間違いだらけのネットワーク作り(43)  98/09/19
「プライベートパケット網でのTCP/IP」

9月15日に情報化研究会のメーリングリストを開設しました。現在約100名いる会員間で質問したり、答えてあげたり、ニュースを伝えたり、と情報交換するのが目的です。会員全員でなく、希望する方のみ参加しています。

私は開設した翌日にさっそく目先の問題について質問しました。それが今週のテーマです。より具体的にいいますと、パケット網(X.25)上でTCP/IPを使うのはX.25の送達確認・フロー制御とTCP/IPのそれが重複するので効率が悪くなります。フレームリレーのように送達確認や再送制御をはしょった軽いプロトコルの方が適しています。

とは言うものの、銀行をはじめ今でもパケット通信(X.25)によるプライベート網はかなり使われています。せっかく専用線を張りめぐらし、高価なパケット交換機を使ってネットワークを作っているのですから、TCP/IPにはフレームリレー、などと理想を言っても始まりません。X.25で出来るだけ効率的にTCP/IPを使うにはどうすれば良いか考えるのがPOSITIVE思考。

「X.25上でFTPのスループットを上げるにはパケット交換機やルータの設定をどうすべきか」という私の質問に2人の方が詳しい回答をくれ、おかげで解決の糸口がつかめました。ポイントのみ紹介します。

(接続構成の想定)
LAN−ルータ−PAD−パケット交換機−ルータ−LAN
・ルータとPAD(パケット組立分解装置)は同一場所。X.25で接続。
・パケット交換機とルータは同一場所。X.25で接続。
・PADとパケット交換機間は64K〜128K程度の専用線で接続。
・PADには基幹系ホスト端末、パケット交換機にはホストも接続されているが省略。

(利用上のポイント)
・スループットはパケット長、ウィンドウサイズ、回線速度、網内遅延の4つのパラメータで決まる。
・PADにおいてIPデータのフラグメントが起きないよう、また1パケットで多くのデータが送信できるようロングパケットを使用。
・網内遅延時間、PADや交換機のバッファサイズを考慮しウィンドウサイズ(送達確認なしに連続して送信できるパケット数)をできるだけ大きくとる。

このテーマに関心のある方は少ないと思いますが、私にとっては重要な問題であったためA4で3ページにわたる懇切な回答は大いに助かりました。メーリングリストは始めたばかりですが、これからどんな質問と回答が飛び交うか楽しみにしています。

 
 

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