週間情報通信ニュースインデックスno.392 2003/02/08
 

1.時代を超えた「独占は悪」--NTT初代社長真藤恒氏が逝去(2.4 日経ビジネス)
総裁室ではよく1人で英エコノミスト誌を読みふけっていた。 1日100本を超すヘビースモーカー。 若い頃、リベット打ちで耳をやられたせいで、会話は補聴器が頼りだった。 大組織のトップというにはいささか不釣り合いの老人は、いったん話を始めると豹変した。 自らの思いを熱く語るあまり、指が小刻みに震える。 そのたびに、セブンスターの燃え滓がポロポロと膝の上に落ちた。

通信担当の記者として真藤恒氏に接したのは15年ほど前のことだ。電電公社の民営化という大仕事をほぼ成し遂げ、周囲は「真藤の爺さん」と呼んでいたが、すごみは圧倒的だった。 人呼んで「ドクター合理化」。合理化=人員削減という意味なら、電電改革でやったことは逆だ。「生首は切らない」が口癖で、NTTは労使蜜月の中で生まれた。多くの血が流れた国鉄改革とは対照的である。

最後にメディアに登場したのは1995年春。 本誌のインタビュー記事だ。 「民営化は万能薬ではない」とし、大事なのは競争状態を作ることだと語っている。 「事業の独占を放置したまま民営化すると、逆に民業圧迫になる」と。 そして今年4月、競争相手が現れないまま、日本郵政公社が誕生する。 独占こそ悪。 競争状態を作り出せ。 真藤氏の主張がいまだに異端の言説に聞こえるとしたら、そこに日本の閉塞の根っこがある。

2.「現時点では何も決まっていない」、日本テレコム売却報道で(2.5 日経BizTech)
2月5日付日本経済新聞朝刊は、英ボーダフォンが日本テレコムを米リップルウッド・ホールディングスに売却する交渉に入ったと報じた。 この報道に対して5日午前、日本テレコムの持ち株会社である日本テレコムホールディングスとリップルウッドは、それぞれコメントを発表した。

日本テレコムホールディングスは、「当社は固定通信事業の売却について、リップルウッド・ホールディングスを含めた複数社からアプローチを受けていることは事実。 ただし、現時点では何も決まっていない。 当社としては、お客様に対するサービスの継続、すべての株主・社員の利益を損なわないこと、そして将来の日本テレコムの発展を考慮に入れて検討を進めいく」とのコメントを発表した。

3.SIP対応のVoIPクライアントの新版,米社が国産PDA3機種などに搭載してデモ(2.5 日経コミュニケーション)
携帯情報端末(PDA)向けのVoIP(voice over IP)ソフトウエアを開発・提供している米ブイ・エル・アイは2月5日,千葉県幕張メッセで開催中の「NET&COM2003」で同社の最新版のクライアント・ソフト「Pocket Gphone 2.0」を公開した。

最新版ではIP電話サービスの標準プロトコルであるSIP(session initiation protocol)に対応。SIP対応のゲートウェイ・サーバーなどと連携させることで一般の加入電話などとの通話ができる。 会場では,OSにマイクロソフトのPocket PCを搭載する東芝「GENIO」,富士通「Pocket LOOX」,CE.NETを搭載する日立製作所の端末などにGphoneを搭載し,無線LAN環境での音声通話をデモンストレーションした。

また,VoIP端末同士の接続を実現するリダイレクト・サーバー・ソフト「Gphone Buddy Server」と,それと連携するボイス・メール専用サーバーも公開した。 クライアント用のVoIPソフトはPDA向けだけでなくパソコン向けにも提供しており,サーバーと組み合わせることで企業内の内線電話システムとして活用できる。

4.NET&COM:「時間、距離、情報量の限界を超える」――NTTの和田社長、光構想への思いを力説(2.6 日経コミュニケーション)
「映像で保存された現在や過去の多様な情報に、ネットワークを介していつでもアクセス可能になり、すべての人の知的活動がすごく豊かになる。 そんな未来に思いをはせながら、光新世代ビジョンの実現に取り組んでいる」――。 NTT持ち株会社の和田紀夫社長は2月6日、「NET&COM2003」の基調講演で、昨年11月下旬に発表したグループ5カ年構想にかける意気込みを力強く語った。 光新世代ビジョンは、5年後に光ファイバを中心としたブロードバンド回線を使って何ができるようになり、それに向けてNTTグループがどう取り組んでいくかを示したもの。NTTが「RENA」とよぶネットワーク・アーキテクチャに基づいた新IP網を構築し、リアルな映像を双方向でやり取りできるようにする。

5.【NET&COM2003速報】「IPセントレックスが電話の常識を変える」−−NTTデータの松田氏が講演(2.6 日経コミュニケーション)
「私の言いたいことは単純。高価なPBX(private branch exchange)をどんどんなくして,コストダウンを図りましょうということ」。 2月5日から千葉市・幕張メッセで開催されている「NET&COM2003」の「ネット・ソリューションI」フォーラムで,NTTデータの松田次博第二法人ビジネス事業部ネットワーク企画部長が,共同利用型のVoIP(voice over IP)サービス「IPセントレックス」の魅力を語った。

また,松田部長は「オープンなIP電話ネットワーク作り」が今後ますます必要になると力説。 具体的には,(1)特定のベンダーに依存しない,(2)特定の通信事業者に依存しない,(3)ユーザーが常にサービスや製品を自由に選択できる、の3点が重要だと主張した。

こうして構築したIP電話ネットワークは,「高価なIP-PBXも,高価なIP電話機も不要。ユーザーにとっても,ネットワークを提供する側にとってもハッピーだ」(松田部長)。講演会場を埋め尽くした聴衆に訴えかけた。
 
 
 
 

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