週間情報通信ニュースインデックスno.648   2008/03/22

1.人気の秘密は違法動画、もう誰にも止められない動画共有サイト(3.21  nikkeibp)
 「YouTube」という動画共有サイトが登場してから約2年が経過した(以下では、ユーザーが動画を投稿する動画配信サイトを「動画共有サイト」と呼 ぶ)。その間に、多くの類似サービスが誕生したが、YouTubeは現在でも最大の注目を浴び続けている。日本では、「ニコニコ動画」というコアユーザー をとらえた強力な競合が存在するが、それでも、YouTubeは一定の存在感を示している。

 その大きな理由として、先行者利益や、“違法コンテンツ”が充実しているという点が考えられる。また、それ以外に携帯電話、Wiiとの連携などマルチプ ラットフォーム化が進むことにより、至る所で消費者との接点を持ち始めたという点も、重要な要素として挙げられる。今回はYouTubeを代表とした動画 共有サイトについて取り上げたい。

着実に進行している動画共有サイトの利用
 2007年に最も注目を浴びた動画共有サイトは、ニワンゴが提供しているニコニコ動画であろう。このサービスは、配信されている動画上にユーザーがコメ ントを投稿・表示できるようになっている。ヘビーユーザーがコメント投稿と動画閲覧を繰り返しているため、サイトの平均滞在時間が長いと言われている。あ まりにアクセス数が急増し、サーバーの負荷が増大したため、サービスの会員登録に制限がかかったほどである。

 YouTubeも同様に利用者が増加している。ネットレイティングスの発表によると2007年2月の時点で日本国内からの利用者が1000万人に到達し たもようである。2007年6月には、日本語への対応も実施されたので、さらに多くの利用者を集めていると想定される。

 実際に、アンケートで動画共有サイトの利用率を確認してみると、普及は各年代で進行していることが分かる。パソコンとインターネットの1年間の利用率と 動画共有サイトの利用率を年代別に比較しているが、30代までは動画共有サイトを各世代の中の30%の人が利用している。

 注目すべきは、若年層だけではなく、高年齢層でも利用が広がっていることである。高年齢層になるにしたがってインターネットの利用率は下がっていくが、 インターネット利用者の中の動画共有サイト利用者の比率は、さほど下がらない。高年齢層でも多くの割合のインターネットユーザーが動画共有サイトを利用し ているのである
コンテンツホルダーは、自社が保有するコンテンツがネットで流出することで、自社の売り上げが下がることを心配している。しかし、コンテンツの流出はもう 既に起きている。YouTubeでコンテンツが流れれば、日本にとどまらず、世界各地で好きな時間に自宅のTVでも外出先のモバイル端末でも映像コンテン ツが視聴できてしまうのである。もうその流れを防ぐことはできない。

 動画共有型サイトは誕生して、まだ数年しか経っていない。単純に著作権法に違反しているから“悪”だと決めつけずに、コンテンツホルダーとサービス提供 事業者がお互いにメリットのある形を模索していくことで、消費者が使いたくなるようなサービスを継続していくことが望まれる。

2. CIOの最優先課題、ビジネス面では日本・世界とも「ビジネス・プロセスの改善」(3.18 nikkeibp)
ガートナー ジャパンは、2008年における世界のCIOの課題について調査した結果を、3月19日に発表した。それによると、ビジネス面における優先項目は、日本、 世界ともに「ビジネス・プロセスの改善」が1位だった。世界では2005年から4年連続でトップに挙がっている。

同項目が日本で1位になるのは今回が初めて。このことから、日本のCIOに期待される役割が、IT機能関連の業務統括者から、全社的なプロセス管理の責任 者に移行しつつある様子がうかがえる。

その他の優先項目をみると、世界では2位に「新規顧客の獲得と維持」(日本では5位)、3位に「新商品や新サービスの開発」(同2位)、4位に「新規市場 や新しい地域への業務拡大」(同3位)が続き、上位5項目まで日本と世界でほぼ同じ項目がランクインした。

