週間情報通信ニュースインデックスno.91 2007/02/03

1.リスクマネジメントではなかった不二家の経営管理(2.2 nikkeibp.jp)
 不二家は、問題発覚から苦悩が続いている。個人的には「ペコちゃん」に頑張って欲しいのだが、銀座の本社ビル売却など、いろいろな資産を切り売りしても果たして自力再生できるかどうか厳しい状況だ。

 不二家はISOを導入していたようだ。もちろん食品の安全管理マニュアルも存在した。しかし、そのマニュアルに書かれた自主基準そのものが法令上問題であったらしい。黄色ブドウ球菌、大腸菌などの数が最初から法令違反だった。

 以前、大問題となった雪印乳業はHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)という食品の安全管理手法を導入していた。しかし機能しなかった。これはいったいなぜなのかを考えてみたい。

 ISO、HACCPどちらも業務管理を効率的に行ない、経営の(判断ミスなどのリスク管理を含む)精度を上げるシステムであり、それなりの価値のあるものだと思う。しかし、機能しないとなれば導入した意味はない。ここは原点に立ち戻り、もう一度ISO、HACCPを考えていただきたいものだ。

 今、CSR(企業の社会的責任)を達成することは企業の存在意義とも言え、企業の責任は社会貢献であると言っても過言ではない。安定的な商品・サービスの提供、安定的な雇用、安定的な納税などで社会に貢献する。これこそが企業の使命であり、その使命を達成するために(リスクを吸収する)利益が必要である。そうした観点から業務効率を上げ、安定的な商品サービスの提供をするためにISOやHACCPを導入したはずなのだ。それなのに、と誰しもが考える。

 わたしが考えるに「経営管理」がリスクマネジメントに切り替わっていないのではないかというのがポイントだ。新会社法、日本版SOX 法対応はERM(全社的リスクマネジメント、統合リスクマネジメント)が基本システムであり、そうしたリスク管理手法としてISO、HACCP、業務のマニュアル化が機能するべきであり、内部統制の一面も強い。

 つまり、リスク管理、リスクマネジメントの観点から内部統制を考えない限り内部統制の本来の価値は薄れてしまうと思う。 不二家の場合も雪印の場合の場合も、リスク管理のためにそれらを導入したのであれば、リスクを前提に法令順守を考えるし、初めから食品衛生などの基準に沿わないマニュアルができることはないはずなのだ。

2.通販市場の主流形態はカタログからネットへ、モバイルも急成長(2.2 nikkeibp.jp)
富士経済は2月2日、通販およびeコマース市場に関する調査結果を発表した。それによると2006年における通販市場全体の売上高は4兆4130億円にのぼる見通し。2008年には22%増の5兆3916億円に達するとみる。

形態別でみると、カタログ通販は2006年の売上高が1兆6610億円で最大シェアを占める。ただしインターネット通販への需要移行が進むため、ほとんど成長は見込めず、2008年の売上高は1兆6684億円にとどまる。

通販市場ではモバイルおよびインターネット通販への新規参入が相次いでおり、特にインターネット通販は既存の店舗チャネルからの需要シフトを受け、実績が拡大している。

インターネット通販はカタログ通販に次ぐ規模に成長しており、各社が注力を進めていることから、2007年にはカタログ通販を上回る見通しだ。2006年の売上高は1兆5171億円で、2008年には41%増の2兆1338億円に急成長する。

モバイル通販は、携帯電話が生活に浸透するにつれ、高価格帯品を携帯電話で購入することへの抵抗感が薄れていることから、今後急速な伸びが期待できる。2006年の売上高は1837億円だが、2008年には2954億円へと、61%拡大する。

