週間情報通信ニュースインデックスno.634   2007/12/08

1.「自分取材」で、ネガティブな自分を 知る(12.6 nikkeibp)
自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術 第4回

「自分取材」をするうえで重要なのは「自分の動機」です。
「動機」というと、ポジティブなものをイメージされるでしょう。例えば「好きなこと」や「やりたいこと」は何か。あるいは、「自分ができること」や「自分 に求められること」は何か…。

もちろんこれらも大事な動機ですが、ポジティブな動機に引きずられすぎると、「自分探し」と同じで、疲弊してしまうのです。
そこで、「自分取材」していただきたいのは、次の4つです。

1)嫌いなこと
2)やりたくないこと
3)できないこと
4)求められていないこと

ネガティブなことを考えるのは自分の成長を妨げる、という意見もあるでしょう。しかしポジティブな視点だけでなく、ネガティブな視点から自分を知っ ておかなければ、自分が「何をしなくていいか」「何をしてはいけないか」は分かりません(ただし、いつもネガティブなことばかり考えている方には、ポジ ティブな視点も必要だとは思います)。

人間関係に疲弊してしまう大きな原因は、自分にあまり向いていないことをしたり、あまりできないことをしているためです。

.YouTubeというマーケティング手法(12.5 nikkeibp)
経営コンサルタント 大前 研一氏
 YouTube(ユーチューブ)はチャド・ハーレー、スティーブ・チェンという2人の若者がカリフォルニア州サンマテオで2005年に設立した動画共有 サイトである。翌06年10月、約16億5000万ドル相当の株式交換でインターネット検索のGoogleに買収された。

 YouTube はサービス開始から1年足らずでテレビなどマスメディアや企業のマーケティングに大きな影響を及ぼし、ネット利用者のカルチャーをも変えてしまった。
 わたしは YouTube がサービスを開始した当初からAlexa.comやGoogle Counterを使ってアクセス数をプロットし、同時にトラフィック、世界のどの地域からのアクセスが多いかを観察していた。すると2006年の6月に 入って、日本からのアクセスが急増したことが分かった。地域的には東京都北区がトップである。都市在住の高校生たちが、「わたし、○○のビデオ撮っといた から見てみて」といった仲間同士のやり取りに使い始めたのだ。

 駅の伝言板にメッセージを残すような感覚である。彼らにしてみれば、ビデオを張りつけてみんなで見られさえすれば、そのサイトが日本にあろうと米国にあ ろうと関係ない。第三者に見られるかもしれないといった懸念もあまり持っていないようだ。

 その後、YouTube へのアクセスは世界中から激増し、9月ごろにはビデオ投稿サイトでの一人勝ちが明らかになった。YouTube 人気の沸騰に関しては米国より日本が先行していた。その意味で YouTube を最初に「発見」したのは、日本の高校生だったと言えるだろう。創業者たちもこのような現象が起こることは想定していなかった、と認めている。現在でも YouTube へのアクセスに占める日本人の比率はきわだって高い。

 YouTube の特徴は、一つの映像を世界中のネットワーカーが共有することである。「Where the Hell is Matt?」というビデオを投稿したオーストラリアのマット青年は、奇妙な踊りが受けて世界的な有名人になってしまった。会社を辞めて世界旅行に出たマッ ト青年は、エジプトの古代神殿の前やボツワナの象の前など、世界中のあちこちで、お世辞にもうまいとはいえないダンスを踊ってビデオに収め、 YouTube に投稿したのである。

 ところが、これが大受けして YouTube の人気ランキングで2週連続、断トツの1位となってしまった。おかげでスポンサーがついて旅費を出してくれるようになり、その後も南極で踊り、インカ帝国 の遺跡で踊り、ビデオの最後にスポンサー名が出るまでになった。まさに世界的大ブレイクである。

 2006年の夏には「Lonely Girl 15」というビデオシリーズが話題をさらった。ブリーという16歳の少女のビデオ日記という触れ込みなのだが、少女がかわいらしく、話も気が利いていて、 大人気となった。だが話の内容やビデオの編集がうまく出来すぎていた。「プロが作っているフィクションでは」という疑問が出され、ネット上で論争が勃発。 それも話題を呼んで、一時は視聴者数が300万人に達したという。

