週間情報通信ニュースインデックスno.658   2008/06/07

1.Windows XPを取り巻くうわさに注意 (6.6 nikkeibp)
Windows XPの通常販売は6月末まで,サポートは2014年4月まで
  読者のみなさんは最近,こんなニュース記事(実際にはうわさ)を見聞きしたことはないだろうか。米Microsoftが,「Windows XP」の販売期間を延長すべきかどうかを判断する材料に使うために,電話サポートの内容を記録しているというものだ。

 同社はWindows XPの店頭販売と消費者向けパソコンへのプリインストール販売を,2008年6月30日で打ち切る予定だ。前述のうわさの出所はある技術マニアのブログだ が,Microsoftによると完全に誤りだという。このうわさは,Windowsユーザーを混乱させている数々の偽情報の一例に過ぎない。そろそろ情報 をきちんと整理した方がよいだろう。

 実際には,以下のような状況になっている。

 まず,MicrosoftはOS製品に適用する公式ライフサイクルとして,各Windowsの販売をリリース後4年間続けるというルールを設けている。 Windows XPは2001年10月発売なので,通常だったら後継OSの「Windows Vista」が発売される約1年前の2005年終わりに出荷停止となるはずだった。

 そのままではWindows販売に空白期間が生ずるため,Windows XPの販売停止時期をWindows Vista発売1年後の2008年1月まで延期した。ところが,お気づきのように2008年1月もとっくに過ぎてしまった。というのも,同社が2008年 6月末まで再延期したからだ。

2.週末のネット事情、平日との大きな差異(6.6 nikkeibp)
携帯端末からのインターネットは、職場のパソコンとは別世界
携帯電話回線でインターネットへの接続が可能になった時、専門家の多くは、ユーザーが接続方法に関係なく携帯電話を使ってパソコンと同じようなサイトや サービスを利用するだろうと見ていた。だが、本当にそうなのだろうか。

シリコンバレーの新興企業で役員を務めるデビッド・ウィトコウスキー氏は、パソコンと携帯電話とではインターネットの使い方が全く違うと言う。
職場のパソコンでは「グーグルに頼りきり」。ところが、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM、RIMM)製スマートフォン「BlackBerry (ブラックベリー)」からアクセスするのは、地域情報コミュニティーサイトの米クレイグスリストが多い。特に旅行中や週末はそうだ。趣味のアマチュア無線 用の機材が売りに出ていないか探すために多くの時間を費やしている。出先の天気予報や飛行機の運行状況を調べるのもブラックベリーを使う。

週末のネット界を見てみよう。ここでは皆、パソコンではなく携帯通信端末経由でネットを利用し、平日とは異なるサイトを訪れている。
「平日、米国内のパソコンからのアクセスの大多数はグーグルの検索サイトに集中する」と、米グーグル(GOOG)の検索エンジン「Googleモバイル」 担当部長のマット・ワッデル氏は言う。「だが携帯経由となると状況は全く逆だ」。

米携帯電話市場調査会社M:メトリックスによれば、携帯からのネット閲覧は過去1年で89%増加、携帯用サイトの閲覧件数は127%増加した。無制限の データ通信料定額制プランの提供が増えてきたことや、米アップル(AAPL)の「iPhone(アイフォーン)」のように携帯端末のデザインが洗練されて きたことが背景にある。

3.ペーパーレス化がようやく加速(6.6 nikkeibp)
経費削減効果が表れ始めた企業が増加中

 “ペーパーレスオフィス”という言葉がビジネス用語に加わるきっかけとなったのは、33年前の6月のBusinessWeek誌の記事だった (BusinessWeek.comの記事を参照:1975年6月30日「The Office of the Future」)。記事の中で、米事務機器大手ゼロックス(XRX)のパロアルト研究所(PARC)の元所長として今も名高いジョージ・ペイク氏は、 1995年までには技術の発達により「ワンタッチで」PC画面上に文書を呼び出せるようになると予測した。それによりオフィスに氾濫する紙文書を、全部と は言わないまでもかなり排除できると考えた。

 ペイク氏の予測は半分は当たった。オフィスにはネットワークに接続したコンピューターがどんどん増え、デジタル文書の作成・読み込み・複製・配布ができ るソフトウエアが搭載されている。だがIT(情報技術)の発達によるペーパーレスオフィスの実現という“夢”は、いまだ夢にとどまっている。

 理論上は紙を必要としないIT機器が登場しても、実際に紙の消費量が減っているわけではない。文書を取り込んでデジタル形式に変換するスキャナーは、プ リンター・コピー機能も備えている。非常に小型で価格も安くなり、操作も簡単なことから、ほぼすべてのデスクトップPCに接続されるほど普及した。

 「昔と違って、誰でも好きな時に印刷できるようになった」と、米調査コンサルティング会社インフォトレンズで紙専門エコノミスト兼アナリストを務めるデ ビッド・ピノールト氏は言う。林産物専門の米市場調査会社RISIによると、1975年には米国の平均的社員が消費する紙の量は年間62ポンド(約28キ ロ)だったが、1999年には143ポンド(約65キロ)に達した。その後は頭打ちとなったが、2006年でも依然127ポンド(約58キロ)の紙を消費 していた。


