週間情報通信ニュースインデックスno.526 2005/10/15

1.米イーベイ、IP電話スカイプの買収を完了◇ロイター(10.15 nikkeibp.jp)
米オンライン競売大手イーベイは14日、ルクセンブルクのIP電話事業者スカイプ・テクノロジーの買収を完了した。
買収額は25億ドルのほか、買収後の業績達成度合いに応じて最大14億ドルの上乗せ額を支払う。
また、今回の買収により、イーベイの第4・四半期利益が1株当たり0.12ドル減少することを確認した。

2.中国の紙類需要は欧米の4倍以上、PwCがレポート(10.14 nikkeibp.jp)
コンサルティング会社のプライスウォーターハウスクーパース社(PwC)は中国の紙類需要について、欧州や北米の4倍以上であると電子メールレポートで発表した。また、中国が2004年に消費した紙類およびボール紙は5440万キロトンで、うち10%近くを輸入に依存したという。中国では一人当たりの紙類年間消費量は平均42キロ。アメリカや日本、欧州は200キロであるため、今後の成長市場として注目されている。

3.「今、経営に必要なのはプロフェッショナルの育成」、リクルート大久保氏(10.12 nikkeibp.jp)
――現在、どのように優秀な人材を育成・確保するかということが企業の中で改めて大きな課題になっています。特に大久保さんは、「プロフェッショナル人材を育成しなければならない」と仰っていますが、「プロフェッショナル人材」とはどういった人々のことを指すのでしょうか。

大久保:  プロフェッショナルというのは、“自分のなわばり”が明確に決まっていて、特権的、独占的にその仕事を担当する人のこと。江戸時代から明治時代くらいまでは完全にプロフェッショナルの時代でした。昨日来たばかりの人がいきなりプロの仕事を任されるようなことはあり得ません。なぜならプロの仕事というのは、間違ったことやいい加減なやり方をしたら、時には人命や社会の危機にかかわる大きなリスクを生む可能性があるからです。「中途半端な人たちがやったら危ない」というところにこそプロがいるのです。

 だからこそ彼らは一定の資格を有し、その世界で仕事を得るためには職業団体や組合に所属して認定を受けなければならない。これは競争を排除する仕組みでもあります。その代わり、スキルや経験の量だけでなく、職業倫理というか、プロの人たちが「これは自分たちの仕事だから、退路を断ってやっていくのだ」と全エネルギーを注いで取り組む姿勢が求められるのです。

――今なぜ、そうした「プロフェッショナル人材」が求められているのでしょうか。

大久保: プロフェッショナルの対極にある概念が、いわゆる企業経営に必要だと言われている「効率性」や「競争力」といったことです。プロは自ら、より高いクオリティや安全性、より本質的なものを追求していくのに対し、経営者が求める効率性や競争力とはとにかくムダなコストを省いてスピーディであることを重視します。

 経済全体が好調だった時代には、本質や品質を追求するよりもとにかく効率性や競争力を高めることが奨励され、それさえできれば経営は成り立っていたのです。ところが、現在のようにマーケットが伸び悩み、経済は横ばい、顧客ニーズは飽和状態――となると、否応なく企業がエネルギーをかけるべき場所が変わってきます。これまでのようにとにかく競争して、効率重視でコストを下げていれば誰でも勝てる時代ではなくなってしまったのです。

 勝つためには、例えば新しい提案によって、まだ表面化していない顧客ニーズを作り出すか、顧客が直面している問題を解決するか、あるいは顧客の期待を大幅に裏切るような高いクオリティのサービスを打ち出していくしかない。これまでとは別の角度からの経営をしていかないと生き残れません。

 顧客が一番行き詰まっているところに一番重要なニーズが集まるのであって、その現場をプロ化する必要性があります。つまり、顧客の問題解決をしなければならないから、ITのプロフェッショナルが必要になる。奥座敷で研究開発しているプロではなく、現場のことを知り、的確に顧客設定できるプロフェッショナルが必要とされているのです。

4.マルチ・ソーシングとは? ガートナー 山野井聡氏(10.12 nikkeibp.jp)
「アウトソーシング」は、誰もが知る手垢にまみれた言葉だろう。ITの世界においてもそれは同様である。しかし単に、「ソーシング」というと、まだちょっと耳慣れないかもしれない。今、企業のIT部門が直面している課題の一つは、IT人材やIT資源をいかに柔軟かつ最適に調達するか、ということだ。ソーシング戦略の巧拙は、そのままIT戦略の巧拙を意味する。「マルチ・ソーシング」は、その一つの解となりうるアプローチである。ただし、ITベンダーに丸投げでは、どのようなソーシング戦略も失敗することをIT部門が注意する必要がある。

