週間情報通信ニュースインデックスno.672  2008/09/13

1. 車が水没、そのときあなたは?― “身近な緊急事態”への対応マニュアル ―(9.12 nikkeibp)
松村テクノロジー社長 松村 喜秀氏
 さる8月16日、鹿沼市で東北自動車道の下をくぐる市道が冠水し、自動車が水没して運転していた女性が亡くなった。痛ましい事故で、ニュースを見ていて 胸が張り裂けるような気持ちだった。   情報が錯綜し、結果として救助に行かなかった消防署や警察には、もっとしっかりした危機管理の体制を整備してもらいたい。

 昨年、わたしが地方に釣りに出かけたときのことだ。港に止めてあった1台の車が、なぜかバックで走り出し、ストッパーを乗り越えて海に落ちた。

 そのとき、わたしは釣り船に乗っていたのだが、最初、何が起きたのか分からなかった。すると、一人の男性が飛び込み、ゆっくりと沈んでいく車の周 りを泳いで何やら伝えようとしている。運転手は気が動転して、シートベルトをしたままハンドルを握りしめていたのだ。ようやく、事の重大さに気づいたわた しは大声で、「シートベルトを外せ!」「窓を開けろ!」と叫んだが、聞こえない。

 船長に頼んで、沈んでいく車の近くまで行き、また叫んだが、運転手は動かない。船長が飛び込んだものの、70歳の彼にはどうにもできない。

 しばらくして消防車と警察が到着した。ところが、車が沈みかけているのに、警官は車が落ちた場所をメジャーで測っている。潜水夫とおぼしき人は、 水深を気にしている。「何をやっているんだ。救助しろ!」と言っても誰も海に飛び込まない。

 車は完全に水没し、友人らしき人がまた飛び込んで水に潜り、ようやく運転手を引っ張り出した。意識を失っていた。救急車で搬送されたが、後で聞い たら残念ながら亡くなったということだった。

 救助を呼べば必ず助かるというものではない。まず、自分の命は自分で守ることが原則だと心する必要がある。

 車が水に漬かり、ドアまで水圧がかかり始めると、もはや普通の力ではドアを開けることができなくなる。また、電動式の窓(パワーウインドウ)は 放っておくと電気系統がショートして作動しなくなる可能性も考えなくてはいけない。

 車はエンジン部が重いので、水に落ちると、一般に前方が下に傾いて沈み始める。水没実験などを見ると、最初の1〜2分はパワーウインドウが使え る。

 そこで、もし水没事故が起きたら、真っ先にシートベルトを外し、窓を四つとも全開にする。そのまま窓から脱出できれば一番いい。だが、窓が小さな 車もある。そうした場合は、パニックを起こさず冷静になって、車内に水が入ってくるのを待つ。ドアを開けるためには、水を車内に入れて外と水圧を等しくす る必要があるからだ。

 浅い海なら、車内の水が首の当たりまできたタイミングで息を吸ってしばらく我慢し、車が海底に沈むのを待つ。そして、ドアを足で押し開ける。水の 抵抗でドアは重くなっている。ゆっくりとしか開かない。手だけでは無理だろう。力を入れて足で開ける。

2.「標的」にされたら最後〜「人肉検索」で個人情報はさらされる(9.12  nikkeibp)
 2008年8月25日、中国の“全国人民代表大会”常務委員会の分科会が刑法修正案の草案を審議していた時に、委員の1人である朱志剛は「刑法に“人肉 捜索”(=「人肉検索」)に関する基準を新設して規制を行い、刑事責任を問えるようにすべきではないか」と提案した。

「人肉検索」は国民の氏名、住所、電話番号などの基本情報を漏洩するばかりか、国民の基本的権益を著しく侵害する行為であるというのがその理由で あった。
「人肉検索」とは耳慣れない言葉だが、一体何を意味するのか。中国語のインターネットで「人肉検索」を検索すると次のように説明されている:

「人肉検索」とは、インターネット時代に人海戦術で多数のネット仲間が協力して捜査を行うもの。「人肉」の「肉」とは個人が群となって他人の「肉付 け」を助けるという意味である。実際上は、他人を通じて自分では捜査できないものを捜し出すというもので、知識を検索するのと本質的にはさほど違いはな い、ただ捜査の過程で互いに協力するということに重点が置かれる点が異なる。検索エンジンでも一部の問題については明確な答えを見つけられないことがある が、そうした場合には何種類かのルートを通じたり、人と人との交流を通じて答えを捜し出すことが可能となる。