 結局、9月になってビデオはニュージーランド出身で、俳優志望の20歳の女性による演技であり、シナリオライターもついていることが判明。だが、その時 までには世界中の何百万という男性が一人の少女にあこがれ、米国の女子高校生の私生活をのぞくという“楽しみ”に夢中になっていた。夏にビデオが投稿さ れ、秋に事実が発覚するまで、世界各地でほぼ同時進行で人気が沸騰したのだ。これはYouTubeが引き起こした、かつてなかった現象といえる。

 Google が YouTube を買収した06年の11月、ソニーの「プレイステーション3」が発売された。驚いたことに発売されたその日の午後に、PS3の解体ビデオが YouTube に投稿されたのである。ケースを外し、基板を1枚1枚外し、ついには空っぽになるまでの過程が逐一、何本ものビデオに分けられて投稿されたのだ。しかも映 像の背後から聞こえてくる声は日本語である。わたしはビデオの中に映っていたバッジからその正体を推測し、後に確認した。一流経済紙の記者たちであった。

 彼らは、あれほどの高度な技術をあの価格でどのように実装したのかという、ものづくりの興味からPS3にアプローチしたのだ。
 一方、同じく06年の12月には任天堂の「Wii」が発売された。任天堂の YouTube への対し方はスマートだった。YouTube 用に任天堂アメリカがCMを製作・投稿したのである。内容は津軽三味線の音楽をバックに日本人らしき男性2人が米国を旅し、「Shall We(Wii) play ?」と言いながらあちこちでWiiをプレイするというもの。テレビと違ってCM放送費用がかからない上に時間制限がない。ゲームカテゴリーの若者たちと YouTube の利用者はぴたりと重なる。広告効果は大きかったはずだ。

 この時期 YouTube 上では、二つのゲーム機についての比較ビデオがあふれた。その数、1万5000以上。結果はWiiの圧勝である。発売1カ月足らずでネット上では勝負がつ いていた。ネットワーカーたちのPS3への評価は辛辣。製品を選別し、意に沿わないものに対して声高に退出を求める有様は、現代のオストラコン(陶片追 放)を見る思いだった。一年経た今になって、新聞はWiiとPS3の累積売り上げ台数に3倍以上の大差が付いたことを報じているが、 YouTube をみていたら継続的に“支持率”が分かるのである。

 Youtube における最近のヒーローは Paul Potts である。彼は英国のスター誕生みたいな番組に出場した。そして、その見かけのまずさ(歯がボロボロ、ずんぐりむっくり、など)を見ただれもがまさかと思う ことをやった。素晴らしい美声でオペラを歌ってのけたのだ。その後、最終戦で優勝し、25万ドルの賞金をもらっただけでなく、今ではCDも出ている。パパ ロッティと重ね合わせた比較のサイトも出ているが、要はそのクラスの歌唱力と美声である、ということだ。世界中がこの“醜い”スターの誕生のプロセスを一 部始終、見ることになったのである。

 先週オーストラリアの総選挙で労働党のケビン・ラッド党首が首相になった。彼は中国語がうまいという記事が出ている。こうしたときに「ラッド、中国語」 という検索をすれば、彼の中国語でのインタビューや演説を見ることができる。事実、彼の中国語能力はネイティブと言ってもよいくらいである。

 「プーチン、英語」では、ロシアのプーチン大統領が冬季オリンピック誘致の演説を見事な英語でこなし、ソチに誘致した経緯が見て取れる。こうした場合に 今ではほとんどの人が YouTube をビデオライブラリー代わりに使うようになっている。

 日本でもニコニコ動画など類似のサービスが台頭している。しかし今、世界では、ほぼ同時に進行するドラマを動画で見ることができるし、そこについている カウンターによって何百万人がそれを共有しているかが分かるのである。

 このようにして YouTube は1年足らずでマーケティングのあり方を一変させてしまった。それはもはや不可逆的な社会現象であり、一般消費者を対象とするすべての企業は、この新しい ネットメディアへの対処法を、真剣に考える必要に迫られている。

