週間情報通信ニュースインデックスno.638   2008/01/12

1.2008年を斬る:ニッポン再設計、待ったなし(1.11 nikkeibp)
閉塞を打ち破るのは日本人一人ひとりの行動のみ
 2008年、日本に何が問われているのか──。はっきり言わせてもらえば、それは私たち有権者自身である。
 今年はまず選挙がある。ここで有権者は判断をしなければならない。ただ、日本の政党に、その存在理由を問うような冷徹で強いプレッシャーをかけないと、 日本の政治はなかなか変わらない。

 表面的に見れば、日本は2大政党になり、次の選挙で政権交代が可能な状態にもなった。だが、今の既存の政党に日本の未来を託せるのか。その疑問が、先の 見えない日本の閉塞感を招いている。政党は堂々と日本の未来や国づくりについて論じて、国民に提案すべきなのだが、それよりも選挙を意識した有権者への配 慮から守りに入り、「未来」よりも「今」のサービス合戦に明け暮れている。
 だとすれば、そうした日本の政治を許しているのは、それへの対抗力としてプレッシャーをかけられない私たち自身だということになる。

世界の中で孤立化する「内向きニッポン」の閉塞感

 私たちが政治を判断するためには、日本が直面する変化を認識する必要がある。まず悪い方の変化を言えば、日本が世界から孤立し内向きになっていること、 さらに超高齢化と人口減少の社会が目に見える段階になった、ということである。

 出席者の1人がロンドンやニューヨークなど海外都市に出張した時の経験を話す。
 「日本の公務員は幹部クラスでも郊外のホテルに泊まり、そこから荷物を抱えて都心の訪問先に通っている。とても公務員の出張費では賄えないほど、海外の 主要都市のホテル代が高騰しているのだ。資金がどんどん集まり、活気に満ちている。郊外の安ホテルに戻ると、日本だけが取り残されているような気持ちにな る」

 世界の主要都市は驚くべき速さで経済が動いている。世界の側からは、日本はまるで鎖国をしている国のように見える。
 単に世界の日本に対する認識が変わっただけなのか、それとも日本のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)が変化したのか、質問が飛び、その幹部が答え た。
 「もともと日本は孤立している。一時期、小泉改革が世界に“おやっ”と思わせたが、世界は別のモデルで動いており、今では日本の話を聞きたいという人も いなくなった」


有権者が立たずして誰がこの国を救えるのか?

 専門知識が主要な資源となる「知識社会」で主要な担い手となる働き手は、企業などの組織への縦の帰属意識よりも、自分の可能性の実現や横の結びつきを求 め、さらに自分を生かす組織を求め漂流している。それを社会につなぐコミュニティーとして機能しているのが、非営利組織であり、その発展が米国の市民性を 体現する中心的な存在となった、というものである。

  業界とつながって保身を図ったり、そのために国民生活に重大な影響を及ぼすような霞が関の構造は解体すべきだ。しかし、ただ単に官僚を叩くだけでは何 も生み出せない。仕事をするための新しい仕組みと組み合わされて改革を進めなければ、それこそ「何もできない政府」になってしまう。それが今の官僚の中に ある閉塞感でもある。

 もう1つは、改革の結果として「目指すべき日本の姿」について合意を得る努力を怠り、すべてを競争原理で語ろうとしたことだ。

 多くの人は2つの日本像を頭の中に描いている。競争至上主義で勝ち抜いた者が勝利を収める社会と、互いが助け合ってその目的を実現する社会である。競争 と共生。ある意味でその線引きを動かすことがこれまでの構造改革だった。

 改革への逆風が強いのは、そのすべてに競争が持ち込まれ、その大部分が敗者になり始めたからだ。共生の社会は日本の伝統の社会だが、国に依存し、保護さ れる仕組みだとすれば持続性はなく、衰退するしかない。その自立と経営をどう実現するのかが問われているのである。

.DS、PSPがテレビから(さらに)奪うもの(1.11 nikkeibp)
 日本市場での携帯ゲーム機の勢いは、もはや「異常」といっていいレベルになりました。ニンテンドーDS(以下DS)の普及台数は2000 万台を悠々と突破。ゲーム機として過去に例のない数字を達成しつつ、いまなお他のゲーム機を圧倒するペースで売れ続けています。

 プレイステーション・ポータブル(以下・PSP)の普及ペースも順調です。普及台数は、およそ750万台といったところ。こちらも、いまなお勢いを止め ることなく売れ続けています。
 DSとPSPを合計してみると、発売から3年で2700万〜2800万台の普及を達成したことになります。

