週間情報通信ニュースインデックスno.94 2007/02/24

1.50―60代の4割が「ネット利用増える」と回答、若年層を上回る(2.24 nikkeibp.jp)
日経リサーチが行った、パソコンにおけるインターネット利用に関するアンケート調査によると、50歳―60歳代では今後のネット利用の機会が「増える」という回答が41.4%で、40歳代以下の各世代を上回った。特に旅行や交通機関のコンテンツに関心が高かった。

現在の平日1日あたりの平均インターネット利用時間は「10歳―20歳代」が2時間36分、「30歳―40歳代」で2時間24分、「50歳―60歳代」で2時間24分と世代間の差は見られなかったが、50歳―60歳代ではほかの世代に比べネット利用に積極的な傾向がみられた。

50歳―60歳代の人に、今後どのようなときにネットを利用するか尋ねたところ、男女とも「路線・交通手段の選択」「地図情報の収集」「旅行や鉄道の予約」が上位にあがった。これらは、ほかの世代に比べ利用意向が高かった。また50歳―60歳代の女性では「食品のショッピング」についても、ほかの世代の女性より関心が高かった。

一方、若年層で一般化している「オークション」や「掲示板、ブログ、SNSの閲覧」への関心は低く、平均を下回った。

調査は2006年11月30日―12月5日の期間、インターネット上で実施した。有効回答数は5128。性別の内訳は男性が54%、女性が46%。年代別の内訳は50―60歳代が30%、30歳―40歳代が40%、10歳―20歳代が30%。

2.今回は『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』(光文社)の著者、城 繁幸氏(2.22 nikkeibp.jp)
● 城さんのお仕事を教えてください。
城: 人事コンサルティング「Joe's Labo」で代表を務めています。主な顧客は中小企業の社長です。

● 今回、この本をお書きになった経緯を教えて下さい。
城: まず、大卒者の3分の1以上が3年以内に会社を辞めます。その理由について、世間では、若者の我慢が足りないからだと言っています。でも、事実は違います。たとえば、従来の年功序列では、若者は下働きで一生終わってしまいます。というのも、バブルが弾けて組織が小さくなってしまったにも関わらず、上がポストを独占していて空きがないからです。

 だからといって現状の成果主義がいいのかというと、そうでもありません。
 実は、日本の企業が導入している成果主義は、すでに役職のあるものは降格されない、定期昇給で十分昇給した世代は下がらないという、既得権層にとってのみ都合の良い和製成果主義です。職務給を基本とした欧米の成果主義とはまったくの別物なんです。

 こうした降格のない成果主義では、人件費を抑える必要が出てきます。その対象となるのが、若者の給料なんです。つまり、これから給料が伸びる若者にしわ寄せがきているんですよ。本書に書いたように、上司を食わせるために若者はクタクタになっています。

 これでは若者が閉塞感を感じて、辞めていくのも仕方ない。その事実を彼らに近い立場である私が代弁したかった。と同時に、会社に閉塞感を感じている若者へのエールを送りたかったのです。

● 成果主義の問題点を浮き彫りにした『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』も大変な売れ行きでしたね。大ベストセラーとなったわけですが、若者たちからの反響はいかがでしたか。
城: 通常、ビジネス系の新刊書の場合、読者は40代がメインとなっています。しかし、この本は20代、30代にもよく読まれています。そうした読者から、同感だという意見も聞きますよ。

● しかし、職務給を基本とした欧米の成果主義に変えようとしても、社内に抵抗勢力が相当あるんでしょうか。
城: そもそも現在の人事制度の問題点に気づいていない人が多いと思います。仮に、そこに気づいたとしても、まず何もしないでしょうね。欧米の成果主義にシフトしたら、管理職はポストを失ってしまいますから。誰しも自分の血を流すようなことはしたくありません。もちろん、そういう企業は生き残ることができませんし、10年・20年後には消えているでしょうね。

 一方、トヨタ自動車やキヤノン、武田薬品といった企業は問題意識を持って取り組んでいます。既存の管理職ポスト、組織についても、新しい基準で一定の見直しを進めています。

● では、どうすれば、トヨタ自動車、武田薬品工業のような企業に変えていくことができるのでしょうか。
城: 一番の近道は、若者が意識を変えて、自分自身を主張することです。肝心の若者が何も言わないのでは、いつまで経っても、何も変わりません。若者が不満の声を上げることによって、企業も変わらざるを得なくなるはずです。

3.鹿児島県庁にWebコミュニケーション・システム納入(2.20 nikkeibp.jp)
エンプレックスは、鹿児島県庁にWebコミュニケーション・システムを納入した。 2月20日に明らかにしたもの。
同システムは、Webサイトのコンテンツ管理システム(CMS)と、メール・マガジンやアンケートによる県民とのやり取りを一元管理する顧客関係管理(CRM)システムとで構成する。システムの共通基盤にはエンプレックスのコンテンツ作成ソフト「eMplex CMS」とメール配信ソフト「eMplex EM」を採用した。

同システムにより、統一感のあるWebサイトへと刷新できるため、県民への情報提供サービスが向上できる。また、メール・マガジンやアンケートの活用により、行政と県民の双方向コミュニケーションの活性化が可能。さらに、迅速かつ正確なWebサイト運営体制の整備により、コンテンツの更新頻度を向上できるという。

