週間情報通信ニュースインデックスno.370 2002/08/24

1.ブラザー工業、愚直に徹して情報機器で復活(8.19 日経BizTech)
ブラザー工業の株価は、過去1年半でざっと4倍になった。 7月25日に記録した820円は、過去10年で見た最高値である。 
 「成熟企業と見られていたブラザーが変貌し、収益構造が大きく変わった」(ドイツ証券の星野英彦アナリスト)ことが、市場で評価されたからだ。 ブラザーと言えばミシンから出発した名古屋の名門企業だが、今や最大の稼ぎ頭はファクスやプリンターなどの情報機器だ。

売上高の3分の2を占める情報機器の拡大により、2003年3月期は連結売上高が3900億円(前期比2.5%増)、純利益は150億円(同14.2倍)となる見通し。 純利益は1984年11月期以来、19年ぶりに過去最高を塗り替える(97年3月期は決算変更により4カ月の変則決算)こととなる。

 設立50周年に相当する84年11月期は、輸出用の電子タイプライターが好調だった。 しかし、輸出比率が全社で6割以上もあり、85年のプラザ合意以降の急速な円高で大打撃を受けた。 構造改革、体質強化はなかなかは進まず、むしろ多角化失敗のツケを払い続けてきた。

 情報機器を核にした拡大路線の方向が固まったのが90年代半ば。 ブラザーはキヤノンやリコーが主戦場とする企業向けでなく、自宅をオフィス兼用とするベンチャー経営者や会社員などのSOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)向けに絞った品揃えをしている。 パソコンやインターネットの普及で米国を中心にSOHO市場が拡大した追い風もあって、2002年3月期にようやく営業利益で過去最高となる水準まで業績を回復することができた。

 それでも読者の多くはこんな素朴な疑問を抱くに違いない。 「情報機器をどうして拡大できたのだろう」。 安井義博社長は創業家出身だが、決して絶大な権力を保持していたわけではない。 日産自動車がカルロス・ゴーン社長というしがらみのないリーダーを招き、全権を与えて短期間で荒療治を施したのとは大違いだ。 試行錯誤を繰り返し、わらにもすがる思いでつかんだ成功のコツを愚直に徹底し、「勝利の方程式」に仕上げていった。 それがブラザー再生のポイントだ。

2.従業員の4人に1人がインターネット依存症--米調査(8.22 日経BizTech)
「従業員は25%がインターネット依存症だと感じているが、職場におけるサイバー中毒を認識している企業は8%だけである」。 米Websenseが米国時間8月21日に、職場におけるWebサイトの閲覧に関する調査結果を発表した。

同調査結果は、最高3万8000名の従業員を抱える規模の複数企業から、305名の従業員と250名の人事部長からの回答を集計したもの。

調査より、従業員は毎週1日分の仕事日に該当する時間を仕事に関係ないWebサイトの閲覧に費やしていることが分かった。 もっとも癖になるオンライン・コンテンツとして、従業員の24%がショッピング・サイトを挙げている。 その他のカテゴリとしては、ニュース(23%)、ポルノ(18%)、ギャンブル(8%)、オークション(6%)が挙げられている。

また、従業員の67%が個人的な理由でニュース・サイトにアクセスしており、37%が職場からショッピングとオークション・サイトにアクセスしていることも分かった。 さらに従業員の2%がポルノ・サイトに、また別の2%がギャンブル・サイトに職場からアクセスしていることを認めた。

「インターネットの使用をチェックせずに自由でオープンのままにしておくと、企業は深刻な生産性と法的責任問題に直面する可能性がある。 EIM(従業員インターネット管理)ソフトウエアを採用すれば、仕事と個人的なWebサーフィンのバランスを取れるようになる」(同社の主任技術者のHarold Kester氏)。

3.オフィス関連ソフトなどにセキュリティー上の重大な問題=マイクロソフト◇ロイター(8.23 日経BizTech)
米ソフトウエア大手のマイクロソフトは、同社のオフィス関連ソフトウエアなどにセキュリティー上の重大な問題があり、利用者は、オンライン上の侵入者にファイルを読まれるリスクがある、と発表した。 同発表によると、侵入者は電子メールやウエブページを使って、利用者のシステムのコマンドを操作して、プログラムを動作させたり、データを改変したり、ファイルやクリップボードの内容を見たりできる。 同社は、この問題は、同社のウエブサイトから修正ソフトをダウンロードすることで解決できる、とし、即座にそうすることを勧告している。
同発表によると、こうした問題があるのは、マイクロソフト・オフィス2000、オフィスXP、マネー2002、マネー2003、プロジェクト2002、さらに以上のソフトウエアに関連したサーバー用ソフトウエア。
 

4.解説:CDNを事業化したIIJ、閉域性を武器に有力なコンテンツを囲い込めるか(8.23 日経BizTech)
インターネットイニシアティブは2002年8月8日に、ブロードバンド(高速大容量)ネットワークを使ってコンテンツを配信したい企業などを対象に、CDN(Contents Delivery Network)プラットフォーム事業「CDN JAPAN」(CDNJ)を開始した。 コンテンツ提供者などに対してCDNJ網への接続やコンテンツの蓄積・配信、顧客管理、コンテンツの不正利用防止などの様々な機能を提供する。 CDNJ網をインターネットと一線を画したクローズドな閉域ネットワークにすることで、セキュリティ問題を回避して、高い通信品質でコンテンツなどをエンドユーザーに配信できるようにする。 これによりIIJは有力なコンテンツ提供者やサービス提供者などを取り込み、CDNJ網を日本最大のブロードバンド・バックボーン・ネットワークに育てたい考えである。

5.「開発者が評価するLinuxの特徴は安全性と信頼性」、米調査(8.24 日経BizTech)
米Evans Dataは米国時間8月21日に、「Linuxは安全性と信頼性で、引き続き高い評価を得ている」などとする調査結果を発表した。
この調査では、Linux向けアプリケーションの開発に携わる開発者400人以上を対象に、詳細なインタビューを行った。 それによると、Linux開発者の94.2%が、自身のLinuxシステムはウイルスの攻撃を受けたことがないと回答。 75%はクラッカ(悪質なハッカー)に侵入されたことがないと答えた。

また開発者たちは、メーカー独自のOS製品よりも、オープン・ソース・ソフトウエアの方がより効果的にセキュリティを確保できると考えている。
・Linux開発者の半数以上は、Webサービスが将来的に普及すると考えている。

・Linux開発者は64ビットのコンピュータ・アーキテクチャを利用し始めている。 開発者の約半数は、自身が勤務する企業が64ビット・アーキテクチャを導入することは「絶対に重要」または「恐らく重要」と考えている。 導入を検討している開発者は、前回の調査から12%増加した。

・現在開発を進めている来年発売予定のLinux向けアプリケーションのうち、最も多いのは、社内用アプリケーション、WWWベースのアプリケーション、WWWポータルなどである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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