週間情報通信ニュースインデックスno.621  2007/09/08

1.ムカつく上司とダメ社員(9.7  nikkeibp)
「朝青龍事件」の報道を見るたびに、何だか気が滅入ってくる。最近は大相撲を見ることも少なくなったので特定の力士に思い入れはない。むしろ朝青龍に関し ては、以前から新聞や週刊誌などを賑わしていたので、それらを読んだだけで個人的には何となく好からぬ印象を抱いていたかも、と思う。それでも、現在の報 道というか論調というか、その辛辣さと執拗さについては、「そうだ、どんどんやれ!」と同調する気にはとてもなれない。

相手は、複数の医師によって「病気」で加療を要すると診断された人間である。何しろ事件の発端が「疲労骨折などと診断されたのにあまりに元気そうだった」 ということにあるので「また仮病だろう」などとタカをくくっている面があるのかもしれない。だが、そうでなかったらどうする気なのだろう。精神疾患をもつ 人を海外にまで乗り込んでいって追いかけ回し、「記者会見に出てきて説明しないのは責任逃れ」と糾弾する。「引退必至」などと決め付けるメディアもある。 あれでは健康な人でも病気になってしまうだろう。

釈明会見の会場で経営者が、普通の企業に勤めたこともない若手新聞記者に罵声を浴びせられている場面などに出くわすと、思わず目をそむけたくなるの である。 こうしたケースで「いじめ」の対象になっているのは、かつては強者だった人たちである。だから、当事者も傍観者も「弱者いじめ」をしているとい う自覚が持ちにくく、むしろ「強きをくじく」といった「正義な」気分になってしまうのだろう。だが、かつての強者は不正などを犯すことで、責められるべき 弱者の立場に転落しているのだ。こうして弱者へと転落したとたん、人々は競って「カリスマ経営者」などというレッテルをはがし、これまでほめた分を取り返 そうとでもするがごとくいじめ抜く。そのお先棒を担いできたのは、私たちメディアなのかもしれないけれど。

残念なことだが、それは起きるべくして起きることなのかもしれない。「人の心理」ということについて調べているうちに、そう思うようになってきた。例え ば、「私たち人間は自分が『強い』と思えば、行動を抑制することをやめてしまう」ものなのだという話が、かつて私が担当していたルーシー・クラフトさんの 連載コラムの中に出てくる。「人を責めたい」などという欲求があったとしても、通常はそれが抑えられている。だが、自分が強者と思えるような位置に立った 瞬間、その欲求が解き放たれて歯止めがきかなくなるのかもしれない。

2.職場の人と飲む酒、平均予算は4851円で3年連続の上昇、キリンの調査(9. 7 nikkeibp)
キリンホールディングスは9月6日、「会社(職場)の人とのお酒の飲み方」についてアンケート調査した結果を発表した。それによると職場の 人と酒を飲む頻度は月平均1.8日。1回あたりの平均予算は、前年から約40円上がって4851円だった。平均予算は調査を始めた2004年以来、一貫し て増加を続けている。

40歳代の上司が20歳代の部下と飲みに行った場合の支払金額を聞くと、平均して上司5873円、部下3922円で、比率は6対4だった。酒席での 主な話題を尋ねたところ、「仕事の話」という回答が80.1%で最も多かった。これに「仕事の愚痴・失敗談」(51.7%)、「職場のうわさ」 (43.7%)と続き、前年と変わらない傾向を示した。性別でみると女性の方が愚痴(55.2%)やうわさ話(46.0%)が多く、男性は仕事の話 (80.8%)がより多いのも同様だった。

よく酒を飲む場所は「居酒屋」という回答が90.7%で圧倒的。飲む酒の種類は「ビール」が56.6%と最も多いが、前年に比べると0.6ポイント 減少し、「チューハイ」が16.1%と0.8ポイント増えた。
調査は6月14日―21日の期間、全国の20歳以上の男女を対象にインターネット上で実施した。有効回答数は9140。

