週間情報通信ニュースインデックスno.671  2008/09/06

1.有能なマネージャーは優秀なリーダーではない、その理由(9.4  nikkeibp) 
 ある企業(X 社)の創業者が引退するにあたって誰をトップに据えたらいいかという依頼を受け、2人の候補者について人材アセスメントを行ったことがあります。対象と なった候補者はAさんとBさんの二人。Aさんは長くこの会社に在籍している人で、創業者の下で様々な課題をそつなくこなしてきた人、Bさんは1年ほど前に 買収した会社の出身で新規事業開発において実績をあげてきた人でした。

この事例では創業者が完全に引退するということだったので、Bさんの方が後継者に相応しいという提案をしたのですが、実際に後継者となったのはAさ んでした。創業者としては、やはり気心の知れてたAさんの方が心地よかったのかもしれません。やがてBさんは同業他社(Y社)に引き抜かれ、X社を去って いきました。

まもなくしてX社の創業者が不幸なことに亡くなってしまいました。創業者亡き後のX社の業績は下降をたどり、最後には、皮肉なことにY社に吸収合併 されることになったのです。

Aさんは創業者という太陽があってこそ輝く月のようなで、自らが光を発する存在ではありませんでした。Bさんを後継者に選んでいたら、X社の運命は 大きく違っていたことでしょう。Bさんを薦めた側としては複雑な思いが残っています。

この事例は、マネジメントとリーダーシップとは似て非なるものであるということを如実に物語っています。マネジメントとリーダーシップ、これらは必 ずしも対立する概念ではなく、どちらが勝っているというものではないのです。

ただ、変革が求められる状況においては、強いリーダーシップが必要となります。それゆえ、我々は、有能なマネージャーであるAさんではなく、強い リーダーシップの持ち主であるBさんを推薦したのでした。

では、有能なマネージャーと優れたリーダーはどのように違うのでしょうか。端的に申し上げると、「適切なことをやる」のがリーダーで、「物事を適切 にこなす」のがマネージャーです。そして、その特性はその人の過去の成功体験を詳しく掘り下げて聞いていくとで把握することができるものです。

2.夏休みの旅行先での過ごし方、約7割が別行動を支持(9.4 nikkeibp)
 ANAクラウンプラザホテルは9月4日、夏休みの旅行先での過ごし方に関する調査結果を発表した。それによると、旅先ではカップルやグループ、家族など で常に一緒に行動しなくてもよいと考える人が全体の68.9%を占めたという。

別行動を支持する回答は、男性の62.8%に対して女性が74.6%となり、約4分の3の女性が別々に過ごしてもよいと考えていることが分かった。 同社は、個人のペースや好みを優先して過ごすライフスタイルの普及などが背景と推測する。

旅行の行き先の決定権について尋ねると、「自分が決めた」という回答は男性が58.7%、女性が57.1%でほぼ同等だった。しかし、既婚者と未婚 者を比べると、自分が決めた割合は未婚者(65.1%)が既婚者(50.9%)を上回り、未婚者は自分の意見を通す割合がやや多かった。

旅行が希望通りにならなかった点は、「行き先」が13.2%、「旅行先での過ごし方」が16.8%、「時期」が16.9%だった。とりわけ40代の 女性は希望と一致していないという回答が多く、行き先や時期が希望通りでなかった人が、いずれも20%を超えた。

旅行先での過ごし方で最も人気が高いのは、家族旅行の場合、「夏祭りや花火大会」(14.2%)。他にも「テーマパークや遊園地」と「海や山でアク ティビティ」が10%を超えた。恋人・夫婦の旅行の場合も「夏祭りや花火大会」がトップで15.9%。「都心でショッピング」が10%以上だった。友人の 場合は、「海や山でのアクティビティ」(9.2%)と「ショッピング」(9.1%)の人気が高かった。

調査は2008年7月4日―8日かけて、20―40代の有職者1221人を対象に実施したもの。

3.NTTが提供する安全・安心対策(9.4 nikkeibp)
〜災害時の安否確認はBCPと深くかかわる
6月には岩手・宮城内陸地震が起こり、その後も各地で集中豪雨や落雷などによる自然災害が相次いでいる。そんななか、2008年7月23、24日の両日、 東京・中央区のNTT茅場兜ビル・コミュニティプラザ人形町において、『事業継続対策(BCP)セミナー』(主催:NTT東日本−東京中央、協力:事業継 続対策コンソーシアム)が開催された。

本セミナーで「NTTの安全・安心対策ついて」と題した講演を行なったのは、前・NTT東日本災害対策室長の東方幸雄(とうほう・ゆきお)氏である。電電 公社時代から多くの災害対策に取り組んできたNTTだが、なかでも、災害時の安否確認は、家庭内の問題だけでなく、企業のBCPとも深くかかわっていると 指摘する。