また、今後成長が見込まれる商品カテゴリは「書籍・ソフト」と「食品・産直品」で、それぞれ2006−2008年の成長率は46%増と25%増になる見込み。

3.古森義久:中国の衛星破壊で米国は大ショック(2.2 nikkeibp.jp)
中国のこの1月の衛星破壊実験は米国を一気に硬化させた。中国がひそかに開発してきた衛星攻撃兵器(ASAT)を発射して、はるか上空を回る気象衛星を破壊したことは米国の官民に衝撃を与え、対中政策の見直しまで迫る結果をも招くこととなった。日本にとっての影響も深刻である。

米国上院共和党の有力議員ジョン・カイル氏は1月29日、ワシントンで「中国の衛星攻撃兵器と米国の国家安全保障」と題する緊急演説で次のように述べた。

「宇宙の安全は米国にとって致命的な国家安全保障であり、その安全が脅かされることは米国の安定そのものが危機にさらされることとなる」「中国は米国の防衛の戦略的中心が宇宙や人工衛星に置かれていることを熟知して、その破壊を意図し、実際の破壊能力を高めていることを今回の実験で立証した」

現代の人間はどれほど人工衛星に依存しているのか。携帯電話や自動現金預入払出機(ATM)に始まり、自動車の運転案内のためのカーナビから株式のネット取引、金融市場の運営まで、いまの人間の生活の多くが人工衛星に密接にからみ、頼っている。その衛星システムが一気に破壊されてしまうとなれば、人間の生活も同様に一気に破壊されるという恐ろしい展望を今回の中国の衛星破壊という行為は突きつけたのだった。

4.「携帯電話の不良在庫、1000万台も抱えていない」、ドコモ社長(2.1 nikkeibp.jp)
「携帯電話の単価が下がっており、当社の販売奨励金(インセンティブ)が増加していることは事実。しかし、『FOMA 903iシリーズ』など特定の機種だけが値下がりしているわけではない。全体的に価格が下がっていると認識している。端末の不良在庫も、2006年度当初は多かったがだいぶ解消している。1000万台は持っていない――」。NTTドコモ代表取締役社長の中村維夫氏はこう語り、同社の端末が販売不振で在庫が拡大しているとの一部報道を否定した。2007年1月31日に開催された第3四半期の決算説明会の席で明らかにした。

同社は携帯電話番号ポータビリティー(MNP)制度の開始後、契約数の伸びでKDDI(au)に大きく水をあけられ、ソフトバンクモバイルにも詰め寄られている。2006年11月には、同社設立以来初となる契約数純減も記録した。これに加えて、2006年初頭から携帯電話の機種数を大幅に拡充したこと、店頭での販売価格が下落傾向にあること、新機種の販売後も旧機種が長期間販売されていることなどから、NTTドコモの抱える在庫水準が悪化しているとの見方が根強い。

5.「生産効率の高いシステム提案で、エンジニアは早く家に帰ろう」、宋文州氏(2.1 nikkeibp.jp)
国内のソフトウェア・ベンダー18社で構成するMIJSコンソーシアムは2月1日、「MIJSカンファレンスJAPAN2007」を開催、ソフトブレーンの宋文州氏が基調講演を行った。「エンジニアは生産効率の高いシステムを提案し、早く家に帰ろう。ユーザーと徹底的に議論し、パッケージ導入で標準化する部分と、経営環境に合わせ柔軟に対応する部分を明確に切り分けることだ」と語り、3K職場とさえ言われるソフトウェア業界の現状を変えようと呼びかけた。

日本でパッケージ・ソフトが普及しなかったのは、ユーザーが“自社業務の特殊事情”に合わせたシステムを要求するためと言われる。またパッケージを導入したとしても、カスタム化する部分が少なからず発生し、開発者は残業に追い回されることになる。

「こうした現状を打破するには、ユーザー企業と開発者の両方が、システム開発に対する認識を根本的に変えることが必要だ。私の目から見ると、ユーザーが主張する“自社の特殊事情”にはさほど重要ではないものも多い。その部分はパッケージを導入して業務を標準化し、もっと戦略的にビジネスを強化する部分に開発のリソースを注ぎ込んだ方がいい」(宋氏)。
 

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