3.「一難去らずに、また一難」のケータイ(9.11 nikkeibp)
契約者数が頭打ちの携帯電話市場
ノキア、サムスン電子で5割超

 三洋電機や三菱電機が携帯事業を撤退したことからも分かるように、生き残りが厳しくなっている携帯端末メーカー。世界ではシェア38.3%でトップのノ キア(フィンランド)、同14.1%で第2位のサムスン電子(韓国)など上位メーカーが伸びており、寡占化が進む。日本に安住していては、国産携帯端末 メーカーに未来はない。

 変えるべき現状に対して、目の前の現象に踊らされることなく、問題の本質を探り、変化の道筋を考える。こうした意識の必要性は、政治に限らず、今回の本 題である携帯電話市場にもあてはまる。

iPhoneは「トレンドセッター」
 iPhone(アイフォーン)が上陸して2カ月。発表直後は、日本の携帯電話市場が変わる、と喧伝されたものだが、売り上げも予想以上に小さく、大山鳴 動して鼠一匹の状況である。発売されたらまず飛びつきそうなネットマニア近くにいる私でさえも、実際に買った人を見かけることは多くはない。

 別媒体で書いているコラム( 「ストレンジャー・ザン・iPhone」 )でも以前に触れたが、この状況自体は概ね見通せていた。製品の完成度の低さは実際に触れば分かるし、日本でサービスを展開する通信キャリアは、3G(第 3世代)インフラへの転換が最も遅れているソフトバンクモバイルである。まして相手は、高度なモバイル利用に馴染み、目の肥えたユーザーたちである。常識 的に考えて、少なくとも日本でバカ売れするような状況にはない。

 ただし当のアップル自身は、そんなことは百も承知だったはずだ。彼らは通信キャリアからの費用徴収(一説には1台5万円と聞く)や、アップル自身のネッ トサービスの有料提供など、端末の売り上げのみを当てにしない多様なビジネスモデルを組んでいる。それにiPhoneがもたらした新しい情報利用体験は、 仮にそれ自体がブレイクしなくても、おそらく今後のトレンドの1つとなろう。その事業化を、先行者という形で、しかもワールドワイドに展開できたのだか ら、彼らが得たものは大きい。

 だからiPhoneがブレイクしなかったとか、不良品が出たからといって、日本の携帯電話端末メーカーが安泰かといえば、そんなことはまったくない。む しろ、新しい価値観に基づいたビジネス展開に関して、周回遅れを宣告された、と受け止めるべきだろう。それこそ価格1つとってみても、iPhoneよりも 古い価値観の高機能端末を、iPhoneよりも高い値段でしか提供できないメーカーは、少なくないはずだ。

いよいよ本格上陸するノキア

 一方で日本の携帯電話市場の行く末には、もう1つ大きな難敵が存在する。むしろアップルよりもこちらの方がよりやっかいな存在だろう。なぜなら彼らは、 世界市場を征服しているばかりか、その勢いで日本にも再びなだれ込もうとしているからだ。

 その名はノキア。これまでも日本でいくつか製品を投入しているが、その筋の方にはよく知られている通り、世界最大シェアを誇る、フィンランドの携帯電話 端末メーカーだ。最近は中国のベンダーに製品技術をライセンス供与したり、半導体事業者を買収して3Gのチップセットを自前で製作したり、さらには端末の みならず基地局等の設備に関しても世界第2位のシェアを確保したり、と活発な動きを見せている。

 サラッと書いているが、ノキアの支配者ぶりは、一瞬でも海外に出ればすぐ実感できる。飛行機が現地に着陸し、携帯電話の電源オンの許可が下りた瞬間、機 内は一斉にノキアの起動音・着信音で溢れかえるのである。日本人以外で日本製の端末を持っているのは、日欧の合弁企業であるソニーエリクソンのユーザーが 散見される程度だ。


ガラパゴス内で“食い合う”

 既に日本のケータイは、世界市場で競争力がないのである。いわゆる「ガラパゴス」と揶揄される所以だが、極論すれば国内市場を食い合うしか生きていけな いのだ。またこれは、世界規模の生産でより価格競争力を高められるノキアと、国内市場の規模でしか生産数を確保できずに価格競争力が劣化する日本企業、と いう負のスパイラル構造を作り出している。日本企業にとって、極めて厳しい現実が、ここにある。

 また、頼みの綱であった国内市場さえも、既に相当厳しい事態に直面している。そもそも人口は減少フェーズに入り、市場そのものも飽和している。また世界 的な技術変革期にあり、今後は設備投資が重くのしかかる。さらに極めつけは、このところの景気低迷。残念だが当面は、日本は再び不景気の時代を迎えるだろ う。

