週間情報通信ニュースインデックスno.524 2005/10/01

1.IPモバイルが携帯参入を申請、ウィルコムとライブドアは見送る(10.1 ITPRO)
ベンチャー企業のアイピーモバイルは9月30日、新規参入を目指す携帯電話事業の申請書類を総務省に提出した。 新規事業者の参入申請は、ソフトバンク、イー・アクセスに次いで3社目となる。

アイピーモバイルが申請した周波数帯は2GHz帯。ソフトバンクとイー・アクセスが申請した1.7GHz帯とは異なる。導入を目指すのはTD-CDMA (time division-code divison multiple access)と呼ぶ第3世代携帯電話方式で、データ通信に適している。

総務省の許可が下り次第サービス開始に向けた準備を始め、2007年3月までに東名阪地域でデータ通信サービスを提供する。 「パソコン向けだけでなく、カーナビなど車載器への搭載など組み込み型データ通信サービスも提供したい」(アイピーモバイルの杉村五男・代表取締役)。 2007年以降順次エリアを拡大。2010年3月までには全国展開を予定している。音声サービスや法人向けソリューションなども提供する考えだ。

2.企業のIT化調査:約9割が「ITをマネジメントできる人材」に必要性(9.28 nikkeibp.jp)
●日経BPコンサルティングは、bpSPECIAL「ITマネジメント」と共同で2005年8月−9月に「IT化の取り組みに関するアンケート」を実施した。本調査は、企業がIT化を進める上でどのような課題があり、それらの課題を解決するためにCIO(情報統括責任者)をはじめとする人材の育成や教育に企業がどのように取り組んでいるのか、に焦点をあて構成した。

● 結果として、IT化に取り組む姿勢は企業規模によって大きく異なることが分かった。情報システム部門の設置や、社員への一般的なIT教育は進んでいる大企業でも、CIOなどのITマネジメントを担う人材を育成するプログラムはまだ十分に浸透していない。CIOには、自社のビジネスに対する知識、経験が求められる一方で、戦略的思考やコミュニケーション能力を期待する回答も多く、体系的な人材育成が必要と考えられる。

● ここでは、「企業のIT化と人材」という観点から、(1)IT化を推進する上での課題、(2)CIOの現状と求められる人材像、(3)情報システム部門の設置状況、(4)ITマネジメントを担う人材の育成、の4つパートに分け調査結果を紹介する。(日経BPコンサルティング 調査第一部 佐藤 孝一)

企業におけるIT(情報技術)の積極的な導入は、競争力の強化や生産性の向上につながる。ただし、企業にとって、全社レベルでIT化を進めることは容易ではない。そのための体制づくり、コスト負担、社員の意識づけ、人材育成などクリアすべき課題が多いからだ。今、企業はIT化への取り組みに対し、どのような課題を抱えているのだろうか。

■全社レベルでの推進体制や組織整備が課題

勤務先が抱えるIT化の課題や問題点を尋ねた。全体の約3割が、「社内の体制や組織」、「推進するためのコスト負担力」、「IT化の進め方、業務内容」を「大いに問題がある」と評価。「やや問題がある」を含めると約8割に達する。上位項目に大きな差はないように見えるが、企業規模別に見ると各課題に対する意識の差が表れている。

■経営者が取り組むべきことでは「IT関連の人材育成」がトップ

では、企業がITを活用していくために、経営者が取り組むべきことは何であるのか。経営者に向けられた課題は、経営者の従来の職務である「予算化」や「ビジネス創出」よりも、「人材の育成」た「IT化の理解」であることが分かった。中でも、「ITに関連する人材育成を行う」ことの必要性については、全体の約半数が指摘しており、IT化を進めるためにまず「人」への投資が必要であるという点はほぼ共通した認識である。

3.巨星落つ−佐野眞一氏が語るダイエー創業者、中内氏(9.26 nikkeibp.jp)
(佐野眞一=ノンフィクション作家)

9月19日、ダイエーの創業者である中内●(いさお へん「工」つくり「刀」))氏が亡くなった。同氏を最もよく知るジャーナリストである佐野眞一氏に、中内氏が日本の流通業界にもたらした功罪、そして中内氏の人となりを振り返ってもらった。

日本の流通業界に、ひときわ強烈な輝きを放っていた巨星が落ちた。中内氏の訃報に接し、大きな空洞ができたような虚脱感が、いま深々と私をとらえている。

私がはじめて中内氏に会ったのは、今から25年前の1980年、中内ダイエーが念願の熊本店をオープンする間際のことである。 熊本店は地元商店街の熾烈(しれつ)な反対運動に遭い、進出表明から数えて5年目にやっとオープンにこぎつけたいわく付きの店である。当時のダイエーは、日本の小売業で初の売上高1兆円を突破し、意気軒昂そのものだった。

