間違いだらけのネットワーク作り(36)  98/07/25
「FRADによる無理な設計(その3、最終回)」
 

前回に続き、小型のFRADやルータを使ったデータ・音声統合ネットワークにおける「無理な設計」のチェックポイントについて説明します。

Fセンタ内のFRADは「1+1+1=2」の構成になっていないか?
間違いだらけのネットワーク作り(8)でも述べたとおり、能力の小さいFRADをいくら並べてもトータルの処理能力は台数に比例しては増えません。例えば、上図で公衆フレームリレーに収容されているサイトと専用線収容のサイト間のトラヒックはセンタ内のFRAD2〜3台を通過し、それぞれに負荷がかかります。IPであれ、音声であれ、このような「渡り」があると1のトラヒックの負荷が2にも、3にもなるため3台のFRADの交換能力の合計は1台の能力の3倍にはならないのです。

このシリーズの1回目で述べとおり、センタのルータのトラヒックもルータが1台のFRADに収容されていれば、その1台にセンタ〜リモート間のIPトラヒックが集中するため能力が持ちません。

小型のFRADをいくつ並べても大容量のフレームリレー交換機やATM交換機の代わりにはなりえないのです。

G拡張性はあるか?
専用線や公衆フレームリレーで接続される拠点が追加されたとき、センタのFRADのポートや能力に余裕はあるのでしょうか?あと何サイト追加でき、能力的な余裕は何%あるのでしょうか?これをチェックしておかないと1年も経たないうちに能力不足になったり、新しいサイトの収容ができないことになります。

H同程度の規模、同様の利用形態で実績があるか?
箱庭的なデモをしても、しょせんこのシリーズで述べたようなチェックポイントを試験できはしません。確実なのは同規模のネットワークで実績があり、これまで述べたような問題がないか確認することです。

p.s.先日VOIPのセミナーがあり、某有名ルータベンダーが講演したそうです。処理能力について質問したところ、そのベンダーは処理能力は公表しない方針だそうです。「排気量を知らさずにクルマを売る」のと同じことが、ネットワークの世界ではまかり通っているのですね。
 

終わり
 

 
 
 

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