週間情報通信ニュースインデックスno.626   2007/10/13

1. 希有なジャーナリスト、長井健司さんに捧ぐ(10.12 nikkeibp)
松村テクノロジー社長 松村喜秀氏
 10月8日、ミャンマーで取材中に射殺されたジャーナリスト長井健司さんの告別式が営まれた。わたしも参列者の一人として駆けつけ、衷心からその死を悼 んだ。日本人として、そしてマスコミ人として本当に惜しい人をなくした。彼は人の手本になる存在だったと思う。

 ミャンマーで亡くなったことを知ってからわたしはつらくて仕事も手に着かなかった。実は長井さんとは3年前からの付き合いで、偽札の取材で何度も 東南アジアを長期間、旅行した仲なのだ。  最初は仕事上の付き合いだったが、すぐに親しくなり、いろいろな議論もし、お互いに信頼し合って重要な情報を 交換する仲になった。

 偽札に関心を持つマスコミ人は多いが、そのうちの少なからぬ人たちは偽札を単なる興味の対象としてしか見てない。ところが、長井さんは違った。使 命感が強く、偽札を憎んでいた。
彼がいつもわたしに言っていた、世の中から根絶したいものは「エイズ、偽札、金権(腐敗)政治」の三つだった。

長井さんほど海外の人から尊敬されたジャーナリストはいない。

 タイでは親からエイズ感染した孤児たちの面倒を見た。イラク戦争ではケガをした子どもたちのために大量の紙おむつを運んだ。取材者の立場を超え て、長井さんは人として彼らを助けていたのだ。

 金権・腐敗政治を心から憎んだのも、世界の紛争・戦争の引き金がこうした政治家たちの欲望から発していることを知っていたからだ。そのために多く の子どもたちや人々が犠牲になっている。それを彼は映像で告発しようとした。

 そういう長井さんはわたしにとって「巨星」だった。その巨星が落ちたのだ。

 ミャンマーで背後から銃撃されたときの姿を見るのがつらい。半ズボンも上着も、わたしと一緒に中国で仕事をしているときに買ったものだと思う。

 亡くなる直前までタイのバンコクで偽札の取材を一緒にしていた。わたしが日本に一時帰国するとき、「戻るまでしばらくバンコクでのんびりしていて よ」と言ったら、長井さんは「ちょっと行くところがあるから」と答えた。

 それが、ミャンマーの反政府デモの取材とは知らなかった。実はまたバンコクに戻って仕事を続けることになっていたのだ。それがメールも電話も通じ なくなり、心配をしていたが、まさか亡くなるとは思わなかった。

2.年代に関わらず、実は平均5割が「携帯でネット」派(10.12  nikkeibp)
―― ここまでは、無意識にパソコンのネットユーザーを対象にお話を聞いてきたかと思います。一方で、携帯電話のユーザーはどうでしょう。画面が小さい し、コアユーザーが若年層に限られますから、やはり企業の活用には向かない、と、なんとなく視野の外にある気がするのですが。

それがそんなことはないんですよ。2006年10月に当社が行なった調査で、びっくりするような結果が出ました。

携帯のネットというと、ユーザーはほとんど女子中高生だというイメージがあるじゃないですか。でも調べてみたら、中高生も会社員も主婦も全部ひっく るめた半分が、ネット接続には携帯を中心に使っている、という結果が出ました。私達もその調査を行なうまでは、携帯にはあまり目を向けていなかったんで す。しかし反省しまして、それから皆様に調査結果をお配りして、「携帯のネットも活用しないとまずいですよ」と申し上げています。

3.「ソーシャル・グラフ」で本格的な「ソーシャル・ウェブ」時代(10. 11 nikkeibp) 

 「あの人は知り合い」と言われても人と人との間には様々な関係がある。家族、会社の同僚、サークル仲間、同級生、仕事上の関係など、その1つひと つをとっても更に細分化された関係がある。人は人と多様な関係を持ち、それぞれの関係性の中で異なる行動をとっている。

 ネットワーク上で社会的な関係の構築を実現するのが、米マイスペース(MySpace)、フェースブック(Facebook)などの伝統的な SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)であった。「であった」と過去形で表現するのは、米ネット業界で異変が起きているからだ。米ビジネス ウィーク(オンライン版)は、2007年9月に「増殖するソーシャル・ウェブ(Scaling the Social Web)」について特集記事を掲載している。

 米国では、伝統的なSNSのサイトに行かなくても、いつも利用しているサイト自体がソーシャルな機能を有するようになり、ユーザーは自分のアイデ ンティティを作成し、共通の関心を持つ他のユーザーとコンタクトし、コンテンツを共有できるようになり始めたという。

 例えば、米大手メディアのヴァイアコム(Viacom)が所有する音楽チャンネルMTVは、9月20日に専用コミュニティサイト (think.MTV.com)を立ち上げた。米ヤフー(Yahoo)も9月から招待制のコミュニティサイト(Y! Mash)を開始、米プレイボーイ・エンタープライズも、学生向けのソーシャル・サイト(PlayboyU)をローンチした。

 ニュース共有サイトのディグ(Digg)も、内輪の友人の間だけで特定の記事をシェアすることができるなどのソーシャルな機能を強化すると発表し た。また、米大手ショッピングサイトのイーベイ(eBay)も、イーベイ・ネイバフッド(eBay Neighborhoods)というサービスを開始し、コインコレクターなど特定の商品に関心あるユーザーを結ぶソーシャル・ウェブの機能を強化した。

