週間情報通信ニュースインデックスno.375 2002/09/28
 

1.ヤフーBBとイー・アクセス、対立の舞台裏(9.24 日経BizTech)
ADSL(非対称デジタル加入者線)サービスの速度を引き上げる新技術の導入を巡って、「ヤフーBB」を手がけるソフトバンクグループと、競合するイー・アクセスとの対立が激化している。 ソフトバンクグループのBBテクノロジーは8月末、3億円の損害賠償を求めて、イー・アクセスの最高技術責任者(CTO)である小畑至弘氏を東京地裁に訴えた。 ヤフーBBが7月から始めた高速ADSLサービス「ヤフーBB12M」で使っている通信規格は、他の通信サービスに干渉する危険性が高く不適格と、同氏が発言したことに対してだ。

小畑氏は通信規格の標準化を進める業界団体、情報通信技術委員会(TTC)の下部委員会の長も務め、業界内での発言力が強い。 もし、不適格と認められれば、ヤフーBBの新サービスは継続が難しくなる。 これに対して小畑氏側は、「他の通信に影響を及ぼすサービスは、その開始前に妥当性を検証するのが当然」(イー・アクセス)として一歩も譲らない考え。

両者の対立の原因を探っていくと、実は考え方の違いに発する相互不信に行き着く。 イー・アクセスやNTTなどTTCの主流派である既存の通信会社は、業界内の話し合いを重視する。 この背景には、通信は社会の公共財産であるインフラ事業と考える土壌がある。 一方、新規参入組のヤフーBBは、明文化されたルールさえ守ればその範囲内で競争するのは自由と考える。

両者の姿勢の違いを端的に示す事例は次のようなものだ。 昨年、ヤフーBBに申し込んだ多数の顧客は、実際にサービスを受けられるようになるまで、事実上数カ月間も放置された。 通信をインフラと見るほかの通信会社や利用者から見れば、決して許されるものではない。 しかし、通信の自由化が進んだ米国では、一部の地域で顧客は半年から1年も待たされたケースがあり、ヤフーBBの主張にも一理がなくはない。

こうした通信事業の根幹を巡る議論は一朝一夕に解決するのは難しいが、問題はTTCの下部委員会でヤフーBBの打ち出した規格を標準外とする議論が進んでいたことだ。 NTT東西地域会社は、TTCの定めた規格以外は自社回線への接続を拒否する動きまで見せていた。 ヤフーBBは、明確なルールに基づかないまま自分たちのサービスが葬られると感じたようだ。

2.「わざわざ消費」から「お手軽消費」へ---I&S/BBDOの調査(9.24 日経メカニカル)
時間やお金をかけて買うより、手軽に手に入るモノやサービスが受けている。 こんな実態が、首都圏40km以内に在住の20?34歳の未婚男女社会人を対象にした、I&S/BBDOの第2回「F1M1お小遣い調査」で明らかになった。 今回の調査は、昨年同時期に実施した第1回に続いて2回目。 1年前と比べて、わざわざ時間やお金をかけて選ぶ商品やサービスがより敬遠される傾向にある半面、手軽な、言い換えれば身近なモノやサービスに対しては消費意欲が堅調であるという。 それは、日常使いのモノであり、気軽にできるレジャーであり、自分が気分良く過ごせるサービスである。
 

3.協和発酵、情報システムをNECへ完全委託(9.25 日経BizTech)
協和発酵工業は2002年9月25日、社内情報システムの全ての運用業務とパソコンなどのヘルプデスク業務をNECへアウトソーシングしたと発表した。 アウトソーシングした情報システムは、会計・販売物流・生産管理などの基幹業務システム、営業支援システム、ナレッジ共有システムなど。 これらのシステムはNECネクサソリューションズ(本社:東京都港区)の「東京データセンター」内で運用する。 協和発酵ではNECへのアウトソーシングによって、システム運用コストの10%の削減とシステムの可用性の向上を見込む。 また、情報システム部門の業務を定型的な運用業務から情報化戦略の立案や新たな情報システムの企画・開発などを行う付加価値の高い業務へと移行させたい考え。
 

4.IP電話専用番号申請の受け付け始まる(9.27 日経BizTech)
総務省は9月27日、IP電話の専用番号の申請受け付けを始めた。受け付け開始の初日は、フュージョン・コミュニケーションズやNTT-MEなど一種・二種事業者合わせて4社が申請した。 総務省は順次申請内容の審査に入り、番号割り当て作業を始める。 早ければ10月末にも番号の割り当てが始まりそうだ。

総務省が申請の受け付けを開始したのは、「050」で始まる11けたのIP電話の専用番号。 IP電話サービスを提供する事業者はこの番号をユーザーのIP電話に割り当てることで、従来は発信機能しか持たなかったIP電話への着信が可能になる。
 

5.大企業に照準合わせるストリーミング市場(9.28 日経BizTech)
米In-Stat/MDRが米国時間9月25日に、企業向けストリーミング・メディア市場について調査した結果を発表した。それによると、ストリーミング・メディアのオーサリング・ソフトウエアやサービス市場は、2006年に20億ドル規模を超えるという。 また同年、世界市場で大規模および中規模企業の売上高が占める割合は69%に達する。

市場の成長を後押しするのは、すでに多くの大企業が利用しているビデオ会議である。 企業はビデオ会議によって出張費を削減し、従業員の生産性を向上できる。 このため、より効率的にビデオ会議やWWWコラボレーションを行いたいと考える大企業が、今後1−年間にストリーミング・メディアを導入し始める見通しだ。

ストリーミング・メディアは、さまざまな異なるリッチ・メディアを統合できる。 例として、圧縮したビデオおよびオーディオ・ファイル、静止画像、テキスト情報、音声トラックを組み合わせた「Power Point」によるプレゼンテーションといったインタラクティブ機能などがあげられる
 

 ホームページへ