週間情報通信ニュースインデックスno.414 2003/07/12

1.「NTTの規制緩和は時代と逆行」、孫ソフトバンクBB社長(7.7 日経コミュニケーション)
ソフトバンクBBなど6社が発起人となった「ブロードバンド推進協議会」が7月7日に設立された。 引き続き開催された初会合では、NTTの規制緩和を推進する国会の動きを批判した。
同協議会の議長に就任した孫正義ソフトバンクBB社長は「基本的人権として情報アクセス権があってしかるべきなのに、まさに時代と逆行している」とした。NTTの光ファイバ開放義務を緩和する動きに対抗することを「ブロードバンド推進協議会の初めの議題」(孫社長)と位置付けた。

2.東京ガスのIP電話網が稼働(7.8 日経BizTech)
NTTデータは2003年7月7日、同社が東京ガス向けに構築する次期企業ネットワークで、約200台のIP電話機の利用が6月30日に始まったと発表した。 東京都内の東京ガスの事業所でスタートしたもので、来年6月までの約1年間をかけて、同社の約80ある全事業所の内外線電話を完全にIP電話に移行する予定。PBX(構内交換機)の機能をVoIPで提供する「IPセントレックス」を採用する。 同方式を利用する大規模なIP電話の導入は国内初という。

 東京ガスの新ネットワークでは、NTTデータがシステム構築、保守、運用を担当。フュージョン・コミュニケーションズの通信センターにサーバーを置き、IP電話のプロトコルで標準になりつつあるSIPを採用する。 昨年からテストを行い、今回本格稼働させた。 IP電話への切り替えは今年9月までに約2000台、完成時には約2万台で完了する予定。

 従来のPBX方式に比べて、IPセントレックス方式のIP電話は保守・管理にかかる費用を削減できるのが特徴。 東京ガスの通信費(設備の保守経費などを含む)はこれまで年間約10億円かかっていたが、IP電話化によって半分程度に削減できるという。

 NTTデータは、IP電話を含めた企業ネットワークの構築で、来年3月までに、数社で計数十億円規模の受注を目指す。(三好 豊=Infostand)

■問い合わせ先
・NTTデータ 法人ビジネス事業部ネットワーク企画ビジネスユニット 電話03-5546-8985

3.ローソン、郵便局内に無線LAN接続などのサービスを提供する店舗開店(7.9 日経BizTech)
ローソンは7月8日、店舗内で無線LAN接続などのサービスを提供する郵便局内のコンビニエンス・ストア「ポスタルローソン」の開店が決定したと発表した。 同社が日本郵政公社との業務提携の一環として設置するもので、その1号店は、東京渋谷区の代々木郵便局内となる。2003年8月5日午前9時にオープンする予定。

店舗内では、郵便局の利用者に向けた新サービスとして「お便りコーナー」を設置、無線LAN接続、CD試聴、電子図書閲覧サービスなどを提供する。 これにより、郵便局の待ち時間を有効利用してもらうという。 また取り扱う商品も、通常の品揃えのほかに、封筒、便箋、筆記具、グリーティング・カードなど、郵便関連の商品を増やすという。

4.「Linuxは全省庁の人事・給与システムの一候補に過ぎない」と人事院(7.10 日経コンピュータ)
7月9日付の日本経済新聞の1面トップに「政府、リナックス採用」の文字が躍った。 だが、Linuxで開発されると報道された全省庁の人事・給与システムの発注者である人事院によれば、現時点でLinuxは有力な候補の一つに過ぎない。

確かに6月30日、沖電気工業、日本IBM、富士通の3社が共同で、全省庁で利用する人事・給与システムの調査分析、概要設計、詳細設計を1億8800万円で落札した。 3社の提案はサーバーのOSとしてLinuxを採用することを前提としている。 このシステムは、人事院が中心となって全省庁の要望を取り入れて構築し、2005年をメドに稼働する予定だ(詳細は「政府が全省庁の人事・給与システムを刷新」を参照)。

だが、人事院は「3社に設計を委託するからといって、Linuxを全面採用すると決めたわけではない。 調査分析、設計の過程で、システム要件とパフォーマンスの検証を行って、最適なOSを決定する」と慎重な姿勢を崩さない。 沖電気、日本IBM、富士通の3社が引き続きシステム構築を受注できるかどうかも実際には未知数だという。

5.中国のソフト会社を“格付け”(7.9 日経BizTech)
ソフトウエアの開発コストを下げるため、人件費の安い中国のソフト会社に開発の一部を委託する動きが増えている。 しかし言葉や商習慣の異なる中国で、日本のソフト会社が最適の委託先を探すのは容易ではない。 コストは安いが納期を守れなかったり、ソフトの仕様を勝手に変更したりするなど、トラブルも多発している。

 そんな中、1000社を超える中国のソフト会社を独自の基準で“格付け”し、日本のソフト会社に情報提供しようという企業が現れた。 携帯電話向けソフトの受託開発やプログラマーの教育事業を手がけるイー・ベンチャーサポート(eVS、東京都文京区)だ。

 北京、上海、西安、大連など理工系の大学やIT(情報技術)関連企業が集中する大都市で、地元の業界団体などからソフト会社の名簿を入手、1社1社に連絡を取って調査した。 プログラマーの人数や得意とする開発分野、過去の実績といった基礎情報から、企業理念、3年後の事業予測、日本語や英語で対応できる社員数などまで、調査内容は六十数項目に上る。

 これをリポートにまとめ、1冊5万円で販売する。 「中国での委託先探しは、大手ソフト会社でも人づての紹介や、上海や北京など限られた都市での簡単な調査に頼っているのが現実。ここまで詳細なリポートは初めて」と、eVSの池上哲二社長は胸を張る。

 中国の1000社以上を実際に訪問して調べるのは、コスト的にも時間的にも無理がある。 そこで中国側の責任者に直接電話して聞き取り調査した。 電子メールも併用したが、重要な項目ほど電話確認にこだわった。 日本から仕事を受注したいという意欲や、質問に対する誠実さなど、文書に表れにくい要素まで評価するためだ。
 
 
 

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