週間情報通信ニュースインデックスno.405 2003/05/10

1.ソニーショックが招いた株安連鎖の危機(5.7 日経ビジネス)
ソニー株の暴落に端を発し、日経平均株価がバブル後の最安値を割り込んだ「ソニーショック」。 その影響は電機業界にとどまらず、日本経済全般に及ぶ。 何と言ってもソニーは、日本の株式市場でその成長神話が投資家層の拡大を促して、市場の発展に貢献した優良銘柄の代名詞である。

そのソニー株が決算発表を受けて、4月28日現在で2日連続のストップ安を記録したのである。 日本経済の大きな転換点を示唆している、と考えても不思議ではあるまい。

ソニーが売り浴びせられ、相場の下げを先導したのは、ソニーを見る市場の目が、それだけ大きく変わり始めたからにほかならない。 4月28日時点で、株価は市場で下値のメドの1つとささやかれ始めた1株純資産に当たる2466円にあと254円に迫った。

株式市場を揺るがしたソニーショックの直接の原因は、2003年1−3月期で主力のエレクトロニクス事業が1161億円という巨額の営業赤字に転落し、そこから抜け出すためのシナリオが見えてこない、という投資家の不安感にある。 厳しく表現すれば、「ソニーのエレクトロニクス事業はもはや高収益を期待できない」と突き放す、本業への不信感と言っても構わない。

今回の2003年3月期決算では、「メディア企業」としてのソニーを支える事業はむしろ健闘を見せている。 ゲーム事業は売上高営業利益率11.8%に達し、懸案だった映画事業も7.3%と10%に迫る勢いで、この2事業だけで連結営業利益の90%近い金額を稼ぎ出した。 「コンテンツを持っているソニーの強み」を発揮するという意味で、出井会長が描いていた未来戦略は、着実に収穫期を迎えていると言える。

 一方で、米マイクロソフトやインテルが警戒したAV(音響・映像)の雄としてのソニーは、2003年3月期通期でも、エレクトロニクス事業の売上高営業利益率が0.8%という低収益にあえぐ。メディア企業としての基盤を固めることの代償が、世界一のブランド力を誇るAV事業の地盤沈下であり、全売上高の3分の2を占めるエレクトロニクス事業の停滞だったのだとしたら、失ったものはあまりにも大きいと言わざるを得ない。

高付加価値のデバイスを軸に、新しい機能や性能を盛り込んだ新製品を世に送り出すシャープやパイオニアのような戦略を、果たしてソニーは徹底してきたのかどうか。 自社ブランドのデジタルカメラを後回しにしてでも、請負生産で利益を優先する三洋のような泥臭さがソニーにあったかどうか。 その片方でも発揮できていれば、世界有数のブランド力を持つソニーが、株式市場の不安を刺激するような事態には陥らなかったはずだ。
 

2.心を鍛える処方箋、一流選手がストレスに強いのはなぜ(5.7 日経ビジネスアソシエ)
時代はますますタフになり、仕事で自己実現を果たすために突破しなければならない壁はさらに厚くなっている。 心の元気を保ち、落ち込みから立ち直るためにはどんな発想や姿勢で仕事に取り組めばいいのか。 どんなリフレッシュ法が有効なのか。 スポーツメンタルトレーナーの高畑好秀氏に話を聞いた。

Qスポーツ選手と一般のビジネスパーソンとではメンタル面に違いはありますか?
心の弱さという意味では、スポーツ選手も一般の人もそう変わりませんね。 どんな競技にもスランプはあるし、負けた後はかなりストレスを感じるものです。 逆に優勝が懸かった試合の前や自分のプレーで勝敗が左右される場面などでもプレッシャーがかかります。

Q選手たちはそうした精神面をどうコントロールしているんでしょうか。
最も大切なことは意識の高さです。 意識が高い選手はメンタルコントロールもうまい。 たとえばイチロー選手はボールのわずかな重量の差や投球の変化を正確に見極めることができる。 常に高い意識を持っているからです。 すると、自分のこともチームの状態も冷静に判断できるから、練習の仕方が変わってきますね。

