間違いだらけのネットワーク作り(30) 98/06/13
「SPRINTのIONとは?」

6月2日、米のSPRINTが新しい通信サービスを発表しました。Integrated On-Demand Network=IONです。
99年中頃に企業向けサービスを開始、同年末までに家庭向けサービスをはじめるとのこと。

IONの特長は1本の加入回線で高速のマルチメディアサービスを低価格で提供すること。電話、映像、データ等の通信を同時に1本の回線上で使え、料金は転送された情報量に応じて課金されるシステムです。

SPRINTのニュース・リリースによるとキーとなる技術は3つあるようです。周波数分割多重、ADSL、ATMです。周波数分割多重は光ファイバにより多くの情報を多重して伝送する技術です。通信業者は光ファイバを物理的に増設しなくても、周波数分割多重によって数倍から10数倍に伝送容量を増やすことができます。

ADSLは従来のメタリックの加入者回線で、電話で使用しない高周波帯域を利用した高速デジタル伝送をする技術です。現時点の技術では加入者から網へ1.3メガビット、網から加入者へは8メガビット程度の速度が得られるようです。

ATMは大容量化された基幹ネットワークとアクセスネットワーク上で音声、映像、データを転送します。

IONは光ファイバの膨大な投資をせず、周波数分割多重とADSLで既存網を大容量化し、ATMでマルチメディア化することで安価なサービスを実現するシステムだと言えるようです。

面白いですね。日本では光ファイバを張り巡らすのが当然のように考えられ、巨大な通信事業者にメーカーが群がって、競争らしい競争もなくものごとが進んでいく。SPRINTのような会社が日本にも進出して旋風を巻き起こして欲しいものです。

参考ページ
http://www.sprintbiz.com/ion/press.html
http://dailynews.yahoo.com/headlines/technology/wired/story.html?s=z/reuters/980602/wired/stories/sprint_2.html
 

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