鹿児島県庁では、Webサイトのコンテンツ管理が複雑化し、管理工数の増加やコンテンツの統一感維持が課題となっていた。「納入したシステムにより、県民と県内外関係機関へのタイムリーな情報発信が実現する」(3社)

4.PhoneとLinuxから見えるケータイの進化の方向(2.21 nikkeibp.jp)
 今年も2月12日から15日,スペインのバルセロナで携帯電話・通信関連の世界最大のイベント3GSM World Congress が開催され,大変盛況であった。この分野がまだまだ成長中であり,関心の高いことが伺える。ACCESSも毎年出展しているが,今年は,ブラウザの最新版「NetFront Browser v3.5」,Linuxベースの携帯電話向けのターンキー・プラットフォーム「ACCESS Linux Platform」の完成などを発表した。

 今回の3GSMでは,大手携帯電話メーカーから,個性的なデザインのモデルの発表が増えていると感じた。3G,HSDPA,DVB-Hといった最新通信技術をいち早く取り込む競争は一段落し,端末やサービスの付加価値は,別のところに向いているといえる。

「iPhone」のインパクト

 1月のAppleの「iPhone」の発表は携帯電話(今やコミュニケーションデバイス)のユーザーインタフェースを斬新に変えて見せた。iPhone は,機能だけを見ると,3Gにも対応していないし,それほど目新しい機能はない。しかし,その存在を際立たせたのはユーザーインターフェースだ。フィンガータッチのUIは,賛否両論いろいろ物議をかもしているが,少なくともこの発表は,携帯電話・通信業界を大いに刺激し,これまでの機能競争から,使い勝手・デザインの競争という,競争軸をあらためて印象づけた。コンシューマ機器の進むべき方向としては極めて自然な話だ。

Mobile Linux Platformに注目

 時期を同じくして,携帯電話向けのLinux Platform が注目を集めている。携帯電話の機能は複雑化し,マルチタスクOSが必須になっている。そこで,Linux OSをベースにして,携帯電話のプラットフォーム化、共通化を推進しようとする動きが活発化している。先日発表されたLiMo Foundationもそうした動きの1つであろう。この他にも,すでに携帯分野向けにLinux を積極的に活用しようという動きは進みつつあり,LiPSやOSDL MLI(Mobile Linux Initiative)などの活動がある。 これは,1つには高機能化した携帯電話の開発コストを下げようという目的もあるが,さらに他のOSよりもオープンソースのLinuxの方が,自由に付加価値を付けやすく,メーカーや通信事業者から見て,差別化しやすいという面も大きい。

ALP (ACCESS Linux Platform)が完成

 ACCESSが開発したALP(ACCESS Linux Platform)は,まさにこの流れを先取りしたソリューションだ。携帯電話に必要なミドルウェアやアプリケーションを一式Linux OSの上に載せたターンキー・ソリューションである。メーカーや通信事業者は,差別化したいデザイン部分や,付加価値サービスに直接関係するアプリケーションだけに注力できる。

 実際,iPhoneの発表以降,ますますALPへの問い合わせは増えている。また,Linux Platformの弱点は,強力な開発者コミュニティが確立していないことだと言われていた。ACCESSでは,これを解決すべく,パートナープログラムを強化する(発表文)。ALP上でアプリケーションを開発するためにソフトウェア開発キットSDKを無償で配布する。また,Garnet VM を搭載するので,既存のPalmOS上のアプリケーションもそのまま実行可能だ。

5.「Google Apps」の有料版,年間50ドルでサポートやカスタマイズを強化(2.23 nikkeibp.jp)
 米Googleは米国時間2月22日,オンライン・アプリケーション・サービス「Google Apps」の有料拡張版「Google Apps Premier Edition」を発表した。利用料は1ユーザー当たり年間50ドル。
 Google Appsは昨年8月に,ホスト型電子メール・サービス「Gmail for Your Domain」の拡張サービスとしてベータ公開(関連記事)したもので,無償で提供している。Gmail(保存容量2Gバイト)のほか,音声対応IMサービス「Google Talk」,スケジュール管理サービス「Google Calendar」,Webページ作成ツール「Google Page Creator」などが含まれ,カスタム可能なスタート・ページ機能「Start Page」(関連記事)を備える。同社によると,10万社以上の小企業や多数の大学で導入しているという。

 Premier Editionでは,Gmail保存容量を10Gバイトとし,24時間7日間の電話サポートを提供する。データ・マイグレーション,ユーザー・プロビジョニング,シングル・サインオンなど社内環境に合わせてサービスをカスタマイズするためのBI(ビジネス・インテグレーション)用APIを利用可能。ターゲット広告の表示/非表示を切り替えられる。

 今後の強化に向け,米Avayaや米Postiniなどが,Google Apps Premier Editionに対応した各種機能の開発に取り組んでいるという。

 なお,小グループ向けの「Standard Edition」と教育機関向け「Education Edition」は引き続き無償で提供する。また,すべてのエディションにオンラインのワープロ/表計算サービス「Google Docs & Spreadsheets」を組み込んだほか,「BlackBerry」モバイル・デバイスからGmailにアクセスできるようにした。

 Premier Editionは,キャンペーン期間として4月30日まで無料で公開する。
 
 

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