週間情報通信ニュースインデックスno.563 2006/07/08

1.コーチングによるコミュニケーションの実際(7.6 日経ベンチャー)
上司がどのようにコミュニケーションを取るかによって、部下は有能にもなれば無能にもなる。部下の能力を嘆く上司は多いが、実は上司のコミュニケーションの仕方に問題がある場合が多い。コーチングによるコミュニケーションは、部下の能力を最大限に発揮することに大きく寄与する。

 コーチングとは、「聴く」と「質問する」の2つのスキルを駆使して対象者自身の持つ答えを引き出していくコミュニケーションスキルである。コーチングは、経営者や社員のパフォーマンス向上のために極めて有効だと認識されはじめているが、実際の経営の現場でどのように役立つのだろうか。コーチングのスキルを使ったコミュニケーションの事例を取り上げ、解説をしてみたい。

 取り上げる例は、中小製造メーカで交わされる会話である。やや誇張したシチュエーションとなっているが、ビジネスシーンではありがちな会話ではないだろうか。
事例1 上司と部下とのありがちな会話

上 司: ちょっと来てくれないか。 
部 下: はい。
上 司: 今回の発注は納期に間に合いそうかな?
部 下: いやぁ、どうでしょう・・・。
上 司: どうでしょう、じゃないよ。どうなんだ?
部 下: いやぁ、ちょっと厳しいかと・・・。
上 司: それは困るなぁ。
部 下: はぁ・・。
上 司: どうするつもりなんだよ、前回も納期遅れでクレームもらったばかりだろう?
部 下: ですからそのぉ、いろいろとありまして・・・。
上 司: じゃぁ、すぐにでも工場長にラインを組み替えさせるとかしたらいいじゃないか。
部 下: はぁ、わかりました、そうします。
上 司: そうしますって、・・・まったく・・。もういい、
      俺が工場長に言うよ。仕事に戻りなさい。
部 下: はぁ・・・すみません。
 

 この事例からうかがえるのは、責任を持って仕事をするという姿勢が社員に身についていないということだ。このような社員の姿勢では上司が腹を立てるのも無理もない、と思うかも知れない。しかし、もし上司がコーチングのスキルを身につけていたとすれば、次のようなコミュニケーションも可能なはずである。
事例2 コーチングスキルを使った上司と部下との会話
上 司: ちょっと来てくれないか。
部 下: はい。
上 司: 今回の発注は納期に間に合いそうかな?
部 下: いやぁ、どうでしょう・・・。
上 司: 難しいのかい? ・・・本当のところはどうなんだい?
部 下: 実はこのペースだと、とても間に合いそうにないんです。困りました。
上 司: そうか。困ったなぁ・・・。
部 下: ・・・。このお客さんは前回も遅れたんで、やっぱりちょっと問題ですよねぇ。
上 司: 君はどうしたいと思っているんだい?
部 下: そうですねぇ・・・。工場長に言ってラインを組み替えてもらうとか・・。
上 司: そうすれば、いつ頃完了できるだろう?
部 下: ・・・。再来週の中頃でしょうかねぇ。
上 司: 再来週? 納期は来週中だったよなぁ。
部 下: ・・・。えぇ。
上 司: 何か別の方法は考えられないのかい?
部 下: いやぁ、今の作業のやり方だと、どうしても・・・。
上 司: そうか。今の作業のやり方にはどんな問題があるのかい?
部 下: 機械の調整にどうしても手間取るんです。結構、時間がかかるもので。
上 司: 時間を短くする方法としてはどんなことがあるだろう?
部 下: ・・・。調整用の治具を作ればだいぶ早くなるはずなんですけど。
上 司: どのくらい?
部 下: かなり早くなりますよ。
上 司: 納期に間に合うくらいか?
部 下: う?ん、今週中に治具ができれば、何とか間に合うかも知れません。
上 司: なるほど。今週中にその治具を作る方法というと?
部 下: ・・・。調整用の治具を作ればだいぶ早くなるはずなんですけど。
上 司: どのくらい?
部 下: かなり早くなりますよ。
上 司: 納期に間に合うくらいか?
部 下: そうですねぇ、多分、生産技術の人に頼めばすぐ作ってくれると・・・。

 事例2から分かるように、この社員は本来、決して能力が低い社員ではない。事例1のような上司のコミュニケーションスタイルのため、能力発揮が妨げられてきたのだ。事例1の上司は典型的な指示命令型であり、しかも、かなり一方的である。矢継ぎ早に責め立てられているため、部下の心はそこで閉ざされ、解決策を考えることを放棄してしまっている。
考える部下をどう育てるか

 事例2からコーチングスキルを観察してみよう。この事例の上司は部下に対して「聴く耳」を持って接している。「本当のところはどうなんだい?」という質問で、部下に安心して話すことが出来るという感覚をもたらしている。

 また、事例2での上司は、問題解決策の発見へ向けて、質問の後、沈黙を多用している。意識的に部下自身の頭で考えさせているのである。時間はかかっても、部下は部下なりに回答を出している。

2.ポスト中国へ・加速するベトナムシフト(7.3 nikkeibp.jp)
今、「チャイナプラスワン」として、ベトナムが注目されています。

背景には、中国における生産コストが上昇してきたことがあります。これまで広東省など中国の沿岸部地域は、インフラがある程度整備されていた上、労働者の賃金が国際的に見て極めて低い水準にとどまっていたため、コスト削減を目指す日米欧、NIEsなどの外資系企業の有力な進出先でした。

