週間情報通信ニュースインデックスno.690   2009/01/17


1.携帯電話のようなワイヤレスSkypeフォンを試す(1.16  nikkeibp)
 以前にも書いたが、僕の会社では内線にSkype(スカイプ)を利用している。近いとはいえ、歩いて20分ほど離れた2つの事務所間で通話をしたり、自 宅で仕事をしているスタッフと無料で話ができるメリットは絶大だ。僕の知人でも、SOHOや規模の小さな会社では、Skypeを内線的に利用している人が 多い。知人が経営する会社は、客先でパソコンのメンテナンスをする仕事をしているが、彼はSkypeフォン内蔵のマウスを持ち歩き、客先から事務所への連 絡を無料でしているのだ。不景気な昨今だけに、コストダウンは急務だ。

 ちょっと前置きが長くなったが、そんな理由があって、僕はずいぶんSkypeを利用してきた。最初は、おなじみのヘッドセットで利用していたのだが、こ れがあまりよろしくない。一番困るのは、電話が鳴ったときにあわてて装着することだ。つながる前に装着できばよいのだが、早く通話開始ボタンを押さないと 相手を待たせることになる。通話ボタンを押して装着すると、ガサガサというかなりうるさい音が相手に聞こえてしまうことになるのだ。

 そこで、USBケーブルで接続する電話機タイプのSkypeフォンを利用しているのだが、これは思いのほか便利である。ただ、パソコンの周りはケーブル が混在しているために、いろいろと引っかかって困ることが多い。そもそも、携帯電話は当然として、最近は家庭用の電話機だってコードレスが当たり前なの だ。いまさら、ケーブル付きの電話機なんて、古すぎるだろう。

 そう考えて、コードレスのSkypeフォンを探していたのだが、なかなかぴんと来る製品に出会えなかった。今回、琴線に触れたのがLAN- WSPH01WH(ロジテック)だ。型番だけだとなんだかさっぱりわからないだろうが、要するにコードレスSkypeフォンであり、かつ無線LAN端末と しての機能を持っていて、単体で利用できる。つまり、パソコンなしで通話ができてしまうのである。

2.ニッポンの自立は夢物語なのか?(1.16 nikkeibp)
 とうとう内閣支持率が20%を割り込んでしまいました。多くの人が、訳の分からない定額給付金を中止して、その2兆円を大事なことに使っ てほしいと願っています。なぜ、その声に耳を傾けないのでしょうか。経済の立て直し、と言っていますが、では何のための立て直しなのですか?その目的が明 確ではありません。

 それは、いたって簡単だと思うのです。

 「日本人が、日本で安心して暮らすため」。これ以上のものがあるでしょうか。そうシンプルに考えれば、安心して暮らせない理由は何?これを突き詰めれば いいことになります。ご承知のとおり、米国がくしゃみをすると、日本が風邪を引くといわれるくらい、日本は米国の影響をまともに受ける国です。クルマなど の輸出産業は、かつてない打撃を経験しています。

 こういう報道が多いせいか、誰しも日本は超貿易依存国だと思い込んでいるようです。次の一覧は、総務省政策統括官・統計研修所が出している2006年の 貿易依存度の数字。これから、何が見えてくるでしょうか。
        輸出依存度    輸入依存度
 日本        14.9%        13.3%
 韓国        36.7%        34.8%
 中国        36.9%        30.1%
 米国        7.8%        14.5%
 英国        17.9%        22.9%
 
 意外にも、他国と比較上では、日本はそれほどの貿易依存国ではありません。もちろん、戦後、貿易立国としての地位を築いたからこそ、経済大国の仲間入り したのも事実です。しかし、この数十年で、日本は「自立」ということをタンスの奥にしまい込んでいたかもしれません。

 また、グローバル化の大義名分の下に、純粋に日本製のものは影を潜め、自立を支える農業、漁業は、この40年の間に農業人口は約7分の1、漁業人口は ピーク時の約3分の1(総務省)に減少してしまいました。  その結果、食料自給率は、1965年の73%から、2006年には39%に激減。英国の79%、ドイツの84%という自給率に比べると、背筋が寒くなる ような数字の落ち込みです。

