週間情報通信ニュースインデックスno.533 2005/12/03

1.日本テレコムが次世代ネットの一端を披露、まずはオンデマンド(12.3 nikkeibp.jp)
日本テレコムは2005年12月2日、IP-VPNや広域イーサネットのサービス・ブランドを「ULTINA」で統一すると発表した。IP-VPNサービスのSolteriaは「ULTINA IP-VPN」、広域イーサネットWide−Etherは「ULTINA Wide Ethernet」となる。このほか、主要な法人向けサービスをULTINAブランドに変更していく。 ULTINAの各サービスは、同社が同日明らかにした次世代のネットワーク・サービス構想「IRIS」をベースにする。IRISでは、アプリケーションとネットワーク・サービスを統合的に提供したり動的に制御できる。ユーザーが欲しいサービスを必要な時に必要なだけ提供できることを目標としている。モバイル環境での利用も取り込んでいく。 日本テレコムは「ULTINA」の目玉となる新サービスとして、「ULTINA On Demand Platform」KeyPlatを投入する。日本テレコムのデータ・センター側でアプリケーション・サーバーを用意して、ユーザーが必要な分だけ処理能力を調達できる。例えば、商取引のWebサイトでアクセスが集中したときのみ、サーバーの能力を追加するなどだ。ネットワーク帯域の動的制御といった機能も提供する。

2.日本版SOX法がもたらす「内部統制」のIT化(12.1 nikkeibp.jp)
2002年に米国で誕生した企業改革法(サーベンス・オクスリー法=SOX法)の日本版ともいわれる法律が、2008年3月決算期から施行される見通しだ。金融庁の企業会計審議会が、7月13日付けで『財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準』の草案として公開しているものが、いわゆる日本版SOX法である。 日本版SOX法の対応には、「ITが必要」だという見解は以前からあったが、11月10日に開催された第12回内部統制部会で、ITは「(企業の)内部統制の目的を達成するために不可欠な要素」であり「内部統制の有効性に係る判断基準」として明確に位置付けられた

これにより、企業はITを中心としたSOX法対策が必須課題になったといえる。対象となるのは2007年4月からの企業活動である。残された準備期間はわずか1年程度と、差し迫った状況だ。

そもそもSOX法とは?

米国のエンロン社やワールドコム社といった企業が、不正会計処理で破綻したことを受けて、2002年7月に米国で施行された企業改革法(サーベンス・オクスリー法:Sarbanes-Oxley)の略称が「SOX法」です。米国に本社のある企業だけでなく、米国で上場している企業も対象です。 2006年には、日本でも『財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準』、いわゆる「日本版SOX法」が制定される見通しです。SOX法の認知度は徐々に高まっているといえるでしょう。

米国のSOX法の特徴は、「経営者による企業の年次報告書の開示が適切であることの宣誓」と「内部統制報告書の作成が義務付け」です。日本版はこれをベースに、金融庁が中心となって、現在、協議を続けています。日本版の詳細な内容はまだ決まっていませんが、キーワードが「内部統制」であることは間違いないでしょう。 内部統制とは、端的に言えば「標準化」や「手順化」であり、「透明性の確保」です。これまでベテランの担当者が、長年の経験や勘でこなしていた経理や財務の処理を誰でもできるように標準化し、経営陣がそれをいつでも自由に閲覧できるようにして、迅速かつスムーズな経営判断を行えるようにしなくてはいけません。また、監査など第三者の求めに応じて情報開示できる体制を整える必要もあります。 金融庁の企業会計審議会が、ITを「内部統制の目的を達成するために不可欠な要素として、内部統制の有効性に係る判断基準」と位置付けているほどですから、日本版SOX法はIT抜きには語れないでしょう。 具体的には、これまで人間の勘やノウハウに頼っていた部分を文書などによって“視覚化”し、共有するためにITが活用されるようになります。これによって、経営者は会計が正しくなされているのか判断できるようになりますが、正確な財務諸表作成のためには販売管理等の各部門から正しいデータが集まらなければなりません。

3.日本のネット企業が絶対にアマゾン、グーグルに追いつけない理由(11.29 nikkeibp.jp)

2005(平成17)年10月28日(金)、WPC EXPO 2005の3日目、米Amazon.com(以下アマゾン)のワールドワイド・ハードライン・リテール担当シニア・バイスプレジデントのカル・ラーマン氏が基調講演を行った。タイトルは「最新米国ネット市場の動向とAmazonの戦略」。 講演のなかでラーマン氏は、アマゾンがいかに顧客志向の戦略を立てているかを強調し、他のEコマース企業との違いを浮き立たせた。

■ライバルとの比較優位でなく、顧客満足に永遠に磨きをかける

講演の冒頭で、ラーマン氏はアマゾンの2つの使命を強調した。1つは、オンラインで顧客が買えるものは、何でも提供していこうという姿勢。書籍やCD・DVDの販売に加えて、エレクトロニスク製品がラインナップに加わったのも、その一環であるという。

