週間情報通信ニュースインデックスno.383 2002/11/23
 
 

1.COMDEX:“講演対決”となったHP・SunのCEO(11.19 日経BizTech)
2002年11月18日にCOMDEX Fall 2002会場内でシリコンバレーを代表するHewlett-Packard(HP) CEOのCarly Fiorina氏とSun Microsystems CEOのScott McNealy氏がほぼ連続して講演を開いた。

 「FedExやAmazon、BMWのF1チームは『絶対に無理だ』と言われてきたことを実現した。 冷笑は何の進歩も生み出さない。“Everything is possible(全ては実現できる)”と信じることで進歩が生まれる」と、前向きなメッセージを繰り返したのはHPのFiorina氏。

 同氏は「テクノロジーが私たちの生活やビジネスを変える例を見よう」と切り出し、分子運動のシミュレーションが新しい病気の治療に役立っていることや前述のBMWのF1チームが躍進した話、DreamWorksが新しいコンピュータ・システムでCGの製作を効率化した例、HPが開発した太陽電池駆動のデジカメとプリンタによって第3世界の国々でもカメラが使えるようになったことなどを挙げた。 これらはいずれもHPの技術を適用しての成功例で、Fiorina氏は「テクノロジーが、それを持つものと持たざるもの、エンタープライズとコンシューマ、大企業と中小企業といった区別を生み出さないことこそHPが求めるビジョンだ」と語った。

 一方、SunのMcNealy氏は「デルは流通チャネルに過ぎない」と定番の毒舌で観客の笑いを誘いながらも「LinuxやSolarisのためにアプリケーションを書くのではなく、もっと上位のレイヤーにあるJavaやXML、Sun ONE環境のために書くべきだ。“Write once、Run web services anywhere(プログラムは一度書けばいい。そうすれば、どのような場でもウェブ・サービスが活用できる)”」と実務的な話題を中心に講演した。

 McNealy氏は“complexity(複雑さ)”をキーワードに「現在のコンピュータ・システムは複雑すぎるところに問題がある」と主張。 講演はいかにその複雑さを解消するかを中心的なテーマとし、同社のSun ONE構想などを紹介する場となった。

2.COMDEX:次世代「Office 11」新機能が明らかに(11.20 日経BizTech)
米マイクロソフトは米国時間2002年11月19日、次世代オフィスソフト「Office 11」(開発コード名)の新機能を明らかにした。今回明らかになったのは、Excel、Word、Outlook、PowerPointの4製品。文書ファイルやメールを、より効率的に作成/管理できるようになるのが、バージョンアップの主な目玉だ。発売時期は2003年の中頃を予定しているという。

 昨年発売したオフィスXPは、ユーザーインタフェースの改良が中心だった。それに対してOffice 11は、XML(Extensible Markup Language)対応のさらなる強化や、部内でのドキュメント管理を円滑にできる機能の搭載など、“これまでにないことができる”バージョンアップとなる。「Excel」「Word」「Outlook」「PowerPoint」の順に、新機能を見ていこう。

●Excel:シート上のデータとウェブページが連携
 XML対応の強化が一番効果的に働くのがExcelだ。 シート上のセルに対して、ウェブサイトのXMLデータを“流し込む”ことが可能になる。 また、計算結果のセルにXMLの要素(ノード)が関連付けている場合、ファイル保存時にその計算結果はウェブサイトに自動的にアップロードされる。 Excelを窓口として、ウェブサービスと連携できるようになるのだ。

 ただ、この機能を利用するには、ウェブサイト側にXMLでデータを受け渡しする仕掛けが必要だ。デモンストレーションでは、金融情報サイト「MSN Money」に似せたテストサーバーから、財務諸表のデータをExcelに流し込み、加工して、その結果をサイトに反映させる内容を紹介した。

●Word:複数の人で同一文書を効率よく編集
 Wordで大きなメリットがあるのは「部内の複数の人が、一つのファイルを編集する」という“協調作業”の場面で有効な新機能「Document Workspace」だ。
Outlookで電子メールを送信するとき、ワード文書のファイルを添付して、画面右側の作業ウインドウで「Live Attachments」を選んで送信すればよい。 その際に、ワード文書は「Document Workspace」と呼ばれる部門サーバーの保存場所にコピーされる。

「Live Attachments」で届いたワード文書を受け取ったユーザーが編集すると、保存時に「Document Workspace」のコピーと自動的に比較される。 コピーと異なる場合は、警告を出すので、各個人にメールで配布したデータに不整合が起こりにくくなる。

 さらに、「Document Workspace」には、編集履歴のメモを付けたり、同じドキュメントを編集する人のメッセンジャーソフトのオンライン状態を表示する機能などもある。ワード文書を開いたとき、作業ウインドウにそれらの情報が表示されるので、円滑な協調作業が実現できるという。
 

3.NECと松下、NTTコムらのIP電話実験に合流(11.20 日経BizTech)
NECと松下電器産業は11月20日、NTTコミュニケーションズ(NTTコム)、ニフティ、ソニーコミュニケーションネットワーク(SCN)の3社が12月以降に開始するIP電話サービスの共同実験に参加すると発表した。

NECと松下電器は、インターネット接続事業者(プロバイダ)などの連合体である「メガコンソーシアム」の幹事会社。 同じく幹事会社を務めるKDDI、日本テレコムと、各社が提供予定のIP電話サービスを相互接続することで合意している。
 

4.理経、新宿で公衆無線LANサービス開始(11.21 日経BizTech)
理経(本社:東京都新宿区)は2002年11月21日、11月26日から公衆無線LANサービス「BizPortal」を始めると発表した。新宿西口地域でホテルやオフィスビル等の公共スペースで利用できるようにする。通信可能エリアはサービス開始当初が4カ所、2003年3月末までに20カ所に拡充する。同社はサービス開始後1年間で3500万円の売り上げを見込む。

 同サービスの特徴は、プリペイドカードタイプの「ワンタイムカード」を利用して接続できるようにする点。同カードを購入し、そこに記載のID、パスワードを入力すればインターネット接続できるようになる。このサービスは、まず無料で誰でもアクセス可能な専用サイト「BizPortalポータルサイト」を開設、そこでIDとパスワードを入力することで、他のWebサイトを閲覧できるようにする仕組み。

5.COMDEX:802.11g対応表明が相次ぐ無線LAN製品(11.22 日経BizTech)
大手メーカの出展が少なく、これといった見所に欠ける今回のCOMDEXだが、数少ないトピックの中で無線LANは多くの来場者を集めていた。今年はCOMDEXに合わせて多くの製品が発表されており、中でも目を引くのがIEEE802.11gをベースとした無線LAN制御チップと、これを採用した製品だ。

 802.11gは、現在主流の無線LAN規格である802.11bと同じ2.4GHzを利用する。 11gは11b機器とも通信できる上、高速な無線LAN規格の802.11aと同じくOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)という変調技術を用いており、最大54Mビット/秒で通信できる。 広く普及している11bとも通信可能。
 

  
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