週間情報通信ニュースインデックスno.532 2005/11/26

1.オラクルの無償データベース・ソフト、日本でも来年提供へ(11.26 nikkeibp.jp)
日本オラクルは来年上半期にも、無償データベース・ソフト「Oracle Database 10g Express Edition」を提供することを明らかにした。米オラクルは同ソフトのベータ版を10月から公開しており、12月から正式版を提供する予定。だが、漢字や全角かなといった2バイト文字を利用できないことから、当初は日本での提供を見送っていた。

2.ブロードバンド・ユーザーの3分の2がSkypeを使うのはどこ?(11.25 日経コミュニケーション)
11月7日に開催されたスカイプ・テクノロジーズの公認イベント「Skype Day in Japan」。当日はルクセンブルク スカイプ・テクノロジーズのニクラス・センストロームCEO(最高経営責任者)の基調講演(写真1)を初めとする講演のほか,会場内にSkype関連製品の展示コーナーを開設しました。講演,展示どちらも企業向けのものが多かったのですが,盛況のうちに終幕。企業のSkypeへの関心が高まってきていることを感じた1日でした。

 イベント開催前に予定していた講演の登壇者は,スカイプのセンストロームCEOのほか4組5社(フュージョン・コミュニケションズ,ソフィアシステムズとソフィア総合研究所,ゼッタテクノロジー,ライブドア)。ところが当日はこのほかに,ゲストが一人登場。台湾のPChome Online会長であるホンチー・ジェン氏でした。同社はポータル,オンライン・ショッピング,通信サービスの3事業を営む企業です。

 余談ですが,パソコン/携帯電話の周辺機器ベンダーであるウェルトーンが,Skypeを内蔵したUSBハンドセット「WB-2501」を発表したとき,ニュースを見て問い合わせをしてきた第一号は台湾企業だったそうです。いったいどれほどのSkypeブームがこの国で巻き起こっているのか。ジェン氏の講演を興味深く聞きました。

 Skypeが台湾で事業を開始したのは2004年7月15日。それから現在までの16カ月間で急成長。ダウンロード数750万,登録ユーザー数は250万人に上ると言います。

 台湾のSkypeフィーバーが相当なものだと実感したのは,ジェン氏が250万人とはどういう数字かを解説したときでした。「250万人とは台湾人口の10%以上。台湾ネット人口の20%。ブロードバンド人口の65%」。単純計算でブロードバンド・ユーザーの3分の2近くが,Skypeのユーザー登録をしていることになります。

 Skypeから固定電話や携帯電話に発信できる「SkypeOut」サービスの利用者も20万人を超え,トータルの(利用)秒数は1年で10倍に成長しているそうです。企業の導入事例も出てきており,ジェン氏は「中国や東南アジアに移転してしまった工場との電話コストを,Skype導入で安くした企業がある」,「台北市政府もSkypeを使っている」などの事例を披露しました。

 また台湾は,公衆無線LANサービスの“面展開”が進んでいることでも有名。これでさらにSkypeの利用が進むとの見方もあるようです。「台北市と高雄市では,来年から全地域にて無線LANが設置されます。それにより,いつでもどこでもオンラインにできる環境が完備されます。この計画に合わせて当社では,パソコンを利用しないSkypeハンドセットを準備中です。きっと面白い現象が起こることでしょう」(ジェン氏)。

 コンピュータ機器の開発は得意とするところの台湾。あっと驚く台湾生まれのSkypeの周辺機器が登場する日が楽しみになってきました。
 

3.求められる情報システム部門の抜本的な構造改革(11.24 nikkeibp.jp)
■情報システム部門が「忙しい」のはITの構造に問題があるから
――連載『ガートナーが分かりやすく解説!ビジネス+ITキーワード』では、今後、企業のとって大きなヒントになりそうなトレンドを取り上げてもらいました。これらはすべて、企業の経営者が押さえておくべきキーワードだと考えてよいでしょうか。

中村祐二氏(ガートナー コンサルティング):今回のコラムで解説した14のキーワードは、将来像というか、「今後こうなりそうだ」という大きな方向性を表しているものがほとんどです。

一方、現実問題として、現状の情報システム部門の状態を考えると、企業としてこれらのキーワードに対応する時間があまりないのではないかという気がしています。「今後どうなっていくのか」を考えるよりは、日々のシステムメンテナンス業務、アプリケーション開発などの個別業務に追われていて、組織や企業はIT そのものの統合改革に対して取り組む準備ができているところはまだ少ないのではないでしょうか。

山野井聡氏(ガートナー リサーチ):そうですね。取り組んでいるのは一部のトップを走っている企業くらいでしょうか。ガートナーでは、企業のITに対する取り組み方をタイプA、タイプB、タイプCと分けています。タイプAはかなり先進的ないわゆる“アーリーアダプター”で、企業全体の1割くらいの層です。タイプBは、ITで何かしたいんだけれどもそれ以前に現場の業務に追われてしまっている企業で、これが6割から7割を占めます。そしてタイプCのいわゆる“フォロワー”、すなわち周囲が動いてから初めて腰をあげる企業が約2割います。

