週間情報通信ニュースインデックスno.409 2003/06/07
 
 

1.2003年の国内ITアウトソーシング市場は鈍化ヘ(6.2 日経BizTech)
IDCジャパンは2003年6月2日、国内ITアウトソーシング市場の伸びが鈍化するとの予測を発表した。 今回発表した予測によると、2003年の国内ITアウトソーシング市場は2002年比2.1%増の2兆8489億円にとどまると見込み。 2001年に比べて3.6%伸びた2002年と比べ、伸び率で1.5ポイント下がる計算だ。

ただし、国内ITアウトソーシング市場を含む2003年の国内ITサービス市場は、2002年比0.1%増とほぼゼロ成長になると見込まれることから、ITアウトソーシング市場自体は健闘しているとも言える。

IDCによると、国内ITアウトソーシング市場は、ITサービス市場の50%を占めており、今後もその比率は増えていくという。ITアウトソーシング市場を構成するのは、ISアウトソーシング、プロセス処理、ネットワークインフラ管理、アプリケーションアウトソーシングの4セグメント。 このうち2003年に高い成長率が期待できるのは、ネットワークインフラ管理(前年比10.3%増)とアプリケーションアウトソーシング(同5.5%増)。 特にネットワークインフラ管理はネットワークのIP化などが追い風となることから、IDCは2007年までの平均年間成長率が12.3%に達すると予想している。
 

2.富士通 キャッシュフロー計算書で知る会社の実態と未来(6.4 日経ビジネスアソシエ)
2002年度の損益計算書を見てみると、営業利益は1004億円と、前年度比で1748億円も改善している。 経常利益も124億円と黒字化している。最終赤字となったのは昨年人員削減を伴うリストラを実施し、多額の事業構造改善費用(1515億円)を特別損失として計上したため。

その結果、税金等調整前利益では▲1476億円と赤字になったが、それとて前年と比較すれば4471億円改善している。つまり、特別費用さえなければ、売上高は下がっても利益が出る体質になったという理屈も成り立つのだ。 2000年1月には5000円台をつけた株価はこの3年間で300円台まで下落したまま。 投資家は今後の業績回復を全く織り込んでいないのだ。 なぜか?

その答えは「キャッシュフロー計算書=CF計算書」の中にある。損益計算書(PL)を見る限り、業績は回復しているように思われる。 だが、CF計算書は別のストーリーを語る。
すなわち「多額の資産や有価証券を売却することでお金を得る一方で、ハイテク企業の生命線とも言える投資を抑制してでも、お金の流出を抑えている」というストーリーだ。

富士通の不振の原因は、国内企業の情報化投資の抑制によりメーンフレーム(汎用大型コンピューター)からパソコン、通信機器まで揃えたハード部門が一気に不振に陥ったことにある。 さらに価格競争が激しい半導体、海外の通信事業が赤字を増やし続け、唯一好調なシステムサービス事業だけでは支えきれなっているのだ。

CF計算書は貸借対照表(BS)、PLに続く第3の計算書と言われいる。これは企業の小遣い帳と考えればいい。ここに記録されているのは「損益」とは違う。あくまでも手元に残った「キャッシュ」の内容だ。ここでキャッシュと言うのは現金に加え、3カ月以内に現金化できる有価証券などを合算したものである。

「勘定合って銭足らず」の言葉のように、帳簿上の数字には企業の判断が入る。 だが現金なら誰が数えても同じ。お金の出入だけをみるCFは正確な経営状態を物語る。それだけではなく、企業が将来に向けて積極的に投資をしているか、あるいは財務体質の強化を図っている状態なのかも見えてくる。企業の今と将来が見えてくる計算書なのである。

 CF計算書は基本的に3つの部分から構成されている。通常の営業活動によって発生したキャッシュの出入りを記録した「営業活動によるCF」。投資に関するキャッシュの出入りを記録した「投資活動によるCF」。そして、借入、増資、配当のような財務に関するキャッシュの出入りを記録した「財務活動によるCF」だ。

