週間情報通信ニュースインデックスno.395 2003/03/01

1.IP電話の全面導入で通信費を半減へ東京ガス(2.24 日経情報ストラテジー)
東京ガスは6月から、IP(インターネット・プロトコル)技術を使った内線電話網を構築する 。IP電話機を順次導入していき、2006年までに約2万台を導入する計画だ。
本支店などの拠点内、および拠点間の内線電話にLANやWAN(広域通信網)を使うことで、現在年間約10億円かかっている通信費を5億円以下に削減するのが狙い。1万台以上の電話機を保有する企業が、内線網をIP電話に切り替えるのは初めてのケースだ。

 まず、今年6−9月に本社内の電話機3000台をIP電話機に切り替える。2006年6月までには支店などの全100拠点に広げていく。
東京ガスは、IP技術を使った内線電話を利用するためにネットワーク全体を見直す。NTTデータがネットワークの再構築を担当する。 WANにはケーブル・アンド・ワイヤレスIDC(本社東京)の広域LAN「高速イーサネットサービス」を採用。 一方、IP電話はフュージョン・コミュニケーションズ(本社東京)のサービスを利用する。
IP電話の導入により、東京ガスはPBX(構内交換機)装置が不要になる。ネットワークの運用費で大きな比重を占めていたPBX関連の費用を削減できる。

2.ハウステンボスが会社更生法適用を申請、負債2290億円(2.26 ロイター)
帝国データバンクによると、九州最大のテーマパーク「ハウステンボス」は、長崎地裁佐世保支部に会社更生法の適用を申請した。 負債総額は、2290億円。

ハウステンボスは、1992年にオープンしたテーマパーク「ハウステンボス」の運営会社として、「オランダ村」や「ノアの劇場」などの遊戯施設のほか、分譲別荘やマンション、飲食店を含む長期滞在型観光施設として人気を集めた。 96年には、約425万人の入場者を記録し、97年3月期の年収入額は496億円と過去最高となった。
しかし、その後は、東南アジアの観光客の足が北海道など、他の観光地に奪われ、入場者は減少。分譲別荘などの売れ残りもあり、資金面は圧迫された。

3.レンタルとユーズドの時代の「流通」と「価値」を考える(2.26 日経SmallBiz)
▼日本文芸家協会が「書籍流通の理想をめざして」というシンポジウムを行った(日本経済新聞、2月23日)。
▼基調講演は作家の佐野眞一さん。「ダイエーを崩壊させたのは中内さんではなく、消費者。大量出版時代は終わりを迎えたのに、出版界は中内さんよりも3周遅れている」と警告。
▼一人勝ちの新古書店ブックオフの社長は、「価格破壊や流通革命を目指したわけではない。捨てられてきた本を読んでもらおうと始めた。出版社も返品本を破棄せず、新古書店にまわしてほしい。著者には一定の対価を支払う用意がある」と発言。
▼取次会社トーハンの社長は、「いまは40万点以上を在庫しており、読者が50円料金を上乗せしてくれれば3日以内に全国の4500の書店に本を届けられる」と話した。ほかに、「ベストセラーを貸し出す図書館」という非難への日本図書館協会理事の反論なども。
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 出版界では、このところ、新古書店と図書館が目の敵にされているが、それはいうまでもなく流通の問題でもある。
  多くの商品は、川上から川下へと流通する。それが、長い間の仕組みだった。作り手から、売り手へ。売り手から使い手へ。生産元から長い航海によって運搬されて消費者に渡ろうと、大量に生産され効率よい流通にのって多くの人の手にほぼ同時に渡ろうと、――つまり、スパンが長かろうと短かろうと、一方通行であることには変わりはない。しかし、いまは、レンタルとユーズドの時代になろうとしている。新しい商品と、レンタルと、ユーズドが同じ扱いで市場に出回っている。生産者は、新しい商品を出し続けることで対抗するしかない状況に陥ろうとしている。それは一方的な体力戦であり、どちらが先に息切れするかは目に見えたことではないだろうか。

4.中国のITサービス市場、年率20%近い伸びへ=データクエスト(2.26 ロイター)
中国の情報技術(IT)サービス市場は、金融サービス会社による需要増大を受けて、今後4年間20%近い年率で拡大する見通しだ。
調査会社データクエストが報告書のなかで明らかにした。

同報告書によると、同市場の売上高は今年、昨年の42億ドルから49億ドルに拡大し、2006年には89億ドルに達する、とみられている。
同社のアナリスト、ハズラ氏は、中国の銀行が自由競争に備え、北京オリンピックを控えてクレジットカード事業に力を入れ、また中国の保険市場が拡大するにつれて、ITサービスに対する支出は増大する、と述べた。 ただ報告書は、同市場は今後数年において、銀行の債務、沿岸部と内陸部の経済格差、中産階級の少なさなどの困難な課題に直面する、としている。

5.電子政府先進国の韓国が勧める便利な生活(2.28 日経BizTech)
世界的なIT先進国といわれている韓国社会に関するセミナーが2003年2月28日、東京都内で一般向けに開かれた。 テーマは「韓国インターネット産業と電子政府の現状」(主催:韓国大手経済団体の韓国貿易機関)。 世界的なITバブルが崩壊した今でも、韓国社会ではライフスタイルや社会のインフラとしてネットが深く浸透していることを実例を挙げながら説明した。 特に2002年11月に韓国で始まった電子政府が人々のライフスタイルに恩恵をもたらしている事例を紹介しながら、韓国企業が日本の電子政府導入で協力できることをアピールした。

講演したのは電子政府事業など手がけるイーコーポレーションドットジェーピーの廉宗淳(ヨムジョンスン)社長。 廉氏は韓国で2002年11月に本格稼動を始めた電子政府について、「単なる行政手続きが電子化されたという効率的なことにとどまらず、電子政府によって人々の生活が豊かになるようになった」点を強調した。 住民票の請求や違法駐車の確認などがネット上で気軽にできるようになったことに加えて、ネット上の医療診断や老後の年金受給額の算出などもできる新しい社会制度を紹介した。

 さまざまなシステムが統合されていることで、行政に関する最新の統計情報を簡単に入手できるメリットなどについても言及した。 また、電子政府の強化によって、鉄道用カード/銀行キャッシュカード/クレジットカードなどを統合した便利なカードの普及にもつながった。

 電子政府を導入するに当たって最も重要なことが、住民一人ひとりに固有の番号を付与する“国民背番号制”の認証システムである。 韓国では、大統領の強いリーダーシップで住民票の番号による背番号制の導入を決めた。 一方の日本では、個人情報の漏洩などセキュリティ面などを心配するあまり、導入に積極的でない地方自治体がある。

日本での電子政府導入についての議論として、マイクロソフト製にするか、オープンなLinuxを採用するかで議論がわかれていることについては、「“低価格でよいもの”という観点でシステムを選べば、どちらになるかは、大きな問題ではない。早期に導入することが大切だ」との見解を示した。(小川 計介)
 
 
 
 
 
 

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