新規出店の際、中内氏がオープン前の店の店内巡回をするのが習わしとなっていた。その店内巡回にはじめて同行取材が許された私は、スーパーという商売に賭けた中内氏のすさまじい気迫に圧倒された。中内氏の数奇な人生と、ダイエーの盛衰をテーマにした「カリスマ」(日経ビジネスで1997年6月から連載。新潮社で文庫化されている)の構想は、このとき決まったと言っても過言ではない。

野菜売り場の前にザルに盛ったモヤシが置かれていた。それに目をやった中内氏はつかつかと歩み寄って手に取るや、その売り場責任者の頭からザルごとぶちまけた。私には新鮮なモヤシに見えたが、中内氏の目には多少くたびれて見えたらしかった。

最近では当たり前になったが、この当時、スーパーのなかに手作りのパン売り場があるのは珍しかった。その前で足を止めた中内氏は、店から約5メートル離れて目をつぶり、あの特徴のある大きな鼻で深呼吸を始めた。そして合格の印とでもいうように、首を2、3回上下させた。後から側近たちに聞くと、5メートル離れてパンの香がしないと、即刻店舗改装を命じられるという。

魚売り場には、“おかずのヒント”と書かれたカードが並べられていた。中内氏はそれを裏返すや、こう言って売り場責任者を怒鳴りつけた。
「真っ白じゃないか。広告を取れ、広告を!」。

いちいち、事の本質をズバリと付く鋭い指摘の連続に、私はうなる思いだった。カリスマと呼ばれるワンマン経営を目の当たりにしたこともさることながら、絶えず客と同じ目線で物事を見ようとしている商売人の姿勢に、言い知れぬ感動を覚えた。

本質は文学青年
 

中内氏は、一つの目盛りでは絶対に測ることができない複雑な人間だった。機嫌がいいときは、聞く者の心をわしづかみにせずにはおかない名せりふを並べ立てて、自分を率直に語った。中内氏の本質は文学青年だった。それをいくつか紹介しておこう。

「戦後、神戸から出て大きくなったのは、ダイエーと山口組だけや」。

「神戸の闇市時代は、女と麻薬以外はすべて売った」。

「キャッシュレジスターの響きはこの世の最高の音楽である。スーパーの人ごみはこの世の最高の名画である」。

しかし、不機嫌になると、とたんに口が重くなり、発音はほとんど聞き取れなくなった。中内氏は感情の起伏が極めて激しい人だった。

今でも耳の底に残っている中内氏の言葉がある。「いくらで売ろうと勝手」という破壊力のある言葉である。

中内氏は「暗黒大陸」と呼ばれたわが国の流通世界の扉を力ずくでこじ開け、戦後の日本に巨大な消費社会をもたらした。「いくらで売ろうと勝手」と呼号し、それまでメーカーに握られていた価格決定権を流通側に奪取した功績は、いくら褒めても褒めすぎることはない。

もし中内氏の“流通革命”がなければ、100円ショップもユニクロも、そしていまや小売業の主役となったコンビニも、わが国に定着することはなかった。
中内氏の“革命家”としての姿勢は、松下電器の価格カルテルに挑戦して、同社から30年近くにわたって商品供給をストップされた事実に象徴的に物語られている。

4.「ローミングは必要なの?」、ドコモ中村社長が新規参入組をけん制(9.29 ITPRO)
NTTドコモの中村維夫社長は9月29日、報道関係者向けの会見を開いた。同日に携帯電話事業への新規参入申請したイー・アクセスが、NTTドコモとのローミングを希望している点について「3000億円程度で全国展開ができるのであれば、ローミングなど不要ではないか」との見解を示した。
 

中村社長はソフトバンクとイー・アクセスが新規参入を申請した点について「予定されていた顔ぶれがそろった」とコメント。「単なる投資事業ではなく、常にお客様がついていることを忘れないでほしい」と語った。

5.西日本で電力FTTH連合結成の動き、ソフトバンクが接触(9.30 nikkeibp.jp)
首都圏を舞台にした東京電力/KDDIの提携交渉の一方で、西日本エリアの通信事業者でも水面下で大きな地殻変動が始まっている。その主役となっているのも光ファイバである。

関西電力子会社のケイ・オプティコムをまとめ役に、光ファイバを持つ西日本エリアの電力系通信事業者の大連合が結成されようとしているのだ。西日本の電力系通信事業者6社はこれまでケイ・オプティコムを中心に、FTTH(fiber to the home)サービスの提供で協力関係を築いてきた。だがここへきて6社がさらなる結束強化に動く可能性が急速に高まっている。

皮肉にもその動きを後押しする形になったのが、電力系通信事業者である東電の行動だ。

7月末に表面化した東電とKDDIの提携交渉は全国の電力会社や電力系通信事業者に少なからぬショックを与えた。「東電子会社のパワードコムをKDDIに吸収合併させる」という新聞報道が現実のものになると、パワードコムが消滅するからだ。
 
 

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