NTTの防災対策はハード中心からソフト中心へ
1960年代から現在に至るまで、通信回線はさまざまな大規模災害に襲われ、そのたびに対策が実施されてきた。例えば、1968年の十勝沖地震を契機に市 外伝送路が2ルート化され、1993年の北海道南西沖地震をきっかけに可搬型衛星局が開発された。その他、非常用交換機の開発、難燃ケーブルの採用など、 1990年代なかばまでは、ハードを中心とした対策が行われてきたのである。

その結果、電話局は震度7の地震でも壊滅的な被災を回避できる構造となっている。局内には予備電池、予備発電機を設置、損傷を受けてもすぐに機能を回復で きる仕組みになっている。そのほか、難燃ケーブルや油流入防止堰の導入よって火災から、また水防板や仏圧設計によって風水害から守られるようになり、耐災 性が大きく増したといってよい。

これに対して、1995年の阪神・淡路大震災を契機に、対策の性質が変わってきている。いわば、ソフト、情報を中心とした対策である。

4.アマゾン、電子書籍事業を拡大(9.4 nikkeibp)
「キンドル」は書籍界のiPodとなる?

 米アマゾン・ドット・コム(AMZN)が、ソーシャルメディアサイトの買収を発表した。拡大が続く電子書籍事業での利用を見据えた動きとも考えられる。 同事業の今後は、現在上昇傾向の株価とも関係する。

 同社が8月26日に買収を発表したのは米シェルファリ。米シアトルのベンチャー企業、テイストメーカーズが立ち上げた愛書家向けソーシャルメディアサイ トで、昨年2月からアマゾンの出資を受けていた。今回の買収額は非公表だ。

 シェルファリには、“仮想書棚”に本を並べてお薦め本を紹介する機能や、ユーザーが集うグループを作成する機能がある。プロフィールを登録したり、自ら の趣味を広めたりすることも可能だ。8月初めにおける別のオンラインベンチャーの買収とともに、シェルファリは、アマゾンが昨年11月に発売した電子書籍 端末「Kindle(キンドル)」用の電子書籍ストアにコミュニティー構築機能を搭載し、売り上げを伸ばすための布石となりそうだ。


書籍もデジタルの時代へ

 米IT(情報技術)コンサルティング会社、クリエイティブ・ストラテジーズの社長、ティム・バジャリン氏はこう話す。「キンドルはうまくツボを押さえ た、電子書籍の未来形だ。長い目で見て、こうしたSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、書籍購入に大きなプラスをもたらすことになると思 う」。

 同氏によると、キンドルのこれまでの利用者は「新製品や新サービスを積極的に取り入れる層で、旅行に頻繁に出かける読書家」が中心だという。電子書籍は キンドル本体から無線接続で簡単に購入でき、新刊なら10ドル程度で手に入る。買ってみたいと思った本についてコミュニティーの意見を聞けるようになれ ば、購買意欲が刺激される可能性もある。

 今回の買収からも分かるように、出版業界では、相互参加型のウェブ2.0技術を取り入れようという機運が高まりつつある (BusinessWeek.comの記事を参照:2008年8月21日「Book Publishers: Learn From Digg, Yelp―Even Gawker」)。シェルファリでは、自サイト上でサービスを展開しているだけでなく、米大手SNSサイト「Facebook(フェースブック)」用のア プリケーションも公開しており、拡大著しいSNSの利用者取り込みに一役買いそうだ。

 アマゾンは8月1日にも、ネット上で古書販売を手がけるカナダのエーブブックスの買収計画を発表していた。年内には買収が完了するという。しかもエーブ ブックスは、書籍情報SNSサイト、米ライブラリーシングに40%出資しているため、その株式もアマゾンに移ることになる。アマゾンは1月に、デジタル化 したオーディオブックの販売を手がける米オーディブルも3億ドルで買収している。

 音楽やテレビなど、様々なメディアがウェブへと移行する現在。マーケティングを知り尽くしたアマゾンのCEO(最高経営責任者)ジェフ・ベゾス氏は、書 籍を「アナログの最後の砦」と呼ぶ。

 同社のキンドルは、出版界をデジタル時代へ導くための意欲的な取り組み。アマゾンの登場で書籍の買い方が変わったのとちょうど同じような変化を、読書の 仕方にももたらそうというわけだ。

 キンドルの現在の販売価格は約360ドル。ペーパーバック大の機器で、約200冊の電子書籍を保存できる。米スプリント・ネクステル(S)の高速データ 通信網を使って、インターネット経由で電子書籍を購入できる。新聞やブログの購読も可能だ。

4.グーグルがブラウザ戦争に参戦,高速ブラウザ「Chrome」投入 (9.5 nikkeibp)
 米グーグルは米国時間の2008年9月2日,Webブラウザ「Google Chrome」のベータ版を投入,Webの世界に新たな1ページを刻んだ。その登場は同社の公式ブログによって知られることになった。

 その後,米国メディアの報道は加熱。Chromeはグーグルが提供する各種Webサービス/アプリケーションの“入口”となり,基盤とも言える存在なだ けに,「ChromeはWindowsに取って代わる」といった論調も目立った。

