公衆フレームリレーは本当に得か? 97/09/20

○長距離専用線の値下げ、ATMメガリンクの登場、デジタルアクセス64という近距離(30km以内)の低価格な専用線の登場により、公衆フレームリレーは専用線に対してコストパフォーマンス上の優位性をほとんど失っています。
○東京に本社があり、全国主要30都市に支社・支店等を持つモデル企業を想定し、メーカー系第二種通信事業者2社と、第一種通信事業者1社から公衆フレームリレー・サービスの見積もりを取ったところ、結果は次のとおりでした。
_共通する条件:本社とフレームリレー網間アクセス速度1.5Mb/s
_各支社 アクセス速度64K

*メーカー系A社  各支社のCIR=16Kb/s  300万円強/月
*メーカー系B社  各支社のCIR=16Kb/s  300万円強/月
*第一種業者C社  各支社のCIR=32Kb/s  300万円強/月

各社とも300万円強でほとんど価格差はありませんでしたが、保証通信速度がメーカー系は16Kb/sに対し、第一種業者は32Kb/sです。

これに対し、単純に東京本社からスター状に64Kb/sの専用線を各支社・支店に引き本社側は多重アクセスで収容した場合、長期割引を適用すると350万円強/月になりました。大阪支社で西日本の支社・支店の専用線を収容し、安価なATMメガリンクで本社と接続するといった工夫をすればもっと安価になると思います。

○この試算から分かることは公衆フレームリレーと専用線の価格差は15〜16%しかないということ、公衆フレームリレーは16Kb/s、32Kb/sしか速度保証がないが専用線は当然だが64Kb/sつねに保証されている、ということです。
○保証される速度を基準に考えると専用線の方がはるかにコストパフォーマンスが良いということになります。
○さらに専用線であれば高品質なVOFRも可能になり、電話・FAXの統合も無理なくできることを考えるとどちらが得かは明白です。


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