もう1つの使命は、顧客のあらゆる行動を考慮に入れて、よりよい価値の提案をしていくという点。購入サイトをいかに便利に使いやすくするかが、アマゾンにとっても価値になるという。 そして、アマゾンの戦略の中心にあるのが「永続性」だと、ラーマン氏は述べる。

「テクノロジーやファッションは、どんどんと変わっていきます。しかし、アマゾンのビジネスモデルは100年先にも変わらないものにしたいと考えています。そのためにも、豊富な品揃えを用意することと、低価格で供給することが大切です。 永続的なビジネスを目標とした企業は、2種類に分けることができます。1つは、ただ単にコストを下げて、お客様に買ってもらおうという企業です。しかし、アマゾンの戦略はそうではありません。買い手と売り手とのやりとりを基本においた戦略です」

■低価格、幅広い品揃え、検索性、おススメ提案・・・すべてが満足体験に

その戦略とは、まず「コストのかからないシステム」を用意するという。そして、低価格で販売できるようになれば「顧客体験」が向上。そこでいい体験をすれば顧客のアクセスが増加する。 すると、売り手である企業から、よりよい価格で多くの商品が提供できるようになる。そうすれば、商品のラインナップも充実し、それがさらなる顧客体験の向上につながるというわけだ。こうした好循環がアマゾンの成長を支える戦略なのだという。 当初は赤字であっても、長期的な見地からすれば、よいよい戦略であるとラーマン氏は述べる。

4.技術だけに依拠しない自由な発想が次世代ITを変える(12.1 nikkeibp.jp)

中村祐二氏(ガートナー コンサルティング): 経営者は「IT」の“匂い”がする案件については、情報システム部門に「よろしく」と投げて任せきりにしてしまうことが多いのです。一方、投げられた情報システム部門は業務部門に対して影響力が弱い場合が多い。頼まれても実行できないのに、経営者はIT部門に課題を投げやすいから投げてしまおうという傾向があるのです。 あるいは「ERPを導入すれば会社がよくなる」とか、「ITをなんとかすれば会社がうまくいく」といった根拠のない幻想があります。しかし、そこにはうまくやるためにはどうしなければならないかという議論がなされていない。経営と業務とITの三位一体型で推進していかなければ、なかなか本当の成果に結びつかないのです

中村: どのくらいのスピードで企業のIT活用って進化するのでしょうね。テクノロジーも進化していくので、もっと先端的なシステムは、ダイレクトに生産性などに寄与する形になるかもしれません。ただ、新しい市場やビジネスモデルを生み出すということになると、携帯やパソコンを使いこなして「ITを分かっている」ような人であっても、気を抜いたら“元の木阿弥”ではないでしょうか。 昨今「IT does not matter」などと言われる背景には、経営にITが大して寄与していないという状況があると思います。しかし繰り返しになりますがITの導入において効果が出ないのは結局オペレーションやビジネスモデルに問題があるのであって、ITのせいではない。その辺の感覚を間違えて、ITを導入すればなんとかなる、と誤解している経営者が多いんです。

山野井: 確かにITの投資効果を出すのは情報システム部門の責任だという経営者は多いですね。中には、ITの投資効果を求められ、それをそのままCIOや情報システム部門の評価に直結してしまう場合は怖いです。 技術革新が重要であることは言うまでもないのですが、それをどのように使って何ができるかというのは、技術に依拠しない自由な発想が必要です。 とはいえ、そうした発想は、ITに縛られず、合目的的に様々な改善策を追求する利用者側から出てくる可能性が方がむしろ高いかもしれません。そういう人間がこれからのCIOになっていくのではないかと考えられます。

5.『Skype』のビジネスでの利用価値を認めるユーザーは70%,米調査 (12.3 ITPRO)

市場調査会社の米Wainhouse Researchは,VoIPサービス「Skype」の利用状況について調査した結果を米国時間11月29日に発表した。それによると,過去6カ月間にSkypeを利用したユーザーのうち,ビジネスでの利用価値があるとする回答者は70%に達したという。

調査は,Web会議製品の購入者やユーザー155人を対象に実施したもの。このうち過去6カ月間にSkypeを利用したことがあるのは4分の1だった。

過去6カ月間にSkypeを利用したユーザーのうち,「頻繁に利用する」という回答者は17%,「時々ビジネスで利用する」は27%,「ビジネスでの使用にも耐えうるが利用していない」は27%だった。一方,「ビジネスでも個人的にも利用できない」とする回答者は5%である。

Wainhouse Research社上級アナリストのAndy Nilssen氏は,「調査からSkypeのサービス品質が高水準に達しており,ビジネスでVoIPが受容される一助となっていることが分かった」と述べる。「Skype自体が企業で本格導入される可能性は低いかもしれないが,企業によるVoIP導入を後押ししていることは間違いない」(同氏)
 
 

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