週間情報通信ニュースインデックスno.382 2002/11/16

1.セブンイレブンが店頭端末を撤去した理由(11.12 日経BizTech)
「2001年度、2003年度の取扱目標額はそれぞれ1500億円、3000億円」。セブン-イレブン・ジャパンのEC(電子商取引)事業子会社であるセブンドリーム・ドットコムが、2000年の設立時に掲げた計画である。 しかし、セブンドリームの関係者によれば、同社は「既に目標を大幅に修正し、身の丈に合った経営を進めている」という。

 11月に入って、店頭情報端末「セブンナビ」の撤去に踏み切ったことは、その「身の丈」経営の一環だろう。 セブンイレブンはこの端末を現在約9300ある全店に導入する計画を掲げていたが、利用状況の低迷から、東京都内約1200店に設置したところで、計画を凍結していた。その後は、取扱商品やコンテンツの充実に取り組んできたが、結局、利用が伸びず、撤去に踏み切った。 比較的利用されていたチケット販売などのサービスは、既に全店に設置済みの高機能コピー機を使って継続する。

 セブンナビを撤去した理由は、投資対効果が見合わなかったからだ。関係者によると、店舗におけるセブンナビの1日1台当たりの取扱高は数千円から約2万円。内訳は、興行チケットや旅行チケット、資格・検定試験の予約申し込みがほとんどで、情報機器や生活雑貨、食品など物販の取扱額は全体の1割に満たなかった。物販と比べて、チケット販売による手数料収入は利益率が低く、店舗やセブンイレブン本部への利益貢献度が低い。

 セブンドリームのある幹部は「当社が運営するインターネット販売のサイトは、パソコンや携帯電話経由の注文が徐々に増えているが、ナビはほとんど活用されていない。チケットのように店頭でプリントできるものならともかく、パソコンや携帯電話で注文できるものを、あえて店頭端末で購入する人は少なかった」と話す。

 そこで代替え案として浮上したのがコピー機を使う方法だ。これなら、ナビを置く必要がないうえ、コピー機のコストはほぼ全額、この機械を導入している富士ゼロックスが負担してくれる。セブンイレブンの三谷庸取締役は「全店に素早くサービスを普及するうえで、最も合理的な選択だった」と説明する。今後、セブンドリームはパソコンや携帯電話による販売に力を注ぐことになる。

 気になるのは、同社のIR(投資家向け広報)の姿勢だ。冒頭に述べたように、連結対象会社であるセブンドリームは当初の目標を修正しているが、セブンイレブンはセブンドリームの業績も修正後の目標も、公表していない。 数年前コンビニECの成長力を見込んでコンビニ株を購入した投資家は多かった。理想を語った以上、現実も語ってほしい。

2.“目に見えない資産”が企業競争力の鍵に(11.13 日経BizTech)
日本企業の競争力を上げる鍵は「無形資産経営」--こんな認識が高まっている。D&M日経メカニカルが11月18日に開催するセミナーで、弁護士の鮫島正洋氏は「無形資産経営と職務発明制度」というテーマで講演し、無形資産経営の重要性とその実現のために職務発明制度をどのように変えていったらよいかの指針を示す。 無形資産とは、ブランド、特許、技術ノウハウなど、目に見えないが資産価値のあるもの。

 無形資産経営を実現するにはどうしたらよいか。 鮫島氏は、単に結果としての無形資産を収益化するだけでは足りないと見る。 無形資産を創り出す「人材」(人的資本)の待遇を上げることによって、モチベーションを高め、競争力のある創作活動を維持することが重要だと言う。 そのための方策として、職務発明訴訟や職務発明制度のあり方を提言する。

3.ソフトバンク、ADSL回線でTV放送サービス(11.13 日経BizTech)
ソフトバンク・グループは2002年11月13日、「Yahoo! BB」のADSL回線を使うテレビ放送サービス「BBケーブルTV」の概要を発表した。 東京23区内のYahoo! BB会員を対象に、12月5日からモニターを募集し、無料試験サービスを実施する。 募集人数は500人で、サービス地域などによりソフトバンク側が抽出する。 実験期間は約1カ月を予定、その後商用サービスに切り替える。2003年春には全国で商用サービスを順次展開する計画。

BBケーブルTVは、セットトップボックスを使用して、ADSL回線経由で受信した映像をテレビなどに映すYahoo! BB会員向けサービス。衛星放送やCATVと同様にスポーツやニュース番組などを配信する「放送サービス」、視聴者の要求に応じて番組を随時配信する「ビデオ・オン・デマンド(VOD) サービス」の2方式で提供する。すでに番組供給会社数社から、天気予報番組などの提供を受けることが決まっているほか、スポーツ・アイ ネットワークの「スポーツ・アイESPN」、ニューズ・ブロードキャスティング・ジャパンの「FOX」、衛星劇場の「ホームドラマチャンネル」、IMAGICAの「シネフィル・イマジカ」などの番組提供について交渉中としている。

月額基本料金は2500円程度を予定している(スポーツ/音楽/ニュース/映画/アニメなど17−18チャンネルの「ベーシックパッケージ」の視聴料とSTBレンタル料を含む)。オプションの「アラカルトチャンネル」として、釣り情報番組などの専門チャンネルを用意する。このほかに、初期加入料1万円前後とADSL利用料が必要。なお、2003年3−4月に、2−3Mbpsのビットレートの番組を「ハイビジョン並」(孫社長)の画質で再生できる第2世代のSTBを投入する予定。

 また、Yahoo! BBで構築するギガビット・イーサ網と、ネットワーク上の複数アドレス宛に1度にデータを送信する「マルチキャスト」機能によって、孫社長は「100万人が同時に視聴しても破綻しない」と自信を見せた。

4.ロジテック、5万円台からと安価なNASを発売(11.16 日経BizTech)
ロジテックは、安価なNAS(Network Attached Storage)製品群「NetPocket」を2002年11月下旬に発売する。 容量が120Gバイトの機種と80Gバイトの機種があり、価格はそれぞれ6万4800円、5万4800円。  ネットワークに接続して、共有ハードディスクとして利用できる。 ユーザーごとに使用可能な容量を割り当てる分割管理機能を搭載、最大256ユーザーでの利用が可能だ。 また、障害やイベントの発生をEメールで通知する機能を搭載し、障害発生時に素早く対応できるようにした。

5.「電気通信サービス世界市場にようやく明るい兆し」---米IDC(11.16 日経BizTech)
米IDCは米国時間11月12日に、「2003年における電気通信サービスの世界市場は1兆2000億ドルを超えるだろう」との予測分析を発表した。電気通信業界では倒産、評価額の暴落、資本支出の大幅な削減など、暗いニュースが相次いでいたが、「ようやくトンネルの向こうに光が見え始めた」(IDC)。

 これまでは、景気の低迷や過剰供給による飽和状態が市場を悪化させていた。しかし、世界市場における無線サービスの拡充、トラフィックの増加、広帯域サービスの普及などが市場の成長を後押しする。

 IDCのMark Winther氏は、「市場の回復に重要な役割を果たすのは次世代技術である。モバイル/無線ソリューション、IPテレフォニ、広帯域サービスなどが、市場の売上高をかつてないレベルまで引き上げる」と説明した。
 

  
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