週間情報通信ニュースインデックスno.666  2008/07/26

1. 通じているようで通じていない若者言葉の不思議 (8.1 nikkeibp)
 「最近の若い社員ってさ、打ち合わせしているとよく『無理!』って言うんだけど、何かニュアンスがよく分からないんだよね」
 ある企業の幹部の方からそう言われて、僕はにっこりした。「ええ、あれは意味が違うんです」。

 日常生活で会話をしていると、20歳代前半の社員の使っている言葉とそれより上の世代が使っている言葉が違うことによく気付く。一見コミュニケーション は成立しているように思えるが、それは実は錯覚だ。

 いわゆる“若者言葉”というもので、我々世代の言葉とは意味が違っていたり、時に正反対の意味だったりする。せっかくだから今回は架空のシーンを想定し て、通じているようで通じていない若者言葉について解説しよう。

 舞台は大手企業でよく行われる、新卒内定者を集めた集団研修合宿。登場人物は内定者の大学生カワムラ君とミヤタさん、そして彼らの面倒を見る30歳の先 輩社員、ユモト君だ。

■エピソード1:集団研修初日・専務の話を受けて
 研修初日は次期社長候補の1人である専務のスピーチから始まりました。午前中の研修を終えた昼食時間、まとめ役のユモト君は学生の皆に感想を求めます。
ユモト君 「皆、どうだった? 会社としては若い君たちの意見に耳を傾けたいと思っているんだけど、専務の話を聞いてどう思ったか、率直に教えてくれる?」
 カワムラ君 「ユモト先輩! 今日の専務のお話、普通にやばかったです」
 ユモト君 「そ、そうか……(うーん、やはりダメだったか。仕方ない)。確かに、当たり前すぎてつまらない話だったよね」

さて、ここで問題です。ユモト君は「普通にやばい」の意味を「当たり前で、かなり悪い」と否定的に受け取っていますが、これは正しいのでしょうか。

“おじさん”と若者では全く正反対の意味になる「やばい」
 カワムラ君の言う「普通にやばい」。実はこれ、「なかなか素晴らしい」というような意味なのである。
 若者が「普通に」というときは、「まあまあ」「けっこう」という感じだ。「この本、普通に面白いです」と言えば「けっこう面白い」という意味だし、「普 通に力入っちゃいました」なら「なかなか頑張った」という意味だ。ちなみに、「普通に」のあとには基本的にポジティブな単語が続く。

 次の「やばい」は、「great」のような意味になる。「このラーメン、マジやばいっす」とくれば「本当においしい」という意味であって、決して「まず い」という意味ではない。
 したがって、カワムラ君は「なかなか素晴らしい」内容だと専務の話を褒めているのである。そんな専務の話を一緒に聞いていて「当たり前でつまらない」と 感じている先輩のユモト君は逆に、“おじさん言葉”で言えば「マジでやばい(本当に危険な)」状況かもしれない……。

■エピソード2:研修初日の歓迎会で
 アルコールも入って先輩のユモト君も、学生たちもほろ酔い気分。コンプライアンスな気持ちも少々、緩んだ会話が弾みます。
ユモト君 「じゃあさ、ミヤタさんは同期では誰が好みなの? Bグループのマキタ君とか、今日いい感じで発表してたよね」
 ミヤタさん 「ええ? マキタさんですか? あの人は無理ですね。もうちょっと会話ができる人がいいです」
 ユモト君 「じゃあ、俺たち先輩の中でいうと誰?」
 ミヤタさん 「え〜、そこは圏外です」

2.日本の人口3年ぶり増加、海外からの転入が転出を上回る(8.1  nikkeibp)
総務省が行った住民基本台帳に基づく調査によると、2008年3月現在で日本の人口は前年より1万2707人多い1億2706万6178人と、3年ぶりに 増加した。海外からの転入が転出を上回るなど「社会増減」が4万1826人増となった。

出生者数から死亡者数を差し引いた「自然増減」は2万9119人減だった。出生者数は前年より4548人多い109万6465人と2年連続で増えた が、死亡者数が同4万4410人多い112万5584人となった。

東京、名古屋、関西の3大都市圏の合計人口は前年比0.39%増の6378万6830人で、前年に続き日本全体の人口の過半数を占めた。特に東京都 の人口増加が10万460人と著しく、調査開始以来初めて10万人を超える伸びとなった。

また日本の人口を年齢別にみると、15歳未満の年少人口は1730万2784人と前年から9万9672人減り、全人口に占める比率は13.62%と 過去最低を更新した。15―64歳の生産年齢人口は62万3926人減って8235万1921人となった。

3.マイクロソフト、不振のネット事業をどう立て直す(8.1 nikkeibp)
 先日まで、米ヤフー(YHOO)の全事業や一部事業の買収を目指していた米マイクロソフト(MSFT)。ここへ来て、買収交渉を再開するという線はほぼ 消えた。7月24日のアナリスト向け年次説明会の席で、同社CFO(最高財務責任者)クリス・リッデル氏が、現時点ではヤフーとの交渉は「本質的に無意味 だ」と発言したのだ。

 ヤフーを利用せずにネット事業を立て直すとなると、代わりにどんな手を打つのだろうか。マイクロソフトはネット事業でまだ結果を出せないのかと、市場関 係者もしびれを切らしつつある。説明会の中で同社は、自らの腹案を熱心にアピール。だが、今後の投資とそのリターンについては、概観を示すのみだった。

 CEO(最高経営責任者)のスティーブ・バルマー氏は、今後も営業利益の5〜10%をネット事業に投資すると説明。将来得られるリターンと比較して妥当 な規模の投資だと主張した。リッデル氏は、事業がうまく運べばリターンは20〜40%に及ぶと述べたが、それが実現する時期については明言しなかった。