現在、今の企業における情報システム部門は「コストセンター」という位置づけがほとんど。どうしても、目先の業務効率化やコスト削減に追われてしまい、ITを活用してビジネス成長を促すところまで、時間、コスト、スキルを割けないというのが実情のようです。

──本来ならばもう少し先のロードマップを見据えて全体最適化の方向に動くべきであるのに、現場の業務部門からの要求に応えるだけで精一杯という状況ですね。それは、情報システム部門が忙しすぎるからでしょうか。

中村:忙しさの原因というのは、一つには「コスト・カッティング」が挙げられます。コストの締め付けがあるので、将来について考える時間と余力がなくなっているのです。

山野井:もう一つは、技術側の要件を五月雨式に受け入れてきた影響で、社内で標準化されていないシステムが至るところに散在していること。社内におけるITの構造があまりに複雑化してしまい、それにかかる運用負担が大きくなりすぎているということもあります。

中村:こうした問題を解決するためには、どこかで構造変革が必要でしょう。投資効率を抜本的に変えられるようなITの構造を作ることができれば、今度は良循環になっていくと思います。

今は部分最適こそが一番効果が出るように見られているので、投資を抑えながら案件ごとのROIを高めていくことが重要視されていることが多い。しかし実際は、ITは構造全体の在り方によって最終的な生産性が決まっていくので、個別に対応している間は、今の“忙しさ”から抜け出せないのです。

■経営と同じ立ち位置でITを考えられないCIOは「不要」

――IT投資をどう考えるか、というのは非常に大切な問題ですね。それは“投資”であって“コスト”ではないと考えること、情報システム部門がコストセンターだという意識から抜け出すことから第一歩を踏み出せるような気がするのですが。

中村:経営者にアンケートをとると、経営上重要なのはまず存続すること、次に競争力、合理化、という順になっている。ところが情報システム部門に対して期待するのは、効率化や合理化が第一位であって、やはり経営者の意識としてはまだ“コストセンター”という位置づけなんですよ。

山野井:コストは一番分かりやすく、メスも入れやすいのです。コストを削減できるということは、ある意味収益性に対して貢献していることになるわけですし。

中村:私も、投資かコストかという議論は、実は二番目でよいのではないかと思っています。最初にすべき議論は、経営という観点でITの運営をやっていけるかどうか。経営の観点から見れば、IT予算を削ることが悪いとは必ずしも言えません。投資なのかコストカットなのかという前に、一度経営の視点でITを考えて、企業のために組織やITをどう活用していくのかを見ていくことが重要でしょう。経営とITが同じ立ち位置になった時にはじめて、企業における「貢献者」としての情報システム部門に対する見方が出てくるはずです。

4.「通信・放送の融合、共にメリットがあるビジネスモデルこそ重要」(11.24 nikkeibp.jp)
ACCESSが11月22日に開催したプライベート・セミナー「ACCESS DAY 2005」の中で、「通信と放送の融合」をテーマに各界の論客が勢ぞろいした。

通信業界を代表してKDDIの伊藤泰彦代表取締役執行役員副社長、放送業界を代表してスカイパーフェクト・コミュニケーションズの重村一社長、通信と放送を取り持つコンテンツ・プロバイダを代表してインデックスの落合正美会長、そして今回のセミナーの主催者であるACCESSの荒川亨社長がパネリストに参加。それぞれの立場から見た「融合」の現状と課題をぶつけ合った。各界を代表する論客が集まることから注目度も高く、会場には多くの来場者がつめかけた。ただ、多岐に渡り課題が山積するテーマだけに、それぞれの立場の主張に止まった感のあるセッションだった。

インデックスの落合会長は、「これまでの『通信と放送の融合』の議論は、ほとんどが通信側からの主張であり放送側のメリットが少なかった」と指摘。放送側にもメリットがある枠組みを作ることが重要とし、放送業界も「通信と放送の融合」を逆にチャンスとして捉えるべきではないかと主張した。

5.米ゴールドマン・サックスや吉本興業など、イー・モバイルへ325億円出資(11.21 nikkeibp.jp)
イー・アクセスは11月21日、携帯電話事業に新規参入する子会社のイー・モバイルが総額325億円の第三者割当増資を実施すると発表した。割当先は、米ゴールドマン・サックス・グループや吉本興業グループ、みずほキャピタルなど。払込期日は12月20日の予定だ。イー・モバイルは、2007年3月開始を目指して携帯電話サービスの準備を進めている。今回の増資は、そのインフラ構築に利用される見込みだ。

増資の内訳は、米ゴールドマン・サックス・グループが275億円、吉本興業グループが出資するセドナ・キャピタルや、みずほフィナンシャルグループのみずほキャピタルなどが50億円。今回の増資が完了すると、イー・モバイルの資本金と資本準備金の合計は878億5000万円となる。「2006年3月までに 1000億円の資金を集めることを目標としており、現在もいくつかの案件を話し合っている」(イー・アクセス)。
 
 

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