週間情報通信ニュースインデックスno.390 2003/01/25

1.MSとソニー、デジタル家電で覇権争い激化(1.21 日経BizTech)
1月9日から12日まで、米ラスベガスで開かれた世界最大の家電の展示会である国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)は、かつてない盛り上がりを見せた。 出展した企業の数は約2200社で、来場者は10万人を超え、過去最高の水準を記録した。 昨年11月に開催されたコンピューター業界の展示会であるコムデックスが2000年をピークに年々縮小し、参加企業数も約1000社と低迷しているのとは対照的だ。

CESが盛況だった最大の理由は、コンピューター関連企業の参加が急増したことにある。 今回の基調講演には、IT(情報技術)業界の大物が顔をそろえた。 米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長、米デル・コンピュータのマイケル・デル会長、米インテルのクレイグ・バレットCEO(最高経営責任者)がその代表だ。

なぜ多くのIT企業が家電製品の展示会であるCESに熱い視線を注ぐようになったのか。以前から言われてきた「ITと家電の融合」が急速に現実化していることが一番の理由だ。 パソコンを使って音楽CDを複製したり、デジタルカメラで撮影した画像を電子メールでやり取りしたりするのも最近では当たり前になった。 高速インターネットの普及も、ITと家電の融合を強力に推進している。

もう1つの理由は、IT関連企業にとって、低迷を抜け出すための数少ない突破口が家電分野だからだ。 企業のIT投資が低迷している一方で、デジタル家電製品に対する消費意欲は底堅い。

家電分野にコンピューター業界の盟主として、最も熱心に取り組んでいるのはやはりマイクロソフトだ。 基調講演に登場したマイクロソフトのゲイツ会長はパソコンを中心に家電分野が発展していく姿を熱心に語った。 「携帯電話やテレビがパソコンに代わって次の時代の主役になるわけではない。 パソコンを含むすべての製品が共存する世界になる」。
 マイクロソフトは家電分野に勢力を拡大するため、様々な製品群を勢ぞろいさせた。 例えば、ゲイツ会長が講演した1月8日に発売された「スマートディスプレイ」。 パソコンから取り外して、居間でも寝室でもどこにでも持ち歩ける液晶ディスプレーだ。無線通信機能があり、テレビ番組を見るだけでなく、インターネットに接続してホームページの閲覧もできる。

「ウィンドウズXPメディアセンターエディション」というテレビ番組の録画・再生や音楽の編集機能を備えたOS(基本ソフト)を搭載したパソコンも紹介した。 松下電器産業はマイクロソフトと共同で、家電製品でパソコン用の音楽や映像のファイルを再生する技術を開発している。 既に新たに発売するDVDプレーヤーで、マイクロソフトの映像や音楽の再生方式に対応することを発表した。 しかし、一方で松下電器は、家電向けのOSでは無償で再配布が可能な「リナックス」をソニーと共同で開発している。 

マイクロソフトに対して、家電メーカーとしての独自性を保つことに最もこだわっているのはソニーだ。 前述の通り、家電メーカーで唯一、CESで基調講演をした安藤社長はこう明言した。「インターネットの高速化に伴い、テレビが再び主役になる」。 パソコンだけがインターネットに接続できた時代は終わり、入り口となる機器は何でも良くなったからだ。 「最も魅力的な映像を楽しむにはテレビが最適だ」と安藤社長は主張する。 同時に、家電向けのOS開発ではリナックスを強力に推進していく考えを強調した。

2.米SunがLinux対応ソフトの新製品などを発表(1.23 日経BizTech)
米Sun Microsystemsは、同社のx86サーバー市場への拡張をサポートする幅広いLinux対応製品、プログラム、業界賞の受賞などを、米国時間1月22日に発表した。 「世界の企業は、Linuxの価値を活用したいと考えている。 Sunはこれまで以上にLinux、x86サーバー、デスクトップ市場に製品を投入し、パートナーシップ、プログラムを組んでいる。 Linuxは、Sunに成長のチャンスをもたらす。 そのため、引き続き『Sun ONE』製品と『Mad Hatter』プロジェクトの両方を通して、Linuxで動作するエンタープライズ級のソフトウエアを作成して行く予定である」(同社の執行副社長のJonathan Schwartz氏)。

3.米IBM、Linux対応のハード/ソフト/サポートなどを発表(1.23 日経BizTech)
米IBMがニューヨークで開催された「LinuxWorld New York 2003」で米国時間1月22日、Linux対応の新しいソフトウエアやハードウエアのほか、Linux対応PDA向け参照設計、Linuxアプリケーション開発者向けサポートなどを発表した。 主な内容は以下の通り。

・「Lotus iNotes Web Access」対応Linuxクライアント:
 Lotus iNotesがLinux用Netscapeに対応し、WWWにログオンするだけで電子メールや予定表などLotus Notesの機能を利用可能となる。 これによりLinuxユーザーは、柔軟なブラウザ・ベースのメッセージングを使えるので運用コストなどを削減できる。

・Java/Linux対応の低消費電力機器向け参照設計:
 ハードウエアおよびソフトウエアからなる参照設計で、PDAやハンドヘルド・コンピュータなど低消費電力機器を対象とする。プロセサは「IBM PowerPC 405LP」、OSは米MontaVista SoftwareのLinuxカーネル「MontaVista Linux Consumer Electronic Edition(CEE)」を採用する。2003年第2四半期に利用可能とする予定。

・「IBM Tivoli System Automation for Linux」:
 システム運用にかかる複雑さとコストを削減する目的の高可用性ソリューション。システムに関する問題の自動検出/修復などを行うという。「IBM eServer zSeries」「同xSeries」に対応する。

4.米Red Hat、大企業のLinuxシステム管理用サービスを強化(1.24 日経BizTech)
米Red Hatは米国時間1月23日、大企業向けLinuxの総合的な構築に向けた計画を明らかにした。 「Red Hat Network」サービスで提供している大規模企業向けシステム管理の枠組みに新機能を追加する。 Red Hat Networkは、Red Hat Linuxシステムのバグ修正やセキュリティ・アップデートといった更新情報を配信するシステム管理サービス。 企業はWebを介して、安全かつ容易にRed Hat Linuxを管理できるようになる。 今回発表した計画では、Red Hat Networkの機能に、デバイス監視、トレンド分析、SLA報告、自動障害管理などの機能を組み合わせる。 「Linuxが大企業向け主要アプリケーションの分野で勢いをつけるとともに、包括的なシステム構築における管理性の重要度も増している」(Red Hat社Engineering部門上級バイス・プレジデントのPaul Cormier氏)

5.ADSLとネットVPNでテレビ会議--コジマが全店舗に導入(1.24 日経BizTech)
家電量販店大手のコジマは、全国249の店舗全てにテレビ会議システムを導入した。 稼働は1月2日。 現在は、徐々にコンテンツを拡充している段階。 専用装置ではなく、パソコンを結んで会議する形をとる。 「全国最大級のビデオ会議ネットワークに耐えうる性能を重視してシステムを決定した」(コジマ)という。

コジマは、ビデオ会議を、本社幹部から全店長への指示や、販売方法の説明、店長会議などに使う。 これまで移動にかかっていた費用と時間を節約すると同時に、的確な情報伝達や顧客サービスの充実に役立てる。
 
 
 

 
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