週間情報通信ニュースインデックスno.447 2004/03/13

1.BizTechイノベーター:内部犯行の盲点、システム管理者の監督(3.9 日経BizTech)
個人情報漏えい事件の大半は、内部従業者の悪意による漏えいである。 人は善人でありたいと思いながらも、金銭的な理由や腹いせのために個人情報を持ち出す。 こうした気の迷いから生じる悪意を持った行動を制することができるとすれば、それは、確実な「検知」の仕組みだ。 路上に1万円札が落ちていた場合、人は、拾い上げる前に必ず周囲を見渡すはずである。だれも目撃する人がいなければ、懐にしまいこむ人も多いだろう。 一方、周囲に他人の目があったり、まして交番の目の前での出来事であれば、だれしもが善人を装って、あるいは善行が当然かのように、その札を警察官に届け出るはずである。
筆者は、これを性善説でも性悪説でもない「性弱説」と呼んでいる。人は、善意の人でありたいと願いつつも、ふとした気の迷いから悪行を働く弱い存在であるとの意味である。 内部犯行を防止するためには、すべての人に共通する性弱性を、確実な検知の仕組みで補強することが重要だ。

2.マルエツや菱食が通信距離が長いUHF帯ICタグ実験を開始(3.13 日経コンピュータ)
関東圏でスーパーを展開するマルエツや卸売業大手の菱食など約30社は3月12日、菱食の物流センター内で実施中のICタグ実験を公開した。 目玉は、最大9.5メートル程度の距離で通信できるUHF帯のICタグを利用すること。 ICタグのIDをリーダーで読むときに、953MHzの周波数で無線通信する。実験は3月10日に開始しており、菱食と雪印アクセスの物流センターと、マルエツの潮見店を舞台に17日まで続ける。

3.「技術者の幻想がプロジェクトを失敗に導く」(3.13 日経コンピュータ)
「システム開発プロジェクトが失敗する一因に、『プロジェクトに参加する技術者の幻想』がある」。 3月12日、都内で開かれたセミナー「目からうろこのシステム開発実践セミナー」で講演した、ウルシステムズの漆原茂代表取締役社長はこう見解を述べた。 同社は、オブジェクト指向技術に関するコンサルティングや開発を手がけている。

 「メディアが紹介する最新技術の本質を理解せずにプロジェクトに適用すると破綻する。メディアが伝える言葉に踊らされず、その技術の意味や本質を捉えることが必要だ」と、漆原社長は指摘する。  漆原社長は『技術者の幻想』をいくつか挙げる。 たとえば、“オブジェクト指向を使いさえすれば、変更に強いシステムを設計できる”こと。 「システムにどんな変更が想定されるかを把握しなければ効果はでない」(漆原社長)。 “UML(統一モデリング言語)を使うと仕様にズレがなくなる”も幻想のひとつだ。 「仕様のズレをなくすのに本当に必要なのは、ユーザーとのコミュニケーション力や調整力だ。UMLが問題を解決するわけではない」と漆原社長は説明する。

4.米Yahoo!と英BT、「Yahoo! Messenger」ベースの消費者向けVoIPサービス(3.12 日経BizTech)
米Yahoo!と英British Telecommunications(BT)は、Yahoo!社のメッセージング・サービス「Yahoo! Messenger」をベースとする消費者向けVoIPサービス「Yahoo! Messenger with BT Communicator」を英国で開始する。 両社がそれぞれ現地時間3月11日に明らかにしたもの。サービス提供開始は、2004年後半を予定する。

 Yahoo! Messenger with BT Communicatorは、Yahoo! Messengerの機能を備える総合的な通話管理サービス。 パソコンと電話機間の通話、インターネット対応コール・ウェイティング、電話帳など、電話用の機能を組み込む。同サービス経由の通話料は、ユーザーの家庭にある加入電話の料金に加算する。 「両社の提携は、大手インターネット企業と実績のある電話会社がVoIP機能付き消費者向け総合通話管理サービスを共同提供する初めてのケース」(両社)

 現在Yahoo! Messengerは、メッセージング、情報通信、通知サービスなどの機能を提供しており、「全世界で使われている主流インスタント・メッセージング(IM)サービスの1つ」(両社)。 Yahoo!社は世界中でYahoo! Messengerに電話機能を加えるため、BT社のような電話会社と各地で協力していく計画という。

5.「光ファイバの総量は足りている」,総務省が次世代IP網WGで明らかに(3.10 日経コミュニケーション)
総務省は3月10日,「次世代IP網ワーキンググループ」の第3回会合を開催した。 この会合では,急増する日本のインターネット・トラフィックに対応できるIPインフラを構築するために,通信事業者やメーカーが集まり現状のインフラの問題点や技術開発が必要な事項の洗い出しをしている。
 
 第3回となる今回の会合では,総務省から中継系光ファイバへの投資規模や利用状況についての報告があった。 電気通信設備を設置する電気通信事業者の設備投資は,1996年の2兆4751億円を最高に減少傾向にあり,2003年度は1兆2774億円と1996年の5割程度にまで減少したことが明らかになった。 設備投資総額のうち約2割が光ファイバへの投資だが,総務省によれば,ほとんどが加入者系光ファイバ。 中継系への投資は概ね完了したことを示唆した。
 
 また,光ファイバを設置している通信事業者へのアンケート結果に基づく中継系光ファイバの利用状況の推移も公開された。 2003年の光ファイバの総延長は694万6000km。 そのうち63.2%に上る439万3000kmが未利用であった。 「特定区間での不足があることは分かっているが,光ファイバの総量は足りている」(総務省)とした。

 
 
 

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