 併せて同社は、米大手SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「Facebook(フェースブック)」との提携策を発表。2008年中には同 サイトにウェブ検索機能を提供し、検索連動広告も掲載するという。

 マイクロソフトは昨年、フェースブックに2億4000万ドルを出資し、わずか1.6%ながら同社の株式を取得していた。約9000万の登録ユーザー数を 誇る成長著しいSNSサイトとの関係強化は、マイクロソフトにとって理にかなった一手となりそうだ。

グーグルが一人勝ち状態

 だが、説明会に参加したアナリストからは、同社の説明の物足りなさを指摘する声も聞かれた。米サンフォード・C・バーンスタイン(AB)のアナリスト、 チャールズ・ディ・ボナ氏はこう話す。「もともとあまり期待していなかったので、思っていたよりはましだった。でも、聞きたかった情報がすべて得られたわ けではない。反撃のカギは何なのか、もっと具体的な説明があればよかったと思う」。

 その説明が大事な理由は、現時点ではマイクロソフトが負け組だからだ。10年以上前からネット事業に莫大な投資を行っているのに、赤字が膨れている。同 社のネットサービス事業の営業損失は、2007年度の6億1700万ドルから、2008年度は12億3000万ドルへと倍増した。それを尻目に、米グーグ ル(GOOG)はネット事業で一人勝ち状態。他社との差はますます広がりつつある。

4.iPod touchやPSPでどこでもネット接続、3G対応の持ち歩ける無線LANルーターが8月末にも登場(8.1 nikkeibp)
通信システム構築を手がけるコミューチュアは2008年8月1日、持ち歩き可能な無線LANルーター「PHS-300 Personal Wifi Hotspot」(写真)を8月末にも発売すると明らかにした。この製品は電池で駆動し、携帯電話の電波が届く場所であれば、どこでも無線LANアクセス を可能にする。通常は無線LAN環境がない場所で、無線LANしか通信機能を内蔵しない機器でインターネット接続する用途に向く。

 PHS-300はUSBポートを搭載し、イー・モバイルやNTTドコモが提供する第3世代携帯電話の通信モデムを接続できる。さらに1800mAhの大 容量電池を内蔵。通信し続ける場合で1時間30分、ほとんど通信しない場合で3時間の連続使用が可能だ。携帯電話の電波と無線LANの電波を変換し、いつ でもどこでも無線LANスポットを作り出すような装置となる。

 現在、コミューチュアが技術基準適合証明の取得を申請中。順調に手続きが進めば8月末をメドに販売を開始する。価格は1万5000〜1万8000円程度 を想定しているという。まずはWebサイトなどで直販し、その後、家電量販店などでも販売したいという。

5.“見逃し視聴”が大ヒット,テレビの見方が変わる実感 (8.1 nikkeibp)
 英国の放送局BBCが2007年12月に開始した「iPlayer」というサービスが英国で大ヒットしている。iPlayerは,過去1週間に放映した テレビ番組をパソコン上で視聴できる,いわゆる“見逃し視聴”サービスだ。開始以来わずか3カ月で,4200万の視聴者を獲得している。

 欧州は,このようなIPTVによるテレビの革命において世界をリードしている。フランスではIPTVの視聴者が400万世帯を超えるなど,新しいコンテ ンツの視聴方法が広く浸透している。英国も英BT,英ティスカリ,英バージン・メディア,英スカイの4事業者がIPTVサービスを始めている。

 BBCのiPlayerの視聴報告を見ると,その急拡大ぶりがよく分かる。サービス開始後から2008年4月まで約7500万の番組コンテンツにアクセ スがあり,月平均で20%も伸びているという。iPlayerが英国内のインターネット・トラフィックの約5%を占めているという報告もある。

 それに伴い,BBCとネットワーク・インフラを提供するプロバイダ(ISP)間の対立も表面化してきた。対立のきっかけは,元々はISPであるティスカ リの企画部門チーフ,サイモン・ギュンター氏が「iPlayerを続けるならBBCもネットワークの拡張コストを負担すべき」と発言したことが発端であ る。これに対して,BBCのフューチャー・メディア&テクノロジー担当ディレクターであるアシュレイ・ハイフィールド氏は「そのコストはISP側がで持つ のが筋である」と応じている。

 英国の規制当局である「Ofcom」は,iPlayerと同様のサービスを提供するのに必要なネットワークの拡張コストは8億3000万ポンド(約 1660億円)に上ると試算した。問題は誰がその拡張コストを負担すべきかという点だ。OfcomはBBCの意見に賛成し,コンテンツ・プロバイダはネッ トワーク拡張のコストを負担する必要はないという見解を示している。

IPTVでコンテンツ視聴が変わる
 事業者間の対立を呼び起こすほどヒットしているiPlayerだが,iPlayerのようなサービスの登場によって,私たちのコンテンツの視聴方法が大 きな変化を遂げている点も興味深い。
 BBCのハイフィールド氏は「BBCのiPlayerの利用者は,一日当たり約30分も視聴に費している。これは,英国におけるテレビ番組の見方が,い かに革命的に変化しているのかを示している」と語る。

 これまでのように放送スケジュールに従って番組を視聴してきた形と比べると,私たちはイノベーティブな時代に突入しつつあることを実感できるだろう。私 たちのテレビの見方は一変した。放送スケジュールに合わせて番組を見るのではなく,私たちの生活スタイルやスケジュールに,番組の方が合わせられるように なったのだ。

 さらに重要なことは,番組を呼び出す行為は双方向性を生み出し,コンテンツを一方的に送信するだけの従来型サービスとは異なる展開が考えられる。イン ターネットの活用によって,コンテンツの可能性はさらに広がるだろう。



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