3.NGNサービス 「使いたい」と「払ってもいい」が不一致(9.4  nikkeibp)
NTTなど通信事業者がNGN(Next Generation Network=次世代ネットワーク)の構築を始めている。NGNは電話網などの通信事業者のネットワークをインターネットと同じIP技術を使って置き換 えてしまおうとするもの。電話だけでなく専用線やインターネットの一部としても使われる。これから2010年代にかけて世界中の通信事業者がNGNへの移 行を開始する。

NGNには特定のアプリケーションのデータを優先的に通したり、一定の帯域を1つのアプリケーション用に確保するなど、今のインターネットが持って いない機能も多々あり、それらを使って様々なサービスが提供される見込みである。

日経マーケット・アクセス』 は、NGN上で提供される可能性がある様々なサービスについて、どれを使いたいか、また使いたいサービスについては、月額いくら払ってもいいかなどを個人 ユーザーおよび、企業システムを担当しているユーザーに調査した。別冊「NGN市場総覧2007-2008」(9月25日発行、詳しくはhttp://consult.nikkeibp.co.jp/consult/ma/ngn2007/index.html) に結果を収録しているほか、日経マーケット・アクセス本誌にも分析記事を掲載していく。

今回調べたサービスは個人ユーザーでは20種。コミュニケーション関連が4、動画関連が5、ネット・セキュリティ関連が2、リアル・セキュリティ関連が 5、その他4の計20サービスである(表1)。大部分のものはNTTが行っているNGNのフィールド・トライアルで試行されているものだ。

まず、NGNでこれらの分野についてどういったことが可能か説明しておこう。

コミュニケーション関連では、高品質の電話やテレビ電話サービス、携帯電話と固定電話との連携、既に携帯電話の一部サービスで始まっているような動 画やテキストなどを使ったコミュニケーションなどが新サービスとして考えられている。動画関連ではハイビジョンのビデオ・オンデマンドなどが考えられてい る。リアルタイムでハイビジョン・クラスの伝送が可能なため、テレビ放送系のサービスを「キラー・アプリ」的に考えている人も多い。

ネット・セキュリティではウイルスやワームなどを遮断したり、ユーザーの認証を強固にすることなどができる。リアル・セキュリティとはNGNの安定 した通信やユーザー認証が強固であることなどを実生活上のセキュリティに生かしていくようなもの。例えば「緊急地震速報配信サービス」は既にインターネッ トを使った有料サービ スなども登場している。ただし、インターネットで一斉配信する場合、利用者が 増えると送信に時間がかかってしまう恐れがある。1秒を争うこのサービスでは NGNの安定した通信や優先的にデータを通す機能が必須になってくる。 また、「被介護者のリアルタイム・モニター・サービス」は認証と安定した通信を利用するサービスだ。NTTはNGNの特徴として「安心・安全」を強く打ち 出しており、この分野は今後大きくなる可能性がある。

最後に、通信速度が保証されたインターネット接続などをその他として分類した。

回答者には、これらそれぞれのサービスについて「使いたい」「どちらかというと使いたい」「どちらかというと使いたくない」「使いたくない」「分か らない」から選択してもらい、「使いたい」を100、「どちらかというと使いたい」を66.7、「どちらかというと使いたくない」を33.3、「使いたく ない」を0として加重平均した結果を期待値のインデックスとして算出した。また、各サービスについて「使いたい」「どちらかというと使いたい」と答えた回 答者には、月額いくら払ってもいいかを「無料」「100円」「300円」「500円」「1000円」「2000円」「2000円超」「分からない」から選 んでもらい、「分からない」とした回答者を除いて加重平均した(「2000円超」は2500円とした)。