しかし、90年代以降の輸出増をテコにした急速な経済発展に伴い、同地域の平均賃金には上昇圧力がかかり、現在、人件費の突出した割安感は薄れつつあります。実際、中国の製造業就業者の平均年収は年々急速に上昇し、2003年は1万2496元と、90年時点(2073元)に比べて6倍の水準に達しました。
割安感から選ばれるベトナム

このまま、沿岸部を中心に労働者の賃金が上昇すれば、コスト高によりグローバル企業の中国向け直接投資額は頭打ちとなってくるでしょう。中国経済が高成長を続ける中、いずれ人民元が他国の通貨に対して上昇することは避けられません。将来の通貨高に伴う輸出競争力低下を回避するという理由からも、中国への一極集中リスクを避ける傾向が高まっています。

3.ワンセグの視聴、外出時よりも自宅が多い、シード・プランニングの調査(7.7 nikkeibp.jp)
調査会社のシード・プランニングは7月6日、携帯電話向け地上デジタル放送サービス(ワンセグ)対応端末のユーザーを対象に行った利用実態調査の結果を発表した。それによると対応端末のユーザーは80.7%がワンセグを視聴しており、視聴時間帯は「19時−20時台」という回答が13.0%で最も多かった。これに「21時−22時台」(12.3%)、「23時−24時台」(9.3%)と続き、1日のうち特にテレビ視聴者の多い時間帯である「プライムタイム」(19時−23時)に集中しているという。

平日の利用実態を把握するため、指定の日(5月26日)の視聴時間帯を尋ねたところ、「19時−20時台」という回答が34.5%となり、次いで「21時−22時台」が32.7%、「23時−24時台」は24.8%と、プライムタイムに集中する傾向はより顕著になった。

朝の通勤/通学時間にあたる「7時−8時台」(8.8%)や、昼休みにあたる「11時−12時台」(12.4%)も、ほかの時間帯に比べ多く挙がったものの、19時−24時台の視聴が圧倒的であることが分ったという。

この日、ユーザーがワンセグを視聴した場所は「自宅のテレビのない部屋」が31.9%。ほかに「会社/学校」(22.1%)、「自宅のテレビのある部屋」(17.7%)、「交通機関の中」(17.7%)といった回答もあった。19時−24時台の視聴場所をみると、「自宅」が特に多くなり、また30分以上の長時間視聴の割合が高くなった。

シード・プランニングでは、「現状、ワンセグ対応端末は外出時に持ち歩くテレビというより、(自宅などにおける)個人用テレビとして使われている」と分析する。

ユーザーが所有するワンセグ対応端末は、auの「W33SA」が49.0%、「W41H」が42.0%、NTTドコモの「P901iTV」が9.0%。端末の性能について「テレビの音質」「画質」には満足しているとの評価が多いが、「バッテリーの持続時間」「電波の受信状況」「チャンネル切替・スピード」「データ放送の切替・スピード」については、満足していないという評価が多かった。

また今後のワンセグへの要望を尋ねたところ、約50%が「受信状態の改善/エリアの拡大」を挙げた。「コンテンツの充実」という回答も約20%あった。
調査は5月27日に、携帯電話向けWebサイトで実施した。有効回答数は300。

4.米グーグル、日本語版Googleパックをリリース(7.7 nikkeibp.jp9
米グーグルは2006年7月7日、日本語版の「Googleパック」を公開した。Googleパックとは、同社や他社が無償で配布するソフトウエアを集め、一括インストールを可能にしたもの。英語版は2006年1月に公開されていた。

Googleパックには、デスクトップ検索機能などの機能を持つ「Googleデスクトップ」や画像管理ソフト「Picasa」、Webブラウザー「Firefox」、音楽や動画を再生するための「RealPlayer」などが含まれる。シマンテックのウイルス対策ソフト「Norton AntiVirus 2005 Special Edition」も、6カ月間のライセンス付きで提供される。この期間を過ぎたあとも利用したい場合は、別途シマンテックからライセンスを購入する必要がある。

5.企業の売上高に対するIT予算の割合は2%,1997年以降で最高レベル(7.7 nikkeibp.jp)
米Computer Economicsは米国時間7月5日,北米企業のIT支出と雇用について調査した結果を発表した。それによると,2006年の売上高に対するIT支出の割合は2%だった。Y2K問題に備えてIT支出が増加していた1997年の2.2%以降で最も高いレベルとなった。2005年と2004年の割合は,それぞれ1.7%と1.9%だった。

売上高に対するIT支出の割合が上昇することは,売上高よりもIT予算の方が速く増加していることを意味する。今回の調査によれば,回答者のIT支出をドルで換算すると,2005年のIT支出は4.1%の増加だった。この数値は,同年の米国におけるGDP(国内総生産)の成長率3.5%を上回っている。

IT支出を業種別にみると,企業向けサービスの伸びが最も大きく,前年から9.7%増加した。2位以降は,医療,製薬,医療機器,小売り,銀行,金融企業が続いた。IT支出の伸びが小さかった業種は,製造業,公益事業/エネルギー,卸売販売だった。
 

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