 そういう時代の流れの中で起こった経済危機。こうなると、安心を得るために残された道は自立しかありません。
 自立のために必要なのは、言うまでもなく、「食糧の確保」と「エネルギーの創出」です。日本という国のもともとの価値を考えてみてください。「自然に恵 まれ、自然に感謝しながら、自然とともに生きる」。海に囲まれた、光、風、水のあふれる国でした。貿易依存度が意外にも低いのも当たり前と言えばそうなの です。

 いま、期間労働者や非正規社員の解雇が問題になっています。また、自分探しという名目で、定職につかない若者がいます。こういう人たちに、農業、漁業従 事者の道は開かれないのでしょうか。もちろん、いきなりの農・漁業は難しいかもしれません。

  エネルギーはどうでしょう。石炭や水力発電が活発だった1960年には、エネルギー自給率は約60%もありました。しかし、2004年にはわずか 4%。原子力を入れても18%しかありません。英国の87%、ドイツの27%(経済産業省・資源エネルギー庁)と比べても危機的状況なのがお分かりでしょ う。

 こうなると、輸入化石燃料に頼らない方法を真剣に考えざるを得ません。例えば、すべての家の屋根や窓にソーラーが設置された、と想像してみてください。 風の強い地域は、小型風力発電機でもいいでしょう。結構、太陽や風の力が使えるな、と思えますよね。プラスチックごみを石油に戻す機械や、バイオマスなど でも画期的な技術が出てきています。

 エコを実践することが、日本人が自然とともに生き、自立し安心して暮らす最良の道だと考えるほうが、腑(ふ)に落ちませんか?

 このように、「自立」を目標に掲げれば、そのための技術開発が必要になります。結果として、その技術自体、それから技術から生まれたもの、エネルギーな どを海外へ売ることも可能になるかもしれません。

 国民総幸福量(GNH-Gross National Happiness)で有名なブータン王国の外貨獲得の大部分は、豊富な水による水力発電から生まれたエネルギー。国土が、ヒマラヤの斜面であることを生 かしたすばらしいアイデアです。

 これも、自然とともに生きる国だからこそ生まれたもの。ブータンという国でどうやって幸せに生きていくかを考えた結果としての成果なのです。

 また、ブータンの教育はゾンカ語と英語で行われています。これは、グローバルに同調しようということではなく、自然とともに生きるブータンを守っていく ための政策。外界を受け入れながらも、ブータンらしさをいかに残していくか、ということなのです。

3.ジョブズ氏休養をアナリストが分析--不安要素も明らかに (1.16 nikkeibp)
 Appleの株価は,同社最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏が,健康上の問題から6月末までCEO職を退くとの知らせを受けて,多くの投資家が懸念を表明し,米国時間1月15日の取り引きは,前日終値比 で5.7%下落して幕を開けた。

 15日のAppleの株価は,14日終値の1株当たり85.33ドルから下落し,午前の取り引きは1株当たり80.50ドルで寄り付いた。
 多くのウォール街のアナリストが,Jobs氏の長い休暇期間中も,Appleは引き続き好調を維持できるはずだとの予測を出してはいるものの,一般の投 資家は,もしもJobs氏の復帰が,当初の6月末以降にずれ込むことになれば,現在のAppleの掲げるビジョンや,同社の勢いにも陰りが見えてくるので はないかとの懸念を抱くようになっている。

 Jobs氏は在任期間中に,Appleが進出していく市場や,iPhoneを始めとする,新市場への投入製品のタイプなどに関し,明快な権限でもって, その方向性を打ち出してきた。既成概念やアイデアの均質化を打ち破ってきたJobs氏の路線が,同氏の不在期間中に打ち捨てられてしまうのかどうかも,現 時点では定かではない。

 Collins StewartのアナリストであるAshok Kumar氏は「Appleの指揮統制系統は,これまでAppleにとって良好に機能してきた」との分析を発表した。
 また,Kumar氏は,Jobs氏の後継者として,独りでも十分に役割を担えそうなエグゼクティブはいないものの,今後もAppleは「組織的な才能」 を発揮するアプローチで,成長を維持していくことが可能だと考えていることを明らかにしている。

 しかしながら,こうした見方に懐疑的で,健康問題を理由にしたJobs氏の離職や,景気後退がAppleの製品に及ぼす影響などを懸念して,Apple の株価への評価を「売り」に格下げしたアナリストもいる。