 これは、とんでもない数値です。 たとえば、ここ数年間の、年間のテレビ出荷台数は800万〜900万台です。テレビそのものの総普及台数は1億〜1億 2000万台だといわれています。つまり、携帯ゲーム機という名の「モニターがついている機器」は、テレビの販売台数よりもハイペースで普及し、いまでは テレビの総普及台数の4分の1に迫っているのですね。まさしく「異常」なペースであることが、おわかりになるでしょう。

DSとPSPのさまざまな活用法
 この「異常」な普及ペースを見て、携帯ゲーム機の周辺では、さまざまなビジネスが動き出しました。すでに表面化しているものを紹介するだけでも、以下の ように多種多彩になります。
【教育】
 「携帯ゲーム機を教育に活用する」のは、もはや珍しいものではなくなりました。学習用ソフトは、すでに何十種類も発売済みです。英語検定や漢字検定など を題材にしたソフトの中には50万本を突破したものもあり、これは立派なスマッシュヒット。教科書をまるごと取り込んだソフトや、学習参考書として使用す るソフトなども登場しています。学校などの教育機関で、DSを利用する例も出てきています。
【観光ガイド】
 街のデータなどを収録し、観光に役立つソフトも目立ってきました。その代表がスクウェア・エニックスの「地球の歩き方DS」シリーズでしょうか。他に も、美術館・博物館などの作品解説でDSを活用したところもあります。いずれは、駅前で観光データを配信したり、ショッピングモールで商品情報を配信する など、さまざまな構想が進んでいるようです。
【地図】
 観光ガイドをもう一歩進め、GPS(Global Positioning System。人工衛星を利用して現在位置を知るシステムのこと)を利用した地図ソフトもあります。この分野ではPSPが大きくリード。PSP専用GPS レシーバーを利用した地図ソフト「みんなの地図」シリーズなどが発売済み。他にもゴルフ場のデータを収録した「みんなのゴルフ場」などもあります。
【映像配信】
 PSPは、当初から動画や音楽データをメモリースティックに保存し、閲覧することが可能な設計になっていました。DSでも、大日本印刷とam3が提携 し、ニンテンドーDS向けの出版・映像コンテンツのダウンロード配信事業「DSvision」が2008年3月から開始されます。ゲーム以外のあるゆるコ ンテンツが、インターネット経由でDSにダウンロード可能になります。

【ワンセグ放送受信】
 DSもPSPも、いまではワンセグ放送を受信できます(DS用の「ワンセグ受信アダプタ DSテレビ」はオフィシャルサイトでのオンライン販売のみ)。 画質のよさを求めるならPSPの「ワンセグチューナー(PSP-S310)」のほうがいいでしょう。やや性能が上です。ただし、こちらは2007年9月発 売の「PSP-2000」専用で、それ以前に発売された旧型の「PSP-1000」には未対応。チューナーを購入する前には、PSPの型番確認をお忘れな く。
 ここに紹介したのは、ほんの一例に過ぎませんが、さまざまな分野で携帯ゲーム機が活用されていることがおわかりになるでしょう。かつて例を見ない新しい ビジネスが、全世界に先駆けて、日本で始まろうとしているのです。

つねに持ち歩き画面に注目=絶好の広告場所に
 これらのビジネスが軌道に乗ると、携帯ゲーム機は「外でソフトを遊びたいときに持ち運ぶもの」ではなく、「何か便利なことがあるかもしれないから、日常 的に持ち運ぶもの」へと変化していく可能性があります。


 携帯ゲーム機は、年齢を問わない幅広いユーザーがいます。すでに3000万台に近い普及台数があり、いつでも持ち歩けるマシンです。そこには、とてつも なく巨大なビジネスの鉱脈が眠っているのですね。2008年、携帯ゲーム機は失速するどころか、そこに秘められた真のポテンシャルを、ついに花開かせる1 年になりそうです。

3.最終的に何をすれば、日本版SOX法に対応したことになる?(1.10  nikkeibp)
  日本版SOX法(J-SOX)の適用開始が刻々と迫っています。社内に「内部統制プロジェクト」や「J-SOX推進室」といった組織を作 り、日本版SOX法への対応を本格化させている企業も多いのではないでしょうか。

 日本版SOX法は、貸借対照表や損益計算書などによる財務報告について、結果の正しさだけではなく、作成過程の正しさを求める制度です。そのため、経理 や財務といった会計関連部門だけでなく、実際にお金を動かす販売部門や購買部門も対象になります。会計システムや販売管理システムなど、企業内の多くの業 務がシステム化されている今、システム部門も当然,日本版SOX法と無縁ではいられません。

 内部統制はもともと会計学に基づいた取り組みなので、ふだん会計に馴染みのない担当者にとっては、なかなか分かりにくい用語や考え方が多い、というのが 実態です。また、文書化など作業の内容は理解できても、「どこまでやればいいのか分からない」という疑問や、「期限までに作業が終わりそうもない」という 悩みを抱えている企業も多いでしょう。

