週間情報通信ニュースインデックスno.613 2007/07/07

1.成功のために「身も蓋もない努力」をできるか(7.6 nikkeibp.jp)
『カンブリア宮殿』の著書、村上龍氏に聞く
テレビ番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)における22人の経営者との対談を収録した単行本『カンブリア宮殿 村上龍×経済人』。

「良い経営者」とは――。企業人が追求してやまない、この普遍的テーマに、人気作家、村上龍氏が独自の視点で迫った。

登場するのは著名、話題、異色の経営者たちだ。村上氏がそこに見た、優れたリーダーの資質と魅力とは。

――テレビ番組やその内容を収録した本書を通じて、視聴者や読者に伝えたいことは。いわゆる「成功の秘訣」ですか。

村上 確かに、この本やテレビ番組に登場するゲストは皆さん、「人生の成功者」と言える方々です。ただ、あなたたちメディアもそうだと思うけど、これまで日本では「成功」についてあまりにもイージー(安易)に語られ過ぎてきた嫌いがある。

なぜ、その人が成功したのか──。これを説明する際には、たいてい語り手が「きっかけ」「苦労」「秘訣」の“3点セット”を持ち出しますよね。心当たりがあるでしょう。この3点セットがあると、聞き手は安心するんです。「自分には成功のきっかけがなかっただけだ」とか「成功者は苦労しなければならないから大変だ」とか。聞き手がそう思うことで、ある意味、社会の均一性が保たれる。でも、成功とは本来、そういうふうに定式化できるものではない。

こう言うと、身も蓋もないようだけれども、ゲストの皆さんは成功するために、まさしく「身も蓋もない努力」をしている。大事なのは、そこまで努力をする対象がある、ということなんです。

世の中には、そこまで努力をしない人や、できない人もいる。でも、そういう人たちは決して「怠け者」ではありません。まだ、努力の対象が分からなかったり、見つけられなかったりしているだけなんだと思うんですよ。

だから、まず、何のために努力をすればいいのかを分かった人、あるいは努力の対象を見つけられた人、こういう人たちが成功者へのスタート台に立つんじゃないでしょうか。

2.氾濫する「ネット活用」情報に惑わされないために(7.6 nikkeibp.jp)
ウェブ経由で動画のコンテンツを見ることはもはや当たり前になっている。このことを「つまりは、テレビで見ていたモノがパソコンや携帯でも見られるようになったということだろう?」と考えて、おしまい…にしていないだろうか。

一方通行のテレビと、双方向のウェブでは、一見同一の動画コンテンツでも、その見られ方、広がり方が大きく異なる。しかも、ウェブでは時間は無制限、表現の自由度は広く、配信そのものにかかるコストもテレビとは比較にならないくらい小さい。

個人はもちろん、企業にとっても、ウェブはまさしく「自らのメディアを持てる」媒体だ。そこに「動画」という、分かりやすく、伝わりやすい方法が乗ったことで、企業は過去に体験したことがないくらい、社会に対して発信力を持ったことになる。自らの言いたいことを、影響力のある手法で自ら発信できる。それはとても大きなメリットがあり、同時に、間違った使い方をすれば非常に危険でもある。

あえて「経営者のための」とタイトルに付けた理由はここにある。例えば、ウェブと動画の組み合わせは、自社製品、そして自社そのものの印象を決定づける可能性を持つ。そして「どのような企業だと顧客に思われたいか」を決めるのは、まさに経営・マネジメント層の仕事だろう。

ならば、経営層は、自社のウェブコンテンツにどういう意識で向き合えばいいのか。例えば、技術的な部分にはどの程度踏み込むべきか? 表現は現場にすべて任せるのが正しいか?

ウェブ上での動画配信専業会社として誕生し、現在は動画、Flash、携帯配信などの企画制作から配信、効果測定までを広く手がけるJストリームの白石清社長は、企業がウェブで顧客に与える印象のカギを握るのは「リッチコンテンツ」だ、と主張する。

3.慶応大学とGoogleが提携、12万冊の蔵書をネットで公開(7.6 nikkeibp.jp)
慶応義塾大学は7月6日、米Googleと提携すると発表した。大学図書館の蔵書約430万冊のうち、著作権保護期間が切れたり、権利関係が明確になっている書籍約12万冊を対象に電子化を進める。その成果はインターネット上で無料公開し、Googleの検索エンジンで検索できるようにする。

同図書館の杉山伸也館長(経済学部教授)は、「慶応大学の蔵書を世界中の日本研究者に開放することで、国際的な学術の発展に貢献したい。これまでの『来館型図書館』とは違う、インターネット時代の新しい図書館のあり方も模索したい」と狙いを語った。

4.買うために行列ができるiPhoneとスマートフォンの人気は本物か(7.5 nikkeibp.jp)
 くしくも同じ6月29日,米国と日本で携帯電話を購入するために店頭に行列ができました。米国の行列はいうまでもなく米Appleの「iPhone」発売によるもの。そして日本の行列はウィルコムのスマートフォン「Advanced/W-ZERO3[es]」の予約のためです。

