週間情報通信ニュースインデックスno.629   2007/11/03

1.任天堂、ソニーを制すゲーム2強の格差が拡大、年末商戦で決定的に?(11.1  nikkeibp)
 ソニーの中核事業であるエレクトロニクス部門は、会社のお荷物ではなくなりつつあるようだ。10月25日に同社が発表した7〜9月期決算 は、薄型テレビとデジタルカメラの販売が伸びたおかげで、前年同期の赤字から大幅な黒字に転換した。

 さらに、ソニーは7月時点の通期業績予想を引き上げた。2008年3月期の売上高は前期比8%増の788億ドル、営業利益は5倍以上の39億ドル に達する見通しだという。売上高、営業利益ともに、前回予想を2%上方修正したことになる。

 業績回復の兆しは、会長兼CEO(最高経営責任者)の2年以上にわたる厳しい改革によって、同社のエレクトロニクス部門が活力を取り戻しつつあることを示してい る。
しかし、ストリンガー氏の成果も完璧とは言えない。最大の失点は、赤字を垂れ流すゲーム事業である。

 7〜9月期決算で、ソニーのゲーム部門が抱える問題がそう簡単に解決するものではないということがはっきりした。ゲーム部門がこれほど足を引っ張 らなければ、ソニーの業績はもっと目覚ましいものになっていただろう。

 ゲーム部門の7〜9月期の営業損益は8億4800万ドルの赤字。赤字額は前年同期の2倍に膨れ上がり、上半期の赤字額は11億ドルに達した。

原価割れで売っても消費者は買うのをためらう

 ゲーム部門の赤字額は、大方のアナリストの予測を大きく上回るものだ。ゴールドマン・サックス(GS)は、ゲーム部門の上半期の赤字額は6億2000万ドル未満になると予想していた。
ソニーはいまだに「プレイステーション3(PS3)」を、原価割れで売っている。1台当たりの生産コストを数百ドル下回る価格で販売しているのだ。同社は 10月初旬に一部モデルの販売価格を100ドル引き下げることを決めているため、ゲーム部門は当面ソニーの足を引っ張り続けることになる。

 さらに、米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題やエネルギー価格の高騰により、消費者の財布の紐が固くなることも懸念さ れる。実際、消費者は1台399〜599ドルもするPS3を買うのをためらい、もっと安いライバル機を買おうと考えるだろう。

 ソニーのゲーム部門の業績は、任天堂と比較すると、さらに悲惨に見える。任天堂はここ数カ月、誰にも止められないような勢いを見せている。
任天堂がリモコンを振ってテニスや射撃ゲームを楽しめる「Wii(ウィー)」を発売してから1年近く経つが、日本や米国、欧州の多くの店舗では今も品切れ 状態が続いている。使い易いタッチパッドで、従来のゲームユーザー層以外からも人気を集めている「ニンテンドーDS」は、携帯ゲーム機では一番の売れ筋商 品だ。

 任天堂が10月25日に発表した中間決算では、営業利益が前年同期の3倍近くに拡大した。同社はこの日、通期の業績予想も上方修正し、営業利益が 前期比86%増の37億ドルに達する見通しだと発表した。

2.エアバスA380、ついに就航へ 贅を尽くしたファーストクラスの個室に ため息(10.29 nikkeibp)
 ファーストクラスの個室は、サルバトーレ・フェラガモのバスルーム用品、ジバンシーのシーツや食器などの高級ブランドでいっぱい。エコノ ミークラスでさえ全席にUSBポートがあり、100作品から好きな映画を選べる――。

 総2階建て、世界最大の次世代旅客機「エアバスA380」は、メーカーの言葉通り「全く新しい空の旅」を演出してくれるのか。シンガポール航空の乗客は まもなくその答えを知る。

シンガポール-シドニー間で就航

 当初計画から遅れることほぼ2年、今月ついに超大型A380型機がシンガポール−シドニー間で商用運航を開始する。定価は3億2000万ドルだが、実売 価格はそれよりも安い。ここ数カ月、試験飛行や航空ショーへの出展で世界の注目を集めてきたが、10月15日まで室内設計は極秘だった。この日シンガポー ル航空は、欧州エアバス本社のある仏トゥールーズで正式に1号機の引き渡しを受けた後、機内設備を初公開した。

 シンガポール航空は旅行者を手厚くもてなすことで知られている。この機体も室内に贅の限りを尽くしている。最も目を引くのは、やはりファーストクラス。 折りたたみ式ドアのついた12の個室には、ジバンシーのクッションと羽毛布団のシングルもしくはダブルベッドのほか、椅子とテーブルも置かれている。

 「これまでにない“お客様だけの空間”で、空の旅をお楽しみいただけます」と、シンガポール航空の製品・サービス担当上級副社長のヤップ・キム・ワー氏 は言う。

3.NTTデータとcci、高精度な行動ターゲティング広告サービスを提供 (11.2 nikkeibp
 NTTデータ、サイバー・コミュニケーションズ(cci)とその子会社クライテリア・コミュニケーションズの3社は、cciグループの広 告ネットワーク「ADJUST」で、11月より行動ターゲティング広告サービス「高精度ビヘイビアターゲティング広告」を提供すると発表した。

 「高精度ビヘイビアターゲティング広告」は、各インターネット・ユーザーのWebページ閲覧履歴を収集し、閲覧したWebページの内容を解析すること で、ユーザーの行動に適した広告を表示する。

