週間情報通信ニュースインデックスno.601 2007/04/14

1.狐につままれたアイピーモバイルの会見(4.13 nikkeibp.jp)
 4月10日のアイピーモバイルの記者会見は,狐につままれたような何ともいえぬ雰囲気だった。弊誌,日経コミュニケーションを含め,アイピーモバイルが携帯電話事業参入を断念との報道が先行する中,杉村五男代表取締役社長は,会見の冒頭「アイピーモバイルは今後も,総務省より認定いただいた開設計画に基づき,事業化に向けてまい進する所存であります」と宣言。参入断念を否定した(関連記事)。

 筆者は4月8日,同社が参入を取りやめるとの記事を執筆した。この記事を書いた経緯は非常にシンプル。一次ソースであるアイピーモバイルのしかるべき地位にある広報担当者がそう話したからだ。コメントが取れたことで,それ以前に同社関連の関係者から得ていた「認定を返上する前提で動いている」,「理由は資金が集まらなかったから」といった情報が裏付けられ,速報とした。その時点で「4月10日に説明会を開催する」という情報も得,それを記事に含めた。結局,説明会を開催することだけが正しい情報だったことになり,結果的には読者に対しては誤報と言われても仕方のない形になってしまった。先行報道に対して「誤報と認識している」とアイピーモバイルの杉村社長は会見の質疑応答でコメントしたが,それに対しては反論するつもりはない。

 だが,この会見でアイピーモバイルが本当に携帯事業に参入するのかどうかがかえって分からなくなってしまった。森トラストがマルチメディア総合研究所が保有するアイピーモバイルの全株式を取得する,といったことが明らかになっただけで,その後の具体的な参入への道のりなどは示されなかった(関連記事)。「(本当は)何も合意してないんじゃないですか」。そんな質問まで飛び出す会見だった(記者会見の全内容はこちら)。当日話をしたアイピーモバイルの関係者ですら,「正直混乱している」と語っていた。

2.携帯端末「ブラックベリー」の加入者,800万人に(4.13 nikkeibp.jp)
 携帯情報端末「BlackBerry」の開発製造元であるカナダのResearch In Motion(RIM)社は現地時間4月11日,2007年第4四半期(2006年12月?2007年2月)と通期の決算速報を発表した。第4四半期の GAAPベースの純利益は1億8790万ドル(希薄後の1株あたり利益は99セント)。前年同期の1840万ドル(同10セント)から大幅な増益となった。株式報酬費用の490万ドルを除く調整後の純利益は1億9280万ドル(同1ドル1セント)。売上高は9億3040万ドルで,前年同期の5億6120 万ドルから66%の増収となった。

 売上高の内訳をみると,携帯情報端末が73%,サービスが19%,ソフトウエアが3%だった。同期はBlackBerryの加入者が102万人増加し,総加入者数が800万人に達した。通期でみると,純利益は6億3400万ドルで前年の3億8210万ドル(希薄後の1株あたり利益は1ドル96セント)から,6億3450万ドル(同3ドル33セント)に増加。売上高は30億ドルで前年の21億ドルから47%の増収となった。出荷した携帯情報端末の数はおよそ640万台に達している。

3.中国人は「給与明細」を見せ合うのが好き(4.13 nikkeibp.jp)
中国では昨今、インターネットを通じて「晒工資」(給与公開)を行うことが流行している。インターネットで自分の給料やボーナスの金額を公表するということは、ネットの匿名性があるからこそできることで、少数の変わり者が「晒工資」をしているなら別にどうということもないが、「晒工資」が新しい言葉となるほどに流行っているとなると異常事態と言うことができるのではなかろうか。
お互いに給与明細を見せ合うのは普通のこと

筆者の経験で言うと、中国人から面と向かって「あんた年収はいくら」とか「給料はいくらもらってるの」などという質問をあっけらかんとされることがよくある。筆者が日本人であることを知っていながら、そういった不躾な質問をしてくるから始末が悪い。これは別に外国人の筆者に限った話ではなく、中国人同士では普通のことで、中国の常識では非礼なことではないらしい。一方、中国の企業では、職員同士が自分の給与明細を平然と見せ合ったり、手取り額をお互いに教え合ったりする光景をよく目にする。そのうえで、何であいつの給料が自分より多いのかと文句を言ってくることもままあり、中国では給与やボーナスの額に機密性はない、と覚悟しておかないといけない。

4.「Web2.0」って結局何だ?(4.10 nikkeibp.jp)
重要なビジネスキーワードとして浮かび上がった「Web2.0」。
このトレンド変化を敏感につかみ取れる人がビジネスを制す。
ただし2.0特有の落とし穴も…。特性を理解して仕事に生かそう。

意外と低い!?認知度

 2006年、流行語となった「Web2.0」。IT業界とその周辺の“知っている人”にとっては「いまさら」感が強いが、2006年暮れに「日経ビジネスアソシエ」が首都圏在住の20?30代ビジネスパーソン400人を対象に実施した「仕事でのインターネット活用度アンケート」(ヤフーリサーチを利用)では、Web2.0という言葉について「聞いたことはあるが意味は知らない」31.3%、「初耳だ」35.1%と認知度は案外と低い。「概要を理解していて他人に説明できる」は7.5%だった。ここでいま一度復習しておこう。

Q.「Web2.0」という言葉を知っていますか?
概要を理解していて他人に説明できる  7.5%
なんとなく分かるが説明はできない  26.1%
聞いたことはあるが意味は知らない  31.3%
初耳だ  35.1%

 Web2.0は、商品名でもウェブサイト名でもない。数字のつけ方はソフトウエアのバージョンに似ているが、「この機能があれば2.0、なければ 1.0」と言えるほど明確な差もない。だから分かりにくい。あくまで、ここ数年の間にネット上で起きている、それ以前とは異なる現象を総称したものだ。

 ではここ数年のネット活用状況はそれまでとどこが違うのか。

「閲覧」から「参加」へ

 まず個人のネット環境から。2001年以降に格安のADSL接続サービスが登場してブロードバンドが一気に普及した。検索エンジンの精度も高まったため、特別なスキルがなくとも、知りたいことが書かれているページにアクセスして情報を得ることができるようになった。

 ストレスなくネットを楽しめる環境が整う局面でタイミングよく登場したのがブログとSNSだ。これが個人のネット上での行動を「閲覧」から「参加」へ大きくシフトさせた。メディアや企業による一方通行の情報発信から、個人による発信、個人間のコミュニケーションが情報量の大半を占めるようになった。

 また、ネット利用者が作り上げるオンライン百科事典「ウィキペディア」や、ネット利用者間で質問・回答し合う「教えて!goo」のようなQ&Aサイトなど、各人の知恵が“集合知”となり、共有することでさらに利便性が高まる好循環を生み出している。

5.Phoneは予定通りだが次期Mac OS X「Leopard」は4カ月遅らせる、Apple(4.13 nikkeibp.jp)
米Apple Inc.は,2007年4月12日(米国時間)に,開発中のMac OS Xの次期版「Leopard(開発コード名)」の出荷を,当初予定の6月から10月に遅らせるとするステートメント文書を流した(同ステートメント搭載のWWWサイト)。

遅延の理由は同じく同社が開発中の携帯電話機「iPhone」をスケジュール通りに出荷するため。米国で6月末とする出荷予定に間に合わせるために,Mac OS X開発チームの鍵となるソフトウエア技術者や品質管理の担当者を,iPhone開発に割り当てる。「iPhoneはこれまでのどの携帯端末より洗練されたソフトウエアを搭載するがゆえにスケジュールを守るには代償が必要だった」(同社)とする。
 
 

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