 やや主観的ではありますが,行列ができるほど人気のこれら二つの携帯電話には,大きく2つの共通点があると思います。一つは+αの機能を備えた携帯電話であること。+αといっても,“おまけ”の機能ではありません。iPhoneではiPod(容量的にはiPod nanoクラス)の機能が,一方Advanced/W-ZERO3[es]ではPDAの機能がフルに搭載されています。

 実は,この“フル”という部分が重要です。表面的に見れば,今どきの携帯電話は,音楽やビデオ再生機能,アドレス帳やスケジュール管理機能などが搭載されています。しかし,たとえば音楽/ビデオ再生機能では,パソコンとデータを同期させるのが面倒だったり,利用できる曲データのビットレートに制限があったりする場合があります。また,音楽再生で利用するボタン類が他の機能と兼用だったりして,直感的に操作できないなど,携帯音楽プレーヤー専用機に比べて操作しにくい場合もあります。

 実際にiPhoneを触ったことはないので,どの程度使いやすいのかは分かりませんが,米メディアの評価はおおむね好評なようです。画面も大きく,インターネットのブラウジングや動画の再生も見やすそうです。

 一方,Advanced/W-ZERO3[es]に代表されるスマートフォンは,アドレス帳やスケジュール機能などで登録できるデータの件数が多いだけでなく,1件あたりのデータもよりたくさん登録できます。

 これは基本的なことではありますが,使い勝手の点では結構重要です。最近はスケジュール調整をメールでやりとりすることも多いです。その結果をメールからコピー&ペーストでそのまま登録できなければ,決められた文字数内に収まるよう編集して入れなければなりません。登録できるデータの件数についても同様で,アドレス帳のデータをすべて登録できなければ,条件を設定して一部のデータに絞らなくてはならなくなります。

 こういったことは,意外と手間で日々の利用ではかなりのストレスになります。私自身,何度か携帯電話だけで,スケジュールもアドレス帳も済ませられないものかと試みましたが,結局PDAを併用するスタイルに戻ってしまった経験があります。これが,スマートフォンであれば,1台で済ませられる可能性が高いのです。しかも,メールやWebブラウズなど,インターネットを利用する場合も,一般の携帯電話よりもパソコンとの互換性が高いのが魅力です。

 2つ目の共通点ですが,それはデザインです。iPhoneは,タッチパネルを全面的に採用してキーボードを廃したストレートタイプ。 Advanced/W-ZERO3[es]は,従来機と比べてより薄くスリムになり,PDAに音声通話機能を付けました的なゴッツイ感じは払拭されてきました。いずれも一般的な携帯電話から乗り換えても違和感なく使えるデザインになっていると思います。

 デザインは携帯電話を選ぶ際の重要な要素だけに,より多くの人がiPhoneやスマートフォンを選択しやすい土壌は整ってきたといえるでしょう。私自身,携帯電話と一緒にPDAやiPod,コンパクトデジカメの4つをいつも持ち歩いていることを考えると,1つでも携帯電話とまとめられればそれだけでも魅力的に思います。

 私はそう感じていますが,iPhoneやスマートフォンといったタイプの製品は,一部の人たちには強く望まれても,一般の方にはあまり受け入れられないことも多いです。

5.NGNトライアル:ロードマップ編?早ければ年内に料金申請(7.6 nikkeibp.jp)
NTTは2005年11月に発表したNGNの構築のロードマップで、三つのステップを描いている。(1)フィールド・トライアルの実施と中継系ネットワーク構築(2006年度下期?)、(2)商用サービスの開始と加入系ネットワーク構築とサービス制御機能の導入(2007年度下期?)、(3)NTT ドコモのSuper3G導入に合わせた移動系とのシームレス化(2009年度以降)──だ。これら三つのステップを経てNGNの商用サービスを軌道に乗せ、2010年度末には「光3000万加入」を目指す。

NGNの商用化については、NTTグループは2007年度内にサービスを開始する計画だ。5月の会見でNTT持ち株会社の和田紀夫社長(当時)も「来年早々には商用化を始めていく」と明言していた。2008年3月末までにサービスを開始するのであれば、残された期間は最大9カ月しかない。
いまだ見えないサービスや料金

ただ、商用サービス開始までにNTTがやるべきことは山積している。まず、NGNの接続インタフェース条件。現在NTTが開示しているのは、フィールド・トライアル用のものだ。商用サービスに移行する前に、改めて接続インタフェース条件を定めて、開示していくことになる。

商用化の際に、どのサービスを提供してビジネスを展開するかも決めなくてはならない。三浦惺社長は社長就任前の5月の会見で「秋ころにはNGNの基本的な考え方などについて話ができるようになるのでは」と話した。フィールド・トライアルが大詰めを迎える今秋には、何らかの結論を出してくるだろう。
 
 
 

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