 Webページの解析は、NTTデータとcciグループが共同開発した広告向け日本語意味理解エンジン「スーパーなずき」を利用して行う。同エンジンに よって、単語の出現頻度だけでなく、分野や感性といった意味情報を使った解析が可能になり、ユーザーのある一時点における志向性を抽出できる。抽出した情 報を時系列で整理/分析し、リアルタイムにユーザーの関心や意図を高い精度で予測する。

 これにより従来のcookieベースの行動ターゲティングよりも的確にユーザーの変化がとらえられる。Webページ閲覧中にコンテンツと無関係な広告の 表示を防ぎ、精度の高い広告配信が可能になる。

4.パソコンで嫌われたものがケータイで再評価を受ける(11.3  nikkeibp)
 ユーザーがオンラインのニュース記事やブログ記事を持ち寄り、互いに評価し合って価値を付ける、いわゆるソーシャル・ニュース・サイト。 マイネット・ジャパンは日本で最も早くソーシャル・ニュース・サイト「newsing(ニューシング)」を開始した企業だ。同社は、newsingのほか に店舗向けのケータイサイト作成サービス「katy(ケイティ)」を展開するなど、事業の多角化を進めている。社長の上原仁氏に、newsingにおける 広告展開、これからのケータイサービスの展開などについて話を聞いた。

  徐々に知名度も上がってきたので、ページビュー(PV)は順調に増えています。newsingは、いわゆる「1:9:90の法則」を生かす 構造になっています。Webを活用するユーザーの情報行動は、情報発信意欲が極めて高い1%の「発信者」、発信された情報の周辺でコミュニケーションする 9%の「コミュニケーター」、情報を読むだけにとどまる90%の「ROM(Read Only Member)ユーザー」の3層に分かれる傾向があります。

 ここでいう「発信者」は影響力のあるアルファブロガーなどでしょうし、「コミュニケーター」はたとえばmixiが好きな人、「ROMユーザー」はイン ターネットは使っているけれど主体的には関わっていないという人たちです。newsingは、1%が発信し、9%がコメントし、残りの90%の人が楽しむ ような状態になれればいいと思っていますし、この比率を意識したサイト作りをしていかなければならないと考えています。

ソーシャル・ニュース・サイトでニュースの質を保つのは難しいのでは。

 傾向として、こういうサイトは人間の欲の方向にニュースが偏ってしまうことがあります。そこで、コメントをする人や情報発信をする人の活動によってポイ ントが高くなるように設定されていれば、よりちゃんとしたニュースが上位に表示されるようになると考えて、ニュースの話題度を示すポイントの割り振り方の ロジックを変えました。

 とはいえ、残りの90%の人も無視したくありません。ポイントには90%の人たちの意見を尊重する意味もあるんです。そこが米国におけるソーシャル・ ニュース・サイトの元祖ともいえる「Digg」と異なる点です。Diggは、ユーザーが投ずる「票(digg)」の数によって記事の表示される順番が決め られ、コメント欄での議論に重点が置かれています。一方、newsingは記事自体がどれだけ読まれるかという点も重視し、ポイントが加算されます。


newsingに訪れるユーザー層は。

 元々、「RTCカンファレンス」という、インターネット・金融・キャリアなど旬な話題をテーマにディスカッションするオープン型の勉強会議を開いていま した。newsingはこの参加者を基に広げていったサービスなので、はてなが運営する「はてなブックマーク」のユーザー層と比べると、より一般的な人が 多いと思います。はてなブックマークの場合、IT系の人に偏っており、ピックアップされる記事はIT系とネタ系に偏る傾向にあります。一方、 newsingはIT系やネタ系はそれぞれ2割ずつくらいで、ビジネスや政治、社会などの一般的なものが5割以上を占めており、明らかにユーザー層の違い を感じます。傾向的に、事務系ビジネスマンが多い印象ですね。

5.「Yahoo! JAPAN」、1月1日にトップページを全面刷新(10.30 nikkeibp)
 ヤフーは、ポータル・サイト「Yahoo! JAPAN」のトップページを2008年1月1日に全面リニューアルすると発表した。利便性の向上、掲載情報の範囲拡大、オープン化の推進を図る。

 Yahoo! JAPANは、その3大方針とする「ソーシャルメディア化」「Everywhere化」「オープン化」をトップページに反映させる。具体的には、これまで 2列表示だったトップページを3列構造に変え、ユーザーの必要とする情報を優先的に表示する。検索窓のサイズを拡大して目立たせ、キーワードを入力しやす くする。

 3列構造の左側の列には、Yahoo! JAPANの主要サービスを縦1列に表示し、現在のトップページよりも見やすくする。好みのサービスを5件まで指定して常時表示することも可能となる。
 中央の列には、上部にさまざまな分野のニュースを掲載する。下部は、ユーザー参加型サービスで集計したランキングや投稿を紹介する「みんなのアンテナ」 コーナーを設ける。

 右の列には、メールや予定といったユーザー個人の情報を確認できる機能を用意する。また、天気予報、占い、指定地域のイベント/グルメ/クーポン情報を 表示する。
 また、ヤフーは新トップページを紹介するプロモーション・サイトを開設した。同サイトでは、Yahoo! JAPANアクセス時にトップページのベータ版を表示するよう設定できる。

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