週間情報通信ニュースインデックスno.644   2008/02/23

1.ソフトバンクモバイル、社員間通話を無料にする法人割引、au対抗(2. 22 nikkeibp)
 ソフトバンクモバイルは2月22日、法人向けに社員間の通話を24時間無料にする割引プラン「ホワイト法人24」を3月1日より開始すると発表した。 auも3月1日より、複数の割引プランの組み合わせで顧客企業の社員間通話を24時間無料にする予定。法人向け市場での競争が加速している。

ソフトバンクモバイルの新割引プランは、月額基本料が980円の「ホワイトプラン」に適用する。同一法人名義で契約したホワイトプランの携帯電話を 最大10回線まで1つのグループとして登録でき、同じグループに登録した社員同士の音声通話が24時間無料になる。

同社はホワイトプランの好調から、1月に「他社新料金サービス発表に24時間以内に対抗サービスを発表する」という従来の公約を見直したが、公約の ポリシーは継続し、必要と判断した場合には対抗サービスを発表するとしていた。

2.スマートフォン利用者は携帯ユーザーの2.8%、利用者の7割弱は端末に 満足(2.22 nikkeibp)
 インプレスR&Dが2月22日に発表したスマートフォン利用動向に関する調査結果によると、スマートフォン利用者は携帯電話/PHSユーザー全体の 2.8%しかいなかった。ただし、スマートフォン利用者の満足度は高く、50%が「どちらかといえば満足」、18%が「満足」と答えた。

スマートフォン利用者を性別/年齢別にみると、利用率の高かったのは「10―40代男性」の5%。女性は最も利用率が高い「20代」でも2%にとど まった。

携帯電話やPHSを法人契約している企業が使う端末の種類は、「一般消費者向けの携帯電話やPHS」が60%を占め、「スマートフォン」は8%だけ だった。

また、携帯電話/PHSユーザーのスマートフォン利用率は3%弱と少ないが、「知らない、わからない」という回答を除いたスマートフォンの認知率は 3割を超えた。

3.第4回 ソフトバンク 以上の難敵は内部にいる(2.20 nikkeibp)
障害を防げなかった技術陣の現実

 2007年5月15日、NTTがそれまで経験したことのない広範囲なネットワーク障害が発生した。「フレッツ網」と呼ばれるNTT東日本のIPネット ワークの障害エリアはNTT東日本管内のほぼ全域に広がり、首都圏を除く14都道県に及んだ。全面復旧したのは、障害発生から約7時間後。その間、障害の 影響でインターネット接続やIP電話などが使えなくなったユーザー数は、239万ユーザーにも上った。  直接の原因は「ルーター」と呼ぶ通信機器のバグだったが、大規模な障害につながった背景には、NTTが抱える根深い問題が潜んでいた。

 ルーターのバグが障害の引き金になったのは間違いない。ただし、これだけが原因ではない。NTT東日本のネットワークの設計や運用方法の構造的な問題 が、大きな要因となったのだ。NTTの根幹にある「電話的価値観」を紹介しよう。

 障害が発生したネットワークが作られたのは、2004年1月に「フレッツ・ドットネット」と呼ぶ新サービスを開始した頃にさかのぼる。この時に、 当時のフレッツ網の通信機器や構成を大幅に変えることなく、新サービスを低コストで提供できる方法を採用した。もっとも、この方式にはデメリットがあっ た。通常ならネットワーク障害を局所化する構成を取れるが、この方式は1カ所で障害が起こると全体に広がってしまうのである。

 関係者はこう打ち明ける。「ユーザーが少なかったサービス立ち上げ時期だからこそ採用できる一時的な措置。データ通信量が増えてくれば、到底耐え られない」。ところが、この一時的なネットワーク構成が2007年5月まで存続することになる。

 その理由を突き詰めると、予算配分と人の問題というNTTが抱える構造的な問題にたどり着く。後にNTTグループは、NTT東日本がフレッツ網へ の投資を積極的になりにくくなるグループ目標を発表した。それが、2004年11月に公表した「中期経営戦略」である。この中でNTTは、「2010年ま でに光ファイバー・サービスを3000万ユーザーに提供し、フルIP化した次世代ネットワーク(NGN)を構築する」と宣言した。

 こうしたグループの方針発表で、微妙な位置付けとなったのが既存のフレッツ網である。NTT東日本の主力サービスのネットワークだが、グループの 方針でいずれNGNにすべて切り替えられることが明白になった。このため、「既存のフレッツ網への投資をできる限り抑制し、NGNへの投資準備を最優先さ せる雰囲気が上層部に生まれた」と、NTT東日本のグループ関係者は話す。

 いずれなくなるフレッツ網には、投資予算が付きにくくなった。「ユーザーが大規模に増え、データ通信量が増大し始めたら耐えられない」と、当初か ら指摘されていた暫定的なネットワーク構成でさえ、コストをかけて抜本的に改造するという対策を取りにくくなったのだ。実際にNTT東日本の関係者は、 「ネットワーク構成を変えるべきとする意見が現場にはあったが、そのための予算が付かなかった」と打ち明ける。