また、上位10項目には、「顧客」をキーワードにした内容が3項目ランクインしていた。このためCIOは、顧客に支持される競争力の強化に力を入れている ことが分かる。

テクノロジ面では、「ビジネス・インテリジェンス」が昨年に引き続き世界では1位。一方、日本の1位は「顧客へのセールスおよびサービスのためのテクノロ ジ」(世界ではトップ10圏外)だった。日本で過去2年間トップだった「セキュリティ技術」は4位(世界では6位)に順位を下げ、昨年9位だった「ビジネ ス・インテリジェンス」が3位に浮上した。

調査は2007年10─12月に、世界33カ国のCIO1500人以上を対象に実施した。

3.ネット関連業界の平均年収、営業は540万円、マーケティングは435万 円(3.19 nikkeibp)
ソフトバンク・ヒューマンキャピタルは3月19日、インターネット関連業界の職種別給与に関する調査結果を発表した。それによると、同業界における営業職 の平均年収は540万円、マーケティング職の平均年収は505万円だった。いずれも、国税庁調べの民間平均年収435万円を上回った。

営業職は、40歳以上の平均年収が843万円で、35─39歳の557万円と、30─34歳の484万円を大きく上回った。また、年収1000万円 を超える回答者が10%を占め、成果主義が反映される職種であることが分かった。

マーケティング職は、40歳以上の平均年収が648万円、35─39歳が579万円、30─34歳が536万円。営業職ほど年収に開きがなく、30 代の年収が比較的充実していた。マーケティング職で年収が1000万円を超える人の割合は4%にとどまった。

年収にプラスしたい金額を尋ねると、営業職は平均316万円、マーケティング職は平均210万円だった。年代別にみると、希望年収と実際の年収との 差額は40歳以上が最も大きく、営業職は338万円、マーケティング職は310万円だった。

調査は、同社が運営する転職サイトが2008年3月8─10日にかけて実施したもの。インターネット関連業界の営業職およびマーケティング職に就く 200人を対象にオンライン・アンケートを行った。

4.[LTE]2009年末を目指して提携・開発が加速(3.19  nikkeibp)
MWC2008でのLTEにかかわる最大のトピックは、NECと仏アルカテル・ルーセントの開発での協業発表だった。

会期2日目の2月12日の午前にNEC矢野薫社長とアルカテル・ルーセントのパトリシア・ルーソーCEOが共同で記者会見に臨み、LTEの開発会社 を設立すると発表した。「LTEへの投資額を半分にするのではなく、2倍にして開発を加速する」(ルソーCEO)のが狙いという。

LTEは現在の携帯電話技術を進化させ、下り100Mビット/秒以上、上り50Mビット/秒以上を狙う技術。「Super 3G」や「3.9G」とも呼ばれる。2010年前後に携帯電話事業者が本サービスを開始すると見られることから、各社が開発にしのぎを削っている。

この状況をそのまま反映していたのが、会場での展示だ。アルカテル・ルーセント、NECのほか、スウェーデンのエリクソン、モトローラ、加ノーテル ネットワークスなど大手通信機器ベンダー、米クアルコムやフリースケール・セミコンダクタなどのチップベンダーが、一斉にLTE製品の動体デモを行ってい た。

5.米国の700MHz帯オークション,注目のCブロックはVerizonが 落札 (3.21 nikkeibp)
   米連邦通信委員会(FCC)は米国時間2008年3月20日に,無線周波数帯オークションの結果を発表した。入札総額は195億9200万ドルにのぼり, 最も注目されたCブロックを落札したのは米Verizon Wirelessだった。

 今回オークションが行われたのは,現在テレビ放送に使われているが2009年2月17日のデジタル放送への完全移行に伴って非使用となる 698M〜806MHzの周波数帯(通称700MHz帯)のうち62MHz幅。参加入札者数は214社で(関連記事:CC,700MHz帯オークションで 214社の申込みを承認),5ブロック(A,B,C,D,E)に分割して1月24日〜3月19日に競売を実施した。

 Cブロックでは,各種デバイスおよびアプリケーションへのよりオープンなプラットフォームを実装することが義務づけられており(関連記事:米連邦通信委 員会が700MHz帯オークションのルール改定,Googleの意見を一部採用),FCCが設定した最低落札価格は46億3785万ドルだった。米メディ アの報道(InfoWorld)によると,Verizonの落札価格は47億ドルという。


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