 また日本では役所やテレビ業界が地上デジタル、大型フラットスクリーンと、消費者の動向を無視した一方的な未来図を描いてきたが、YouTube による「小さな画面の興奮」の方がどうやらインパクトが強いということも明らかになってきている。他にもいろいろと理由はあるが、2011年の地デジ移行 という「大本営発表による国家プロジェクト」の見直しも必要になってきているのではないかと思うくらい YouTube 出現の影響は大きくなっている。

2007 年版、デジタル家電ベスト&ワースト(12.5 nikkeibp)
 デジタル家電市場の競争は厳しい。だが今年ほど勝敗がはっきりした年は珍しい。勝者は圧勝し、敗者は惨敗した。 
予想通りの勝利を収める企業もある。米アップルの「iPod(アイポッド)」は依然として市場を圧倒しており、携帯音楽プレーヤーの代名詞として揺るぎな い地位を確立している。2003年以降アップルが支配してきたこの市場に挑んだ企業は、明らかな敗北を喫した。

 2006年後半に鳴り物入りで登場した米マイクロソフトの携帯音楽プレーヤー「Zune(ズーン)」は、発売当初はかなりの売れ行きを見せた。しかし、 発売から2007年中頃までの累計販売台数は120万台と振るわない。対するアイポッドの販売台数は、昨年の第4四半期(クリスマス商戦の時期)だけでそ の17倍以上だった。

 しかし、今年のクリスマス商戦を目前に、ズーンの最新モデルが米アマゾンなどのオンライン小売店で品薄になり世間を驚かせた。売れ行きが予想を上 回ったのかもしれない。だが、お粗末な販売計画か、意図的な供給抑制という可能性もある。品不足の状態を作り出せば、話題になるし、消費者に「人気がある のか」と思わせることもできるからだ。

 アップルの独走が続いているとはいえ、携帯音楽プレーヤー市場の勝ち組企業がもう1社ある。メモリーチップや記憶装置で知られる米サンディスクだ。 米国市場1位のアップルに大きく離されているものの、2位の座を守った。自社製のフラッシュメモリーを使用することでコストを抑えられるのが強みだ。 NPDは米国の携帯音楽プレーヤー市場の約10%をサンディスクが占めていると試算している。

 だが、アップルがどの分野でも成功を収めているわけではない。テレビ番組のオンライン販売がそれである。2年間で累計1億番組を販売したが、ダウンロー ドした番組をパソコンではなくテレビで観られるようにする「Apple TV(アップルティービー)」はさっぱり売れていない。

 これは、アップルのオンラインストア「iTunes(アイチューンズ)」で購入した番組をテレビで観るためのセットトップボックスである。アイ ポッドのようには販売台数が伸びず、スティーブ・ジョブズCEO(最高経営責任者)が「これは趣味でやっている」と言うほどだ。

 動画を取り込んだパソコンと居間のテレビをつなぐための機器は何種類もあり、アップルティービーはその1つにすぎない。競争は始まったばかりだ。 「どの企業が勝ち残るのかはまだ分からない。勝者を予想するのは難しい」と米調査会社の家電アナリスト、クリス・クロッティ氏は言う。

 4.Google対抗馬の一番手,人力検索エンジン 「WikiaSearch」がまもなく登場 (12.7 nikkeibp)
 「Wikipedia」の共同創設者の一人,Jimmy Wales氏(写真)らが新たに開発中の検索エンジン「WikiaSearch(仮称)」のリリースが間近に迫っている。シリコンバレー情報を伝えるIT ブログのTechCrunchは,開発途中のWikiaSearchのスクリーン・ショットを掲載し,「そのサービスが年内には開始されそうだ」と予想し ている(TechCrunchの記事)。Wales氏はGoogleへの対抗意識をあらわにしているわけではないが,米IT業界では「Googleを脅か すものがあるとすれば,それはWikiaSearchではないか」との見方も出てきた。

オープン・ソースの人力検索エンジン
 
 WikiaSearchとは,Wikiaが開発中のオープン・ソースによる検索エンジンだ。詳細は後述するがWikiaSearchの特徴は,内部の仕 組みを公開することで検索結果に到るプロセスの透明性を確保すること。そして一部の検索結果の編集に際して,コミュニティの意見を取り入れることだ。いわ ゆる「人力検索エンジン」の一種とも言える。これらがGoogleとの最大の違いであり,WikiaSearchがGoogleへの対抗馬と見られるゆえ んでもある。