■アウトソーシングへの不満は根強い

アウトソーシングについて、CIOやIT部門長クラスの方とお話しする際に、よく筆者はあえて「アウト」をはずして「ソーシング」という言葉を使うようにしている。「インかアウトか?」といった短絡的な結論を避けたい意図もあるが、IT部門が企業の経営戦略を実現・サポートするためには、自社のITスタッフも含めて、どのようなITスキル・人材の資源調達(ソーシング)がまず必要か明確化することが重要と考えるからである。その上でIT部門に残せる機能は何かを議論しなければ、アウトソーシングが成功するはずもない。

しかしその一方で、大企業ユーザーほど、現行のサービス内容に対して「コスト高」「レスポンスが悪化した」「(アウトソーサーの)切磋琢磨がない」等の不満を漏らす声も多く聞かれるのはなぜか。

アウトソーサーの品質が低い等は論外だが、「発注側」であるIT部門にも原因の一端はある。IT部門の中には、前述のようなソーシング戦略を精査せずに、アウトソーサーにIT業務を「丸投げ」しているケースが少なくない。また、IT部門自らがサービスの品質・コスト・ユーザー満足などを定期的に可視化し、継続的改善を図ろうとする意志を示さなければ、アウトソーサーは安穏として丸投げ状態を助長するばかりだ。

■マルチ・ソーシングは古くて新しいアプローチ

ここで紹介する「マルチ・ソーシング」は、アウトソーシングの一形態である。文字通り、IT業務分野ごとに、複数の異なるアウトソーサーと契約を結ぶ。例えば、データセンター業務はA社、デスクトップのヘルプデスクはB社、基幹系業務アプリケーション運用は自社のIT子会社あるいは自前対応、というように。マルチ・ソーシングは適材適所の組み合わせで最良のサービスを実現しようとするスタイルだ。

これ自体が新しいアプローチではないと気づく読者もいるだろう。今、米国企業を中心にマルチ・ソーシングが再認識されつつある。その背景には、過去に特定ベンダー一社に全面的にアウトソーシングしすぎた結果、まさに丸投げ的状況と、IT部門の管理能力の低下を招いたことへの反省と反動がある。今後語られるマルチ・ソーシングは、過去の教訓から、IT部門の管理イニシアチブを復権させつつ、社外リソースの最適な組み合わせを活用しようという試みなのだ。

5.総務省無線ブロードバンド研究会,半年間の検討結果を報告(10.14 日経コミュニケーション)
総務省は10月14日,国内の無線ブロードバンド普及推進について検討する「ワイヤレスブロードバンド推進研究会」の第8回会合を開催した。4月に中間報告を公表して以降,無線ブロードバンドの利用形態ごとに設置した作業班が具体的な通信システムや望ましい周波数帯について議論してきたが,今回はその結果を報告した。

研究会が設置したのは,(1)自宅や外出先,移動環境での利用を検討する「SIG-I」(special interest group-I),(2)有線ブロードバンド・サービスを享受できないエリアでの用途を検討する「SIG-II」,(3)ITS(高度道路交通システム)や車同士の通信形態を検討する「SIG-III」,(4)情報家電の通信を検討する「CIAJ情報家電ネットワークタスクフォース」??の4作業班。

 研究会が公表した中間報告で,多数の事業者が早期にサービス化を望む通信規格とした提案した「WiMAX」は,SIG-I,SIG-IIの両方で具体的な通信方式として名前が挙がった。具体的な導入時期については「需要の高いエリアを中心に2007年から」(SIG-Iの主査を務めた電波産業会の若尾正義構成員),利用帯域については「2.5GHz帯,4.9GHz帯が候補となる」(SIG-II主査の三菱総合研究所の森山光彦構成員)などといった報告がなされた。

 ただしWiMAX以外にも,最終報告案では複数の通信方式が盛り込まれる予定。SIG-Iでは高度化第3世代携帯電話システムや第4世代携帯電話システムが,SIG-IIでは「iBurst」や次世代PHSなどの通信方式が挙がっている。
 
 
 

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