予算と人事を握る技術系の一大勢力

 「NTTは交換機を運用してきた文化や価値観がIPネットワークになっても残っている。技術力どうこうという問題より、NTTの技術系の組織は IPネットワークの文化に対応し切れていないんだ」。あるNTTグループの技術系幹部は、IP化の時代に必要な考え方と、NTTが持つ価値観とのズレに警 鐘を鳴らす。その価値観は電話の歴史とともに、NTTが100年近くかけて醸成させてきたものだ。そこには、電話的価値観を受け継ぐ技術系組織の存在が あった。

 NTTグループの技術系の人たちに取材をしていると、「モノやサービスを作れる技術陣が、NTTグループで減ってきている。偉くなるのは、“施設 屋”ばかり」という嘆きを聞く。キーワードは、「施設屋」と呼ばれる集団だ。現在では、「設備屋」と言われることも多い。この「施設屋」あるいは「設備 屋」とは何者なのか。

 電話的価値観を色濃く踏襲している技術陣のグループが、「施設屋」と呼ばれる設備部出身の派閥を形成する技術陣なのである。あるNTTのOBは、 「彼らは、電電公社時代から、年間1兆円を超える設備投資の権限を一手に握り、かつ技術系の人事権を持つ。まさにカネと人を牛耳る存在」と説明する。財務 省の主計局のように、NTTグループの各事業会社で絶大な権力を持つ技術系人材だという。

 NTTグループの技術陣は、大別すると、「設備屋」(施設屋)、「技術屋」、「研究所」と呼ばれる集団に分けられるという。電電公社の一組織で設 備投資の権限を持つ「施設局」と以前に呼ばれていた部署が源泉ある。彼らが台頭した理由は、設備投資のカネだけでなく、技術系の人事権も併せ持っていたか らである。地方の通信局や支社の施設課長は、各地域における予算と、技術系の人事を握る強力なポストだった。大学卒の新卒以外で地方採用の技術系の人事を 一切仕切っていたのだという。

 古い話を並べたが、これは単なるノスタルジックな昔話ではない。名称などは変わっても、実質は変わらないまま現在に脈々とつながる話だ。技術系人 材の中で「設備屋」が権力を握る構造は、民営化後二十年以上を経た今もなおNTTグループ内に存在する。それは、NTT持ち株会社や事業会社の首脳陣、幹 部の経歴を見れば明らかである。

 設備系で言えば、NTT西日本の森下俊三社長、NTT持ち株会社でNGNの技術的な統括を担当する橋本信常務など、現在のNTTグループの中核に いる技術系出身者は設備系の人材が多い。1996年までNTT持ち株会社の社長を務めた宮津純一郎氏や、2004年までNTTドコモの社長を務めた立川敬 二氏なども、設備系出身の首脳である。

 深刻なのは、こうした文化がNTTの技術力を落とす一因になっているという指摘があることだ。NTTグループの事務系のある幹部は、「設備屋が技 術系の中で力を握りすぎるからNTTの技術力が落ちる。彼らは予算配分しかやっていない」という懸念を表す。また、NTTグループのある技術系幹部は、 「設備屋は、純粋に新技術を使ってサービスを作るというよりは、ネットワーク構築などの設備を作るための予算管理や各部門との調整などをして設備投資の レールを敷く人たち。モノやサービスを作れない技術系人材」と言う。

ソフトバンク以上の難敵は内部にいる

 設備系にも言い分はある。ある設備系幹部は自身の存在意義をこう説明する。 「NTTのマネジメント層には電話の経験しかなく、IP技術をわかる 人が少ない。設備屋はこうした人たちに話を通して予算を割り振るので、電話しかわからない人たちへの説明がうまくなる。設備系が台頭する余地が生まれ る」。

 つまり、上層部と現場をつなぐ役割として「設備屋」が機能しているというわけだ。ただ、電話が衰退してIP化が進む時代にこの技術陣営の構図が残 ると、これは非常にリスキーな組織体系となる。設備出身の幹部や首脳が、電話網とIPネットワークの違いを理解し、IP技術に詳しい人なら問題はない。し かし、幹部や首脳もIP技術を理解していない状態、そしてその幹部や首脳にIP技術を説明すべき設備系社員もIP技術をきちんと理解していないという状態 がよくあるからだ。

 その結果、NTT東日本のフレッツ網はネットワーク構成を見直す予算を確保できず、フレッツ網の障害対策が遅れ、大規模障害の一因となったのだ。 事情を知る、NTTグループのある幹部は、「ユーザー増などに対応するためのフレッツ網への投資を渋ったのは設備系の集団だ。NGNを構築しなければなら ないので、NGNしか見えなくなり、フレッツ網を改変するための予算を付けなかった。現場の技術陣が、電話の発想を引きずる設備系の言うことばかり聞いて いたら、ユーザーにとっていいサービスはできないし、売り物になるIPネットワークの信頼性は維持できない」と警鐘を鳴らす。

