化した源であることは間違いのない事実。とすれば、何も持たない古代人は“こうすれば、みんなが幸せになれ る”、これだけをまさに考えたのではないでしょうか。

 つまり、もたらされる幸せを夢描くことが、考えるという行為だったのではないか。勝手にそう思っているのですが、そう考えると「考える」が腑(ふ)に落 ちるのです。
 “こうしたら、誰かが喜ぶ”“これをつくったら、あの人の役に立つ”。「考える」ということは、誰かへのプレゼントなのではないか。何だか近ごろそう思 うのです。
 そう、頭の中のハッピーな妄想。私の考える態勢は、今そんな感じです。

 最後に大事なことを。アイデアを出さなければならないときになって、エイコラと頭をひねったり、ノウハウ本を見たりしても、アイデアの神様は降りてきま せん。日ごろから、何にでも関心を持ち、“エーすごいなあ”と感心すること。また、不便なことが起きたら、“どうすれば快適になる?”と考える。こうし た、毎日の考える態勢が必要なのです。

2.日本IBMが自社ブランドでルーターとスイッチ発売、シスコ離れ加速(5.29  nikkeibp)
 日本IBMは2009年6月19日に、自社ブランドのルーターとLANスイッチを発売する。ブロケード コミュニケーションズ システムズがOEM提供する。5月29日付でブロケードが発表したもの。日本IBMが自社ブランドのルーター、LANスイッチ販売に乗り出すのは初めて。 IBMはシスコシステムズと蜜月関係だったが、シスコのサーバー参入後は他のネットワーク機器ベンダーとの関係を強化していた。

 自社ブランドのIPネットワーク製品を展開する狙いについて、日本IBM広報は「クラウドコンピューティングと、米IBMが2月に提唱した企業向けIT インフラ構想『Dynamic Infrastructure』の推進のため」と説明する。自社でネットワークからサーバーまで提供できる体制を整え、シスコやヒューレット・パッカード に対抗する。

 日本IBMが提供するIPネットワーク製品のブランドは以下の通り。大型のシャーシ型ルーターが「IBM m-シリーズ イーサネット・ルータ」、通信事業者向けボックス型スイッチが「IBM c-シリーズ イーサネット・スイッチ」、企業向けのシャーシ型スイッチが「IBM s-シリーズ イーサネット・スイッチ」、企業向けのボックス型スイッチが「IBM g-シリーズ イーサネット・スイッチ」となる。

 米IBMと米ブロケードは4月に、IPネットワーク製品のOEM提供について契約を締結していた。IBMはブロケードのほかにも、4月末に米ジュニパー ネットワークスと提携している。

3.Google,コミュニケーション手段の集約サービス「Google Wave」を発表(5.29 nikkeibp)
 米Googleは米国時間2009年5月28日,さまざまなコミュニケーション手段を集約できる新サービス「Google Wave」を発表した。オープンソースとして公開していく。一般提供は2009年後半に開始する予定だが,具体的なスケジュールはまだ決めていないとい う。

 Google Waveは,1つのWebページにリッチ・テキストや写真,ビデオ,地図,ガジェット,外部フィードといったコンテンツを集約し,単一のコミュニケーショ ン・ツールとして利用できるようにする。各コンテンツの集合体を「wave(波)」と呼び,ほかのユーザーを波に加えることでコミュニケーション相手とし て指定する。波に対しては入力や返信,編集といった操作が可能。施された変更はすぐ表示に反映されるため,双方向通信やコラボレーションのツールとしても 使えるとしている。波に加えられた操作を「巻き戻す」と変更履歴を確認できる。

 Google Waveのプラットフォーム上で動くアプリケーションは,Ajaxアプリケーション開発キット「Google Web Toolkit」で作成できる。同社はAPI「Google Wave API」を公開し,Google Wave用アプリケーションの開発を促す。Google Wave開発者向けブログも開設した。

4. 各国消費者のメディア利用状況、日本はテレビ視聴時間が長い(5.28 nikkeibp)
 デロイトトーマツコンサルティングは5月28日、日本/米国/英国/ドイツ/ブラジルのコンシューマの各種メディア利用状況に関する調査結果を発表し た。1週間当たりのテレビ視聴時間は、日本が5カ国中最長の17.6時間あった。インターネットの主な利用目的としてソーシャルネットワーキング活動を挙 げる人の割合は日本が36%で、最も低かった。

 各国コンシューマのテレビ視聴時間は、米国が1週間当たり15.8時間、英国が同15.4時間、ドイツが同13.8時間、ブラジルが同9.8時間。視聴 中にテレビに集中している人は全体の30―40%にとどまり、どの国でも「ながら視聴」が多かった。日本でテレビに集中している人は31%。5カ国のなか で最も低く、ながら視聴の割合が高い。

 ソーシャルネットワーキング活動をインターネット利用の主目的とした人の割合は、米国が55%、英国が57%、ドイツが45%、ブラジル82%で、日本 (36%)の低さが目立つ。日本のコンシューマは、「ソーシャルネットワーキングやチャット、掲示板利用」(36%)、「オーディオチャット、インター ネット回線利用による電話」(18%)、「PCビデオカメラを使用」(16%)など、コミュニケーション手段としての利用率が比較的低かった。日本のコン シューマが多く選んだ回答には、「検索エンジンやポータルサイトの使用」(90%)、「個人的な興味・関心についての情報収集」(88%)、「商品購入」 (85%)、「自分の国、世界のニュースや天気、最近の出来事について読む」(81%)、「自分の住んでいる地域のニュースや天気、最近の出来事を読む」 (81%)がある。
 新聞の定期購読率は日本が65%で突出しており、2位の米国を30ポイント近く引き離した。ところが、日本における雑誌の定期購読率は20%で5カ国中 最低だった。

5.グーグル:「ブラウザこそがコンピュータだ」--Google I/O 2009カンファレンス開催(5.28 nikkeibp)
 サンフランシスコ発--Googleは米国時間5月27日午前,次世代のウェブテクノロジについて開発者らの関心を惹きつけるべく,ウェブアプリケー ションが将来的に,いかにデスクトップアプリケーションに近付いていくかということを示してみせた。

 Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏は,サンフランシスコで開催されている「Google I/O 2009」カンファレンスの冒頭で,「今こそ,われわれの目の前に広がっている素晴らしいチャンスをものにする時である」と語った。Schmidt氏はこ こで,未来のアプリケーション開発の基盤がコンピュータのOSではなく,インターネットとブラウザになるという確信が強くなってきていることについて述べ ている。

 とは言うものの,業界はまだその段階に到達していない。約4000人の開発者を前にデモンストレーションされたアプリケーションの多くは,「HTML 5」テクノロジの幅広い普及を必要としているものの,この規格はまだ,企業や組織で構成されるコンソーシアムによって策定中の段階なのである。


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