3.ADSLがこの勢いで伸び続けるわけではない、今年度が節目=NTT東(6.6 ロイター)
NTT東日本の三浦惺社長は、ロイター通信とのインタビューで、ブロードバンド市場をけん引しているADSLサービスについて、FTTH普及との兼ね合いから、今年度が一つの節目だ、との見方を示した。

三浦社長は、ADSLからFTTHへの移行時期について、「ADSLは2カ月無料キャンペーンなどもあり、だいぶ手ごたえを感じている。 しかし、いつまでもこの勢いで伸び続けるわけではない。 今年度が一つの節目になる」との認識を示した。 そのうえでFTTHに関して、「値下げのほか、工事期間の短縮などで、明るい兆しも見え始めている。1日1000件以上(開通)工事をできる体制も整えた。光(ファイバーサービス)がメインになるのが見えてくるのは、来年度からだ」との見通しを示した。 同社は今年度末にFTTHサービス「Bフレッツ」で50万加入をめざしている。

  
4.【詳報】マイクロソフト社長交代の真相,“平井社長”への布石人事か(6.6 日経コンピュータ)
 マイクロソフトは6月6日、社長交代人事を発表した。阿多親市社長(44)は6月30日付で退任し、7月1日付で米本社のマイケル・ローディング バイスプレジデント(39)が新社長に就任する(本誌Webニュースで既報)。

 じつはマイクロソフト社内では「ローディング氏が日本専任のバイスプレジデントになる」と社内向けにアナウンスされた昨年末から、阿多社長の交代説がささやかれていた。それに拍車をかけたのが、米IBMソフトウエア・グループ担当バイスプレジデントだった平井康文氏(42歳)を5月1日付けで日本法人の取締役に迎え入れる人事だ(本誌Webニュースで既報)。

 これらの人事は、サーバー向け事業の業績不振による“テコ入れ人事”と見られており、大手パートナ幹部は今年1月の時点で「この半年が阿多社長の正念場」と今回の社長交代を予見するかのコメントをしていた。

 ローディング氏は2001年3月から、米本社のバイスプレジデントを兼務する形でアジア太平洋地域を統括するマイクロソフト アジアリミテッドの社長(プレジデント)を務めていた。オフィスは東京・笹塚の日本法人本社内にあったが、直接日本法人の経営には関与していなかった。ところが2002年12月末に突然、日本専任担当バイスプレジデントという新しい役職ができ、ローディング氏が就任するアナウンスが米本社からなされた。

 この人事は、「いままで日本法人の経営に直接かかわらなかったローディング氏が、これからは、かかわるようになる」という意味を持っており、「業績不振を受けたテコ入れ」とされている。関係者によると、「事実上、阿多社長の権限の半分以上がローディング氏に移譲する形になった。阿多社長はアナウンスされたときに、がっかりしているように見えた」という。

 
5.【速報】ERP業界に激震,オラクルがピープルソフトを買収へ(6.7 日経BizTech)
米オラクルは6月6日(米国現地時間)、ERPパッケージ(統合業務パッケージ)・ベンダー大手の米ピープルソフトを買収する計画であると発表した。 買収額は1株あたり16米ドルで、総額51億ドルの予定。

 ピープルソフトは6月2日(同)に、中堅ERPパッケージ・ベンダーのJDエドワーズを買収することを発表済み。 オラクルのERP関連売り上げとピープルソフト、JDエドワーズの売り上げを加えると、ほぼ55億ドルに上る。 業界トップの独SAP(2002年12月期売上高は約74億ユーロ=約86億ドル)には達しないが、差は大きく縮まることになる。

 6月3日(オランダ現地時間)には、中堅ERPパッケージ・ベンダーであるオランダのバーンが、米国の大手投資会社「ジェネラル・アトランティック・パートナーズ」と私設投資会社「サーベラス・キャピタル・マネジメント」からなる投資グループに買収されることが発表された(本誌Webニュースで既報)。わずか1週間足らずで、ERPパッケージ業界は大きく様変わりすることになる。
 

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