週間情報通信ニュースインデックスno.425 2003/10/04

1.解説:KDDIなどが支援に動くCWCの価値(10.3 日経ニューメディア)
会社更生手続き中の第一種電気通信事業者「クロスウェイブコミュニケーションズ」(CWC)が、再建策を近く発表する。 CWCの管財人は、支援を仰ぐ企業の候補をKDDIとNTTコミュニケーションズ(NTT Com)の2社に絞り込んだようだ。 CWCの資産価値に対する評価額と、現行の通信サービスを継続して提供できるかどうかという二つの観点から、両社の提案を評価している。 600億円を超す負債を抱えるCWCの支援に、KDDIとNTT Comの2社が名乗りを上げた理由は、CWCの主力サービスである広域イーサネットの既存ユーザーを、自社のサービスに取り込める利点があるからだ。 この市場で後れを取っているKDDIやNTT Comは、CWCを取り込むことで先行するパワードコムに匹敵するシェア(市場占有率)を確保し、IP電話やアウトソーシングなどの付加価値サービスの市場開拓につなげたい考えのようだ

2.青の時代の深層、アサヒビールはなぜ青を選んだのか(9.30 日経デザイン)
後発メーカーが赤をメーンカラーに、ブランドを新たに立ち上げる例がここ数年目立っている。 なんと言っても、成功事例として真っ先に挙げられるのがアサヒビールの「アサヒ本生」だ。アサヒビールは発泡酒の最後発メーカーとして「アサヒ本生」を2001年2月に発売。1年間に5000万ケース以上を出荷する大ブランドに育てた。 そんなアサヒビールがこの7月に発売した発泡酒が「アサヒ本生アクアブルー」。 パッケージデザインの基本レイアウトはアサヒ本生と同じだが、メーンカラーは青である。
 
「アサヒ本生アクアブルーは季節限定商品ではなく、アサヒ本生の本格的な弟ブランド。 しかし、赤の弟だから青というふうに決めたわけではない」。 アサヒビールの堀米研史・酒類事業本部酒類第一部商品企画グループプロデューサーは、パッケージのメーンカラーが青に至った経緯をこう説明し始めた。
 
 アサヒビールがアサヒ本生アクアブルーのネーミングとパッケージのメーンカラーを決めたプロセスを一口に言うと、仮説検証型と言えるだろう。 この発泡酒のコンセプトから特徴的なキーワードを抽出しようとすると、海洋深層水や海藻エキスに共通する「海」が自然と浮かび上がってくる。 こうした作業を通じて、同社はパッケージのメーンカラーには海を連想させる青が望ましいのではないかという仮説を立てた。

商品パッケージを決める過程で重要なのは、コンセプトとの整合性だけでない。「店頭でアサヒ本生の横に置いた時に、サブブランドでありながら極端に負けない存在感があるかどうか。また、他社ブランドと並んだ時に独自性を発揮できるかが勝負だった」(堀米プロデューサー)。実際に冷蔵陳列棚を使い、スタッフや一般消費者にこうした点を検証してもらう作業が続いた。 同社がアサヒ本生アクアブルーを7月16日に発売すると、一気に人気商品になり、12月までの出荷量を430万ケースから900万ケースに上方修正した。 これには、発売に先駆けてテレビ放映した「青の発泡酒」の登場を知らせるティザー(じらし)広告も一役買った。 アサヒビールの色を使った登場の演出法には注目すべき点がある。

3.「グリッド・コンピューティング市場は今後18カ月間に急拡大」、米調査(10.3 日経BizTech)
「過去1年間におけるグリッド分野の買収/合併は10億ドル規模を超えており、今後18カ月間に同市場は急拡大する見通しだ」。 米国の調査会社451 Groupはグリッド・コンピューティング市場についての調査結果を米国時間10月1日に発表した。

 同社は今後18カ月間にグリッド技術の商用展開が進み、企業のグリッド・コンピューティングの利用が増えると予測する。 また、ユーティリティ・コンピューティングやWebサービスといった既存のサービスや戦略にグリッド技術が統合されるに伴い、ベンダー間の競争も成熟するとみる。

 同社によると現在、グリッド・コンピューティングを積極的に利用している業界は、金融サービス(31%)、生命科学(26%)、製造(18%)である。
 その他の主な調査結果は次の通り。
・グリッド技術の発展により、メインフレームのような性能と管理性を分散システムで提供可能な商用製品が今後12カ月間に実現する
・現在、グリッド・コンピューティング市場の成長を後押ししているのは、余分なサーバー容量の活用や、安価なIntelベースのモジュラ型サーバーの購入を通じてコスト削減を図ろうとしているユーザーである
・ベンダーは、グリッドは構築するものであって、購入するものではないと考えている。このため、すでにコンピュータ資源を有するベンダーは、コンサルティングといった専門サービスを通じて収益を得る大きなチャンスを手にしている。一方、資源を持たないベンダーは他社との提携が必要になる
・長期的にみた場合、グリッド・コンピューティングは価格やサービス提供といった点においてユーティリティ・コンピューティングの特色が強まる。またWebサービスや仮想化技術の利用により、ネットワーク化された複数のコンピュータを1台のコンピュータとして管理できるようになる。
 