 ここでは、日本版SOX法対応に関して、ITproや内部統制.jpの読者から寄せられた疑問や悩みをいくつか取り上げ、Q&A形式で回答して いきます。今回は、適用開始が近づいた今、改めて日本版SOX法対応の基本的な意味を再確認したいと思います。次回からは2回にわたり、より実務的な話題 を取り上げます。

 A1:日本版SOX法は、正確には「金融商品取引法」という法律の24条や193条などで規定されている内部統制報告制度を指します。日本版 SOX法という名称の法律が存在するわけではありません。

 金融商品取引法は、投資家の保護を目的として、従来の「証券取引法」を改正した法律で、2006年6月に国会で成立し、同月に公布されました。金融商品 の販売や投資ファンドにかかわる規制、経営状況や業績の四半期開示の義務化、といった幅広い内容を規定しています。

 金融商品取引法の規定する内部統制報告制度が日本版SOX法(あるいはJ-SOX)と呼ばれるのは、米国の法律である「2002年サーベインズ・オクス リー法(SOX法)」の404条と類似した取り組みを企業に求めているからです。

 日本版SOX法と米SOX法は、「財務報告の適正性を確保するために、上場企業に内部統制の整備・運用を求める」という点で共通していますが、適用範囲 や監査方法などが異なります。米SOX法と同様の法律を制定している国は、日本以外にも英国や韓国、カナダなどがあります。

A2:日本版SOX法対応の最終的なゴールは「内部統制報告書」を提出することです。

 内部統制報告書とは、期末日時点における各社の内部統制の状況を報告する書類のことです。日本版SOX法が最も早く適用される事業年度の場合、期末日時 点とは2009年3月31日を指します。

 内部統制報告書は、2種類の文書で構成します。1つは、経営者自身が自社の内部統制が有効に運用できているかどうかを評価する「経営者確認書」。もう1 つは、経営者確認書の適正性を監査法人の公認会計士など(外部監査人)が確認する「独立監査人の内部統制監査報告書」です。

 内部統制報告書が求めているのは期末日時点での評価なので、経営者が評価のための作業を行うのは期末日以降になります。そのため、3月期決算の企業が内 部統制報告書を提出する時期は、従来の決算書類と同様、6〜7月ごろになると見込みです。

 評価を行うのが期末日以降だからと言って、3月期決算の企業が2009年3月31日までに日本版SOX法対応を完了すればよいかというと、それは大きな 間違いです。というのも、たった1回の評価で「内部統制が有効に運用できている状態」と判断するのは非常に難しいからです。

 実際、上場企業の多くは2007年(あるいは、それ以前)から日本版SOX法対応に着手しています。本番の評価を行う前に“プレ評価”を何回か実施し、 内部統制が有効に運用できるように業務を改善することが必要だと考えているからです。

 米国の市場に上場しているといった理由で、日本版SOX法よりも先行して米SOX法404条に対応した日本企業も、“ぶっつけ本番”ではなく、前年度や 適用年度の中間時点で“プレ評価”を実施し、問題がある部分を改善しています。

 公認会計士やコンサルタントが「一刻も早く、日本版SOX法対応に着手しましょう」というのは、こうした事情があるからなのです。

 4. 続・iPhoneの衝撃 (1.10 nikkeibp)
 本連載では,アップルがiPhoneでケータイ業界にいかに大きな影響を与えたかを紹介してきた。ただ,アップルが特定の業界に本質的な 変化をもたらしたのは,実はこれが初めてではない。Macでパソコン業界を変え,iPodとiTunes Storeで音楽業界を変え,最近では米国のテレビ業界も変えつつある。

 アップルがこうしたイノベーションを起こした背景には,「会社の夢」であるビジョンや,製品をグランドデザインする力があった。今回は,アップルの影響 力と,その背景について紹介しよう。  読者の皆さんの会社には,アップルのような5年後,10年後の夢はあるだろうか?

音楽業界を塗り替えたアップル

 iPhoneでケータイ業界を変える3年前,アップルはオンライン音楽販売サービスの「iTunes Music Store」(現iTunes Store)を立ち上げて,音楽業界を一変させた。
 音楽をそれまでのようにCDというパッケージで買うのではなく,1曲単位で自由に買えるようにした。しかも音楽の販売事業は,あくまでも音楽プレーヤ 「iPod」の販促の一環。音楽の販売そのもので儲けようとしない斬新な発想で,米国ではほかのどの会社よりも安い1曲99セントで販売し,果敢にもファ イル交換ソフトで不法流通している音楽に対抗しようと試みた。