 このように多くのサイトがソーシャル・ウェブ化した背景には、SNS作成サイトのニン(Ning)の存在がある。ニンの共同創業者には、ネットス ケープのマーク・アンドリューセンも名を連ねる。ニンを使えば、家族5人で写真を共有する仕組みを構築できるだけでなく、PlayboyUのような大多数 のユーザーが利用する本格的なソーシャル・ウェブの構築までが可能だ。現在では、10万以上のサイトがニンを利用しているという。

4.首都圏の自動改札障害は接続認証のエラー、「昨晩は保守をしていない」 (10.12 nikkeibp)
 10月12日早朝から、首都圏のJR東日本や私鉄、地下鉄の駅で発 生した自動改札機のトラブル原因の詳細が分かった。センター接続のセキュリティ確保の仕組みでトラブルが発生した。
各駅に置いた自動改札機と鉄道事業者のサーバーとの間では、あるデータを交換することで接続を認証している。ところが、12日早朝の起動時に認証のエラー が発生し、自動改札機が起動できななかった。もっとも、現時点でなぜ認証エラーが発生したのか、問題がソフトウエアもよるものか、ハードウエアによるもの かは分かっていない。

10月12日早朝から、首都圏のJR東日本や私鉄、地下鉄の駅で発生した自動改札機のトラブル原因の詳細が分かった。センター接続のセキュリティ確 保の仕組みでトラブルが発生した。

各駅に置いた自動改札機と鉄道事業者のサーバーとの間では、あるデータを交換することで接続を認証している。ところが、12日早朝の起動時に認証の エラーが発生し、自動改札機が起動できななかった。もっとも、現時点でなぜ認証エラーが発生したのか、問題がソフトウエアもよるものか、ハードウエアによ るものかは分かっていない。

5.ソフトバンク・イーモバイル陣営がモバイルWiMAXの戦略発表(10. 11 nikkeibp)

あくまでもホールセールに特化した企画会社となるオープンワイヤレスネットワーク
 端末やサービスを提供する企業に対してプラットフォームをオープン化する
 2015年3月末までに加入者約400万人を目指す
 
 イー・アクセス、ソフトバンクなどが出資したモバイルWiMAXの事業企画会社オープンワイヤレスネットワークは2007年10月11日、午前中に 2.5GHz帯の事業免許申請を総務省に提出。それを受けて、都内で午後から記者会見を開き、今後のスケジュールや事業戦略を発表した。

 周波数2.5GHz帯は、総務省が広帯域移動無線アクセスシステムの導入に向け、移動通信用に新規参入事業者最大2社に30MHz幅ずつ免許を交付す る。この2帯域は既存の第3世代移動通信事業者やそのグループ会社以外の企業に割当ることになっている。この際、既存事業者およびグループ会社でも、3分 の1以下の出資による事業参加は許容している。

 この2つの席をかけ、現在4社が免許の認定を申請。オープンワイヤレスネットワークに出資するのは、イー・アクセス、ソフトバンク、ゴールドマンサック ス、テマセク・ホールディングス、NECビッグローブ、ソネットエンタテインメント、ニフティ、フリービット。オープンワイヤレスネットワーク以外に申請 したのはKDDIやインテルなどが出資するワイヤレスブロードバンド企画、NTTドコモとアッカ・ネットワークスなどが出資するアッカ・ワイヤレス、ウィ ルコムの3社。

 「(オープンワイヤレスネットワークとして)リテールは一切やらない」(ソフトバンクBBの宮川潤一取締役専務執行役員)方針。WiMAXに必要となる 設備を自ら設置し、それを販売するホールセールに特化する。「リテールをやると何が原価か見えなくなる。何が原価でいくらのホールセールかをすべてオープ ンにする」(宮川氏)という。サービスに関しては、MVNOと呼ばれるプロバイダーなどの事業者がネットワークを利用したサービスを自由に販売できる形態 を取る。これにより、「WiMAXのチップセットを搭載すれば自由にネットワークに接続できる機器がMVNO各社から登場し、かなり大きな市場になる」 (イー・アクセスの深田浩仁執行役員副社長)。

 深田氏は2.5GHz帯でWiMAXを採用する一番大きな理由として、「世界標準の技術であること」を挙げた。世界標準の技術であることにより、今後基 地局や端末のコスト低減化が進み、ベンダー間の競争も激化することが見込まれる。それにより、コストを低く、かつ、サービスの質を上げることが可能になる という。「国内だけのビジネスをしていると、販売奨励金に頼るようなことになり、ユーザーや関係者から多くの疑問が呈されているのは周知の通り。グローバ ルで見ると微々たる台数の(国内独自の)基地局を維持するために莫大な費用を投資し、そのしわ寄せがユーザーに来ている」(深田氏)。

 オープンワイヤレスネットワークに出資しているニフティは、1カ月前に出資を決定したことを明らかにした。ニフティの今村隆常務執行役員は「ダイアル アップからADSLへの移行はインターネットの可能性を広げたが、WiMAXはそれ以上にインターネットの世界を変えると思っている」と述べた。なお、 オープンワイヤレスネットワークに出資しているニフティやNECビッグローブはほかの合弁企画会社にも出資している。

 今後のスケジュールは、2009年3月にサービスを開始、2009年度中に全国人口カバー率50%以上を見込む。エンドユーザーへの想定価格は3000 円〜5000円でADSL並みの価格。

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071011/284346/?ST=pc_news

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