間違いだらけのネットワーク作り(73) 99/04/24
「Cisco Waveの感想」

 4月20,21日と新高輪プリンスでCiscoWave+Networkers’99が開催されました。21日のプロフェッショナル・セッションの一つ、「Tagスイッチング技術を用いた次世代WAN設計」(1時間30分)のみ事前登録して聴講しました。このセッションがどうのこうのと言うより、イベント全体の雰囲気を見るのが目的でした。

 感想。Ciscoの情報提供量の豊富さは他を圧して素晴らしい。コンセプトや製品の内容に両手を上げて賛成するかどうかは別として。
 Networkersの参加者には全セッションのテキストが収録されたCD−ROMが提供されましたが、おかげで自分の聞けなかった「大規模VoIPネットワーク設計」はじめ、関心のあるセッションの内容がつかめました。Tagスイッチングにしても大規模VoIPにしても実際の設計に必要な情報が揃っているとはとても思いませんが、例えば
先週の記事で私が指摘した大規模VoIPでの問題にCiscoがどんな解決手段を考えているか、といったことはよく分かります。後はそれを実現するソフトが何時完成して、実環境でどの程度の音質がだせるか、どの程度の規模まで使えるのか、VoATMより低コストなのか、といったことが関心事です。宇多田ヒカルの歌じゃないですが、’Time will tell.’でしょう。

 Tagスイッチングは講師の女性が話が不慣れで初々しくて良かった。内職していたので細かく聞いてないのですが、「Tag番号をパケットの頭にくっつけて、ルーティング・テーブルのLook upなしに高速のルーティングを可能にする。Tagによってエンド〜エンドのコネクションを意識したり、レイヤ3の下でVPNを分離できる。つまり、ATMやフレームリレーといったコネクション・オリエンティッドなプロトコルがVPI/VCIやDLCIを使って、ごく当たり前にやっている高速転送処理やVPNの分離、さらにはコネクション単位のQoS保証を、コネクションレスなIPで無理やり真似しようとする技術がTagスイッチングだ。」と文学的理解をしておきました。

 そんな無理しなくても、WANに入ったらATMやフレームリレーに任せてしまえば簡単なのに、というのが感想です。講師の発言で印象に残ったのは「音声やレガシー・データ、回線エミュレーションのためにピュアーなATMは通信事業者や企業のネットワークで今後も残る。」というものです。常識的でいいですね。IPオンリー・ネットワークなんてたきつけているのは、結局マッチポンプ的記事を書き続けるマスコミだけなのかも知れません。

 次世代網はIPオンリーと言わんばかりの記事を書いたと思ったら、数ヶ月とたたないうちにATMかIPが定かでないというトーンの記事が出てくる。技術というのは用途に応じて使い分けるもので、そんな単純に割り切れるものとは思えません。

 いずれにしても、セッションと展示見学で2時間ほど参加させて貰ったCiscoWave。いい勉強になりました。
 
 

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