 WikiaSearchが注目を浴びる別の理由は,それを誰が開発しているか,という点にある。厳密にはWikiaは同名のコミュニティ・サイトを運営 する営利企業であって,Wikipediaを運営する非営利団体のWikimedia Foundationとは別の組織である。しかしWikipediaの顔とも言えるWales氏がWikiaの共同創設者でもあるため,往々にして外部か らは両者が混同されてしまう。今回も「Wikipediaほどの成功を収めた人達が,今度は検索エンジンの開発に乗り出したのから,ひょっとしたら Googleに勝てるかもしれない」という期待を抱かせてしまうのだ。

 しかしながら,今のGoogleの勢いを見る限り,それに打ち勝つ企業が現れるとはなかなか想像し難い。同社の株式時価総額は11月末時点で1620億 ドル余り(約18兆円),手持ちの現金資産だけでも131億ドル(約1兆5000億円)に達する。その潤沢な資力を背景に,最近では携帯電話事業に触手を 伸ばし,太平洋を横断する海底ケーブルの敷設プロジェクトに出資し,果ては太陽光や地熱発電など代替エネルギー開発まで手がけようとしている。一体,どん な企業になろうとしているのか,この世界で何をやり遂げるつもりなのか,その野望は計り知れず,その勢いはとどまるところを知らない。

Googleの死角は意外にもコアの検索ビジネス

 その一方で,今のGoogleに死角があるとすれば,それは意外にも同社中核の検索エンジン・ビジネスではないか,との見方もある。New York Times紙によると,「確かに今のGoogleは,検索エンジン市場で競合他社を寄せ付けない強さを見せつけている。しかしそれは,1990年代の Microsoftが基本ソフトでIT業界を支配したような磐石な状態とは異なる。すなわちインターネット検索はしょせん,無料サービスである。その上, どんな検索エンジンでも使い方は,検索窓にキーワードを入力するだけ。つまりユーザー・インタフェースは同じだから,もしもGoogleより格段に便利な 検索エンジンが登場すれば,人々は簡単に乗り換えてしまう」というのだ。

 Googleは実に様々な事業に手を伸ばしているが,その収入の大半は,いまだに「Google AdWords」や「Google AdSense」などの検索関連広告からあがっている。万一,この屋台骨が揺らぐようなことがあれば,同社が思い描く壮大なビジョンも砂上の楼閣のように 崩れ落ちてしまう。とにかく今のGoogleは,あまりにも多くのことに手を出しすぎている。そのスキを突いて,本丸の検索エンジン市場を思わぬライバル に奪われないとも限らない。

 実際,New York Times紙は,2007年1月時点でシリコンバレーには新しい検索サービスに挑戦する企業が少なくとも79社は存在し,そこにベンチャー・キャピタルか ら3億5000万ドル(約390億円)が注ぎ込まれていると報じている。これらの中には,自然言語検索のPowersetやhakia,あるいは人力検索 のMahalo.comやChaCha Searchなど,従来とは全く異なるアプローチで検索エンジンに取り組む企業もいくつかある(表)。意外な角度から斬り込んでくるだけに,当たれば Googleに相当の痛手を負わすポテンシャルを秘めている。

既存の検索エンジンは,内部の仕組みがブラック・ボックス状態
 WikiaSearchもそうした革新的な検索サービスの一つであり,恐らく最大の期待を集めているチャレンジャーだ。そのプロデューサーである Wales氏は,今年9月に東京で開催された「THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2007」における講演で,Googleをはじめとする今までの検索エンジンの問題点を次のように指摘した。

 「これまでの問題点は,検索エンジンの内部で何が起きているのか(一般ユーザーには)全く分からない,つまりブラック・ボックス状態になっていること だ。たとえばGoogleが(検索したWebサイトを)どのようにランキングしているのか,それは外部からは全く知りようがない。もちろん(Google のPageRankのように)基本的な原理は公開されているが,(具体的にランキングを決める)アルゴリズムは公開されていない」。

