週間情報通信ニュースインデックスno.588 2007/01/13

1.印刷とITの融合で売上高2兆円に挑む大日本印刷(1.12 nikkeibp.jp)
大日本印刷が東京・品川に新しく開設したDNP五反田ビル。地上25階、地下2階建て、総工費約165億円をかけて建設したビルの1階には、警備員に守られた扉の奥に1枚の名画が掲げられている。19世紀のフランスで活躍したロマン派の先駆者、テオドール・ジェリコーの「銃騎兵」(仏ルーブル美術館所蔵)だ。

この作品の展示は、大日本印刷とルーブル美術館の共同プロジェクト「ルーヴル-DNPミュージアムラボ」の一環。大日本印刷が標榜する印刷技術と IT(情報技術)を融合させた「P&Iソリューション」を象徴する取り組みだ。特徴は、個々の来場者に合わせて作品の関連情報を提供すること。絵画の近くに設けた装置に入館チケットをかざすと、大型ディスプレーや携帯端末で、来場者が希望する言語や、観覧時間、観覧方法に合わせた作品の説明などを視聴できる。チケットに「ICタグ」を組み込むことで、来館者は必要な情報を入手できるようになっている。

ICタグをはじめとする情報システム関連事業は大日本印刷が次代の成長分野と見込んでいる分野。その普及のため、P&Iソリューションを推進する戦略拠点として、五反田ビルには情報システム関連の営業や企画部門を集結させている。建物全体を自社製品のショールームにするという位置づけで、多くの仕掛けも施した。例えば、社員食堂に設けたICタグを使った清算システムや、入退室のセキュリティー管理のICカードのシステムなどは自社開発のものだ。

2.KDDIがセキュリティー強化、パソコン2万8000台を一元管理(1.10 nikkeibp.jp)
KDDIが社内パソコンのセキュリティー管理を強化している。2005年から試行を始め、2006年12月までに、販売店などを除く全社のパソコン約2万8000台に、データの持ち出しを防いだり操作内容を監視するためのツール「マラカス」を導入した。

通信事業者であるKDDIは、顧客情報や通信履歴など重要な個人情報を大量に保有している。「個人情報の漏洩などを防ぐには、全社のパソコンを集中管理できる仕組みが必要だった」(情報システム本部プラットフォームサービス部OA・ネットワークグループの料崎和夫・課長補佐)。従来は、(外部メモリーの接続が可能な)USBの差し込み口に部署ごとにテープを張るなどしており、手間がかかるうえ対策漏れが出るリスクがあった。

情報漏洩対策ツールにはインテリジェントウェイブ(東京都中央区)のセキュリティーシステム「CWAT」を採用。「検討時に2万台以上のパソコンを一元管理できるツールはCWATぐらいしかなかった。管理サーバーが1台で済むメリットも大きかった」(料崎課長補佐)という。

3.ソフトウェアはあまり多機能でない方がよい?(1.10 nikkeibp.jp)
仕事で使う道具は機能があまり複雑でない方が望ましいでしょう。使い方に習熟するまでに時間を要するような道具は、真に仕事に活かすとは言えないからです。

 例えば、ハサミには紙を切るという機能がありますが、それ以外の用途はあまり思いつきません。言い換えれば、紙を切りたいと思った時にはハサミを思いつきますし、それ以外の時には忘れておいても支障がないわけです。

 携帯電話はどうでしょう。主たる機能である通話機能に加えて、メールの送受信やインターネットの閲覧機能、さらにはスケジュール、アラーム、電卓、テレビ放送の受信、など非常に多くの役割を持つようになってきています。付属するマニュアルは分厚くなるばかりで、すべての機能を活用することなく次の機種に変更するということがあるのではないでしょうか。

 もちろん、主たる機能といくつかの自分で使いたいと思っている付加機能さえうまく使えれば、それ以外の「知られざる」機能に習熟する必要はないのですが、せっかくあるのに活用しないのはもったいないと思うのが人間でしょう。

 パソコンのソフトウェアになると、さらに深刻です。ちょっとした便利な機能やショートカット、あるいは別のソフトウェアと組み合わせて使う方法があったり、別途追加機能をダウンロードして組み込むことができたりと、無数の選択肢の中から自分の用途に合うものを探し出す必要があるのです。

 例えば、WebブラウザのFirefoxにはエクステンションと呼ばれる拡張機能があり、プログラムの知識がある人であれば自分で作って公開することができるため、ネット上にはたくさんのエクステンションが存在します。

 エクステンションを含め、こういったソフトウェアの便利な使い方やショートカットなどは、身近な人に教えてもらうのが手っ取り早いですが、検索サイトで「Excel ショートカット」あるいは「Firefox 自動更新 エクステンション」といったキーワードで検索するという方法もあります。