4.東大がiMacを選んだ理由/安東孝二助手に聞く(10.2 日経BizTech)
東京大学の学生、教職員、約3万人が共用するパソコンの大半がiMacベースになったことが大きな反響を呼んでいる。 なぜMacなの? 。これまでのx86系PCをなぜ入れ替えることになったのか?。 Macが入ったことでWindowsアプリケーションが使えなくなって不便では?。 といったいろんな疑問が持ち上がってくる。

東京大学情報基盤センター情報メディア教育研究部門で現場指揮に当たる安東孝二助手に詳しい話を聞いた。 聞き手は日経BP社編集委員室 主席編集委員 林 伸夫

――これまでLinuxを使ったx86系PCが千台規模で使われていたわけですが、その大半がiMacに代わったのは大変驚きました。 導入を左右したキーポイントは何だったのでしょう。
安東 入札制度により各社から提案をもらったものを検討していくと、今回のシステムが価格・仕様・パフォーマンスの観点から最も評価が高かったというわけです。

 これまで東京大学では学生、教職員が共用で使うパソコンはネットワーク上のサーバーからOSイメージをブートするLinuxマシンを使ってきました。こうした形式ですとパソコン用の特定アプリケーションを使いたいという場合には、また別にそれ用のマシンを用意しなければなりませんでした。

 Macを検討してみると、こうした問題の大半が解決することが分かりました。Mac OS Xを使うと、OSをNetBootさせた上で、MS-Officeなどのオフィスアプリケーションが同一端末で使えます。さらに、Windows Terminal Serverを使ってWindowsのアプリケーションも利用可能になることが分かりました。利用目的ごとに別々のWindowsアプリケーションサーバーと端末を用意しなければならないことからすると、これはずいぶんとコスト効率を高めることになります。

――それが決め手となって導入候補に上がったのですか?
安東 それだけでは我々の要求仕様には合いません。非常にたくさんのユーザーが本郷、駒場、柏と距離的に離れたキャンパスで利用します。しかも、直接面倒を見るのは我々数人のチームですから毎日トラブルなく、安定的に稼働してくれることが必要条件となります。

安東 そうした観点からMacを見ますと、OSはBSDをベースにしたUNIXであって、極めて堅牢なプラットフォームとなり得るということが分かってきました。もちろんUNIX本来のメモリープロテクションなどのおかげで、動作も安定している。

 さらに、高等教育のさまざまな場面で必要な開発環境がほとんどそろっている。UNIX、GCC、Javaの開発環境が直接利用可能であることなどは、教育システムとして非常にありがたい環境でした。 特に大学の教育用PCにとって、オープンソースとして流通しているUNIXアプリケーションソフトの多くがMac上でフリーで利用できるというのはとても重要なことでした。

 また、こうした必要な要件を詰めていくときにアップルのエンジニアがUNIXの深い知識を持っていて、我々の厳しい要求によく応えてくれたというのも、ポイントが高かったと思います。

――ディスクレスのNetBootにした理由は何でしょう。
安東 ハードウエアトラブルに対する対応が極めて楽になるということでしょうか。オペレーションのために内蔵のハードディスクを使っていませんから、万が一ハードウエアトラブルに見舞われたマシンがあったとしても、取り換えるだけで元のように使えます。

 内蔵ハードディスクから立ち上げる仕組みですと、マシンを取り換えた後、それまでの環境設定に戻すまでいちいち大変な作業をしなければなりません。ゼロアドミニストレーションと言える環境に少しでも持っていきたいわけです。

 ユーザーがどこの端末にログインしても、いつも同じ「自分の環境」をデスクトップに呼び出せるという点も評価しました。 個人的な意見ですが最近、学校がパソコンを用意する時代ではなくなってきていると思います。 昔、コンピューターはとても高価で大きな部屋に鎮座するような代物でした。その流れからコンピューター教育をするには学校がパソコンなどを用意しなければならなかったわけですが、最近では完全に様変わりしています。

 そういう中でNetBootの仕組みを用意しておけば、学生は自分のパソコンを学校に持って来て、ネットワークにつなぎさえすれば、授業環境ができ上がるわけです。学校などの環境にはこれが素晴らしい威力を発揮すると思います。

 NetBootを、ノートパソコンも含めてOS標準の機能としてベンダー側でしっかり保証しているデスクトップPCはMac以外にはありません。1149台をブートするというプロジェクトは世界にも例がないのだそうですが、これがちゃんとできるというのは、我々導入する側としても心強いですね。

5.東西NTTの「フレッツ」が500万回線に,FTTH増加の一方でISDNは減少(9.30 日経コミュニケーション)
 NTT東日本とNTT西日本は9月30日,アクセス回線サービス「フレッツ・シリーズ」が合計で500万回線に到達したと発表した。NTT東日本は9月9日時点で270万回線,NTT西日本は9月24日時点で230万回線となった。

 9月末では,NTT東日本が274万回線,NTT西日本が231万回線に達した見込みである。内訳は,NTT東日本の場合で,「Bフレッツ」が25万,「フレッツ・ADSL」が191万,「フレッツ・ISDN」が58万。NTT西日本はBフレッツが25万,フレッツ・ADSLが152万,フレッツ・ISDNが54万である。

 フレッツ・ADSLとBフレッツが回線数を伸ばしている一方で,フレッツ・ISDNの回線数は減少傾向が続いている。2003年3月時点と比べると,フレッツ・ISDNは東西ともに約7万ずつ減った。

 
 
 
 

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