週間情報通信ニュースインデックスno.365 2002/07/20
 

1.03年までにIPベースの電話が上回る (7.13 日経BizTech)
「VoIP(Voice over Internet Protocol)技術は、企業バイヤーが将来の電話システムはIPベースになると認識するまでに成熟した」。米Allied Business Intelligence(ABI)が、企業とVoIP技術に関する調査結果を米国時間7月11日に発表した。

 同社によれば、企業は、近い将来に衰退する可能性がある回線交換技術に対する投資に慎重になっており、構内電話とホストIP-PBXが徐々に採用されるアプリケーションになるという。

 しかしABIは、短期的なIP-PBXの需要が、これらが提供する高度な技術に対するものではなく、新しい電話システムまたは電話システムの拡張に対する企業の需要によってけん引されるとみている。 また2003年までに何らかのIPベース・システムが企業PBXシートの50%を越えるという予測も明らかにした。

 「この先数年、企業がレガシー・システムに新しいIPベースの機能を加えるため、引き続きIP対応の混成システムが良好となる。 より多くの企業と大規模企業がIP中心の電話システムを配備するため、2005年からすべてのIP PBXの販売が跳ねあがる」(同社シニアコンサルティング・アナリストのJulia Mermelstein氏)。

2.【IETF横浜総会速報】IP電話向け番号設定仕様「ENUM」にフィールド拡張の提案(7.16 日経BizTech)
現在、横浜で開催されている第54回IETF総会で、IP電話に付与するENUMの仕様に関して、URI(Universal Resource Identifiers)の書式に関する提案が発表された。
具体的には、URIにサービス・フィールドを設け、サービスの種類および使用するプロトコルを書き込めるようにするというもの。 合わせてサービスの種類を示す名称も提案された。 名称としては、voice、fax、msg、tel、emailなどがある。

3.ソフトバンク社長,「ヤフーの新サービスが規制される理由はない」と反論(7.17 日経ITPRO)
 ソフトバンクは2002年7月16日,子会社のヤフーが7月1日に開始した最大伝送速度が12Mb/sのADSL(非対称ディジタル加入者線)インターネットの試験サービスに関する会見を開いた。 ヤフーの新サービスに対してはDSL(ディジタル加入者線)事業者のイー・アクセス(eAccess)が,「ほかのADSLサービスに対して干渉を及ぼして,速度を低下させる恐れがある。 その干渉の度合いは,ISDNがADSLに及ぼす干渉の約3倍だ。 このためサービスの提供に際して,NTT東西地域会社の市内交換局からユーザー宅までの距離などを制限すべき」という主旨の意見書を,総務省に提出している。
 

4.IIJとパワードコム、事業統合を検討 (7.18 日経BizTech)
インターネットイニシアティブ(IIJ)とパワードコム(本社:東京都中央区)は2002年7月18日、事業統合を含めた事業運営の一体化について検討を開始したと発表した。 パワードコムは2003年4月に同じ東京電力グループに属する東京通信ネットワーク(TTNet、本社:東京都港区)と合併する予定であり、これら3社にIIJグループで広域イーサネットサービスを展開するクロスウェイブコミュニケーションズ(本社:東京都千代田区)を加えた4社の事業統合の形態を、2002年内に決定する予定。

 IIJの鈴木幸一社長(写真左)は両社について「フェアな競争を実現するために(NTTに)対抗できる唯一の組み合わせ」と表現し、企業規模を拡大することで、企業向けデータ通信サービス市場においてNTTに対抗する姿勢を打ち出した。 特にIIJグループとパワードコムは「今後の企業向けデータ通信サービスの主流になる広域イーサネットサービス市場で、両社は一番の競争相手」(IIJの鈴木社長)であり、両社が統合することによって同市場で最大のシェアを確保できる見通しという。

5.アウトソーシング成功には契約前が重要--Carnegie Mellon大(7.19 日経BizTech)
米Carnegie Mellon大学のBill Hefley副学長は2002年7月19日都内で講演し、アウトソーシングサービスが成功するかどうかは「契約の前段階において、サービス提供側と顧客企業間で交わす合意内容にかかっている」との考えを示した。 Hefley副学長は同大学が2001年11月に発表したアウトソーシングサービスの品質規格「eServices Capability Model」(eSCM)策定の中心メンバー。

講演の中で同氏は、米Gartner GroupのDataquestによる調査データなどから「アウトソーシングサービスを利用した企業のうち、半数以上が契約の再交渉を経験している」ことを指摘。 契約を結ぶ前段階でサービスレベルなどで十分な合意をしていないことが、サービス導入の失敗につながる原因になっていると述べた。

この点に着目して、eSCMではサービス契約前から契約後のサービス実施まで、すべてのプロセスにわたって品質基準を定義。 この基準に従ってサービス導入を進めることにより、失敗を避けることができるようにしたという。 従来のISO 9001、SW-CMM、People CMMといった品質管理規格では、「アウトソーシングのプロセスを網羅していないことや、評価手法が容易では無かったため、失敗につながりやすかった」(Hefley氏)としている。

eSCMでは、サービスのレベルを5段階で評価する手法をとっている。 例えば下から2番目のレベル2では、「クライアントの要求を体系的に把握している」、「合意されたサービスレベルに基づきサービスを実施している」などと規定している。 最高のレベル5では「クライアントの観点を理解し続けている」「活発にパフォーマンスの改善を図っている」「新技術を評価しながら積極的に導入し続けている」などを評価基準としている。 Carnegie Mellon大学では8月以降、新規格eSCMに基づいたサービスプロバイダーの認定事業に乗り出す。
 

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