 ただChromeに関して,日本で9月3日に開催されたグーグル日本法人による説明会では,こうした“野心的”な発言は出てこなかった。この説明会の時 点では既にChromeのダウンロードが可能であり,より具体的な“製品説明”を求められていたことも関係するだろう。

 同社が多くの時間を割いて説明したのが,ユーザーにとって実用的な情報であるJavaScriptの処理の高速化である。高速化の理由はシンプルだ。 Webアプリケーションは高度化の一途をたどるが,その処理のボトルネックとなっているのが実行環境となるWebブラウザだからだ。

 Chromefは,JavaScriptの処理を高速化することで,Webアプリケーションをデスクトップ・アプリケーションと同じような感覚でストレ スなく使うことができるようにしている。
 この説明会にビデオ会議で参加したライナス・アプソン エンジニアリングディレクターは,次にように説明する。「グーグルにとって,すべてのビジネスはWebブラウザからスタートする。しかし,Chromeの 開発それ自体から利益を得るつもりはない。より良いユーザー・エクスペリエンスを提供することで検索が容易になれば,検索エンジンの利用者が増えていくこ とがメリット」と控えめに述べた。

 この「ユーザー・エクスペリエンス」,つまりWebブラウザの“使い勝手”の向上は,RIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)環境の充実と いったトレンドに沿ったものである。

 アプソン氏が例に挙げた「検索エンジン」は,同社のサービスの一つであり,米グーグルはそれこそ様々なWebサービス/アプリケーションを提供中 だ。その提供ペースもまったく緩んでいない。Chromeの登場で,こうした状況はさらに加速するだろう。

 半年前のデータではあるが,米Net Applicationsの調査によると,2008年2月のブラウザ全世界のマーケットシェアは,Internet Explorer(IE)が74.88%,Firefoxが17.27%,Safariが5.70%,Operaが0.69%,Netscapeが 0.68%,Mozillaが0.59%だという。

 Webブラウザは乱立状況にあり,Webアプリケーションの実行環境はまだ発展途上である。こうした中,開発者は様々なWebブラウザをターゲットに Webサービス/アプリケーションを開発している。ユーザーの選択肢が増えるという点では“乱立”にもいい点はあるが,開発者は複数のWebブラウザを ターゲットにアプリを開発することになり,それだけ負担を強いられていた。こうした状況で登場したのがChromeである。

 Chromeが採用しているHTMLのレンダリング・エンジンはアップルが提供するオープンソースの「WebKit」である。既にSafariや Androidで採用されているものだ。グーグルの及川卓也シニアプロダクトマネージャーは,説明会で「新しいWebブラウザが登場するとWebサイトの 開発者を悩ませるものだが,Chromeに関しては,従来のWebKitに対応しているWebサイトならばほぼ問題ないとみている」と述べる。

 さらにChrome自体は「Chromium」というオープンソース・プロジェクトとして提供される。アプソン氏は「Chromeをオープンソースとし て公開したことは,開発環境の改善につながる」と説明。他のベンダーがChromeの機能を取り入れる状況作りにも取り組んでいる。

 Webブラウザが乱立する状況の中,Webアプリケーションの開発者の負荷を減らしWebアプリケーション実行環境の互換性を高めることは,「すべての ビジネスはWebブラウザからスタートする」同社にとっていわば必然。Chromeをリリースした目的は,ほかのWebブラウザ・メーカーに発破をかける こととも言える。Chromeは,Webアプリケーションの実行環境としてグーグルが考える最良の“サンプル”なのだ。

競争が進み処理はさらに高速化へ
 こうしたグーグルの“発破”はポジティブな方向に進み始めている。Chromeの当面の競合となりそうなFirefoxを提供するモジラのジョン・リ リーCEOは,「競争は革新をもたらす」としてChromeの登場を歓迎している。

 無論,グーグルは以前からモジラを支援しており,日本でのChromeの説明会でも,グーグルとモジラの協力関係は変わらないと述べている。多少 はこうした“歓迎”発言も割り引いて見る必要ある。

 Chromeは,ユーザーにとっては単なるJavaScriptの処理が速いWebブラウザかもしれない。だが大きな視点でとらえれば,Chromeは Webの世界で現在進行形で起きている変化をユーザーに垣間見せてくれるものとも言えるのだ。 


フェ ムトセル導入に向けた省令改正案を電監審が答申(9.4 nikkeibp)
総務省は2008年9月3日、超小型基地局であるフェムトセルの設置を容易にするための電波法関連の省令改正案について、同日の電波監理審 議会にて原案を適当とする答申を受けたと発表した。

今回電監審の答申を受けたのは、総務省が7月に公開した電波法関連の省令改正案。今回の答申によって、主任無線従事者による監督を受けることなく フェムトセルの簡易な操作が可能になり、同一総合通信局の管轄区域内におけるフェムトセルの一括申請などもできるようになる。



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