4.「敗軍の将、兵を語る」──HD DVD撤退を決めた東芝西田社長(2. 19 nikkeibp)
 東芝は2008年2月19日、都内で記者会見を開き、HD DVD事業からの撤退を発表した。米ワーナー・ブラザースが1月4日にHD DVDタイトルの販売終了を発表して以来、今後の動向が注目されてきた。古くは「β対VHS」や「LD対VHD」といった規格争いがあったが、「Blu- ray対HD DVD」は対応機器の発売から約2年という比較的“短期決着”で終息に向かうこととなった。

 東芝の西田厚聰代表執行役社長はHD DVD事業の終息を発表した経緯について、「1991年に資本提携を行って以来堅実な関係にあり、HD DVDサポートに関する契約関係を有していたワーナー・ブラザースから突然の方針変更が表明され、大変残念ながら市場における競争環境が大きく変化した」 と述べた。

 「2007年12月終わりから1月にかけて次世代プレーヤーのシェアは当社の方が高く、PC搭載HD DVDドライブも、もっと一気に広がっていく状況にあった。その段階でのワーナー・ブラザースの方針転換は寝耳に水に近いものだった。しかもこの与えた影 響は大変に大きい。アメリカのリテーラーをはじめとしてさまざまな反応を示した。

 2つの規格が争うことが市場や消費者の皆様に影響を与えていることも我々は分かった上で、やむをえずこういう(BDと主導権を争う)状態になってしまっ た。しかしワーナーがいなくなった後も当社がHD DVDにこだわり、細々ながらこの事業を続けていくことは消費者の皆様に迷惑をかける。また競争という観点からも、もはや勝ち目はないと判断した」(西田 社長)

 西田社長は「技術的にもまたコストを含めたお客様への利便性提供という面でも、HD DVDの優位性に対する自信は今日この時点においても変わっていない」と未練をのぞかせつつも、「事業を預かる立場として、理由やプロセスはともあれ、結 果としての現在の市場環境の変化を冷静に直視し、変化への対応策を速やかに講じる必要がある」と、その“早期決着”を決断した背景を語った。


HD DVDプレーヤー・レコーダー事業、HD DVDドライブ量産を終了

 事業終息の内容は、HD DVDプレーヤーおよびレコーダーの新商品開発・生産を停止し、3月末をめどに商品出荷を終了。HD DVDドライブについても同様に量産を終了するが、同社のノートPC「Qosmio(コスミオ)シリーズ」などHD DVDドライブ搭載PCは引き続き市場動向を見ながら販売を続けていくというもの。

5.MSのストレージサービス「SkyDrive」、ベータ版なしで正式開始(2. 22 nikkeibp)
 マイクロソフトは2008年2月22日、同社の「Windows Live」サービスの一つ「Windows Live SkyDrive(以下、SkyDrive)」の正式版を開始した。
 SkyDriveは無料で利用できるストレージサービス。1人5GBまでストレージ容量を利用でき、アップロードできる1ファイルの容量は最大 50MB。1回にアップロードできるファイルの個数に制限はない。ファイルの種類はEXEファイル以外はアップロードが可能。

 SkyDriveではアップロードしたファイルに付けられる公開レベルを3つ用意する。本人以外はアクセスできない「個人フォルダ」、指定した相手とだ け共有できる「共有フォルダ」、すべての人がアクセスできる「公開フォルダ」だ。共有フォルダにアップロードしたファイルには、閲覧のみが可能な権限、あ るいは閲覧も編集も両方可能な権限を、共有相手ごとに設定できる。各フォルダー配下には任意のフォルダーを作成することも可能。初回アップロード時に提供 されるActiveXコンポーネントをダウンロードすれば、ローカルのファイルをドラッグ・アンド・ドロップでアップロードできるようになる。

 共有相手として指定されたユーザーが共有フォルダにアクセスするにはWindows Live IDを所有している必要がある。アップロードしたファイルやフォルダーには自動的にURLが生成され、共有相手にはこのURLがメールで送信される。その リンクからWindows Live IDを入力して閲覧が可能だ。一方、公開フォルダの場合、Windows Live IDを所有していないユーザーも閲覧ができる。公開フォルダ内のファイルはそのリンクをブログに埋め込むなどすれば、誰でも自由にアクセスできる。

 ブログサービスの「Windows Live スペース」であれば、共有フォルダと公開フォルダ配下のフォルダーをブログ内にモジュールとして埋め込むことができる。その場合、ブログの閲覧者がそれら のフォルダーに対してアクセス権限を所有している場合のみ該当フォルダーが表示される。

 SkyDriveは米国、英国、インドで2007年10月からベータ版のサービスを開始。約70万人の利用があったという。2008年2月22日から3 国を含む38カ国で正式版サービスとしてリリースする。マイクロソフトによれば、Webサービスのリリースでベータ版を経ないで正式版を提供するのは初め てという。




ホームページへ