週間情報通信ニュースインデックスno.381 2002/11/09

1.NTTデータの中間決算は増収増益,「ITパートナ」事業の成果はまだこれから(11.7 日経BizTech)
 NTTデータが11月7日、2002年度上半期(2002年4−9月)の中間決算を発表した。連結売上高は3790億円、経常利益は224億円で、それぞれ3422億円、198億円だった前年度同期から増収増益を達成した。なお、2002年度通期(2002年4月?2003年3月)の売上高は、当初計画通り、前年度比4.7%増の8400億円を見込んでいる。
 
 今期、増収増益の原動力となったのは、“NTTグループの連結経営力”と言える。 売上高の7割を占めるシステム・インテグレーション事業では、「NTTドコモのシステム開発をはじめ、NTTグループ向けのビジネスが大きく収益に貢献した」(NTTデータ)。 実際、NTTグループへの依存度は高まっている。 法人向け事業の売上高に占めるNTTグループ向けの比率は、前年度同期は10%だったが、今期は18%へ上昇した。

 実は、NTTデータは2年ほど前から、NTTグループ以外の企業とのパートナ戦略を強化してきた。 「ITパートナ」事業と呼ぶもので、これまでつき合いのなかった企業と提携したり、そのシステム子会社を買収するなどして密接な関係を築く。これにより、新規のシステム案件を獲得したり、新たな情報サービスを立ち上げようという狙いがある。 今年10月には三洋電機のシステム子会社「三洋電機ソフトウエア」を買収すると発表した。 NTTデータの青木利晴社長は今回の中間決算で、「ITパートナ事業による売上高は約300億円、利益もわずかながら10億円出すことができた。今後も引き続き、ITパートナ事業に力を入れていく」と明言した。

2.ソフトバンク、米ヤフー株1750万株を売却=売却額は約359億円(11.7 ロイター)
ソフトバンクは、米国子会社が保有する米ヤフー株1750万株を売却した、と発表した。 売却額は約2億9400万ドル(約359億円)。 同社は売却益約261億円を計上する見込み。 今回の売却で、米国ヤフーに対するソフトバンクの持ち株比率は約7%から約4%に低下し、筆頭株主から退いた。 ソフトバンクは、株式の売却代金を、有利子負債の削減とブロードバンド事業などに充当する、としている。
 

3.「機は熟した」--“タブレットPC”ついに販売開始(11.7 日経BizTech)
マイクロソフトの次世代PC構想として注目を集めてきた“タブレットPC”が2002年11月7日に発売となった。 日本国内ではソーテック、東芝、NEC、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)、富士通、日本エイサー、ビューソニックジャパン、ベースブレードジャパンと、同日参入を明らかにした松下電器産業の計9社がタブレットPCを出荷する予定である。 製品の価格帯は20万円台前半から30万円前後。

タブレットPCはWindows XP Professionalの拡張である「Windows XP Tablet PC Edition」をプリインストールする。 ペンを使った手書き文字認識や、手で書いた文字をそのままの形で扱える“デジタルインク”、これらの機能を活用するためのアプリケーション「Windows Journal」の搭載などが特徴である。

昨年のコンセプト発表以来、タブレットPCの一般ユーザーへの普及については否定的な意見もかなり多い。 しかし、マイクロソフトは「1992年のWindows for Pen Computing以来10年の研究開発を経て、機は熟した。特定用途向けに特化した製品ではない」(阿多社長)と自信を見せる。 また、「パソコンの先進ユーザーはウンチクが多い。 WPC EXPOに出展してわかったが、シニアの方々や本当の初心者ユーザーの方がペンで書くということについてとっつきが良かった」(マイクロソフト関係者)。 同社では1年目の販売目標を25万台としているが、「これはかなり控えめな数字」(同)とする。

