週間情報通信ニュースインデックスno.507 2005/05/28

1.コンピュータ紛争の三大原因は「納期遅れ、品質不良、契約の不備」(5.28 日経コンピュータ)
日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は5月27日、「調停・和解事例から見たシステム開発契約をめぐる紛争の実態と紛争未然回避の教訓」と題するセミナーを開催した。
講師は同協会の情報システムコンサルタントで、東京地方裁判所で民事調停委員を務める保科好信氏。 実際に自らが調停にかかわった紛争事例を例に、コンピュータ紛争で起こりがちな対立と、それを未然に防ぐ方策について説明した。 会場は一部上場企業などの情報システム部門や法務部門の担当者で埋まり、保科氏の話を熱心に聞き入っていた。

保科氏は「コンピュータ紛争の三大原因は納期遅れ、品質不良、契約の不備」と説明し、多くの紛争事例でこの3つの原因が密接に絡み合い、解決を困難にしているとした。 社長や役員同士での口頭での約束で開発をはじめてしまい、あとでトラブルにつながったケースや、多数の仕様変更を安易に受け入れたことで納期が大幅に遅れ、契約解除につながったケース、あいまいな雇用契約のせいで派遣スタッフとトラブルが起こったケースなどを例に挙げた。

2.ソーテック、大邊会長と平沢社長がそろって退任へ(5.24 日経パソコン)
ソーテックは2005年5月24日、取締役会で、会長と社長がそろって退任することを決議、6月28日の株主総会に諮ることにした。後任は未定だが、現役員から選任される可能性が高い。 会長の大邊創一氏は、1984年に同社を創業。 1998年ごろからは9万9800円のデスクトップパソコンを積極的に展開。 大量のテレビコマーシャルを流し、低価格パソコンの普及に一役買った。 しかし、ITバブルの崩壊もあって業績は低迷。 現社長の平沢潔氏は、2002年当時、筆頭株主として資本参加した投資会社アクティブ・インベストメント・パートナーズの代表パートナー。昨年4月から社長に就任しているが、大邊氏と経営方針をめぐって対立が続いていた。

 同社は5月18日、減資などを行うことで、2005年3月期末で約189億円ある累積損失を一掃させる、と発表したばかりである。

3.英BTの電話網IP化は着々進行、「財務面が上向きの今やるしかない」(5.28 日経コミュニケーション)
英BTが2004年6月に発表した固定電話網のIP化計画「21st Century Network Program(21世紀ネットワーク計画)」は世界各国の通信業界に驚きを与えた。今年4月28日には,調達をかけるベンダー8社を発表した。

選定したのは,仏アルカテル,スウェーデンのエリクソン,米シエナ,米シスコシステムズ,独シーメンス,中国のファーウェイ・テクノロジーズ,富士通,米ルーセント・テクノロジーズの8社である。BTの今回の発表は,同様に固定電話網のIP化計画を発表済みのKDDIやNTT持ち株会社には見えていない具体的な動きだ。

4.NTTドコモ、機能を絞り込んだFOMA端末投入を検討◇ロイター(5.27 nikkeibp.jp)
NTTドコモの中村維夫社長は、ロイター通信のインタビューに応じ、第三世代携帯電話「FOMA」端末について、機能を絞り込んだ機種の投入を検討していることを明らかにした。「FOMA」の普及拡大を図るという。

ドコモは、「FOMA」では、高機能機種「900」シリーズと「900」シリーズに比べて価格を抑えた普及タイプ「700」シリーズを販売している。中村社長は、「『900』『700』以外のシリーズも考えられる」として、「『FOMAらくらくホン』のような形もあり得る」と述べた。高機能で最先端の「900」シリーズと普及タイプの「700」シリーズのほかに機能を絞り込んだ機種の開発も検討するという。中村社長は、「まだ決まっていないが、いろんなバリエーションが考えられる」として、「スピードだけ速いとか、カメラとデータ料金だけというようにユーザーの要望に合わせて機能を絞り込むことを検討していく」と語った。こういった機種では、フィンランドの携帯電話大手ノキアや米モトローラなどの海外メーカーからの調達も視野に入れているという。

5.次世代IPインフラ研究会,プロバイダ「アドレス付与を続けたい」と熱望(5.26 日経コミュニケーション)
総務省は5月25日,「次世代IPインフラ研究会 IPネットワークワーキンググループ(WG)」の第5回会合を開催した。 今回の会合では,高度通信システム相互接続推進会議(HATS推進会議)と日本インターネットプロバイダ協議会(JAIPA)がそれぞれ意見を発表するとともに,事務局がワーキング・グループとしての報告書素案を提示した。

インターネット接続事業者(プロバイダ)の集まる業界団体であるJAIPAは,「(固定電話網をIP化した後も)インターネットにかかわるサービスの認証,課金といった基本機能は,プロバイダが継続して提供すべき」(JAIPA)と提言した。

JAIPAの渡辺武経会長は,「将来的にIPアドレスの付与ができなくなるのではないかとプロバイダ各社は大きな不安を抱えている」(渡辺会長)と業界の悩みを明らかにした。「通信事業者の固定電話網がIP化され,プロバイダと同様にIP電話サービスを提供する場合,すべてのIPアドレスをプロバイダが付与するのは無理かもしれない」を発言。その上で,将来の普及を見込むIPv6においても,アドレス付与をプロバイダで行いたい考えを示した。

座長を務める早稲田大学理工学部の後藤滋樹教授は本誌の取材に対して,「将来はブロードバンドと統合IPネットワークの世界になるという理解は,通信事業者とプロバイダで一致している」とし,両者の意見はかい離したものではないとした。
 
 

ホームページへ