週間情報通信ニュースインデックスno.518 2005/08/20
 

1.リスクマネジメントは、企業経営を「基本」に立ち返らせる(8.19 nikkeibp.jp)
1980年代、レーガン大統領時代のアメリカは、産業構造が大きく変化。 世の中がメーカー志向社会から消費者志向社会へと移り、リスクマネジメントも普及した時代であった。
このときアメリカで起きたことが、そのまま現代の日本で起きている。

ただ問題なのは、アメリカでは1960年代にケネディ大統領が消費者保護を打ち出して以来、30年かけてやってきたことを、日本は5年から10年でなし遂げなければならないということだ。 では、なぜこれまで、日本にリスクマネジメントが根付かなかったのか。 その最大の理由は、長年続いた右上がりの経済成長にほかならない。

従来の日本の企業経営は、「含み益」こそがマネジメントであった。 土地の価格が上昇を続けてきたために、土地を持っている企業は、その含み益を担保として金を借り、どんどん規模を拡大してきたのである。 ところが、バブルの崩壊によって土地神話も消滅。含み益をマネジメントの基礎に置いてきた西武やダイエーといった企業は、リスク管理を怠ったために、いま存立の危機に立たされている。

さらに言えば、各種の規制や保護に安住して「水と安全はタダ」と思い込んできたリスク感性の鈍さも、リスクを増大してきたといえよう。しかし、これからの時代は違う。訴訟社会、自己責任社会においては、リスクマネジメントこそが、マネジメント・スタンダードになる。 リスクマネジメントは、企業の幹部やビジネスマンのみならず、一般の国民にも必須のものとなるだろう。

そのとき、企業が大切にすべきなのは、「官」でも関連会社でもなく、「民」すなわち一般消費者である。現に、消費者をないがしろにした企業は、雪印乳業、三菱自動車工業といった大企業でさえ、一夜で倒産寸前に追い込まれてしまった。 一方で、これからの企業は、雇用を確保し、地域社会に貢献するために、より一層、安定性や継続性が求められる。
 

以上のことをまとめると、次のようになる。すなわち、リスク社会において求められる経営というのは、「消費者をだまさない経営」「会社をつぶさない経営」「伸ばす経営」である。
考えてみれば、どれも当然のことだろう。 そう、リスクマネジメントは何も突拍子もないことを目指すのではない。 リスクマネジメントを導入すれば、企業マネジメントは基本に戻るのである。 

2.楽天、早期に経常利益1000億円目指す=三木谷社長◇ロイター(8.17 nikkeibp.jp)
楽天の三木谷浩史会長兼社長は17日の決算会見で、経常利益を年間で300億円出せる実力の会社になったと現状を評価した上で、最終的には「経常利益1000億円を早くだせるようになりたい」と語った。

同社が発表した2005年1─6月期連結決算は、経常利益が前年同期比57%増の115億円となり、最終損益は同87億円の赤字から52億円の黒字に転換した。 半期ベースでは2003年1-6月期以来の黒字となる。

楽天市場を中心とする電子商取引(EC)事業が堅調だったほか、傘下のネット専業証券、楽天証券などの金融事業の好調が全体を支えた。 グループ全体の1─6 月期の売上高は、同73%増の358億円に拡大。 主要事業の一角であるトラベル(旅行)事業では、今年9月から海外のパック旅行をネット販売する計画で、このための免許も取得した。

一方、金融事業の中核である楽天証券は、10月1日の約定分から手数料を大幅に引き下げると発表した。 これにより、顧客数の拡大を目指す。
現時点でネット証券最大手のイー・トレード証券の現物株取引は約定毎50万円までで525円だが、楽天証券は472円にするほか、信用取引でもイー・トレードより低い価格にする。

国重惇史・楽天証券社長は、「どれをとってもイー・トレードより安くする。イー・トレードを凌駕(りょうが)して北尾さんの背中が見えるようになりたい」と語った。
手数料引き下げにより、楽天証券の経常利益率は低下しているが、楽天の三木谷社長は、「多少アグレッシブなプライシングでも他でカバーできる」と自信を示し、グループ内でシナジー効果が上がっていることを強調した。

3.東京三菱-UFJが合併延期を発表、「システム部員は分かってくれる」(8.12 日経コンピュータ)
東京三菱銀行とUFJ銀行は8月12日、今年10月に予定していた両行の合併を来年1月に延期することを正式発表した。 両行の勘定系システムを接続する時期も、今年10月から来年1月に延ばす。 東京三菱銀行の畔柳信雄頭取は、「合併で誕生する新銀行の規模や社会的責任の大きさを考え、今までよりも高い次元でシステムの安全性を確認するため、従来よりも一段上の目線で、テストやリハーサルを実施することを経営判断で決めた」と、延期の理由を説明した。 同日付で、金融庁から合併の予備認可を得たことも明らかにした。

4.Skypeを使ってコールセンターを構築,ソフトブレーン子会社が発売(8.20 日経コミュニケーション)
ソフトブレーンの子会社でシステム開発会社のソフトブレーン・インテグレーションは,無償インターネット電話ソフト「Skype」を利用してコールセンターを構築できるサービス「ePBX for Skype」を9月30日から販売する。 ASP(application service provider)方式でサービス提供。価格は10ライセンスで月額3万円から。

ePBX for Skypeを利用することで,一斉着信や転送などの機能をSkypeに追加。 これらの機能を用いて,コールセンターを安価に構築できる。 例えば,顧客からのSkype経由の問い合わせに対して,コールセンターのオペレータを一斉に呼び出し,最初に応答のあったオペレータに通話を割り振ることが可能。 このほか,通話時間の短いオペレータに対して優先的に通話を振り分けることもできる。

5.「2005?2009年の世界IT支出は年平均5.9%で増加,垂直市場が好調」,米調査(8.20 nikkeibp.jp)
米IDCは,世界IT支出に関する調査結果を米国時間8月15日に発表した。 それによると,世界IT支出は2005−2009年にかけて年平均5.9%で増加し,2009年末には1兆3000億ドルに達する見込みという。

IT支出の大幅な成長が見込める分野は,政府機関,製造,銀行など。 さらに,ヘルスケア,コミュニケーション/メディアなどの業界も,大きく伸びる可能性がある。

IDC世界垂直市場調査サービス担当プログラム・マネージャのAnne Songtao Lu氏は「垂直市場のIT支出見通しは引き続き楽観的だ」と述べる。 コミュニケーション/メディア分野のIT支出は,2005年に950億ドルに達する見込みで,2009年には1280億ドルに拡大するだろう」(同氏)

IDCによれば,消費者のIT支出(ITサービス,周辺機器,パソコン)が2ケタ成長で推移しており,同市場の潜在性は他の市場を長期間上回る。 「消費者市場とコミュニケーション市場の両方で興味深い動きがあり,今後の成り行きを注意深く見守る価値はある」(同氏)

同社はさらに,興味深い分野として,通信や金融を挙げている。「通信会社では,2005−2009年にかけて,3Gなどの最新サービスや,IPベースのコア・インフラ移行などに関する継続的なIT投資が行われる」(同社)
 

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