週間情報通信ニュースインデックスno.398 2003/03/22

1.TRONの生みの親と組み込みLinuxが握手(3.18 日経BizTech)
次世代の組み込み機器プラットフォーム「T-Engine」を開発するT-Engineフォーラム(会長:坂村健・東京大学教授)とモンタビスタソフトウエアジャパンは2003年3月18日、T-Engine上で動くLinuxを開発すると発表した。 T-Engineは組み込み機器用のOSとして普及しているITRONの技術をベースとするもので、リアルタイム性に優れる。 一方、Linuxは豊富なアプリケーションやミドルウエアの資産を持つ。 両技術を融合することで、組み込み機器の開発者は双方の利点を同時に享受できるとする。

 両者が開発するLinuxは、T-EngineのOSであるT-Kernel上で動くもの。 つまり、T-Engineのミドルウエアの一つとしてLinuxを動かす。 両者は年内に、T-Kernel上のLinuxを「T-Linux」として仕様策定し、プロトタイプの開発を行う。 正式リリースは2004年を予定。開発したLinuxはオープンソース・コミュニティへ公開する。

 なお、T-Engineのミドルウエアには他にもJavaやBluetoothプロトコルスタックなど様々な機能を持つものが登場しつつある。各ミドルウエアはプロセス間通信によってデータの送受信が可能である。

2.米サン、Webサービスの普及に新提案(3.20 日経BizTech)
米Sun Microsystemsは、同社が率いるJava関連開発者コミュニティJava Community Process(JCP)にビジネス・インテグレーション・アーキテクチャの取り組みを提案した。 Sun社が米国時間3月19日に明らかにしたもの。

標準化したビジネス・インテグレーション・アーキテクチャを提供することにより、Java開発者の統合ソリューション構築を支援する。 「ビジネス・インテグレーションがWebサービスと即座に連携できるようになれば、Webサービスの普及が加速化し、統合のコストや煩雑さも削減できる」(Sun社)。

Sun社Java Web Services部門バイス・プレジデントのMark Bauhaus氏は、「新たなアーキテクチャがビジネス・インテグレーションの様相を変えるだろう。オープンな標準規格ベースのインフラを提供し、個別の統合システム間の相互接続を可能にする」と述べた。
 

3.CWCがIPネットで、東西NTTの県間通信に対応(3.20 日経BizTech)
クロスウェイブ コミュニケーションズ(CWC)は4月1日、同社の「広域IPプラットフォームサービス」に新たに「県間ポート・メニュー」を追加する。 NTT東西地域会社が3月に地域IP網を県間接続したのを受けた新メニューである。

これまでの同サービスは、都道府県単位の「地域ポート」しか提供していなかった。このためユーザーは、例えば、東京、神奈川、千葉、埼玉、山梨の5カ所の拠点を接続する場合にも、最低五つの地域ポートを契約せざるを得なかった。(米田 正明)

4.ソニー出井会長がアカデミー賞出席を中止(3.21 日経BizTech)
米軍によるイラク攻撃の波紋が、映画界で最も栄誉ある祭典に影を落としている。 3月20日、ソニーの出井伸之会長兼CEO(最高経営責任者)は23日に米ロサンゼルスで開かれる予定の第75回アカデミー賞受賞式への参加を取りやめた。
 
受賞候補者が攻撃に抗議してアカデミー賞をボイコットする動きもある。 最優秀外国語映画賞にノミネートされているフィンランドの映画監督、アキ・カウリマスキ氏は20日、授賞式を欠席する意向を明らかにした。 「米国が恥ずべき経済的な理由から人間に対する罪を犯しているときに、授賞式に参加することはできない」。 映画の日本での配給会社によると、カウリマスキ氏はボイコットの理由をこう説明している。 「レニングラード・カウボーイズ」などの作品で、カウリマスキ氏は日本でも良く知られている。

しかしながら、ボイコット以前の問題でアカデミー賞受賞式が延期になる可能性も少なくない。 テロの標的になる心配に加えて、海外在住の参加者が出席の予定を変更するケースが増えつつあるからだ。しかも、米大手テレビ局のABCはイラク攻撃の報道との兼ね合いから、式典自体を中継しない可能性もあることを明らかにしている。
 

5.NTT東日本が猛反発、「ソフトバンクBBのISDN無視はおかしい」(3.21 日経BizTech)
ADSL(asymmetric digital subscriber line)などの干渉問題について議論している総務省のDSL作業班は3月20日、7回目の会合を開催した。今回の会合で目立ったのは、NTT東日本がソフトバンクに対する意見書を提出したこと。これは、2月28日にソフトバンクBBがITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)に出したコメントに反論するものだ。

 ソフトバンクBBは、VDSL回線上に周波数を分けて、東西NTTのISDN回線を多重する技術(「G.993.1」のAnnex F)や、FTTHの高速PON(passive optical network)技術(「G.984.2」)などの標準化に反対意見を表明している。
 
 
 

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