検索エンジンのブラック・ボックス化による弊害としては,検索結果の正当性に関する懸念がある。たとえばGoogleの検索結果に対しては,「なぜ 特定のサイトが上位に表示されるのか」といった疑問や,一部サイト運営者から「なぜ我々のサイトが検索結果から外されるのか」といった非難が浴びせられる ことがある。内部のアルゴリズムが公開されていない以上,そうした不審や不満の声が上がるのもやむを得ない。

 Wales氏は現行検索エンジンのさらなる問題点として,いわゆる「検索エンジン・スパム」を挙げた。これはユーザーが望んでもいない検索結果, たとえば実質的な情報に乏しく,半ば商品広告のような,客観性や中立性に欠けたWebサイトを指す。Googleなど機械的なアルゴリズムに依存する検索 エンジンでは,どうしても,こうした検索エンジン・スパムの混入する余地が生まれてしまう。つまり現行のままでは,スパム対策にも限界がある。

 これらの問題に対処するため,Wales氏はWikiaSearchの目標(原則)として次の4点を挙げた。

  1. 透明性:検索アルゴリズムなどの公開により,結果に信頼性を持たせる
  2. コミュニティ:一部検索結果の判断にコミュニティの意見を反映させる
  3. 品質:オープン・ソースの検索エンジンの品質が,Googleのような独自仕様(proprietary)の検索に勝ることを証明する
  4. プライバシー:検索履歴などが秘密裏に悪用されることのないよう,データの管理体制も公開する

5.BT副社長インタビュー「通信事業者からITサービス・プロバイダへ」 (12.7 nikkeibp)
 英BTグループは,「21世紀ネットワーク」(21CN)と呼ぶNGNサービスを,世界に先駆けて2006年12月に開始した。電話網の IP化と並行して,16種類あるIP系ネットワークを21CNに統合。既存のIP網で利用できるものを含めて,あらゆるサービスを21CN上で提供する計 画だ。

 21CNのアクセス回線はメタルで,ADSLによってブロードバンド・サービスを提供する。NTTグループが光ファイバをベースにしているのと違いがあ るものの,フルIPのネットワークに移行するうえで,BTの取り組みは参考になる。

 BTグループ テクノロジー&イノベーション日本・韓国担当のヨン・キム副社長に,21CN構築の現状などを聞いた。

NGN構築の進捗状況は。

 電話網のIP化は順調に進んでおり,既に35万のユーザーが21CNでサービスを利用している。現在は,21CNのプロジェクトにかかわった企業と,問 題点や改善点を検証しているところだ。
 英国には全部で3000万の加入電話回線があるが,これを5年でNGNに移行する。2011年には英国全土でNGNを利用できるようにする。

NGNに移行した35万のユーザーは,どんなサービスを利用しているのか。

 NGN上で提供しているIP電話サービスでは,従来から使用している電話機を使っても,広帯域でより自然な音声で通話できる。実際に使ってみると,高い 品質の音声であることがよく分かるだろう。 IP電話以外にもIPTVサービスの「BT Vision」やFMCサービスの「BT Fusion」,さらにデジタル・ストレージなどのブロードバンド・サービスを提供している。

BTのNGNでは,IP電話の料金を従来の電話網に比べて高く設定しているのか。

 料金は従来の電話網と変わらない。ユーザーはNGNであってもなくても,同じ金額の料金を支払えばよい。NGNは今後コアのネットワークとなるが,高価 なネットワークになるわけではない。

NGN上のサービスは,BT自らが開発して提供していくのか。
 BTだけでなく,他の企業にも21CNで利用できるサービスをどんどん開発してほしいと考えている。そのためにBTは21CNのインタフェースを広く公 開している。我々と競合する通信事業者でさえも,新しいサービスを提供できる。

 その一環で,我々はAPI(application programming interface)を提供するためのWebサイト「Web21C」を開設した。Web21Cでは,APIだけでなくソフト開発をするためのSDK(ソフ トウエア開発環境)をダウンロードできる。サービスを開発したい企業は,APIを使う際にBTの許可を求める必要はない。BTと取り引きのない企業でも APIを自由に使える。

 多くの企業が,APIを使ってサービスを開発するチャンスを得られるようになる。こうすることで将来,これまで誰も想像しなかった新サービスが登場する ことを期待している。
 BTはもはや単なる通信事業者ではない。ネットワーク上でさまざまなITサービスを提供するサービス・プロバイダになろうとしている。


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