 15日にリリースされた調査報告に,RBC Capital MarketsのアナリストであるMichael Abramsky氏は,次のように記している。

 CEOであるJobs氏の予想外の不在は,リーダーシップに関わる目下の不確実性という問題を提起するものとなる。Jobs氏は,Appleの革新,交 渉,指導という分野で,中核となってきた人物であり,非常に細かい案件にまでも深く関わって,Appleのブランドと緊密に結びついてきたことで,幅広く 知られている。Jobs氏が,6カ月以上もの長い期間,Appleを不在にし,明確に後継者を定めることもなく毎日が過ぎていくのは,Appleが,今後 も目ざましい革新的な業績を伸ばし続けることができるのかどうかに関して,不安をあおる大きな要因となっている。

4.「維持コストが10分の1に」,メインフレーム撤去ユーザーが事例報告(1. 16 nikkeibp)
 日本ヒューレット・パッカード(HP)は2009年1月15日,メインフレームからUNIX機などへの移行をコンサルティングによって推進する活動 「MFA(メインフレーム移行)プログラム」の成果を報告するプライベート・イベントを開催し,ユーザー企業による事例紹介などを実施した。韓国 Samsung Cardは「年間維持コストを10分の1に削減した」例を,日本酒類販売は「TCO(所有総コスト)を30%削減した」例をそれぞれ報告した。

 MFAプログラムはメインフレームからUNIX機などへの移行コンサルティング体系で,米HPが全世界で展開している。UNIX機などへのリプレースに よって,メインフレームと同等のサービス・レベルを維持しつつ,TCOを減らすことが可能になるとしている。

 同社が規定するメインフレーム移行は,その成熟度によって大きく4段階に分かれる。(1)メインフレームはそのままに,ストレージなどの周辺環境を整備 する「Surround MF」。(2)COBOLで開発された業務アプリケーションをそのまま使い続け,ハードウエア・インフラをリプレースする「Modernize Infrastructure」。(3)COBOLアプリケーションをJavaなどに書き換える「Modernize Applications」。(4)現行における最新の運用管理を適用する「Adaptive Infrastructure」---である。

 このうち,3段階目のアプリケーション近代化以降に相当する事例として,COBOLをC言語に移行した韓国Samsung CardのLee Yeon Ha氏が自社事例を紹介した。1日3100万トランザクションのシステムを,メインフレームからUNIX機へ移行したもので,「可用性はメインフレームと 同等のまま,年間のメンテナンス費用を10分の1に削減できた」(Lee氏)という。

COBOL資産を生かしたままTCOを3割削減
 2段階目のインフラ近代化に当たる国内事例としては,日本酒類販売に加えてSIベンダーやプラットフォーム・ベンダーなど3社がパネル討論を展開した。

 日本酒類販売の大西完治氏は処理性能の向上とともに,TCOを30%以上改善できたことを報告した。同社は6600本のCOBOLプログラム資産を生か したまま,1年かけてOpen COBOLとUNIX機へとマイグレーションし,2008年4月に稼働させている。

5.Google,オンライン・アプリ「Google Apps」有償版の販売代理店制度を開始(1.15 nikkeibp)
 米Googleは米国時間2009年1月14日,企業向け有償オンライン・アプリケーション・サービス「Google Apps Premier Edition」の販売代理店制度「Google Apps Authorized Reseller Program」を全世界で開始すると発表した。販売代理店として認定された技術ソリューション・プロバイダは,2009年第1四半期中にGoogle Appsの販売を開始できる。

 Google Appsの認定販売代理店は,Google Apps Premier Editionの各サービスをそのまま再販するほか,顧客向けにカスタマイズしたりサポート・サービスを提供したりできる。料金はGoogleを経由せず 顧客から直接徴収する。

 認定販売代理店に対し,同社は販売/マーケティング支援用のトレーニング,サポート,資料,ツールを提供する。Google Appsをほかのシステムと連携させるためのAPIも用意している。既に販売代理店制度の試験運用を始めており,世界各地で50社以上のソリューション・ プロバイダが参加した。

 Google Apps Premier Editionは,Webメール「Gmail」,スケジュール管理「Google Calendar」,オフィス・アプリケーション「Google Docs」,コラボレーション「Google Sites」,インスタント・メッセージング(IM)「Google Talk」,ビデオ検索「Google Video」の企業向けサービスで構成する。


 
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