  さらに、3大携帯電話キャリアの一角でさえも、事業継続が今秋以降に困難となる可能性が見え隠れしている。正直、1年後には、今日とはまったく異なる 風景となっているだろう。

 日本の携帯電話端末メーカーは、世界市場への展開を怠り、自分たちの競争力の源泉を見失った。自分たちが何を提供し、誰と競合しているのかを、自覚でき なくなってしまった。そして競争環境の変化が生じた時、はじめて自分たちのポジションや能力の限界を再定義するに至り、気がついた時には撤退オプションし か残されていなかったのである。

日本都合優先の弊害

 いうまでもなく、単にいいものを作ればいいのではない。きちんと作り、消費者が受け入れられる安さで、世界に売っていく。つまり「安くていいもの」であ る。誰にでも分かる商売の基本であり、本来、戦後日本が得意としてきたことでもある。しかし気がつけば、特に携帯電話の分野において、日本企業は自分たち の都合を優先させ、高いものばかりを作るようになった。そしていまや、中国や韓国に席巻されはじめている。

 加えて、日本のもの作りは、近年「円安」というゲタを履かせてもらってきた。いわば国全体で甘やかしてもらっていたようなものである。本来ならばその間 に体質改善を進めるべきだったのだが、タコが自分の足を喰うがごとき振る舞いしかできなかったように思う。世界の動きを受け止めず、国内市場の論理だけで 生き残ろうとした、そのツケを支払う時期が、いよいよやってきたのだと感じている。

 とはいえ、まだギリギリ間に合うはずだ。実際、iPhone 3Gはあまり売れていないし、アップルのネットサービスも含め、使ってみればその品質がまだ十分な水準に達していないことは一目瞭然である。また中国や韓 国勢は、彼らの国内市場も含め、まだ新しいパラダイムを十分にキャッチアップしきれていない。

4.携帯電話の“世代”って何だろう? (9.12 nikkeibp)
 携帯電話の“世代”は,通信方式や速度の違いによる区別です。ただし,「第○世代」という呼び方は,オフィシャルな用語というより,一般的に技術者や マーケティング担当者など携帯電話に関心の高い人たちの間で使われる通称といえます。

 第1世代は,今はもうないアナログ方式の携帯電話を指します。ディジタル方式は第2世代からです。国内の第2世代の代表的な方式はPDCです。PDC は,周波数分割と時分割の技術を使ってチャネルを作り,各携帯電話に固定的に割り当てる方式で,データ伝送速度は最大で28.8kビット/秒でした。

 現在の主流は第3世代です。これは,「ITU」(国際通信連合)が携帯電話の国際標準として定めた「IMT-2000」に準拠する方式を指します。そも そも「世代」は,IMT-2000の標準化の中で出てきた言葉で,「第1世代」と「第2世代」はその時点から遡って意味付けされたようです。

 第3世代の特徴は,CDMAという方式を採用することで,すべての携帯電話が同じ周波数帯域を使えるようにした点です。なお,データ伝送速度は,静止時 で2Mビット/秒程度とされます。

 第4世代の定義は曖昧です。ITUでは第4世代について,100M〜1Gビット/秒程度のデータ伝送速度を持つなどの展望を示しています。また,日本で は5G〜6GHzの周波数帯域を使うことも第4世代の特徴といわれています。しかし,まだ規格化されていません。

 そのほか,「2.5世代」や「3.5世代」,「3.9世代」という言葉を耳にすることもあるでしょう。これらは,元の世代の技術を基に,次の世代と同程 度のデータ伝送速度を実現する技術を指します。例えば,3.9世代の携帯電話は,第3世代の技術を基に第4世代に極めて近い高速な通信を実現しようとする もので,2010年頃に登場する見通しです。

5.IP電話に無言電話、原因はインターネット上からの不正攻撃(9.11  nikkeibp)
 2008年9月9日からIP電話に対する不正接続が多発していることがわかった。不正接続があると、無言電話の ような症状が発生する。ヤマハのIP電話対応ルーターを使っているユーザーが、メーリング・リストに無言電話がかかってくる現象を報告した。

同じユーザーの投稿によると、ブルガリアとマレーシアの2カ所からIP電話端末(SIP端末)に対して無差別にSIPのパケットを送信し、不正接続 を試みているようだとしている。インターネット上からの攻撃なので、攻撃の対象となるのは「050番号」を利用するIP電話端末になる。

 



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