 マイクロソフトではOffice XPにデジタルインクなどの機能を追加するソフト「Microsoft Office XP Pack for Tablet PC」を本日から、ソフト集「PowerToys」を8日から同社Webサイトで無償ダウンロード提供する。PowerToysにはビリヤードのゲーム「Tablet Pool」や楽譜作成ソフト「Music Notepad」、デジタルインクで書かれた文書をサムネイル表示できるソフト「Journal Note Thumbnails」、Webページの一部などをペンで囲むことで抜き出せるソフト「Snippet」が含まれる。

4.「使い勝手の悪いイントラネットは高くつく」、米調査 (11.8 日経BizTech)
「使い勝手の悪いイントラネットの設計により、1万人の従業員を抱える規模の企業は、生産性の損失で年間およそ1500万ドルを失っている」。 米Nielsen Norman Groupは米国時間11月7日に、企業のイントラネットの使い勝手に関して調査した結果を発表した。

同社は、非常に使い勝手の良いイントラネットと悪いイントラネットで同一のタスクを完了するのにかかる時間を算出した。 良いイントラネットでは1年に27時間、悪いイントラネットで196時間かかるという結果が出た。 平均的な年俸4万ドルとして間接経費を合わせて計算すると、このタスクを遂行するための従業員ごとの経費は827ドルと6018ドルになる。

 「企業が生産性のコストの差を理解すれば、イントラネットの使い勝手に関するビジネス投資は、すぐに『使いやすかったら良い』から『使い易くなければならない』に変わるだろう」(同社)。

明らかになった主な調査結果は次の通り。

・検索
劣った検索機能は、単独で使い勝手を低下させる大きな要因となる。最も優れたイントラネットと最も劣ったイントラネット間で従業員の生産性におよそ43%の差が生じる。

・PDF
ユーザーはPDFファイルに関して大きな問題を経験している。 たとえば、従業員ハンドブックなどがナビゲーションできるWebページに変換されることなくアップされている点が問題となっている。

・ナビゲーション
一貫性を持つナビゲーションの欠如は大きな問題となっている。 部署によってページ・デザインが異なって一貫性がないため、ユーザーは使いにくいと感じる。 しばしば表面化するインターネットの問題として、ユーザーが訪問したリンク先が色分けされないため、堂々巡りになってしまうことが挙げられている。
 

5. 電話線で最大50メガのサービスがもう始まっている(11.1 日経BizTech)
今やブロードバンドの代名詞ともいえるADSL。当初は最大1.5Mビット/秒だった速度も、現在では8Mが主流になり、さらに最近では各事業者が相次いで12Mビット/秒のサービスをスタート。ますます勢いをつけている。 でも、電話線を使いながらADSLより約5倍も速い技術が登場し、すでにその技術を利用したサービスが始まっていることをご存知だろうか?

 VDSLと呼ばれる新技術がそれ。 VDSLの頭のVは、very high bit rate(超高速)の略で、最大50Mビット/秒の速度を実現する。 これまでは、ADSLより高速でインターネットにつなぐには、光ファイバを使うFTTHサービスに契約し直すしか手がないというのが常識だった。 それだけに、そんな技術の登場に期待を寄せるユーザーもいるだろう。 もちろん、メーカーや通信事業者もVDSLに注目しており、製品の出荷やサービス提供を始める企業も出てきている。 一部ではすでにVDSLの恩恵にあずかっているユーザーもいるのだ。

 でも「VDSLって何?」という読者もいるだろう。そんなにすばらしい技術ならもっと知名度が高くてもいいはずなのに、高速なDSL技術の話題といえば、まだまだ12メガADSLに軍配が上がる。 なぜなのだろう?その理由は、VDSLには大きな弱点があるからだ。

 実は、VDSLが50Mビット/秒で伝送できる距離は300m程度と短いのである。 これは、高速で通信するために最大12MHzという高い周波数の電気信号を使うから。8Mや12MのADSLで使うのが最大1.1MHzの電気信号だから、10倍以上の違いだ。 電気信号は、周波数が上がれば上がるほど減衰しやすくなり、伝送距離が短くなる。 伝送距離が300mしかないのでは、ADSLと同じようには使えない。
 
 

  
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