Q冷静な分析力を持っているのですね。
今、自分に何が必要か、自分の行っている練習の意味は何か、どこにどう役立っていて、それが今後どのように生きていくのか。 それが分かっていれば、ストレスを感じる前に問題を解消できるのです。 最近は何も考えず、ただコーチの言う通りにメニューをこなす選手が結構多く、そういう人はストレスに弱い。 自分で答えを見つけられないからです。

Q常に仕事のことを考えているとストレスになる人もいますが?
「仕事のことなんて考えたくもない」という状況に陥ったら、初期の頃の意欲や「仕事が好き」という気持ちを思い出し、原点に返ることです。 また、それとは逆に、「いつでもやめられる」と考えることも必要。 仕事のことはしっかりと考え、しかし適度な距離を保てる人がスポーツでもビジネスでもいい成績を残せると思います。

3.検証:ITキーワード 「オープンソース」(5.8 日経BizTech)
オープンソースと言うと、「コミュニティ」や「ボランティア」といった言葉が思い浮かび、ビジネスとは関係ない話だと考える人が少なくないだろう。 しかし、企業の情報システムと非常に関係の深いところで、オープンソースの活用が始まってきている。

理由は二つ。 ブラックボックス化されたOSでは、大事な情報を外部に漏洩させてしまうコードが入っていても分からない。 オープンソースを採用することでこのリスクを避けようとする動きが活発化している。 もう一つの理由として、政府や企業にとって、情報処理システムに対する投資額削減が避けて通れないものになってきたことがある。 経済の低迷が原因だ。
オープンソース・ビジネスは今後、「第2世代」へと突入していくことになる。
 

4.ジャパンネット銀行,サーバー障害で全面ダウン。復旧は週明けにずれ込む見込み(5.9 日経コミュニケーション)
オンライン専業のジャパンネット銀行で,ユーザーによる残高照会や振り込みなど,サービスが全面的に利用できない状態が続いている。パソコンやブラウザフォン経由のインターネット,電話,提携ATMのすべての手段が使えない。

5月8日の午後6時15分から全面的に利用できなくなり,9日の午後2時時点でも復旧していない。 当初「9日午前中には復旧する見込み」(企画部)としていたが,正午には「9日午後3時までに復旧できない可能性がある」(同)と訂正がなされた。 本格的な復旧は週明けにずれ込むものと見られる。

原因については,「データベース・サーバーに障害が出た事実をほぼ特定している」(企画部)という。 同社はデータベース(DB)サーバーを,メイン(神奈川県大和市)とサブ(兵庫県明石市)の2カ所に設置。 ほぼリアルタイムで,両サーバーの情報を複製して更新する。 今回は,このDBサーバー内のデータを複製しているソフトウエア・モジュールに障害が起きた模様。 ただ障害を引き起こした元々の原因については不明。 預金データなどの情報に関しては「データベースに問題ない。 復旧後は従来どおり取引できる」(同)としている。

ジャパンネット銀行は,日本初のオンライン専業銀行として2000年9月に設立。同年10月にサービスを開始した。2003年3月末の口座数は約65万。株主は三井住友銀行,富士通,日本生命保険など。

5.Yahoo! BB、24Mサービスを追加か--孫社長が口滑らせる(5.9 日経BizTech)
ソフトバンクの孫正義社長は2003年5月9日、同社の決算説明会で、回線速度が最大24Mbps以上の高速ADSLサービスをYahoo! BBに追加することを明らかにした。 24Mbpsという数字は説明会の壇上で、孫社長が記者の質問に対して口を滑らせたもの。 24Mbpsであるかどうかについて正式に認める発言はなかったが、おそらく同回線速度のADSLサービスを、近く正式発表するものと思われる。

 24MbpsのADSL技術は1月末にITU-T(国際電気通信連合・電気通信標準化部門)で仕様が確定したばかり。 NTT東西も含め、他のADSL事業者も24MbpsのADSLサービスを近く提供すると言われている。

 決算説明会ではYahoo! BB事業の現状説明があった。孫社長によれば、現在3万7000円かかる1ユーザー当たりの獲得費を“考慮しなければ”、6月には課金ユーザー数が200万人を超え、“黒字化”を達成できるとしている。 顧客獲得費には、街角でモデムを配るといった営業手法に伴う費用、営業インセンティブ、2カ月の無料キャンペーンにかかる必要等が含まれる。
 

 ホームページへ