間違いだらけのネットワーク作り(64) 99/02/20
「間違いだらけの新聞記事」

2月19日付け日経朝刊に「次世代データ通信網DDIも整備 通信大手計画出そろう」という記事が掲載されました。興味ある記事ですが、あまりに間違いが多いのでコメントします。

○事実と違う記述
’DDIのほかNTTも「技術が急速に進歩することを考えると統合を急ぐのはかえって非効率」と両方(電話網と次世代網)を併存させる考え・・・。これに対し日本テレコムやKDDは既存の電話網を早期に次世代網へ統合する。’

事実は日本テレコムは既存の電話網を将来にわたって活用。統合は除々に進められ10数年先に完了。
どこが「早期」なのか?10数年間はNTTやDDIと同じく併存する。10数年、ITの世界では企業そのものが
存在しているかどうか分からない程先のことですね。そのころIPが主流かどうかも分かりません。

日本テレコムのPRISM FAQより引用
Q)既存の電話網を巻き取るの?
A)既存の電話網とは、初期の段階では相互接続となります。既存
    電話網は、当社の資産であり将来に渡って有効に活用して行きま
    す。但し、トラヒックの巻き取りは必要に応じ、徐々に進めて行く予
    定であり、10数年先では、全てPRISMに統合することを考えてい
    ます。

http://www.japan-telecom.co.jp/prism/ja/faq/qa_indexj.html
 
別に早期に統合しようが併存しようがユーザに対して品質の良いサービスを安価に提供できればいいのであり、
仕組みなど我々ユーザの立場では関係ありません。ただ、古いものをやみくもに捨てるのがあたかも「先進的」
あるいは「革新的」で「良いこと」と感じさせるようなトーンで書かれているのが気になります。

○間違った記述+不充分な技術理解あるいは誤った表現
’現行ネットワークが「間違いなく相手につながる」のを保証するATM交換機主体の構成なのに対し、ルーターは効率を重視した装置。’

現行ネットワーク(電話網)はSTMで構築されており、ATMなんて使われていません。この記者はATM=電話交換機程度に考えているんでしょうか?「間違いなく相手につながる」のを保証するATM交換機という記述には笑うしかありません。

情報通信は変化が速く経済社会への影響も大きいので、それに関連する記事をどんどん書くのはいいことですが、もう少し基本的なことを正確に書いて欲しいものです。

 

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