よく考えてから印刷せよ

 30年後の今、経営的かつ環境的なニーズから、紙の使用量削減はより切実な問題となっている。米調査会社IDCによると、昨年、米国企業が印刷したペー ジ数は1.5兆ページだったという。束にして高さ9万5000マイル(15万キロメートル)、1500〜2000万本分の木材に相当する。RISIのアナ リスト、ジョン・メイン氏の試算では、企業による今年の支出は紙代だけで約80億ドルに達する。これにはインク・トナー代、コピー機・プリンター・ファク スの電気代は含まれていない。標準的なオフィスでは、文書の印刷代1ドルにつき処理・配布の費用がさらに6ドル上乗せされる計算になる、とゼロックスは推 計する。

 ペーパーレス化実現に向けた意欲が米国ビジネス界の一部で依然強いのも当然だ。そうした姿勢は大小様々な形で表れている。よく考えて印刷ボタンを押すよ う諭す電子メール末尾の警告文、本当に印刷が必要かを問うプリンタ横の注意書き、紙の使用量削減への全社的取り組みなどだ。

 米PNC銀行(PNC、本社:ピッツバーグ)は、取引明細書やクレジットカードの請求書を電子形式で発行してペーパーレス化を進めている金融機関の1つ だ。「ほんの5年前まではすべて紙ベースで行っていたが、即座に情報を入手するのに慣れた顧客から、明細書電子化の要望が上がり始めた」とPNCのダグ・ リパート副社長は明かす。


印刷枚数を制限

 紙の使用に歯止めをかける1つの方法として、従業員当たりのプリンター台数の抑制がある。通常は2〜3人で1台のプリンターを共有するが、この比率を約 8人で1台とすることで印刷をしにくい状態にし、紙消費の削減を図る。「CIO(最高情報責任者)は、プリンターやコピー、ファクスによっていかに紙が無 駄になっているかを認識してきている」とルクレア氏は言う。

 ゼロックスのバレリー・メイソン・カニンガム副社長によると、文書関連コストを10%削減できるのは珍しくないが、中には40%も削減できるケースがあ るという。「印刷コストの削減は誰もが考えることだが、それは氷山の一角に過ぎない」と同副社長は指摘する。

 誰が何を印刷しているか追跡したり、1カ月に印刷できるページ数に制限を設けたりしている企業もある。カナダ・バンクーバーに本社を置くプリントオー ディットは、プリンターやコピー機の利用状況を追跡できるソフトウエアを作っている。「そうした情報があれば、一定のルールに従って、どの部分でコスト削 減が図れるか把握できる」と同社のジョン・マッキネス社長兼CEO(最高経営責任者)は言う。

 プリントオーディットはこのソフトをゼロックスやリコーといった大手オフィス機器メーカーに販売、メーカー各社はこのソフトをオプションとして顧客に提 供している。マッキネス社長は、プリントオーディットのソフトは世界各国の企業で50万人に使われており、合わせて年間約9万本の木材を守るのに相当する 紙削減効果が得られていると見積もる。

4.ソフトバンク、トラウマ乗り越える(6.5 nikkeibp)
念願のiPhoneを獲得した舞台裏
約1年半におよぶ水面下での争奪戦に勝ったのはソフトバンクだった。音楽プレイヤー「iPod」と携帯電話が一体となった米アップルの「iPhone(ア イフォーン)」。その日本での販売および通信を担当する契約を、ソフトバンクモバイルが米アップルと交わし、NTTドコモを退けた。

「この度、ソフトバンクモバイル株式会社は、今年中に日本国内において『iPhone』を発売することにつきまして、アップル社と契約を締結したことを発 表いたします」

6月4日午後3時、ソフトバンクモバイルから発表されたリリースは、わずか2行。同社広報は「これ以上の情報は一切ない」とし、詳細は米アップルからの発 表を待つこととなる。

米アップルは6月9日から、米国サンフランシスコで開発者向けの会議を開催する。日本時間の6月10日早朝、この基調講演の場でスティーブ・ジョブズ CEO(最高経営責任者)は、iPhoneの新製品が3G(第3世代携帯電話)に対応したこと、新たに世界各国の携帯電話事業者と契約を交わし、数十カ国 でiPhoneが使えるグローバル・ネットワークが完成したことを発表する。

5.COMPUTEX:台湾全土をWiMAXで埋め尽くす「M- Taiwan」、順調な進ちょくを報告(6.6 nikkeibp)
「台湾をWiMAXカントリーとして、WiMAXのテストベッドにしたい」---。WiMAX Expo Taipei 2008が開催されている台湾・台北市内で、国家事業として無線ブロードバンドに取り組んでいる「M-Taiwan」と台湾のWiMAX事業についての説 明会が2008年6月5日に開催された。冒頭の発言はその席上での一こまである。

説明会では、台湾情報産業の発展をめざす非政府組織(NGO)であるInstitute for Information Industry(III)傘下のシンクタンク「Market Intelligence Cenetr(MIC)」のシニア・インダストリー・アナリスト張 奇氏が、M-Taiwanの現状などを解説した。M-Taiwanは、台湾全土をWiMAXで覆うとともに、世界でのWiMAXの発展に寄与しようという プロジェクトである。

M-Taiwanの進捗状況として張氏は、「Mobile WiMAX(IEEE802.16e)を使った事業として、2007年7月に台湾北部と南部、それぞれ3社の合計6社に30MHz帯域のWiMAX免許が 発行された。この6社が現在はサービス開始への準備を進めている段階」と説明する。台湾全体で2008年末までには基地局を1000局以上作り、サービス 開始へ弾みをつけたいという。


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