 この結果,少なくとも米国では音楽市場を大きく変えた。

 iTunes Storeで週替わりで配付している無料の曲がきっかけで,大ブレイクしたアーティストも少なくない。ウォールストリートジャーナル紙は2007年3月9 日付けの「Music's New Gatekeeper」(音楽の新しい門番)と題した記事で,アップルの音楽業界における影響力の大きさを紹介し,「アップルは音楽ビジネスにおいても稀 な成功物語だ」と書いている。

 他社からアップルだけが成功していることを批判されると,英EMIとともにDRM(デジタル著作権管理)を取り外した非独占的音楽ファイルの販売を始 め,iPod以外の音楽プレーヤでも音楽を再生できるようにした。ただし最近では、米マイクロソフトの「Windows Media」や他社の音楽サービスに対応しないといったやり方が、独占禁止法違反に相当すると訴えられた(関連記事)。

 アップルの音楽業界での影響力は,もはや経済的だけでなく,音楽産業の生態系にまで大きな影響を及ぼしている。米国ではオンライン配信で音楽に触れる人 が増えたことで,コンサートの収益が上がったと言われている。エコノミスト誌の2007年6月5日号では,業界誌「ポールスター」を引用して,2000年 には17億ドルだった米国での音楽コンサートの売り上げが2006年には31億ドルに達し,ミュージシャンの収入源の3分の2にまで増えていると紹介して いる。このほか人気アーティストのプリンスは,Mail on Sunday紙を通して,新作アルバムを無料配付するといった斬新なマーケティングを展開して話題となった。

 一方,日本の音楽業界はこの流れに必死で抵抗して,それまでのビジネスを守ろうとしている。iTunes Storeの曲の販売価格も,日本だけ異例の150円/200円の2プライス制だ。その代わり,日本の音楽業界はここ数年,米国の音楽業界ほど再興できて いないと指摘する声が多い。


テレビ番組の販売で放送業界にも影響

 iTunes Storeを通して,アップルは米国のテレビ業界や映画業界をも大きく変えようとしている。米国では,人気テレビ番組が放送から24時間後には iTunes Storeで買えるようになってきた。価格は一律1.99ドルだ。

 アップルがこのサービスを始めると,即座に2つの現象が起こった。1つは人気のiTunes Storeでテレビ局が自社の人気番組を売ろうとする動き。もう1つはそれと並行してテレビ局が自社のWebサイトなどでもiTunes Storeと同じ条件で番組を販売しようとする動きだ。米国の多くのテレビ局が,Webサイトでの番組再販に乗り出している。

 これらのサービスを使えば,飲み物1〜2杯分ほどのお金で,見逃した連続ドラマを見られる。ユーザーは気軽に番組を見られるし,テレビ局は新たな収入を 得られる。もっとも,テレビ局の中には,拡大するアップルの影響力に懸念を示すところも出てきた。米国三大ネットワークの一つであるNBCは,自ら番組の 価格設定ができないことに腹を立て,iTunes Storeでの番組の販売をやめてしまった。

業界に革命を起こす構想力

 どうしてたった1つの会社が,世の中にこれだけ何度も,大きな社会的影響を与えることができたのだろうか。秘密のカギを握るのは,同社のデジタル社会の グランドデザインを構想する力に隠されているのではないかと思う。

 これから先,デジタルテクノロジが生活にどのような変化を与え,そこからどんなライフスタイルが生まれてくるのかを構想する。例えばiPhoneに至る までのグランドデザインは,2001年にアップルが打ち出した「デジタルハブ」構想にあった。デジタルハブとは,パソコンがさまざまな電子機器の中枢にな るというビジョンだ。

 アップルのスティーブ・ジョブズCEOのもとでさまざまな戦略を練り,同社の副社長を務めた福田尚久氏(現日本通信常務取締役)によれば,アップルは常 に5年から10年先のビジョンを持って行動しているという。このビジョンがあるからこそ,アップルは目先の競争に惑わされず,ユーザーに支持される製品を 生み出せる。だから,さまざまな業界に大きな変化をもたせるのだろう。

5.Googleからニュースがやってくる(1.11 nikkeibp)
  みなさんは、毎日どうやってニュースを読んでいるだろう。新聞、テレビといろいろなメディアがあるが、ウェブでニュースを読む比率は年々高 まっている。
無料だし、便利ではあるのだが、ニュースソースはあまりにも多く、すべてをカバーすることは個人の力では難しい。

 そこで、今回は「Googleアラート」を試してみよう。  Googleの検索力とGmailを組み合わせた強力な情報収集ツールである。キーワードを登録しておくと、そのキーワードにヒットしたニュースの URLがメールされてくる。

 Googleアラートのトップページで調べたい事柄のキーワード、受け取る情報の種類、メールを受け取る頻度、メールを受け取るアドレス、を設定する。

 


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