回答者の期待値のインデックスを図1に示した。期待値が80超と非常に高 かったのが「ウイルスなどからの攻撃を防ぐサービス」「災害時の安否情報共 有サービス」「通信速度が保証されたインターネット接続サービス」の三つ。次いで70台だったのが「緊急地震速報配信サービス」「見逃した テレビ番組を一定期間見られるようにするサービス」「ホーム・セキュリティ・サービス」だ。

全般にセキュリティ系のサービスへの期待値が高く、NGNのアプリケーションとして主要なものになると考えられているコミュニケーション系や映像系 のサービスはあまり期待が高くない。その中では「見逃したテレビ番組を一定期間見られるようにするサービス」が一番期待が高い。このサービスは、NTTコ ミュニケーションズがNHKと協力して提供を予定している。

また、いくら払ってもいいかをまとめた結果を図2に示した。月額300円を 超えているのが「ホーム・セキュリティ・サービス」「遠隔医療サービス」「被介護者のリアルタイム・モニター・サービス」「通信速度が保証されたインター ネット接続サービス」「子供や老人などの見守りサービス」の5つ。月額300円というのはNTTドコモがiモード・サービスを始めるときに付加サービスの 価格の最上限として考えた価格。これを超えているものはユーザーが「お金を払ってもいい」と考えている度合いがかなり高いと見てよい。

これら上位5つのうち、期待値インデックスが70を超えていたのはホーム・セキュリティ・サービス」と「通信速度が保証されたインターネット接続 サービス」の2つだけ。「被介護者のリアルタイム・モニター・サービス」のように期待値は低いが実際に必要な人はお金を払ってもいい、と考えるものが結構 あることが分かる。

また、リアル・セキュリティ系が上位に多いが、「災害時の安否情報共有サービス」と「緊急地震速報配信サービス」の2つは「払いたい金額」では最下 位2つを占めた。これらは「使いたいが無料で提供して欲しい」と考えているサービスである。

このように使いたいかどうかと、払ってもいい金額はあまり一致していないというのが興味深い。

4.新型iPod登場、日本のあなたも“iPhone UI”が使える(9.6 nikkeibp)
アップルは9月6日、iPodの新型4機種を発 表した。目玉は、iPhoneをベースにした「iPod touch」。無線LAN機能(802.11b/g)を搭載し、Webブラウザ「Safari」でWebサイトを閲覧できる。パソコンを併用することなく 音楽を購入できる仕組みを実現した。専用ソフト「iTunes Wi-Fi Music Store」を搭載し、iPod touchだけで音楽を購入しダウンロードできる。パソコン側のiTunesと連携し、iPod touchでダウンロードした音楽ファイルをパソコン側に保存することも可能だ。

5.KDDIが携帯電話中心のFMC,戦略固定サービスもauブランドに統合 (9.7 nikkeibp)
 KDDIが固定通信と携帯電話のブランドを一本化し,携帯/固定の両面でシームレスに利用できるFMCサービスの提供に乗り出す。固定系サー ビスの名称にも「au」を冠し,ポータル・サイトを統合するなどの動きに着手。携帯電話を起点とした次世代ネットワークの構築も進めている。

 小野寺正代表取締役社長兼会長が「固定通信と移動通信を持つ強みを出したい」とことあるごとに発言していたKDDI。この夏に本格的なFMC (fixed mobile convergence)サービスの提供に向けて動き出した。好調な携帯電話のブランド「au」を固定系サービスにも広げ,サービスをパソコンからもシー ムレスに利用可能にする戦略を明らかにした。

 その第一歩として同社のインターネット接続サービス「DION」の名称を「au one net」に変更。さらにはau携帯電話のインターネット・サービス「EZweb」のポータルと,携帯電話とパソコンの連動サイト「DUOGATE」ポータ ル,そしてDIONのポータルをすべてau oneに統合する。

 au oneでは携帯電話とパソコンのインタフェースを共通化し,端末の区別なくアプリケーションを利用できるFMCサービスを展開する。

 


ホームページへ