 こういった検索ができる、すなわちキーワードを思いつくことができるということは、求めている機能のイメージが先にあるということになります。つまり、「このソフトウェアであれば、きっとこういう機能はあるはずだ」といったある程度の当たりをつけているわけです。

 そのためには、ソフトウェアごとに「要するに何をするためのソフトか」を自分なりに把握しておく必要があります。先に挙げた「Firefox 自動更新エクステンション」という3つのキーワードで検索すると、開いているWebページを一定時間ごとに自動的にリロード(更新)してくれるエクステンション(Reload Every)が見つかります。

 これは、「Firefoxはタブ式ブラウザのため、同時に複数のWebページを開いておくことができる」という特徴を足掛かりに「天気予報や株価情報など、常に最新情報をチェックしたいページは5分おきに自動的に更新してくれる機能があってもいいのではないか」という当たりをつけたことで発見したものです。

 このように自分で見つけ出すことができればよいのですが、こういったユーザーの要求をもとに、それにマッチするソフトウェアやその使い方をアドバイスするような、言わば「ソフトウェア・コンシェルジュ」のような専門職に依頼する、というスタイルもそう遠くない将来に登場するかもしれません。

 ただ、個人的には、ハサミのように何も考えなくても使えるソフトウェアが理想的だとは思っています。

4.NTT東のFTTHが300万回線突破、累計でフレッツ・ADSLを逆転(1.11 nikkeibp.jp)
NTT東日本は1月11日,同社のFTTHサービス「Bフレッツ」の累計契約数が1月10日に300万回線を突破したと発表した。同時に2006年12月11日時点で,同社のBフレッツの契約数が累計で,フレッツ・ADSLを逆転していたことも明らかにした。

NTT東日本によると,同社のBフレッツが100万回線に達するまで要した期間は3年10カ月。しかし,200万回線への到達はその後11カ月,そこから300万回線の突破までは8カ月間と,着実に契約者数の増加速度を上げている。

5.「電話を再発明する」---Jobs氏がMac OS X搭載の携帯電話機を発表(1.10 nikkeibp.jp)
電話を再発明する---。米AppleのSteve Jobs CEOは1月9日(米国時間),「Macworld San Francisco」の基調講演でこう宣言し,携帯電話機「iPhone」を2007年6月に米国で発売することを発表した。iPhoneは3.5インチの全面タッチパネル式液晶や,4G/8Gバイトのフラッシュ・メモリーを搭載したスマートフォンで,価格は499ドルから。米Cingularと共同で販売する。

 Steve Jobs氏(写真1)は,開発コード名が「iTV」だったセットトップ・ボックス(STB)の「Apple TV(Appleは同社のロゴマークを使用している)」を正式発表した後に,表情を改めて「今日は3つの革命的な製品を発表する」と切り出した。以前から噂になっていた「全面タッチパネル式液晶のiPod」,「携帯電話機」,「革新的なインターネット・コミュニケーション・サービス」だという。

 ただし,それらは別の製品になるのではなく,1つの製品として登場する。それが今回発表された「iPhone」である。Jobs氏は「BlackBerry」や「Tero」に代表される現在の「スマートフォン」をこう批判する。「これらはスマートではないし,使うのが簡単でもない」。特にJobs氏は,スマートフォンの多くがフル・キーボードを搭載し,操作にスタイラス・ペンを使用することを批判し,「キーボードとコントローラでは何も変わらない」と主張する。

 それに対してiPhoneは「電話に革新的な新しいユーザー・インタフェース」を提供する」(Jobs氏)という。「われわれは20年前(Macintoshを発表した1984年)に,どのような用途にも使える新しいユーザー・インタフェースと,新しいポインティング・デバイスとしてのマウスをリリースした。現在のスマートフォンのようなスタイラスは誰も使いたがらない。iPhoneは生まれたときから誰でも持っているデバイス,つまり指を使う」。

 iPhoneは,解像度160ppiで3.5インチのタッチパネル式液晶を備えたスマートフォンで,携帯電話機能や電子メール機能,Webブラウザ,内蔵型の「Googleマップ」機能,iPodと同等の機能が備える音楽/静止画/動画再生機能を備え,指で操作する。「携帯デバイスには,様々な機能が必要で,洗練されたOSが必要」(Jobs氏)なので,OSには「Mac OS X」を採用した。搭載するWebブラウザは当然ながら「Safari」となる。

 Jobs氏はMac OS Xを搭載するiPhoneが「デスクトップ級のアプリケーションとネットワークを搭載する」と強調する。「われわれはソフトウエアを愛している。だからソフトウエアによって,電話のブレイクスルーを実現する」と語り,「ソフトウエアに真摯に向き合う人間は,自分の手でハードウエアも作り出すべきだ」という Alan Kay氏の言葉を紹介した。
 
 

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